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第一章 風の谷“ミスティア”
第十三話
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無我夢中で食べ続ける彩斗を、イアンはとりあえず考えを一時中断し見詰める。
意外に人の気配に敏感な彩斗が、イアンを全く気にせずに料理を頬張っていた。
彩斗としてはこの美味しい肉を食べるのが初めてなのだ。そりゃ貪るように食べもする。
「うー! 美味しい! こっちのジュースもこのシチューにあってていいね」
「よく食べてるね。確かにここの料理は世界一だし」
その言葉に彩斗は自身がイアンをガン無視してしまったことに気付いて真っ赤になる。
子供の頃に似たような失敗をしたことはあったが、最近はめっきりなかったのに。そう思って気恥ずかしくて仕方ない。
でもその前にずっと放置してしまっていたイアンに謝罪しなければ。
「ご、ごめん、イアン」
「どうかしたの?」
彩斗の謝罪に不思議そうな表情をするイアン。それに彩斗は拍子抜けしたようなほっとしたような表情をした。
友達という存在がいたことがなかったので、その距離感が上手く取れないのだ。しかも彩斗は両親や祖父母以外からは不気味な子供と思われていたので、人と関わったことも殆んどない。アルバイトなど限定的な付き合いでよくしてくれた人もいたが、それもごく少数だった。
だからこそ彩斗にはわからなかった。どうして無視に近い対応をされたのにイアンが怒っていないのかが。
「怒ってないの?」
「どうして怒るんだよ。ただ紹介した自慢のお店で友達が美味しそうにご飯食べてるの見て、彩斗は怒るか?」
心底不思議そうにそう問い返されて彩斗はびっくりしてイアンを見詰める。
そう考えたことはなかった。そもそも考える必要性が今までなかったのだから仕方ないだろう。
だが、イアンの答えは彩斗の心の中にするりと入って来て思わず笑みが浮かぶ。
「そうだね。俺も怒らないな」
「だろ? だから気にせず美味いなら美味いって言えばいいんだよ。できればジークさんにも伝えといてくれよ。喜ぶから」
「うん」
微笑み合ってから二人は残りの食事を楽しむ。たわいもない会話を交わして楽しいひと時だった。
「ごちそうさまでした」
「美味しかったね。ところで『ごちそうさま』って何?」
「ああ。『ごちそうさま』って言うのはね。食事を用意してくれた人や自分の糧になってくれた食材に対するお礼みたいなもの?」
疑問形で多分あっているだろうという知識を披露する彩斗。それにイアンは感心したようにうんうん頷いていた。
「いい言葉だね。俺もこれからは使おうかな?」
「いいと思うよ。こういうのも習慣だしね」
イアンに肯定されて、日本の習慣も悪くないと思いながら頷いていると、イアンが改めて真剣な表情で口を開いた。
「それでね、アヤト。アヤトの精霊術に関して聞きたいことがあるんだ」
「うん。答えられることならいいよ」
彩斗自身にもわからないことがあるのでそれでもいいならとあっさりと頷くと、イアンはそれでもいいと言ってくれた。
それにほっとして彩斗はイアンと向き合う。
「まず一つ目ね。アヤトはどの精霊と契約してるの? 見た感じ闇はもちろんのこと魔獣と戦ってた時風と、俺の怪我を直してくれた時光を使っていたよね? これを踏まえるとアヤトはトリプル持ちだと思うんだけど……」
「トリプル持ちって何? それに俺は全属性の精霊と契約してる、けど……」
「えっ!?」
言いにくそうに聞いてくるイアンに、彩斗は不安に思いながらも真実を話す。
流石に大精霊の加護があって、今現在大精霊は住処に居ないことは言えない。大精霊たちは彩斗と同化してしまっているし、契約もこれからだ。彼らを元に戻す手伝いをするのだということを証明する手段がない。
信じてもらえるかわからないし、そもそも信用はしているが簡単に巻き込んでいい話題ではない。タイグルオーガという魔獣に苦戦するようでは流石に巻き込むのは躊躇われる。
もしかしたら巻き込んだが故に、そのまま死んでしまうという可能性も捨てきれないのだ。
この世界にとっては信仰されている大精霊といえども、いきなり巻き込まれるようにこの世界に連れてこられた彩斗ははっきり言って大精霊を信頼していない。それどころかはっきりといえば、心象的にはマイナス要素の方が大きい。
それでも彩斗が引き受けたのはその加護の力が温かく優しかったからだ。彩斗を包み込む今も集中すれば見える光は、彩斗を害すものではなく、優しく包み込むものだった。
だからこそ彩斗はこの世界に来ようと思ったのだから。
けれど先ほどのイアンの反応と、今なお茫然と彩斗を見詰めるイアンの視線を見る限り、どうやら何かマズいことを言ってしまったことに察しがつき始めていた。
彩斗はその不安を隠すように、イアンに恐る恐る問い掛ける。
「えっと、イアン?」
「あ、えっと……それ、ホント?」
「うん。そうだけど……」
彩斗はそう答えるとイアンは拍子が抜けたように肩を落として疲れ果てたように机に臥せった。
「えっと、あの……。何かおかしいのか?」
「ははは。ここまで意識がないと言葉も出ないよ」
驚くほどに呆れられた彩斗は、気を取り直したイアンに説明された。曰くこの世界の精霊術に関してだ。
「あのね、アヤト。一体どこの僻地に住んでいたんだい? この世界の人間なら誰でも知ってるよ。まずね、精霊術師は基本的に一人につき一属性しか契約できないんだ。だからね、この世界にいる七属性。つまり全属性だね。一辺に契約できる人なんていないの」
「………………はい?」
ここで知識の食い違いが起きて彩斗は戸惑う。けれど、彩斗は暫くフリーズしたあとハッと我に返った。
そう言えば知識をくれると言われたけれど、それは誰目線の知識だ?
この世界には七大精霊がいる。その精霊を基準にしての知識だったとしたら……。
その考えに至った瞬間、自身が使っていた力に対しての認識もはっきりとしてきた。もしかしてあっさり使っていた術もすべて……。
「アヤトの考えている通りだと思うよ。二つ目だけどはっきり言ってアヤトが使っている精霊術は高難易度過ぎるし、そもそも無詠唱とか有り得ないって最初に忠告したよね?」
あっさりと肯定された自身の考察に、彩斗は疲れたように机に突っ伏した。流石に全部の思考を読まれたわけではないだろうが、これはないだろう。どっと疲れた。
けれどもそれよりも疲れた表情をしているイアンの苦労がこれから始まるのだ。曰く、彩斗に一般常識を教えることなのだが。
意外に人の気配に敏感な彩斗が、イアンを全く気にせずに料理を頬張っていた。
彩斗としてはこの美味しい肉を食べるのが初めてなのだ。そりゃ貪るように食べもする。
「うー! 美味しい! こっちのジュースもこのシチューにあってていいね」
「よく食べてるね。確かにここの料理は世界一だし」
その言葉に彩斗は自身がイアンをガン無視してしまったことに気付いて真っ赤になる。
子供の頃に似たような失敗をしたことはあったが、最近はめっきりなかったのに。そう思って気恥ずかしくて仕方ない。
でもその前にずっと放置してしまっていたイアンに謝罪しなければ。
「ご、ごめん、イアン」
「どうかしたの?」
彩斗の謝罪に不思議そうな表情をするイアン。それに彩斗は拍子抜けしたようなほっとしたような表情をした。
友達という存在がいたことがなかったので、その距離感が上手く取れないのだ。しかも彩斗は両親や祖父母以外からは不気味な子供と思われていたので、人と関わったことも殆んどない。アルバイトなど限定的な付き合いでよくしてくれた人もいたが、それもごく少数だった。
だからこそ彩斗にはわからなかった。どうして無視に近い対応をされたのにイアンが怒っていないのかが。
「怒ってないの?」
「どうして怒るんだよ。ただ紹介した自慢のお店で友達が美味しそうにご飯食べてるの見て、彩斗は怒るか?」
心底不思議そうにそう問い返されて彩斗はびっくりしてイアンを見詰める。
そう考えたことはなかった。そもそも考える必要性が今までなかったのだから仕方ないだろう。
だが、イアンの答えは彩斗の心の中にするりと入って来て思わず笑みが浮かぶ。
「そうだね。俺も怒らないな」
「だろ? だから気にせず美味いなら美味いって言えばいいんだよ。できればジークさんにも伝えといてくれよ。喜ぶから」
「うん」
微笑み合ってから二人は残りの食事を楽しむ。たわいもない会話を交わして楽しいひと時だった。
「ごちそうさまでした」
「美味しかったね。ところで『ごちそうさま』って何?」
「ああ。『ごちそうさま』って言うのはね。食事を用意してくれた人や自分の糧になってくれた食材に対するお礼みたいなもの?」
疑問形で多分あっているだろうという知識を披露する彩斗。それにイアンは感心したようにうんうん頷いていた。
「いい言葉だね。俺もこれからは使おうかな?」
「いいと思うよ。こういうのも習慣だしね」
イアンに肯定されて、日本の習慣も悪くないと思いながら頷いていると、イアンが改めて真剣な表情で口を開いた。
「それでね、アヤト。アヤトの精霊術に関して聞きたいことがあるんだ」
「うん。答えられることならいいよ」
彩斗自身にもわからないことがあるのでそれでもいいならとあっさりと頷くと、イアンはそれでもいいと言ってくれた。
それにほっとして彩斗はイアンと向き合う。
「まず一つ目ね。アヤトはどの精霊と契約してるの? 見た感じ闇はもちろんのこと魔獣と戦ってた時風と、俺の怪我を直してくれた時光を使っていたよね? これを踏まえるとアヤトはトリプル持ちだと思うんだけど……」
「トリプル持ちって何? それに俺は全属性の精霊と契約してる、けど……」
「えっ!?」
言いにくそうに聞いてくるイアンに、彩斗は不安に思いながらも真実を話す。
流石に大精霊の加護があって、今現在大精霊は住処に居ないことは言えない。大精霊たちは彩斗と同化してしまっているし、契約もこれからだ。彼らを元に戻す手伝いをするのだということを証明する手段がない。
信じてもらえるかわからないし、そもそも信用はしているが簡単に巻き込んでいい話題ではない。タイグルオーガという魔獣に苦戦するようでは流石に巻き込むのは躊躇われる。
もしかしたら巻き込んだが故に、そのまま死んでしまうという可能性も捨てきれないのだ。
この世界にとっては信仰されている大精霊といえども、いきなり巻き込まれるようにこの世界に連れてこられた彩斗ははっきり言って大精霊を信頼していない。それどころかはっきりといえば、心象的にはマイナス要素の方が大きい。
それでも彩斗が引き受けたのはその加護の力が温かく優しかったからだ。彩斗を包み込む今も集中すれば見える光は、彩斗を害すものではなく、優しく包み込むものだった。
だからこそ彩斗はこの世界に来ようと思ったのだから。
けれど先ほどのイアンの反応と、今なお茫然と彩斗を見詰めるイアンの視線を見る限り、どうやら何かマズいことを言ってしまったことに察しがつき始めていた。
彩斗はその不安を隠すように、イアンに恐る恐る問い掛ける。
「えっと、イアン?」
「あ、えっと……それ、ホント?」
「うん。そうだけど……」
彩斗はそう答えるとイアンは拍子が抜けたように肩を落として疲れ果てたように机に臥せった。
「えっと、あの……。何かおかしいのか?」
「ははは。ここまで意識がないと言葉も出ないよ」
驚くほどに呆れられた彩斗は、気を取り直したイアンに説明された。曰くこの世界の精霊術に関してだ。
「あのね、アヤト。一体どこの僻地に住んでいたんだい? この世界の人間なら誰でも知ってるよ。まずね、精霊術師は基本的に一人につき一属性しか契約できないんだ。だからね、この世界にいる七属性。つまり全属性だね。一辺に契約できる人なんていないの」
「………………はい?」
ここで知識の食い違いが起きて彩斗は戸惑う。けれど、彩斗は暫くフリーズしたあとハッと我に返った。
そう言えば知識をくれると言われたけれど、それは誰目線の知識だ?
この世界には七大精霊がいる。その精霊を基準にしての知識だったとしたら……。
その考えに至った瞬間、自身が使っていた力に対しての認識もはっきりとしてきた。もしかしてあっさり使っていた術もすべて……。
「アヤトの考えている通りだと思うよ。二つ目だけどはっきり言ってアヤトが使っている精霊術は高難易度過ぎるし、そもそも無詠唱とか有り得ないって最初に忠告したよね?」
あっさりと肯定された自身の考察に、彩斗は疲れたように机に突っ伏した。流石に全部の思考を読まれたわけではないだろうが、これはないだろう。どっと疲れた。
けれどもそれよりも疲れた表情をしているイアンの苦労がこれから始まるのだ。曰く、彩斗に一般常識を教えることなのだが。
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