「オレはあの作家が嫌いだ」

あがつま ゆい

文字の大きさ
1 / 1

「オレはあの作家が嫌いだ」

しおりを挟む
 オレには嫌いなWEB小説家がいる。



 そいつの書いたWEB小説は隅から隅まで気に入らない。奴の書く文体そのものが、テンポやリズムが気持ち悪くて気持ち悪くて仕方ない。
 昔の「追放ざまぁ」が流行った時も流行に乗っかっただけで、最近ではダンジョン配信物も流行りだからと手掛けていて自我が無いのか?
 ただ流行を追いかけるだけで人気取りしてるだけじゃないか。それで書籍化出来るだなんてボロい商売だよな。
 そんなれ手にあわの商売をしているのも気に入らない。



 その「追放さまぁ」も「主人公自ら報復行為に及ぶ」のではなくて「主人公を追放した側が次から次へを自爆を繰り返して落ちぶれる」という有様で、
 SNSでは「なるべく主人公の手を汚さずに『天罰が下った』という形にしたかった」と言っており、呆れさせる。そんな「茶番劇」を読者が見たいと思っているのか?
 ちなみにそいつがやってるSNSは全部フォローしているし、逐一監視を続けている。
 奴の言う事はその全て、1字1句その全てが気に食わないが見ずに非難するのは仁義に反するからな。



 しかもアイツは書籍化作家で、これまで5作を世に出している。
 それらは全て「こき下ろすために読む読書用」と
「こんなクソ小説があった事を後世に残すための保存用」と
「この小説がどこがどうどんな風にクソなのかを知り合いに教えるために貸すレンタル用」の3種類を新刊で買っている。
 アイツの事は嫌いだが読まずにこき下ろすのはもっと嫌いだからな。



 何故新刊で買うかって? それは最近の出版社は赤字が怖くて書籍を出したがらないせいで、中古だと逆に値が上がる可能性があるからだ。
 高いカネ払って中古を買うのは「負け」なので安くて確実に買える新刊を予約した上で購入している。
 書籍化だけでも許しがたいのに書籍化作品の内3作もマンガ化されており、それも「読書用」「保存用」「レンタル用」の3冊を新刊で買っている。
 さっきも言った通り、アイツの事は嫌いだが読まずにこき下ろすのはもっと嫌いだからな。



 その上でオレは「書籍化作の挿絵担当者」と「マンガ作画担当者」に直筆の手紙を送っている。内容はべた褒めで、けなすつもりは全くない。
 オレが気に入らないのは原作者のアイツだけであって、ソイツに仕事上仕方なくかかわってるだけの挿絵担当者やマンガの作画担当者に罪は無い。
 だからこそアイツ以外の彼らの仕事にケチをつけるつもりはない。絵が描けるってのはそれだけで才能だからな。



 今度はアイツの代表作とでも言うべきものがアニメ化されるらしい。もちろんレビューで徹底的に非難するためだけに全ての配信元と契約する予定だ。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

還暦女性と青年の恋愛

MisakiNonagase
恋愛
ますみは61歳。子育てもとうに終わり、孫もいて、ここ数年ロックバンドの推し活に生きがい感じている。ますみは推し活のオフ会やライブ会場で知り合った世代を超えた「推し活仲間」も多く、その中で二十歳の大学生の悠人とは特に気が合い、二人でライブに行くことが増えていった。 ますみと悠人に対して立場も年齢も大きく違うのだから、男女としての意識など微塵もなかったが、彼のほうは違った。 そんな世代を超えた2人の恋愛模様を書いたストーリーです。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

残業で疲れたあなたのために

にのみや朱乃
大衆娯楽
(性的描写あり) 残業で会社に残っていた佐藤に、同じように残っていた田中が声をかける。 それは二人の秘密の合図だった。 誰にも話せない夜が始まる。

処理中です...