ありがとう、さよなら

まる

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屈折

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キラキラしていた日常は


いつの間にやら濁った空に変わっていた



自分にはなんでも出来るって


力があるって信じてた


才能があるって信じてた



だけどそんなの全部幻想で


げんじつはそうあまくはなかった



後ろも前も右も左もわからない



自分はなんでも持っている


恵まれた人間関係


大事な人に思い思われている


自分はキラキラした人生を歩んでいると


信じていた



でも、そうじゃなかった



そうして色んな挫折や悪意や裏切りで

少しずつ変わっていった




人の心はまるでハリガネの様だ


一度曲げて仕舞えば、元には戻らない


捻れれば捻れるほど


元に戻すのは困難だ


ピンと真っ直ぐに伸ばしたとしても


元通りにはならない


一見真っ直ぐに見えても


元の真っ直ぐさに比べれば


差は歴然。


完璧に元に戻すことは不可能だ


だけれども一生曲げないように守るのは


とても難しい


針金が自分で曲がることが出来ない


ということは


誰かに曲げられてしまうということ



誰しもが願う


真っ直ぐに在りたかったと。




気づいた時には


もう遅いーーーー
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