ドラゴンなのに飛べません！〜しかし他のドラゴンの500倍の強さ♪規格外ですが、愛されてます♪〜

第四章

4-132 久しぶりにギルマスと合流して

　調査員達が街に報告をしに出かけてから翌日の昼前に私達のテントに豪快に侵入者が乱入してきた。

私達兄弟は疲れが溜まっていたのだろう、珍しくその豪快に侵入してきた者に起こされるまで爆睡していたのだ。

調査員の人達が止めるのも聞かずに乱入してきたのは...私達と古い付き合いのあるギルマスだ。

本当はギルマスではなく、統括という立場になっているのだが...私達はずっとギルマスと呼んでいて、彼もそれに対して普通に返事を返してくれている。

周りの人達も特に注意される事もないので私達の関係性は問題なく育まれているんだけどね。

それが...

「ゴラァ～！！！！！！！クソガキども！いつまで寝てるんだ！ホラ！わざわざ俺様が来てやったんだ！起きんか！もう昼だぞ！！」

と言いながら私達兄弟の毛布を剥ぎ取っていくオヤジ...もといギルマスと、それに対して...

『うっせぇー！！返せ布団！』

ブルーム兄さんは剥ぎ取られた毛布にしがみついて講義をして

『...グゥ～...。』

ラース兄さんは毛布を剥ぎ取られてもマイペースに寝ていて

『うわーん。寒いよぉ～。』

ローダンは寒いと震えて

「うるさい...。」

フレアは寝込みを襲われたので睨みを効かせて

『あーーん？？誰の毛布をとってんだ？』

私は眠りを邪魔されたので殺気を放ちながらブチギレるというカオスな状況を作り出していたのだ。

だから調査員達は誰も私達のテントには近づかない。

ギルマスは私達の対応に慣れているので怯む事なく普通に接する。

「お前らは相変わらずだなぁー。見た目だけデカくなりやがって、中身はガキのまんまじゃねぇ～かぁ～。やれやれだぜ。」

そう言いながらギルマスは私達を起こして話ができる様にと準備を促す。

私達兄弟は文句を言いながらもギルマスの言う事を聞きながら私達は身支度をしていく。

私達兄弟が身支度している間、ギルマスは私達が寝ていた寝具類を片付けている。

側から見たら父親が子供達の世話をしている...そんな光景が私達のテント内で繰り広げられていた。

身支度が完了したらテントから出て昼ご飯を食べに食事用のテントに移動し、昼食を食べながらギルマスとあの森の正体と調査内容について改めて話をする。

ギルマスは話が進むにつれて顔色が青から真っ白に変わっていく。

最終的には現実逃避しだす始末。

「まじかぁー...。なぁー...お前らって俺をどうしたいんだ？？毎度毎度...俺は普通の人間なんダセェ？こんなホイホイと次から次へとありえないことを言われたら...ハァー...。」

血の気の引いた顔でぶつぶつと文句を言うギルマス。
そんなギルマスに私達は苦笑いを浮かべるしかできなかった。