本当にあったかもしれない不思議な話

愛猫

ある日、私はかぜをひき、高熱で苦しんでいました。

そんなとき、夢を見ました。
病院に行こうとしましたが、道に迷ってしまいました。
どこにも人がいなくて、暗闇に怯えました。
そんな時、足元に光が差しました。
布団のようなものが、私の足を包み込んでいました。
そして、その中から、小さな声が聞こえました。
「大丈夫だよ、私が守ってあげる」
私は、その声に親しみと温かさを感じました。
それは、かつて飼っていた猫の声でした。
その猫は、私が幼い頃からずっと一緒にいました。
家に帰ると、いつも笑顔で出迎えてくれました。
私が寂しかったり、悲しかったりすると、優しくなでてくれたり、鈴を鳴らしてくれたりしました。
でも、その猫は、去年の冬に亡くなってしまいました。
私は、その猫が天国から見守ってくれていると思いました。

そして、その翌日には、私の熱は下がったのです。
回復があまりにも早く、医者も不思議がっていました。
私は、心の中で、猫に感謝しました。