4 / 69
第4話『転移魔法』
しおりを挟む◇◇◇◇◇
俺は四天王とかいうわけのわからん不良をぶっ飛ばした罪で停学処分になってしまった。
なってしまいましたッ!
なんということだろう。
入学して僅か一日、いや、数時間……?
まだ授業を一度も受けていないのに俺は停学になってしまった!
俺は停学になってしまったのだ!
大事なことすぎて何度も繰り返してしまったぜ……。聞いたところによると、同級生を助けようとしたということで情状酌量の余地も検討されたそうだが、花園が病院に運ばれて重傷だったため、まったくの処分なしとはいかなったんだとか。
まあ、退学にならなかっただけ十分な温情を与えられたと思うしかない。
というか、怪我の度合いからして警察沙汰にならなかったことが奇跡だと思う。
なんでならなかったんだろうね?
ありがたいっちゃありがたいけど。
ちなみに花園が空高く舞い上がった件については目撃者たちが集団で見間違えたと判断されてスルーされたらしい。
どんな見間違えだ。
けど、常識的に考えたらありえないからな。
そう見做されるのが普通かもしれない。
そんなこんなで。
停学になった俺はやることもないので(課題はあるけど)、高校進学のお祝いに買ってもらったノートパソコンでネットサーフィンをしていた。
今までネットなんて使うことはなかったんだが、いろいろと有意義な情報を簡単に得られるからすごく便利。
いや、ホント、いろいろな……。
ふぅ……。
夜になった。
「やはり、自分の力がどれくらい戻っているのか把握しておく必要がある」
俺はノートパソコンをパタリと閉じ、そういう結論に至った。
ぶっちゃけ前世の記憶とかヤンチャしてた過去の思い出くらいにしか捉えてなかったんだが、今回みたいなトラブルがまた起きるとも限らない。
対策を練るためにもきちんと向き合わなければ。
力が戻ってる可能性にもっと早く思い当たっていたら停学になんて……。
俺は何も変わっていない! とか思ってたあの日の自分を殴りたい。
「でも、さすがにこの部屋でアレコレやるわけにいかんよなぁ……」
俺は都会の高校に通うために親元を離れて村を出てきた。
そして俺が下宿先として引っ越してきたのは都会で暮らす従姉のマンションなのである。
居候させてもらっている部屋で魔法を試して暴発したら取り返しがつかない。
ただでさえ従姉には停学処分が決まったときに保護者役として三者面談とかで迷惑かけたし。
どこか人気のない広い場所でやるのがベストだろう。
「なら、最初に使ってみる力は――」
そう、転移魔法だ!
◇◇◇◇
はい、転移魔法に成功しました!
描写を入れる隙もなく到着ですよ。
無事にマンションから地元の村近くにある河原まで移動できました。
山に囲まれた田舎の景色です。
力が戻って視力もよくなってるのか真っ暗なのに遠くの景色まで見えます。
見てください、夜で誰もいない真っ暗な河原を!
聞いてください、澄んだ水のせせらぎを!
うん、転移魔法は前世と同じ感覚で使える。
いや、魔法ってマジ便利だよなぁ……。
本来なら電車や新幹線を乗り継いで何時間もかかる距離を一瞬だもん。
当時は意識してなかったけど、現代の常識を得た今ならそのすごさがよくわかるわ。
これはね、チートですよ……。
「さて、いろいろ試していくとすっかね」
俺は魔力をムンムンと意識し始めた。
0
あなたにおすすめの小説
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる