たいらにひとしい。

ぴーなっつ

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僕のよる

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 仕事終わりから寝る準備までまた流れ作業。21時。消灯。僕の世界は寝る時間だって全員一緒。21時以降はどこの家の電気もつかない。真っ暗で見えるのは星を模倣した飾りのライト。この世界では君の世界の空にある綺麗な星も流星群、?だったかな、も何も見えない。見えちゃったらみんなが寝る時間が遅くなっちゃうからだっていつだか読んだ歴史書に書いてあった。それでも僕はこの世界で1番寝るのが遅いと思う。夜の時間は自由だ。だって仕事も作業もないしミスなんてありえない。僕の時間だ。朝の時間に起きられれば何時に寝てもいいはずなんだ。
 だから今日も寝床に入って色々想像する。

君の世界に行った僕
君の世界で楽しむ僕
君の世界の秘密を知ろうとする僕

 ある訳ないのにね、そんなこと。僕はどう足掻いてもここから出られないし、どう頑張ってもこの規則は破れない。次の朝が来るのがこんなにも嫌だ、なんて言ったらこの世界はなんて言うだろうね。無視、なのかな。それともあのおじいちゃんみたいにどこか知らないところに連れていかれて用無しになるのかな?夜の時間は思考回路がぐるぐる回ってなかなか考えがまとまらない。気分も沈む。気分が沈んできたら1度寝てみる。それが僕の夜。いつになったら幸せな気持ちで眠りにつけるのだろうか。朝起きて、その日の楽しみに期待と希望を抱いて毎日を過ごす。そんな朝はいつ来るのだろう。
 やめたやめた、また思考が巡ってきた。やっぱり君の世界の想像をしよう。綺麗な星の下で綺麗な寝床、毎晩毎晩、楽しいことを思い出しながら眠りにつく。夢でもたくさんの友達が出てきて幸せな毎日を過ごすんだ。それから、それから……
 この続きはまた明日にしよう。
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