異世界親父騒動記

マサカド

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番外編

番外編 if(もしも)ドクスマ・マンの対戦相手が教授だったら!

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「読者の皆様、こんにちわもしくはこんばんわ。司会担当の冒険者パーティードリフターのリーダーをやっております村正です。今回の番外編は新シリーズ『if』を送りしたいと思います。今回のifは「もしもドクスマ・マンの対戦相手が教授なら」です。ではどうぞお楽しみください!」

 ダンジョン一族の覆面レスラーであるドクスマ・マンはリングの上で、引きつった顔をしていた。
「あの覆面レスラー……顔が引きつていないか?」
「間違いなく引きつっている!」
「気持ちはわかるでござる!」
「肯定であります!」
 原因は対戦相手の教授ではなく、教授が操作するロボット「鉄人二重丸号(某ロボットのパチモノ)」がリングの上に立っていたからだ。
「リングの上に立つ前に止めるべきだったな!」
「無理もない教授がロボットを作っていた事が衝撃で、わしらの頭の中が混乱している間に……」
「リングに上がってしまったでござる!」
「肯定であります!」
 「盆水に帰らず」という言葉が親父たちの頭に浮かんだが、そんな親父たちのことは無視して、ドクスマ・マンと教授の鉄人二重丸号(某ロボットのパチモノ)の対戦は始まった。
 対戦はひどいの一言に尽きた。
 開始早々に鉄人二重丸号(某ロボットのパチモノ)のお腹からミサイルが発射され、それに対してドクスマ・マンは素早く回避行動を取ろうとしたが、途中でなぜかミサイルが爆発し、ドクスマ・マンは爆発の衝撃を諸にくらった。
「教授!当たってもいないのに何でミサイルが爆発したんだ?」
「うむ、ミサイル内部のヒューズがボロだったようだね!ありあわせの材料で作ったから仕方がないよ!」
「「「「………………」」」」
 教授の返答に無言になる親父たち。
教授に対して殺意が感じた瞬間だった。
 だが、親父たち以上に殺意のメーターが上がっているのがドクスマ・マン。
 鉄人二重丸号(某ロボットのパチモノ)に向かって強烈なタックルを繰り出した。
「うむ、理想的な展開だね!」
 そう言って教授はコントローラーのあるボタンを押した。
 タックルしたドクスマ・マンと共に鉄人二重丸(某ロボットのパチモノ)が爆発した。
「爆発したぞ!」
「きょ、教授、もしかして……」
「うむ、自爆装置は発動したんだよ!」
「なぜ?自爆装置をつけたんでありますか?」
「ロボットアニメでは自爆装置をつけるのがお約束だからだよ!」
「これはロボットアニメではないでござる!」
 影のツッコミに対して、教授はくわえていたパイプに火を点けた。
 辺り一面煙で覆われた。
「また、煙を出して誤魔化した!」
「わしは教授よりも覆面レスラーの方に同情する!」
「確かに真っ黒黒助になっているでござる!」
「肯定であります!」
 リングの上には真っ黒くなったドクスマ・マンが大の字で倒れていた。
 ドクスマ・マン…………戦闘不能。
 親父たちは何も見なかったことにして次の階層に向かった。

※おまけ もしも影がドクスマ・マンの対戦相手だったら

 影とドクスマ・マンの対戦が始まって、五分後。
 リングの上にはハリネズミがいた。
 ハリネズミの正体は影の凶器攻撃によって倒されたドクスマ・マン
「影……これって、反則じゃないのか?」
「なぜでござる?反則なんて何もしていないでござる!」
「プロレスなのに凶器を使ったことがだ!」
「凶器ではないでござるこれは袖箭と呼ばれる暗器でござる!」
「その心は……」
「凶器じゃないから反則ではないでござる!」
「「「…………」」」
 影の返答に無言になる親父たち。
「リングに上がる前にボティチェックするべきだった!」
「後悔しても後の祭りだ!」
「肯定であります!」
 こうして親父たちはロープミイラと化した教授を引きずって、次の階層に向かった。

反省会
村正「今回の番外編ifやる必要あったのか?」
教授「うむ、どのルートでもドクスマ・マンは倒されることになったね!」
影「反則してないから問題ないでござる!」
ブドウ「わしとの対戦が一番まともだったな!」
軍曹「肯定であります!」
 第三者視点から言えば、親父たちは勝つために手段を選ばない。
 相手が卑怯な手を使えば、自分達はもっと卑怯な手を使って相手をぶちのめす。
 それが親父たち。
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