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王宮編
麻友の異世界探訪
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(あれが王宮)
馬車に揺られ、小窓から目の前に広がる大きな建物に目を見張る。いつかテレビで観たことのあるお城があった。
門をくぐり、庭園を抜けて行く。王宮への入り口には獣人の門兵が剣を構えて立っている。人間の女官に付き添われ中へと入って行く。フカフカの絨毯、豪奢なシャンデリア、壁のレリーフなど、美しさに目を奪われ麻友の視線は定まらない。
「キョロキョロしてはだめよ」
麻友に付き添って来たのはミアの母親だ。彼女はその昔、王宮で働いていたらしい。
「あのー、王妃様ってどんな人ですか」
コソっと聞いてみる。
「王妃様はこの世の人とは思えないくらい、美しい方です」
「へぇ・・・」
獣人の王子様は見たことある。見た瞬間失神してしまったが。
大きな広間に着いた。
「ここでしばらくお待ち下さい。直ぐに王子がおいでになります。
(どうしよう。ドキドキして来た)
暫くすると白と金の衣装を着た獣人が侍女を従えて入って来た。
じっくり見たかったが、ミアの母親に頭を下げるように言われる。
「良く来てくれた」
若々しく声で王子は麻友に声をかけて来た。
恐る恐る顔を上げると王子の顔が見えた。獣人だが良く見ると人間っぽいかも。目は真っ黒で奥に青く光る瞳がある。鼻もなだらかで、牙も小さい。見た目は猫っぽい感じだ。
「ま、麻友です。その節は助けていただきありがとうございます」
ミアの母親に教えて貰った通りに挨拶してみた。上手く出来たかはわからないが。
「堅苦しい挨拶は抜きだよ。母だ」
後ろから同じく白と金のドレスに身を包んだ女性が入って来た。
(うわぁー・・・)
その容姿に目を奪われる。輝くような金の髪に、雪の様な白い肌。澄み切った青空の様な瞳。
(本当に居るんだ。女神の様な人が・・・)
「ハンナ、久し振りにですね」
王妃はミアの母親に声を掛けている。
「お変わらずに元気そうでなりよりです、ターニャ様」
「ありがとう。貴女がマユですか」
「は、はい。はじめましてでございます」
王妃がクスッと笑った。
(あれ? 挨拶変だったかな)
ふと王妃の後ろ見ると、小柄な獣人の子が顔を覗かせたり、引っ込ませたりしている。
(あの子が王女様?)
「ベア、こちらに来なさい」
王妃に呼ばれてトコトコと走って近寄って来る。
「娘のベアトリーチェです」
「ベアと呼んでね」
王女は真っ直ぐ麻友に手を出して来た。
「あ、えーと、麻友です」
獣人だが、可愛いと麻友は思った。兄の王子と同じくどこかネコっぽい。牙は王子よりさらに小さく、大きな八重歯みたいだ。肌も日焼けしたらこのくらいかなあと思える程度だし、目は母親に似たのか青い。耳と小さくかなり人間に近い。
差し出した王女の手を取ると、王女は嬉しそうに握り返して来た。
「その指輪・・・」
「えっ?」
王妃が麻友の指はまっている指輪を見て、表情を、硬くしたように思えた。
「あ、これはいたずらで付けたら取れなくてなってしまって・・・」
「・・・そう」
「マユって面白い」
王女は麻友の指輪を見て、クスクスと笑った。
「ではマユ。君の部屋と、王宮の中を案内しよう」
「私が案内してあげる。良いでしょう、お兄様」
「ああ。構わないよ。一緒に案内しよう」
王女は麻友の手を取り、楽しそうに歩き出した。この王女となら上手くやって行けそうな気がすると、思う麻友だった。
馬車に揺られ、小窓から目の前に広がる大きな建物に目を見張る。いつかテレビで観たことのあるお城があった。
門をくぐり、庭園を抜けて行く。王宮への入り口には獣人の門兵が剣を構えて立っている。人間の女官に付き添われ中へと入って行く。フカフカの絨毯、豪奢なシャンデリア、壁のレリーフなど、美しさに目を奪われ麻友の視線は定まらない。
「キョロキョロしてはだめよ」
麻友に付き添って来たのはミアの母親だ。彼女はその昔、王宮で働いていたらしい。
「あのー、王妃様ってどんな人ですか」
コソっと聞いてみる。
「王妃様はこの世の人とは思えないくらい、美しい方です」
「へぇ・・・」
獣人の王子様は見たことある。見た瞬間失神してしまったが。
大きな広間に着いた。
「ここでしばらくお待ち下さい。直ぐに王子がおいでになります。
(どうしよう。ドキドキして来た)
暫くすると白と金の衣装を着た獣人が侍女を従えて入って来た。
じっくり見たかったが、ミアの母親に頭を下げるように言われる。
「良く来てくれた」
若々しく声で王子は麻友に声をかけて来た。
恐る恐る顔を上げると王子の顔が見えた。獣人だが良く見ると人間っぽいかも。目は真っ黒で奥に青く光る瞳がある。鼻もなだらかで、牙も小さい。見た目は猫っぽい感じだ。
「ま、麻友です。その節は助けていただきありがとうございます」
ミアの母親に教えて貰った通りに挨拶してみた。上手く出来たかはわからないが。
「堅苦しい挨拶は抜きだよ。母だ」
後ろから同じく白と金のドレスに身を包んだ女性が入って来た。
(うわぁー・・・)
その容姿に目を奪われる。輝くような金の髪に、雪の様な白い肌。澄み切った青空の様な瞳。
(本当に居るんだ。女神の様な人が・・・)
「ハンナ、久し振りにですね」
王妃はミアの母親に声を掛けている。
「お変わらずに元気そうでなりよりです、ターニャ様」
「ありがとう。貴女がマユですか」
「は、はい。はじめましてでございます」
王妃がクスッと笑った。
(あれ? 挨拶変だったかな)
ふと王妃の後ろ見ると、小柄な獣人の子が顔を覗かせたり、引っ込ませたりしている。
(あの子が王女様?)
「ベア、こちらに来なさい」
王妃に呼ばれてトコトコと走って近寄って来る。
「娘のベアトリーチェです」
「ベアと呼んでね」
王女は真っ直ぐ麻友に手を出して来た。
「あ、えーと、麻友です」
獣人だが、可愛いと麻友は思った。兄の王子と同じくどこかネコっぽい。牙は王子よりさらに小さく、大きな八重歯みたいだ。肌も日焼けしたらこのくらいかなあと思える程度だし、目は母親に似たのか青い。耳と小さくかなり人間に近い。
差し出した王女の手を取ると、王女は嬉しそうに握り返して来た。
「その指輪・・・」
「えっ?」
王妃が麻友の指はまっている指輪を見て、表情を、硬くしたように思えた。
「あ、これはいたずらで付けたら取れなくてなってしまって・・・」
「・・・そう」
「マユって面白い」
王女は麻友の指輪を見て、クスクスと笑った。
「ではマユ。君の部屋と、王宮の中を案内しよう」
「私が案内してあげる。良いでしょう、お兄様」
「ああ。構わないよ。一緒に案内しよう」
王女は麻友の手を取り、楽しそうに歩き出した。この王女となら上手くやって行けそうな気がすると、思う麻友だった。
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