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第一章革命

己の理論

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「ねぇ実隆聞いてるの?ねぇ?なんで危ないの?」と母親の宝子が自分が「このままじゃ危ないことに」と一言に対して聞いてくる…しかしそれに対して説明するのが面倒臭く、
「そんな事自分で考えれば」不機嫌そうに自分は言った…
「なんなよその態度?お母さんに向かって」

「うるさいなぁ~もう行く時間だから…支度する」とその場から逃げるように部屋に戻った、母親は、ちょっと待ってと止めようとしたが、聞いてないふりをした…

着替えを済ませ、行ってきますも言わずに自宅を出た…
本当に何事も無関心で何も考えたくないのに
つい自分の自論を言ってしまう癖が出てしまう…そのせいで何度もいろんな奴と揉めてきた、「誰に似たんだろ?」と独り言を言いながらいつもの通学路を寂しげに一人あるていた…

常盤公園を散歩がてら通学路し、湖に見にあるペリカンに餌をあげることが日課になっていた…毎日顔を会わせているせいか…
自分に懐いてくれいつも喋り相手になっていた…
ピーと口笛を鳴らしそれに気づいたペリカンが自分の方に向かって飛んでくる…
ちなみにこいつを勝手にカッタと呼んでいる…

「カッタおはよう、お腹空いてるか?」

と自分のところへ来たと同時に大きく口を広げてエサをねだる姿を見てバックの中にある
パンの耳をカッタに上げる
こんな時間が一番幸せかもしれない
自分は平和が大好きだ普通に仕事して…結婚して、子供も生まれて、この公園で一生過ごしたいと思っていた…
しかし今の宇部ままでは、他国に吸収され、
常盤公園も戦場となり、なくなってしまうこと想像すると、虚しい気持ちになってしまう…

「いつまでお前にエサを上げ続けれるだろうな…」

「上げ続けれるようにすればいいだろお前が」
と後ろから突然声がした…すぐに後ろ
振り返ると背の高く、彫りの深い顔立ちをしていた中年がこっちを見つめていた…

「悪い趣味してますね先生…学校の外まで来て説教しに来るなんて」会話しながらエサを与えて続けていた。

「まだなにも言ってないだろ…」

「じゃぁ何でここがわかったんですか?」

「それはお前の担任だからな…それなりに情報が入ってくるんだよ」

「どうせ、うちの母に聞いてることぐらい分かりますよ」


「鋭いなぁお前は、お母さん心配してだぞ…最近あまり喋らないから」

「あなたに関係ないでしょ勝手に詮索しないでください」と話しかけてくる担任である
井崎京一郎に冷たく言い放った…

「先生…」

「何だ?西条」

「うちの母親とデキてるんですか?」

「え?」井崎の驚いた姿に自分は、ニヤリとしながら、話を続けた…

「俺見ちゃったんですよね、先生がうちの家に何度か出入りしているところ」

「お前には、本当に敵わんな…」頭をかきながら、まいったとゆう感じだった…

「結局デキてるんですか?」

「それはない!」とすぐに井崎は否定した

「じゃ何で?」

「お前の事で話があるから何度か家にいかせてもらった」

「余計なお世話ですよ」
「お前が喧嘩するからだよ」

「だから今から説教ですか…まぁいいですよ学校の中じゃ何かと面倒だし、」と自分は、
諦めて井崎方を向いた…

「いや今日はそれじゃない」

「え?じゃぁ何ですか?」

「今後の宇部将来の事だ」

「いきなり何を言い言い出すかと思えば」

「いいから最後まで聞け」さっきと一転、いつもの井崎と違い真剣眼差しでドスの効いた声で言った…

「この国が持続できるのは何年だ?」と井崎は自身の余命を医者に聞くよう聞いてくる…それに対して自分はため息一つ吐いて「他言しないですよね?」

「勿論だ」とすぐに井崎は返答する…

「早くて5年、持って7年ですね」

「なぜだ?」

「今四国、九州は、領土拡大にしようとみんな躍起になっています、そうなると3年である程度統一といかないまでも形なってしまう」

「でもなぜ3年なんだ?」


「四国は、高知、九州は、鹿児島が県で国家として成り立っていてその他はほぼ市町村で対抗しており、ほぼ一強で3年が限度で瀬戸内海、開門海峡を支配し、2年の準備期間を要すれば最短で5年で山口県に進出できます」

「なるほど…」

「でも食い止め、なおかつ九州、四国へと侵攻できることもできるかもしれない案もあります、」

「え?そんなことできるのか?」

「代理戦争させるんですよ」

「代理戦争?でもどうやって」

「宇部は、小野田、下関、は、工業地帯が比較的発達していて、気候的にも農業もまあまあです、それを活用して武器や食糧を福岡や佐賀や長崎、そして大分の市町村に送って食い止めることが可能で時間稼ぎができます!
まぁ九州の場合ですけどね、なのでこの三国がより一層強固にする必要がありますね」

「でも侵攻はどうするんだ?」

「まず石油と港の確保します、港は宇部にもありますが石油の輸入しておらず、下関で買っている、攻撃されたら、ストップされ、一貫の終わりです」

「じゃあどうすればいいんだ?」

「長門を手に入れるけとです!あそこは、日本海に面していて、韓国やロシアとも外交次第で貿易可能で特にロシアは、資源大国で、
交渉成功したら理想的ですね」


「そうなると将来宇部は、どんな国になる?」井崎は食いつくように聞いてくる…

「そうですね…間違えなく西日本で一番の国家になると思います」



この少年が言った持論は、周囲に常盤理論と評され…宇部が西日本最強国家になる礎となるが
井崎と実隆は、まだ知る由もなかった…
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