ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第三章

3-58 フレアの訓練場所は？

　神様の話を聞きた後目の前にいるドラしゃんの顔をフレアはじっーと見つめながら神様が言っていた言葉の意味を一生懸命消化していた。

目の前にいるいる人物とは直接的には血の繋がりはないが...魂は繋がっているで間違いはないのだろうか？

それなら自分が目の前の自分に似ているのもなんとなく分かるし、代々受け継がれているバァーさんの初恋の人の肖像画(バァーさんが旦那に内緒で書き上げたものらしい。)を見て親近感が湧いたのも偶然じゃなかったのだろうと思いたい。

そんな事を考えながら暫く目の前の人物...ドラしゃんを見ていると...ドラしゃんは居心地悪そうな顔をして大きな溜息をつく。

そして全く動こうとしないフレアを無視して踵を返して先を進む。

フレアは慌ててそんなドラしゃんの後を追いかけると...どうやらドラしゃんが向かっていたのは訓練の場所だったようだ。

道中相変わらず沈黙が続いた。
沈黙は続いたがこの沈黙がなぜか心地よく感じれた。

そんな中ドラしゃんが連れて行った場所は何もない普通の野原だった。
見渡す限り青々と生い茂った草が生えているだけ。

虫も鳥も木々もない草原しかない場所だった。
何でこんな場所に？

普通の野原だったがフレアは違和感をかなり感じだした。

最初こそは小馬鹿にしていたのだが...

見た目は何の変哲もない広々とした野原なんだけど...野原に入ってからフレアの身体は思うように動かなくなって行ったのだ。

呼吸も多少しにくくなってきたし。
でも...
(毒や麻痺薬系の匂いや気配はしない。しかも目の前の自分は普通にしている。いったい...)

冷静に周りや自分の置かれた状況を判断していくフレア。

目の前のドラしゃん入ってから何も言わずにただフレアの姿を見守っていた。

目の前にいるドラしゃんはいったて普通に居る。
しかし...自分の身体はだんだんと重くなってくる上に息もしづらくなってきている。

明らかにおかしいのだが...何がおかしいのかフレアは分からなかった。

最初こそは冷静に努めて対応しようとしたが、自分の置かれている状況が段々と悪くなっているのを感じて焦り出した。

だけど...側から見ると本当に何もない草原で大の大人の男が二人向き合って立っているだけの状況なのだ。

するとじっと黙ってフレアの状況を見ていたドラしゃんがハァーと溜息を吐いたかと思ったらフレアの方に歩み寄り両顎の下のツボを押さえた。

すると...先程まで感じていた体の異変が嘘のようになくなったのだった。