前世は不遇でしたが、今世では頑張ろうと思います。王子に転生してスキル【領地内政】と【人徳】を武器に異世界を生きる!

しょー

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第9話 事情説明①

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 目を覚ますと、さっきまで神様と話していたかのような感覚に陥った。

 実際に話してはいたんだけど、夢の中だし不思議な感じだ。でも、スキルのことはしっかりと頭に入っている。不思議な感覚だ。

 寝てたはずなのに疲れたな。何時間も説明受けてたからかもしれない。夢を見てると浅い眠りになるって聞いたことがあるからそういうことなのかもしれない。でも、これから生きるのに必要な説明だったから、良しとしよう。神様の貴重な時間をもらってまで教えてもらったんだからね。

 神様に気をかけてもらっている以上はしっかりとスキルを使いこなして、せめて家族だけでも守れるようにしよう。頭の中にはあの書類も入っているからもし分からないことがあれば、見れるようになっている。

 神様曰く、家族に悪い人はいないみたいだから、まず、家族のみんなには伝えよう。でもなんて伝えよう。天啓がきた? ダメだダメだ。そんなこと言ったら滅茶苦茶にびっくりされて国王にするとか言いかねない。

 う~ん。寝て起きたら何となく使い方がわかったって言おうかな? 神官様も自然と分かることが多いって言ってたからね。うん、不自然じゃないはず。

 どうせならミリアにも聞いてもらおう。これからもミリアとは長い付き合いになる気が何となくするし、伝えるなら早い方がいい。そうと決まれば朝食に向う準備だ!



「ユーリ様~! 起きてますか~? 朝食の時間です!」

 ミリアが呼びに来た。昨日と違い今日はもう準備は済ませてある。

「今行くよ」

 ガチャ

「あれ? 今日は早いですね」

「昨日の反省を踏まえてだよ。ミリア君」

「そうですか。では、向かいましょーう!」

「朝から元気だな……」

「フンフフンフフンッ」

 ほんとにミリアの元気さにはあきれる。だけど、このぐらい元気な方がいいと思う。今後どこかで気が滅入る時でも、隣にはミリアに立っていてほしい。

――ってなんかプロポーズの言葉みたいだ。止めだ止め。



「父上、母上、レオ兄、エミィ。おはようございます!」

 もう全員集まってた。これは、もうミリアが悪いんじゃないか? 明日はもっと早くここに来よう。

「おう、おはよう。ユーリ。昨日よりは早かったな」

「昨日は珍しく遅れただけです!」

「そうかそうか。まあ、食べよう。」

 朝食を食べながらたわいもない会話を始めた。



「あの!」

「なんだ? ユーリ」

 緊張するなぁ

「そ、その、、、スキルの使い方が分かったかもしれません」

「「「本当か?(なの?)」」」

「はい、朝起きたら何となくスキルの扱い方がわかるようになってました」

「どんなスキルなんだ? ユーリ」

「口で完全には説明できませんが、できるだけ詳細に話します。まずは、ミリアと僕たち以外の人払いをお願いします」

 そこから僕のスキルをありのままに報告する時間となった。途中父上は考え込むような表情をしてたりもしていたけど、概ね質問に答えたりしてスキルの説明はうまくいった。

「ほう、なんか色々ありすぎて整理するのには時間がかかるな」

「そうだと思います。スキルを持っている僕でさえも混乱したので」

「これならお前の方が国王には適任かもしれないな。ユーリ」

「ちょっ!!!! 何言ってるんですかレオ兄!!!」

 いきなり何を言い出したかと思えば、国王に僕がなった方がいいって?

 冗談かと思ったが、レオ兄の目は真剣そのものだ。何か思う所があったんだろうか......

「だって、そうだろう? 【領地内政】のスキルは正直【剣聖】より凄いスキルだ。為政者のことまですべて把握できるんだから。」

 確かに人物を鑑定できるのは強いかもしれない。ただ、だからといってその理由だけで僕がレオ兄より国王に適しているとは言えない。僕がレオ兄の事を支えればいいだけなのだから。

「そんなことないです! レオ兄の【剣聖】は、他国との戦争になった時に必要です! それに僕は国王になるつもりはありません! どこかの領地を任せてもらい、そこを治めるだけでいいのです。僕にそこまでの重責は負えません!」

 これは僕の本心だ。僕は元々国王になれる器なんてない。前世でもただの高校生だった。そんな人間に国王などが務まるだろうか。確かにスキルは強いかもしれない。でも、それはレオ兄だって同じだ。僕には自衛の手段がない。も僕のスキルは人任せなんだ。人がいないとやっていけないんだ。だからこそ、レオ兄には国王として立派になってもらいたい。それは、僕が転生する前のユーリだって望んでいたことだ。

 レオ兄に国王になって欲しいんだ。

「俺だって同じだ。お前の方が優れているのならお前を国王にしたいよっ!」

「僕は、レオ兄の方が優れていると思う!」

「俺はお前の方が優れていると思う!!!!」

「いや、僕は――」

「二人とも黙りなさい!!!」

「「母上……」」

 母上が般若の顔で僕とレオ兄を向いていた。
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