狂うほどに愛したい ~野球部補欠のオレでも超可愛い巨乳美少女マネージャーと熱い恋をしたい~ (健全版)

湯島二雨

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第28章…修学旅行

バレンタインの日

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※竜視点



 ―――今日はバレンタイン。オレは普通に学校。彼女の美希は修学旅行に行ってて会えない。

末期の美希依存症のオレは早くも禁断症状が出ていた。
早く美希に会いたい。抱きしめたいキスしたい乳揉みたい。そんな不純な欲望ばかりがオレの内部をグルグルと渦巻いている。

冗談抜きでオレは美希がいないと生きていけないということを身をもって思い知った。
まだ2日目だぞ。あと2日は会えないんだぞ。なのにもうすでに美希依存症が限界に近い。たった2日会えないだけで死にそうになってる。

美希が欲しい。美希の成分が欲しい。早く美希の成分を摂取しないと死ぬ。
美希不足で瀕死のオレは歩くだけでも辛いレベルだ。

自分の弱さにうんざりする。こんなんじゃ美希に愛想を尽かされてしまう。もっとしっかりしねーと……


 ところで今日はバレンタインだが現時点ではチョコを1個ももらっていない。
野球部のレギュラーの連中はモテモテでチョコをたくさんもらってやがる。オレはたぶん、いや間違いなく1個ももらえないだろう。

羨ましくなんかねーぞ。オレはあとで美希からもらえるんだから。美希のチョコ1個は他の女の子のチョコ1000個分以上の価値があるんだ。美希から1個もらえればオレは幸せ大満足だ。

美希以外からのチョコはいらない。いらないのだ……!


 机に突っ伏して魂が抜けていたオレだったが気分転換でもしようと思い校舎の外に出た。

外の空気を吸っていると1人の女の子と会う。


「あ、滝川先輩……こんにちは」

「あ、麗奈ちゃん……! こんにちは」


麗奈ちゃんと会った。運がいいような悪いような……


「あれ? 麗奈ちゃん髪型変えたのか?」

「あ、気づきました? さすが滝川先輩。
まあ失恋したということでちょっと気分を変えようと思いまして」


肩まで届くくらいのショートヘアに少しウェーブがかかっていて、風でふわりと髪が揺れた。
このゆるふわな感じ、髪の長さは違うが美希に似ている髪型。

……もしかして、美希のマネをしたのだろうか?
でも美希の名前出したら機嫌悪くなりそうだし怖いから言わない方がいいな。くわばらくわばら。


「……」

「……なんですか?」

「あ、いや……」

なんか気まずい。フったからこの子とは絡みづらくて少し苦手だ。
なんか話題出した方がいいか? そういえば柏崎が麗奈ちゃんにフラれたって言ってたな。
……いやその話題は避けた方がいいな。


「……そういえば今日はバレンタインでしたっけ」

「そ、そうだな」

「言っときますけどチョコはあげませんよ。彼女いる人なんかにあげるわけないじゃないですか」

「別に麗奈ちゃんのチョコ欲しいとか考えてないぞ」


今日美希にもらえないからって代わりに麗奈ちゃんからもらおうだなんて考えてない。
もらえないってだけだからな。そんなに気にする必要はないはずだ。
……いややっぱり気にする。やっぱり今日美希に会いたい。チョコをもらいたい。ワガママ言っても仕方ないのはわかってるが寂しいったら寂しい。

麗奈ちゃんはオレの顔を覗き込んできた。寂しい気持ちを見抜いているかのように。


「リア充のくせになんでそんな浮かない顔してるんですか。どうせ彼女さんからチョコもらってイチャイチャするつもりなんでしょう?」

「いや美希は今修学旅行に行ってるから」

「あ、そっか……そういえば桐生先輩って2年生でしたっけ。どうでもよすぎて忘れてました。桐生先輩に会えなくて寂しいんですか?」

「っ……」

ズバッと図星を突かれてオレは何も言い返せない。


「……そっか、学校に桐生先輩いないんだ……」


麗奈ちゃんは妖艶に微笑んだ。麗奈ちゃんの空気がガラッと変わった気がした。
その瞬間オレは何かイヤな予感がしてきた。


「ねぇ滝川先輩。寂しいなら私がその寂しさ埋めてあげましょうか?」

「は?」


麗奈ちゃんはゆっくりとオレに近づいてきた。オレはゆっくりと離れる。


「なんで逃げるんですか滝川先輩。傷つくなぁ」

「ちょっと待てよ。もうオレたちの邪魔はしないんじゃなかったのか?」

「そうですね。あなたのことはあきらめると言いました。しっかり切り替えるつもりでした。
……でも、女心というのはコロコロ変わったりするんですよ。ウソついたり前言撤回したりすることもよくあるんですよ。
やっぱり滝川先輩のこと諦めたくない―――と言ったらどうします?」


「……ごめん。無理だから」

「そう言わないでくださいよ。今は桐生先輩はいないんですよ?
わかります? 私と何しても桐生先輩にはバレないということです」

「……っ!?」


麗奈ちゃんは自らのスカートをめくった。
クマさんのお子様パンツがオレの視界に飛び込んできた。

オレは慌てて目を逸らしたがもう見てしまった。可愛い女の子のパンツなどイヤでも意識してしまう。


「我慢する必要なんてないんですよ? 彼女さんにバレなきゃいいんですよバレなきゃ。今が大チャンスなんです。寂しいバレンタインを刺激的なバレンタインに変えてみませんか?」


……今が大チャンス……?
美希がいない今ならちょっとくらい浮気してもいいとでも?


―――ありえない。
美希がいないとか遠くにいるとか関係ない。オレの心の中にはいつだって美希がいる。
どんなに遠く離れていてもオレと美希は繋がっている。


オレはキッパリと拒否しようとした。

―――その瞬間麗奈ちゃんはオレからパッと離れた。


「なーんて。冗談ですよ冗談」

「……は!?」


両手を上げて降参みたいなポーズをしながら麗奈ちゃんはいたずらっ子みたいな笑みを浮かべていた。


「……なに? なんなんだよ」

「そんな怖い顔しないでくださいよ。冗談ですって冗談。
滝川先輩が桐生先輩一筋で一途なのはちゃんとわかってますし本当に滝川先輩のことはあきらめたって年末に言ったでしょ? その言葉通りです。今のはちょっとからかってみただけです」


……おちょくられた。なんかすごく悔しい。
本当にこの子のことはよくわからない。予測不可能の魔性の女だ。


「……でもどうです? ちょっとはドキッとしました?」

「いや、それは……」

ドキッとしたというか、ビビったよ。


「滝川先輩があまりにも辛気臭い顔してたから活力与えてやったんですよ。パンツまで見せてあげたんですから感謝してほしいものですね」

「いやこんなことでパンツとか見せるのやめた方がいいぞ。そんな軽々しく見せるものじゃないだろう」

「あはっ、優しいですね滝川先輩。言われなくてももう二度とパンツ見せてあげませんからね。運命の人だけに見せます」


運命の人か……麗奈ちゃんなら絶対オレなんかよりいい男を見つけて幸せになれるだろう。ミスコン準優勝者だし男選び放題だもんな。


「では私はこれで。バイバイです滝川先輩」

「……ああ、またな」


 …………

嵐のような麗奈ちゃんが去っていきオレはどっと疲れた。

悔しい気持ちはあるけど麗奈ちゃんの行動が冗談で本当によかった。麗奈ちゃんには悪いけどパンツ見せられても勃たなかったから。
美希だったら顔を見ただけでも一瞬でフル勃起するのに。

あれだけ性欲モンスターで制御不能の暴走機関車だった愚息がオレの心を理解してくれるようになった。

オレはもう美希じゃないと勃たない。美希がいいんだ。美希じゃないとダメなんだ。
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