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復讐しろ 絶対に赦すな
Scene.21 いやぁ、復讐って本当にいいもんですね~ 後編
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30歳を迎えた事を記念に開かれた中学校の同窓会にマサヤは参加していた。
「オイ、希来里、希里亜」
仲良く談笑していた二人の男の間にマサヤが割って入る。
「オレをいじめておいてよくもまあこんなところに堂々と顔出しできるな? 何様のつもりだ?」
「ああ、いじめ? ああ、あれか。いやぁ~。あの頃はヤンチャしてたからなぁ」
……ヤンチャ。自分が味わった苦痛に満ちた学校生活をその一言で片づけた。
「じゃあテメェのヤンチャの被害者なオレは何なんだよ?」
「お前まだ覚えてんのか? もう忘れろよ。15年も前の話だぜ?」
「そうそう。若気の至りって奴だ。水に流せよ」
「って言うかお前のオヤジどうせ今でもナマポ受給してんだろ? オレの税金でタダ飯食ってるお前こそよくのこのこと顔出しできるな? お前こそ何様のつもりだよ? 厚かましいにも程があるぜ?」
希来里と希里亜のその言葉で彼は壊れた。心の中の堤防が轟音を立てて決壊した。
そばのテーブルに置いてあった栓を空けてないビール瓶を手に取り希里亜の脳天をぶっ叩いた。
ガゴッ! という硬い物と硬い物とがぶつかり合う鈍い音が会場に響いた。女性の悲鳴で異変に気付いたスタッフが飛んできてマサヤを押さえつける。
「コラ! 暴れるな!」
「うるせえ! 離せ! 希来里! 希里亜! テメェらだけは許さねえ! 絶対にぶっ殺してやるからな! 覚えとけよ! 絶対にぶっ殺してやるからなぁ!」
絶対にぶっ殺してやるからな。その犯行予告は現実のものとなった。正確に言えば、今まさに現実のものになろうとしていた。となるが。
「パパアアアアア! ママアアアアア!」
寝室で寝ていた3人を突如襲った3人の人影。両手両足をブチ折られた5歳の娘が激痛にのた打ち回りながら泣き叫ぶ。それをかき消すようにマサヤのぶっ壊れた嗤い声が響く。
父親は怪物に、母親は角のある少女に押さえつけられている中、彼は足の骨を両口ハンマーで殴り折って動けなくした幼女に向かって暴行を振るう。
「止めろ! 俺はどうなってもいい! でも娘は! 娘に手を出すのだけは辞めてくれ!」
「嫌だね。テメェの遺伝子を受け継いでる奴なんてどうせクズにしか育たねえだろ? だったら今、殺した方が世のため人のためになるじゃねえか。これは社会をよくするための善意の行為だ。慈善活動さ。清い心で社会に奉仕するボランティアなんだよ。ケヒャヒャヒャハハハハ!」
手足を砕かれ横たわる幼女の胴体に情け容赦なくハンマーの暴力と壊れた嗤い声を浴びせられる。
「ガハッ!」
血を吐きだし、ぐったりとした自分の娘をぼろぼろに泣きながら見つめる。
「もう止めてくれ! 金が欲しけりゃいくらでもやる! 家だってやる! オレを殺したければ殺せ! でも娘は、娘だけは関係ない!」
「バッカじゃねえの? お前を最高に苦しませてから殺さねえと復讐にならねえだろ? お前みたいなクズが持ってるモノを全部叩き壊さねえと気が済まねえ」
マサヤは希里亜を突き刺すようににらみつける。その眼は完全に常軌を逸脱した狂人の瞳であった。
マサヤは壊れた嗤い声を上げながら今度は彼の妻に暴力をふるう。ハンマーのフルスイングで顎を砕き、手足、そして全身の骨をバキバキにブチ折っていく。内出血で身体のいたるところがどす黒く変色する。
ぐったりとして動かない娘と妻を見て絶望する希里亜を見てマサヤは甲高く壊れた嗤い声をあげる。
「これで仕上げだ」
マサヤは持参してきたポリ容器に入っていた透明の液体を3人にぶっかける。ツンとする、ガソリンスタンドで嗅ぎ慣れた刺激臭が鼻をつく……中身はガソリンだった。びっしょりと濡れた家族に向かって彼はそれに一切の迷いなく火をつける。
「ああああああああああああああああああああ!!!」
「助けて! 助けてぇ!」
「ウホ! ウホホホ! ウホホホホホ!」
彼は希里亜一家が炎に焼かれてもだえ苦しむ様子を見て自慰を始める。彼らが熱さに苦しむ叫び声をオカズにして絶頂に達し、射精する。
と同時に3人の身体から魂が出てきた。
「スッキリしたか?」
「ああ。最高だ。今日は人生の中で最高の一日だ。復讐って、本当にいいものだな」
部屋がメラメラと燃え盛る炎に包まれるのを見て心の底から満足した表情を浮かべた。
消防車のサイレンが聞こえるのを聞いて彼らはその場を後にした。
仕事が終わって、乃亜達は自宅へと帰ってきた。
「なぁ乃亜」
「何だ? ミスト。神妙な顔して」
「乃亜は今日の依頼者の考えてる事とか気持ちとか理解できるのかい?」
「手に取るようにわかるさ」
「マジかよ。俺には全然理解できないね。だってさあ、土下座して詫び入れてる相手の頭にウ○コなんてしたり、家族3人が焼け死ぬところみてあんなことするんだぜ?
悪魔の俺から見ても正気の沙汰じゃねえよ。俺産まれて初めて人間の事怖えって思ったもん」
「それだけ相手が憎かったって事だろ。俺だっていじめられてた時は何もかも皆殺しにしてやる。っていう狂気を抱えてたからな。
というか、実際全員殺したけどな。もし大人になってアイツラが結婚して子供が出来たとしたら彼と同じことをやるだろうな。
俺だって『オメエの教育が失敗したせいで俺をいじめるクズに育っちまったんだから責任とれ!』って言っていじめた奴の親まで殺す事も考えてた時期はあったさ。まぁ手間がかかるからやめたけど」
「……」
ミストはその凄惨ぶりに黙る。
「……業が深いな。人間って。悪いけど今日はメシを作れる気分じゃない。外食にしようぜ」
「そうか。じゃあ行こうか」
明らかに引いているミストをよそに乃亜はごく当たり前のように外出の準備をするのだった。
「オイ、希来里、希里亜」
仲良く談笑していた二人の男の間にマサヤが割って入る。
「オレをいじめておいてよくもまあこんなところに堂々と顔出しできるな? 何様のつもりだ?」
「ああ、いじめ? ああ、あれか。いやぁ~。あの頃はヤンチャしてたからなぁ」
……ヤンチャ。自分が味わった苦痛に満ちた学校生活をその一言で片づけた。
「じゃあテメェのヤンチャの被害者なオレは何なんだよ?」
「お前まだ覚えてんのか? もう忘れろよ。15年も前の話だぜ?」
「そうそう。若気の至りって奴だ。水に流せよ」
「って言うかお前のオヤジどうせ今でもナマポ受給してんだろ? オレの税金でタダ飯食ってるお前こそよくのこのこと顔出しできるな? お前こそ何様のつもりだよ? 厚かましいにも程があるぜ?」
希来里と希里亜のその言葉で彼は壊れた。心の中の堤防が轟音を立てて決壊した。
そばのテーブルに置いてあった栓を空けてないビール瓶を手に取り希里亜の脳天をぶっ叩いた。
ガゴッ! という硬い物と硬い物とがぶつかり合う鈍い音が会場に響いた。女性の悲鳴で異変に気付いたスタッフが飛んできてマサヤを押さえつける。
「コラ! 暴れるな!」
「うるせえ! 離せ! 希来里! 希里亜! テメェらだけは許さねえ! 絶対にぶっ殺してやるからな! 覚えとけよ! 絶対にぶっ殺してやるからなぁ!」
絶対にぶっ殺してやるからな。その犯行予告は現実のものとなった。正確に言えば、今まさに現実のものになろうとしていた。となるが。
「パパアアアアア! ママアアアアア!」
寝室で寝ていた3人を突如襲った3人の人影。両手両足をブチ折られた5歳の娘が激痛にのた打ち回りながら泣き叫ぶ。それをかき消すようにマサヤのぶっ壊れた嗤い声が響く。
父親は怪物に、母親は角のある少女に押さえつけられている中、彼は足の骨を両口ハンマーで殴り折って動けなくした幼女に向かって暴行を振るう。
「止めろ! 俺はどうなってもいい! でも娘は! 娘に手を出すのだけは辞めてくれ!」
「嫌だね。テメェの遺伝子を受け継いでる奴なんてどうせクズにしか育たねえだろ? だったら今、殺した方が世のため人のためになるじゃねえか。これは社会をよくするための善意の行為だ。慈善活動さ。清い心で社会に奉仕するボランティアなんだよ。ケヒャヒャヒャハハハハ!」
手足を砕かれ横たわる幼女の胴体に情け容赦なくハンマーの暴力と壊れた嗤い声を浴びせられる。
「ガハッ!」
血を吐きだし、ぐったりとした自分の娘をぼろぼろに泣きながら見つめる。
「もう止めてくれ! 金が欲しけりゃいくらでもやる! 家だってやる! オレを殺したければ殺せ! でも娘は、娘だけは関係ない!」
「バッカじゃねえの? お前を最高に苦しませてから殺さねえと復讐にならねえだろ? お前みたいなクズが持ってるモノを全部叩き壊さねえと気が済まねえ」
マサヤは希里亜を突き刺すようににらみつける。その眼は完全に常軌を逸脱した狂人の瞳であった。
マサヤは壊れた嗤い声を上げながら今度は彼の妻に暴力をふるう。ハンマーのフルスイングで顎を砕き、手足、そして全身の骨をバキバキにブチ折っていく。内出血で身体のいたるところがどす黒く変色する。
ぐったりとして動かない娘と妻を見て絶望する希里亜を見てマサヤは甲高く壊れた嗤い声をあげる。
「これで仕上げだ」
マサヤは持参してきたポリ容器に入っていた透明の液体を3人にぶっかける。ツンとする、ガソリンスタンドで嗅ぎ慣れた刺激臭が鼻をつく……中身はガソリンだった。びっしょりと濡れた家族に向かって彼はそれに一切の迷いなく火をつける。
「ああああああああああああああああああああ!!!」
「助けて! 助けてぇ!」
「ウホ! ウホホホ! ウホホホホホ!」
彼は希里亜一家が炎に焼かれてもだえ苦しむ様子を見て自慰を始める。彼らが熱さに苦しむ叫び声をオカズにして絶頂に達し、射精する。
と同時に3人の身体から魂が出てきた。
「スッキリしたか?」
「ああ。最高だ。今日は人生の中で最高の一日だ。復讐って、本当にいいものだな」
部屋がメラメラと燃え盛る炎に包まれるのを見て心の底から満足した表情を浮かべた。
消防車のサイレンが聞こえるのを聞いて彼らはその場を後にした。
仕事が終わって、乃亜達は自宅へと帰ってきた。
「なぁ乃亜」
「何だ? ミスト。神妙な顔して」
「乃亜は今日の依頼者の考えてる事とか気持ちとか理解できるのかい?」
「手に取るようにわかるさ」
「マジかよ。俺には全然理解できないね。だってさあ、土下座して詫び入れてる相手の頭にウ○コなんてしたり、家族3人が焼け死ぬところみてあんなことするんだぜ?
悪魔の俺から見ても正気の沙汰じゃねえよ。俺産まれて初めて人間の事怖えって思ったもん」
「それだけ相手が憎かったって事だろ。俺だっていじめられてた時は何もかも皆殺しにしてやる。っていう狂気を抱えてたからな。
というか、実際全員殺したけどな。もし大人になってアイツラが結婚して子供が出来たとしたら彼と同じことをやるだろうな。
俺だって『オメエの教育が失敗したせいで俺をいじめるクズに育っちまったんだから責任とれ!』って言っていじめた奴の親まで殺す事も考えてた時期はあったさ。まぁ手間がかかるからやめたけど」
「……」
ミストはその凄惨ぶりに黙る。
「……業が深いな。人間って。悪いけど今日はメシを作れる気分じゃない。外食にしようぜ」
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