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第一章
1-145 今度こそ
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気付いたら私達は兄弟で自分達の考えや気持ちをぶつけ合っていた...というか私対他の兄弟の言い合いに近い感じだったけど、それでも気持ちをぶつけ合った。
"ブルーム兄さんは兄さんでできることをしてるからいいのよ!
私は兄さんができてないところを補佐するのが役目なの!
それより、女だからってなめられるのが一番嫌いよ!"
"それはわかるが、俺だって兄貴だ。兄弟を護役目がある!"
"兄さんやスノーが下手に動くと人どころか国までもが破壊されかねないから動かなくていいです。
本来なら私が状況を見極めて動かないといけないところ怠った事によって起こった事ですから、私が悪いんです。"
"ち、違うよ!僕がいけないんだ。嫌な事を嫌って言わなかった自分が...。情けないよね...。"
「ローダンは悪くない。相手を傷つけない様に頑張ったではないか。それは誰もができることではない。」
"いや!ローダン!男なら強くなくてはならんぞ!お前も男ならスノーを、姉を護れるぐらいの意気込みがないと駄目だ!"
"なっ!!ローダンは兄さんみたいに筋肉馬鹿ではないんだからいいのよ!
そりゃーもう少し自分の意見ははっきり言える様になった方がいいけど、それでもあのクズ四人がした事は許されることではないわ!"
"兄なのに、しかも側にいて何もできなかった自分こそ情けない。
今度は相手が泣いて許しを乞うても容赦はしません!"
「そうだな。それがいい。今度は俺も手加減はしない!」
とんでもない方向に話が広がっていくのでさすがに黙っていたキリル姐さんが口を挟んだ。
「もう気はすんだかしら?話を戻すわよ?」
キリル姐さんは微笑みながら話すので私達は正座し直して話を聞いた。
「国王と皇太子があなた達と再度話をしたいそうよ。明日ギルドに来るらしいからあなた達はどうするか考えなさい。私から言う事はそれだけよ。」
そう言うとキリル姐さんは一人先に家に戻って行ったのだった。
テラスに残された私達。
互いに顔を見合って考える事に...。
さっきまであんなに意見を言い合っていたのが嘘の様に静かになる私達。
答えは出ている。
出ているけど...謎か一歩が踏み出せなかったのだ。
このままではいけない事。
本来なら自分達から動かないといけないのに相手側が動いてくれている事。
全部全部わかっているのに...なぜか一歩が踏み出せなかったのだ。
暫く沈黙が続いた。
キリル姐さんが家に戻ってからも保護者達は家の中より私達の様子を伺っていた。
なかなか動かない私たちに郷を煮やしたライデンが私達の方へ向かおうとしたのをキリル姐さんと両親が制した。
長らくの沈黙の中ローダンが声を上げた。
"僕、明日ギルドに行きます。姉さん、兄さん一緒に来てもらえますか?"
末っ子のローダンが勇気を振り絞って声をあげたのだった。
ローダンは私とブルーム兄さんの手を握って必死に見つめてきた。
私とブルーム兄さんはそんなローダンの手を握り返して頷いた。
"ああ。行こう。"
"もちろんよ。私達は五人で一人前なんだから。"
"そうだね。ちゃんとケリをつけないとね。"
「ああ。そうだな。」
私達は互いに肩を抱き合った。
そして互いに誓い合った。
今度こそ互いに支え助け合うと。
言いたい事を言い合おうと。
そして...。
"ブルーム兄さんは兄さんでできることをしてるからいいのよ!
私は兄さんができてないところを補佐するのが役目なの!
それより、女だからってなめられるのが一番嫌いよ!"
"それはわかるが、俺だって兄貴だ。兄弟を護役目がある!"
"兄さんやスノーが下手に動くと人どころか国までもが破壊されかねないから動かなくていいです。
本来なら私が状況を見極めて動かないといけないところ怠った事によって起こった事ですから、私が悪いんです。"
"ち、違うよ!僕がいけないんだ。嫌な事を嫌って言わなかった自分が...。情けないよね...。"
「ローダンは悪くない。相手を傷つけない様に頑張ったではないか。それは誰もができることではない。」
"いや!ローダン!男なら強くなくてはならんぞ!お前も男ならスノーを、姉を護れるぐらいの意気込みがないと駄目だ!"
"なっ!!ローダンは兄さんみたいに筋肉馬鹿ではないんだからいいのよ!
そりゃーもう少し自分の意見ははっきり言える様になった方がいいけど、それでもあのクズ四人がした事は許されることではないわ!"
"兄なのに、しかも側にいて何もできなかった自分こそ情けない。
今度は相手が泣いて許しを乞うても容赦はしません!"
「そうだな。それがいい。今度は俺も手加減はしない!」
とんでもない方向に話が広がっていくのでさすがに黙っていたキリル姐さんが口を挟んだ。
「もう気はすんだかしら?話を戻すわよ?」
キリル姐さんは微笑みながら話すので私達は正座し直して話を聞いた。
「国王と皇太子があなた達と再度話をしたいそうよ。明日ギルドに来るらしいからあなた達はどうするか考えなさい。私から言う事はそれだけよ。」
そう言うとキリル姐さんは一人先に家に戻って行ったのだった。
テラスに残された私達。
互いに顔を見合って考える事に...。
さっきまであんなに意見を言い合っていたのが嘘の様に静かになる私達。
答えは出ている。
出ているけど...謎か一歩が踏み出せなかったのだ。
このままではいけない事。
本来なら自分達から動かないといけないのに相手側が動いてくれている事。
全部全部わかっているのに...なぜか一歩が踏み出せなかったのだ。
暫く沈黙が続いた。
キリル姐さんが家に戻ってからも保護者達は家の中より私達の様子を伺っていた。
なかなか動かない私たちに郷を煮やしたライデンが私達の方へ向かおうとしたのをキリル姐さんと両親が制した。
長らくの沈黙の中ローダンが声を上げた。
"僕、明日ギルドに行きます。姉さん、兄さん一緒に来てもらえますか?"
末っ子のローダンが勇気を振り絞って声をあげたのだった。
ローダンは私とブルーム兄さんの手を握って必死に見つめてきた。
私とブルーム兄さんはそんなローダンの手を握り返して頷いた。
"ああ。行こう。"
"もちろんよ。私達は五人で一人前なんだから。"
"そうだね。ちゃんとケリをつけないとね。"
「ああ。そうだな。」
私達は互いに肩を抱き合った。
そして互いに誓い合った。
今度こそ互いに支え助け合うと。
言いたい事を言い合おうと。
そして...。
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