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金券ショップが全国から消えている理由とは？？

かつて駅前や繁華街の定番だった「金券ショップ（チケットショップ）」が、近年全国的に姿を消しつつあります。
「昔はどこの駅にもあったのに」「最近見かけなくなった」と感じている人も多いのではないでしょうか。

なぜ金券ショップはここまで減ってしまったのか？
その背景には、回数券制度の廃止、電子チケット化、キャッシュレス決済の普及、コロ禍による需要減といった、複数の要因が重なっています。

この記事では、金券ショップが消えている理由をわかりやすく解説します。


 金券ショップが減少している主な理由

 1. 鉄道・新幹線の「回数券廃止」とチケットレス化の進展

かつて金券ショップの主力商品だったのが、新幹線や特急の回数券です。
ところが、JR各社は2021年頃から回数券制度を次々に廃止。
代わりに、スマホやICカードを使った「スマートEX」「モバイルSuica特急券」などのチケットレスサービスが主流となりました。

これにより、紙の回数券を扱うビジネスモデルが崩壊。
「売る商品がなくなった」という店舗が増え、金券ショップ衰退の大きな要因となっています。


 2. コロ禍による移動・旅行需要の激減

2020年以降のコロ禍は、人の移動を徹底的に制限しました。
出張・旅行・ライブなどのチケット需要が激減し、金券ショップの来客数も大きく落ち込みました。

さらに、テレワークの普及でビジネス出張が減少。
企業が社員に回数券を支給する機会も少なくなり、販売・買取の両方で市場が縮小しました。


 3. キャッシュレス決済の普及で「紙の金券」が不要に

近年、クレジットカード・QR決済・電子マネーが急速に普及しています。
キャッシュレス決済ならポイント還元があり、支払いもスムーズ。
紙の金券や商品券を買うメリットが薄れています。

たとえば「JCBギフトカード」や「全国百貨店共通商品券」なども、電子ギフトやバーコード決済の方が使いやすく、紙の金券の需要が減少しています。


 4. オンライン市場やフリマアプリとの競合

かつては実店舗でしか売買できなかったチケット類も、
今ではメルカリ・ヤフオクなどのフリマアプリで簡単に取引できます。

こうした個人間取引の普及で、金券ショップが担っていた「仲介の役割」が縮小。
価格競争も激しくなり、店舗を構えるコストが重荷となっています。


 5. 店舗運営コストの上昇と採算悪化

都市部の家賃高騰、人件費上昇も金券ショップを圧迫しています。
売上の柱である鉄道・旅行系チケットが減る一方、
光熱費や固定費は増加しており、採算が取れなくなる店舗が続出しています。

特に地方都市では、売上規模が小さいため閉店を余儀なくされるケースが多く、
結果的に「駅前から金券ショップが消えた」という現象につながっています。


 それでも一部では“再注目”の動きも

一方で、物価高や節約志向の高まりから、
金券ショップを“節約の駆け込み寺”として利用する人も増えています。

たとえば、映画チケットやクオカード、図書カードなど、
依然として需要のある商品もあり、都市部では一定のニーズを保っています。

しかし、こうした“復活の兆し”は限定的。
電子化とキャッシュレス化という社会の大きな流れに逆らうのは難しいのが現状です。



 まとめ
金券ショップの衰退は「時代の流れ」

金券ショップが全国から消えている理由をまとめると、以下の通りです。

 新幹線・鉄道回数券の廃止
 チケットレス化・スマホ乗車券の普及
 コロ禍による移動需要の低下
 キャッシュレス・電子決済の浸透
 フリマアプリとの競合と価格下落
 店舗維持コストの上昇

これらが重なり、従来型の金券ショップはビジネスモデル自体が立ち行かなくなっているのです。

今後は、紙の金券からデジタルギフト・ポイント還元などへと、
「割引・お得文化」の形が変わっていくと考えられます。