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煽り上手な妖狸さん
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暫く間抜けな顔をした葵さんは、パチクリと瞬きをした。間抜けなはずの顔が間抜けに見えないなんて流石イケメンです。
僕もかっこよくなりたいなぁ、で、でもこんな性格と体質じゃ、顔が良くてもダメダメイケメンだと認定されちゃう!
「る、瑠衣くん…」
「は、はいっ」
今度はなんだかとても真剣な顔をしている。も、もしかして飲んじゃダメなやつですか?!こんな僕に飲まれるのは不快だったのかもしれない。
「あ、あ、あのぅ…」
「ん?」
「ご、ごめんなさいっ!」
慌てて土下座すると、葵さんは目を見開いて僕の身体を起こした。
「どうしたの?!そんなことしなくていいから。ね?」
「うぅ、でも僕が飲んじゃうのは不快でしたよね。…つ、つい味が気になって…すみません。」
目を涙を溜めて、今にも泣き出しそうになっていると、ギュッと抱きしめられた。
「あ、あの…?」
「っふふ、あのさ、気持ち悪いとか全く思ってないよ。寧ろ俺が強引に押し倒したのにそんなこと思わないよ。」
「で、でも地味で冴えない僕ですしーー……」
「そんなこと思ってない。」
葵さんは僕の言葉を遮って、相変わらず真剣な顔をしながら僕の額にキスをした。
「それに俺が思ってたのは気持ち悪いとか不快じゃなくて、瑠衣くんはどれだけ俺を煽れば気が済むのかなって。…まぁ瑠衣くんが飲んでくれると思わなくてビックリしたっていうのが1番だけど。」
どうしてこんな僕を好きになってくれたんだろう。きっとどんな答えを聞いても納得いかない。
「で、でもーー……」
「でもじゃないよ。瑠衣くんは卑下しすぎ」
「ゔっ、だって本当のことですし…。」
ショボンと俯くと、上から呆れたようなため息が聞こえた。
「困ったなぁ…」
僕、葵さんを困らせてる?そう思うと、胸に黒いモヤがかかる。
「あ、あの……」
「どうしたら自分が可愛いって自覚してくれる?」
「は、はぃ…?」
思わず間抜けな声が出た。だってそんなこと言われると思ってもみなかったし…いや、最初から可愛いって言われてたけど……どうして自覚しないといけないのだろう。
コテンと首を傾げると、葵さんは僕を見てクスッと笑った。
な、な、何か変なことをしちゃいましたか?ドクドクと心臓が暴れ回って、手に汗を握る。
「可愛い」
額にチュッと可愛い音を立ててキスをされる。キュッと目を瞑ると、瞼の上にもキスされた。
「瑠衣くん」
頬を赤らめて、真剣な顔でジッと俺の目を見つめた。なんだか緊張して、ゴクリと息を飲んだ。
「俺だけのものにしたい。…いい?」
キュッと手を握られて、その言葉の意味を考えると、バクバクと心臓が暴れ回った。
僕もかっこよくなりたいなぁ、で、でもこんな性格と体質じゃ、顔が良くてもダメダメイケメンだと認定されちゃう!
「る、瑠衣くん…」
「は、はいっ」
今度はなんだかとても真剣な顔をしている。も、もしかして飲んじゃダメなやつですか?!こんな僕に飲まれるのは不快だったのかもしれない。
「あ、あ、あのぅ…」
「ん?」
「ご、ごめんなさいっ!」
慌てて土下座すると、葵さんは目を見開いて僕の身体を起こした。
「どうしたの?!そんなことしなくていいから。ね?」
「うぅ、でも僕が飲んじゃうのは不快でしたよね。…つ、つい味が気になって…すみません。」
目を涙を溜めて、今にも泣き出しそうになっていると、ギュッと抱きしめられた。
「あ、あの…?」
「っふふ、あのさ、気持ち悪いとか全く思ってないよ。寧ろ俺が強引に押し倒したのにそんなこと思わないよ。」
「で、でも地味で冴えない僕ですしーー……」
「そんなこと思ってない。」
葵さんは僕の言葉を遮って、相変わらず真剣な顔をしながら僕の額にキスをした。
「それに俺が思ってたのは気持ち悪いとか不快じゃなくて、瑠衣くんはどれだけ俺を煽れば気が済むのかなって。…まぁ瑠衣くんが飲んでくれると思わなくてビックリしたっていうのが1番だけど。」
どうしてこんな僕を好きになってくれたんだろう。きっとどんな答えを聞いても納得いかない。
「で、でもーー……」
「でもじゃないよ。瑠衣くんは卑下しすぎ」
「ゔっ、だって本当のことですし…。」
ショボンと俯くと、上から呆れたようなため息が聞こえた。
「困ったなぁ…」
僕、葵さんを困らせてる?そう思うと、胸に黒いモヤがかかる。
「あ、あの……」
「どうしたら自分が可愛いって自覚してくれる?」
「は、はぃ…?」
思わず間抜けな声が出た。だってそんなこと言われると思ってもみなかったし…いや、最初から可愛いって言われてたけど……どうして自覚しないといけないのだろう。
コテンと首を傾げると、葵さんは僕を見てクスッと笑った。
な、な、何か変なことをしちゃいましたか?ドクドクと心臓が暴れ回って、手に汗を握る。
「可愛い」
額にチュッと可愛い音を立ててキスをされる。キュッと目を瞑ると、瞼の上にもキスされた。
「瑠衣くん」
頬を赤らめて、真剣な顔でジッと俺の目を見つめた。なんだか緊張して、ゴクリと息を飲んだ。
「俺だけのものにしたい。…いい?」
キュッと手を握られて、その言葉の意味を考えると、バクバクと心臓が暴れ回った。
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