追放→ざまぁwww こんぴれーしょんぱっく ~追放もの短編集めました~

あがつま ゆい

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お荷物テイマーだけどテンプレ通り最強になってざまぁします

第4話 ゆうべは おたのしみ でしたね

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「うーむ、朝か」

「うう……もう朝か」

 レーヌは仕事を終えて妙に精気に満ちた顔で、ナーダは絞りつくされげっそりとした顔で、朝を迎えた。

「……なんていうか『交尾』だな。夜の営みとかいう高尚こうしょうなものじゃねえな」

「何を言う。交尾なんてこういう物だろ。子をはらみ産むためにするものだろ? 違うのか? まぁ人間の間に子供なんてまず産まれないとは思うが。それに今は発情期だからな」

「……そうか。じゃあ行こうか」

 ナーダとレーヌは服を着ながら部屋を後にした。



「おはようさん。「ゆうべは おたのしみ」って奴だったな? なぁに結構結構。俺もアンタくらいの年はお盛んだったよ」

「うるせーな茶化すんじゃねえよオヤジさん。1晩中相手にされるこっちの身にでもなってみろよ」

「ははっ。それも若者の特権だからな。年を取ってくるとえてくるからなー」

 宿屋の店主と他愛もない会話をしながら武器屋へと向かった。



「いらっしゃい」

「店主、この店で一番いい装備を頼む。あと武器は鈍器が良いな」

「ほぉ、言うじゃねえか。いいだろう、カネが足りないとかは勘弁してほしいがな」

 ナーダが店主に向かってそう挑戦的な言葉を言うと、店主は秘蔵の品である鉄製の鎧とすねあてとメイスが出てきた。



「こいつはただの鉄の鎧じゃねえ。魔力を蓄えるように特殊な加工がしてあって物理的な衝撃にも魔法に対しても高い耐性を持っている。もちろんすねあてやメイスだってそうだ。
 少なくとも90000ゴールドは無いと譲れないね」

 庶民の生活費1年分弱の値段を出してきた。

「いいだろう。安い買い物だな」

 そう言って俺は1万ゴールド金貨9枚を渡した。店主はぽかんと口を開ける……こんな若造がそんな大金を持っているとは思っていなかったからだ。
 早速ナーダは鎧とすねあてを着こみ、メイスを担いで店を後にした。



 次いでナーダたちは冒険者ギルドへと足を運んだ。

「ナーダさんですね。昨日の本人確認手続き申請の件ですが、あなたが死亡報告されたナーダ本人であることが確認できましたので正式に死亡登録を棄却いたしました。
 元メンバーには通達せず、独立したパーティでの再登録という希望も手はず通りになっています」

「そうかありがとう。すまないな無理言っちゃって。今日はこのクエストを受けようと思うんだがいいか?」

「……かなり難易度が高い討伐クエストですよ? どうしても受けたいというのなら止めはしませんが死ぬ可能性が高いのは覚悟してくださいね」

「安心しろ。主人公が死ぬときは物語が終わる時だ。何があろうと死なねえって」



 クエスト内容は「村を力で支配している1つ目巨人サイプロクスを討伐してくれ」というものだ。

「巨人」の名の通り成体なら現代地球で言う5メートルに達する程の巨体で、多くの冒険者は文字通り踏みつぶされるという話だ。

 問題の村まで1日がかりで徒歩で移動することになった。



「……私に乗らないのか?」

「いやぁあれはすげえ揺れて乗った後気持ち悪くなるから出来れば乗りたくないな」

甲斐性かいしょう無しな男だなぁ。あの程度でそうなるとは情けない男よ……!?」

「どうした?」

「血と鉄が混ざった臭いがする。2つ……いや3つ!」

 レーヌが警戒すると同時に3人の山賊がナーダの前に立ちふさがった。



「おーっと待ちな。ここから先を行きたければ通行料を払ってもらおうか?」

「ナイフのエッジを舌でベロベロ舐めてるのが似合いそうな風体だな。人さらいや追いはぎをする山賊とはいえ未成年に酒やタバコを勧めたりはしないし、女にセクハラする事も無いんだろ?」

「当然さ。そんなことしたら世界が終わる連載打ち切りからな。清く正しく誠実で真っ当な山賊が俺たちのポリシーさ。あ、感の鈍い読者に言っとくけどここは笑う所だからな」

「そうかそうか。前口上はこの辺にして本題に移るか。レーヌ、行け!」



 戦闘が始まる。レーヌは元のヘルハウンドの姿となり襲い掛かる。まず山賊3人組の1人の喉元に食らいつく!
 そのままの態勢を保ったままもう1人に向かって爪を立てて首筋の動脈を切断する! その場に紅い花が咲き、倒れる。ここまでほんの10秒程。人間には到底まねできない早業だ。
 相手の強さを知って残った1人は逃げ出したのか、いつの間にか消えていた。



「あっけなかったな。それにしてもコメディ小説なのに銭湯描写はしっかり書くんだな」

「『キンキンキンキン』をやる勇気はあがつまの奴には無いさ。それと漢字間違ってるぞ、正しくは「戦闘」だぞ?
 まぁこんなWEB小説よりも猫画像1枚の方が価値があるからなー。
 物乞いものごいが「僕を助けてください」って言うよりも、その辺の猫捕まえて「僕の猫を助けてください」って書いた方が、何倍もカネ恵んでもらえるのと一緒で」

「猫以下って言うのは非常だな」

「まぁな、でもそれが平凡な人間の一生さ。さて、先を急ごうか」

 一行は目的地まで歩き始めた。



【次回予告】

1つ目巨人サイプロクスを討伐するために問題の村までたどり着いた俺たち。レーヌは真正面からぶつかってもいけるというが俺ことナーダには策がある! 頭が回るのもアピールしちゃうよー!

第5話 「1つ目巨人のアイ」
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