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第四章
4-141 ギルマスを連れて森のダンジョンの再調査〜菌糸類エリア③〜
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菌糸類エリアに入り、案内キノコのマッシュと出会い散策を開始してほんの数分で、あれほどうだうだ言っていたギルマスも馴染んでしまい...今や大の大人の男三人でマッシュの取り合いをしている。
ちなみに取り合いしているのは、ギルマスとブルーム兄さんとローダンだ。
ダンジョンの主であり、総管理者である私とキュリッチがいるので魔物達も攻撃なんかはしてこないが...あくまでここはダンジョンなのだが...。
「おい!いい加減ポヨポヨキノコを俺に譲れよ!!」
『はっ!ふざけんな!おっさん!!マッシュは俺のだ!』
『はぁーー!!マッシュは皆のです!!てか離してくださいよ!ギルマス!!マッシュがちぎれる!!』
菌糸類エリアには三カ所ほど開けた野原みたいな空間があり、今私達はその空間の一つで休息をとっているのだけど...今目の前でこの虚しいやり取りを見さされるハメになっている。
『ギルマス...さすが長年私達とつるんでるのもあって馴染むのは早いとは思ってましたが...ここまではやいとは...。』
ラース兄さんが呆れ顔で呟く言葉を私とフレア、キュリッチも呆れ顔で頷く。
ギルマスは最初こそは固まったりしていたが、見知らぬキノコを見つけたり、植物を見つけるたびにマッシュのいう事を無視して動くので止めるのが大変だった。
まぁ~元々冒険者もしていた人なので、好奇心は旺盛なのだが...ねぇ~...。
それでも何とか菌糸類エリアの半分は見て回れたので良い方だろう。
予測ではもう少しかかるかなぁ??と思っていたからね。
またマッシュの案内があったのと、襲ってくる魔物がいないのもあり安全に進めたのが大きいだろう。
『しかし、前と雰囲気がだいぶ変わってるわね。
前はもっと薄暗くて、じめっとした感じだったと思うんだけど...。』
「確かに。日差しもかなり入っているし、植物の種類とあと...キノコの種類も増えたのが影響しているのかもな。」
私とフレアの言葉にキュリッチはそうかなぁ??と首を傾げているが、前一度訪れた時より環境も雰囲気もかなり変わっている。
前は僅かに日の光が入ってるかなぁ??って感じだったのだが、今ではしっかり日差しを感じられる場所とそうでない場所と別れていて、空気も重苦しくない。
菌糸類エリアなのである程度の湿気が必要だが、以前は湿気が酷すぎて二、三種類の菌糸類しか存在していなかったのだが...今では二、三十種類まで増えている。
『あの時お前がアドバイスしたのが良かったんじゃないか?』
ラース兄さんが地図を見直ししながら呟く。
『アドバイスですか?あれはアドバイスというより主人の願望を口にしていた気がするんですが...。』
キュリッチがそう言いながら私の方をチラッと見る。
確かに...あれをアドバイスとは言わないかなぁー...。
以前来た時、このエリアのボスキノコと対面した時のことなんだけど...。
『ちょっと!!アンタがボスなの?!なんなのよこの環境!!さ・い・あ・く!!菌糸類は確かに日陰や湿気を好むというけど、これじゃー腐るわの!キノコの種類も少ないし!!菌糸類エリアというより"カビエリア"よれ!"カ・ビ"。
いい!!美味しいキノコを繁殖させるには、綺麗な水、空気、適切な日差しが必要なのよ!!
こんな環境じゃ、カビしか生えないわよ!!
ちゃんと美味しいキノコ生やしてくれないと!食べるものないじゃない!!』
と...ボスキノコなは合うなり早々に私が一方的にクレームを叫んだのだった。
ちなみに取り合いしているのは、ギルマスとブルーム兄さんとローダンだ。
ダンジョンの主であり、総管理者である私とキュリッチがいるので魔物達も攻撃なんかはしてこないが...あくまでここはダンジョンなのだが...。
「おい!いい加減ポヨポヨキノコを俺に譲れよ!!」
『はっ!ふざけんな!おっさん!!マッシュは俺のだ!』
『はぁーー!!マッシュは皆のです!!てか離してくださいよ!ギルマス!!マッシュがちぎれる!!』
菌糸類エリアには三カ所ほど開けた野原みたいな空間があり、今私達はその空間の一つで休息をとっているのだけど...今目の前でこの虚しいやり取りを見さされるハメになっている。
『ギルマス...さすが長年私達とつるんでるのもあって馴染むのは早いとは思ってましたが...ここまではやいとは...。』
ラース兄さんが呆れ顔で呟く言葉を私とフレア、キュリッチも呆れ顔で頷く。
ギルマスは最初こそは固まったりしていたが、見知らぬキノコを見つけたり、植物を見つけるたびにマッシュのいう事を無視して動くので止めるのが大変だった。
まぁ~元々冒険者もしていた人なので、好奇心は旺盛なのだが...ねぇ~...。
それでも何とか菌糸類エリアの半分は見て回れたので良い方だろう。
予測ではもう少しかかるかなぁ??と思っていたからね。
またマッシュの案内があったのと、襲ってくる魔物がいないのもあり安全に進めたのが大きいだろう。
『しかし、前と雰囲気がだいぶ変わってるわね。
前はもっと薄暗くて、じめっとした感じだったと思うんだけど...。』
「確かに。日差しもかなり入っているし、植物の種類とあと...キノコの種類も増えたのが影響しているのかもな。」
私とフレアの言葉にキュリッチはそうかなぁ??と首を傾げているが、前一度訪れた時より環境も雰囲気もかなり変わっている。
前は僅かに日の光が入ってるかなぁ??って感じだったのだが、今ではしっかり日差しを感じられる場所とそうでない場所と別れていて、空気も重苦しくない。
菌糸類エリアなのである程度の湿気が必要だが、以前は湿気が酷すぎて二、三種類の菌糸類しか存在していなかったのだが...今では二、三十種類まで増えている。
『あの時お前がアドバイスしたのが良かったんじゃないか?』
ラース兄さんが地図を見直ししながら呟く。
『アドバイスですか?あれはアドバイスというより主人の願望を口にしていた気がするんですが...。』
キュリッチがそう言いながら私の方をチラッと見る。
確かに...あれをアドバイスとは言わないかなぁー...。
以前来た時、このエリアのボスキノコと対面した時のことなんだけど...。
『ちょっと!!アンタがボスなの?!なんなのよこの環境!!さ・い・あ・く!!菌糸類は確かに日陰や湿気を好むというけど、これじゃー腐るわの!キノコの種類も少ないし!!菌糸類エリアというより"カビエリア"よれ!"カ・ビ"。
いい!!美味しいキノコを繁殖させるには、綺麗な水、空気、適切な日差しが必要なのよ!!
こんな環境じゃ、カビしか生えないわよ!!
ちゃんと美味しいキノコ生やしてくれないと!食べるものないじゃない!!』
と...ボスキノコなは合うなり早々に私が一方的にクレームを叫んだのだった。
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