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再起
足りない物/クオの森再び/腐臭
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「ミィナ、復元するやつを出してみてくれ」
「了解です~」
ミィナは鞄に入れていた復元する品を出してエリィ達に見せた。
「ほう。欠けてボロくなった包丁に、折れたナイフ、先のない短剣か。魔道具ではないようだねぇ。これなら、弟子でもやれなくはないだろうね」
「失敗したら復元どころではないのだし、私はミィナさん達がやるには早い気もするわね」
「この程度なら失敗したら一から作っちまえばいいさね。師なら可能な範疇だろう。それを考慮しての弟子でも出来る低難易度なんだろうさ」
エリィはそのうちの一つである先のない短剣を、まるでおもちゃでも扱うような気楽さで持ち上げ眺めた。
「どれも刃物で特別な物じゃなさそうだが、どうなんだい?黒猫」
「はい、ご主人様。簡易的ではありますが、鑑定したらどれも一般的なただの鉄製なようです。短剣の方は作り方が違うようで少し強度が高いようです」
「黒猫って仕事してるって時は雰囲気変わるよな」
「と、当然じゃない!そういう風に教え込まれてるんだから!」
「すまんすまん。悪い意味で言ったんじゃなくてな、こう――」
「か、かわいくないかしら・・・・・・?」
「何で可愛さの話になるんだ?ちょっとカッコイイなと思ってただけなんだが・・・・・・」
「そ、そう!な、ならいいわ!!」
そんな黒猫をエリィはニヤニヤして見ながら、先のない短剣を元の場所に置いた。
「あれ?カッコイイはこの場合は良いのかしら・・・・・・?」
「良い感じで黒猫が狂ってる所で話を戻すさね。いつもの融合液と欠損部分の素材、後は魔獣の爪か牙を用意すれば材料は終わりさね」
「く、狂ってなんてないわよ!」
「なんで爪やら牙がいるんだ?」
「なんで~、爪や牙がいるのかって言ってますね」
「なんで私を無視して話を進めるのかしら!」
「「その方が面白いから(さね)!!」」
トラジとエリィの台詞が見事にシンクロした。
「え、え~と、黒猫さん頑張ってください」
「ミィナさんは良い子ね。でも、私と同じで苦労しそうだわ・・・・・・」
「え~・・・・・・」
「はいはい、話しを戻すけどね。爪や牙がいるのは、作るものが刃物だからさね。刃物を復元するには鋭くて切れるそんなイメージの強い物が必要で、よく使われるのが魔獣の爪や牙なのさ」
「なぁ、それだと俺達は概念練成しなきゃいけないんじゃないか?初歩中の初歩じゃなかったのか?」
「え、え~と。概念練成をするのか?と、初歩中の初歩じゃないのか?と言ってます」
「大丈夫さね。いいかい?出来る物さえしっかり指定してりゃその材料だけで出来るんだよ、復元はね。普通の概念練成しようとすれば、使う材料の概念まで考える必要もある難しいもんらしいが、復元については例外さね」
「難しいらしいって、天才かよ!」
「ご主人様は、いつもダメダメだけど一応天才なのよ。信じられないだろうけど・・・・・・」
「天才か・・・・・・。そんなもん忘れていいさね。私はね、自分を天才だなんて思ってないしね。ダメ大人でいいさね」
少しふて腐れるように言ったその言葉には何やら重みが感じられた。
「そうですね~。天才な人より、ダメ大人の方が私的には接しやすいからいいと思います」
「ぷっ!あはははっ!そうかい接しやすいかい!今日初めてあんたらを弟子にして良かったと思ったさね!」
「何言ってんだか。もうすでに俺達をサボる口実に使ってるだろうに」
「確かにそうなんだけど、ご主人様にも色々あるから・・・・・・」
「色々ですか~?」
「私の過去なんてどうでもいいさね。それよりあんたらのクエストさ。ミィナも頑張んなきゃダメさね。なんせ、ちゃんと魔力を込める必要があるからね。他の低難易度の簡単な練成クエスト、そんな感覚だと失敗するよ?」
「が、がんばります・・・・・・」
「以前一緒に錬成した時の通りなら、出来る範囲にはあるわ。ちゃんとやれば大丈夫よ」
その後、復元練成の手順やコツ等を教えて貰い、足りない材料を求めてバーコード親父の店に向かった。
エリィや黒猫を連れて。
何故かと言うと、エリィが組合に戻る事を嫌がったのと、機嫌が良いのか材料費を出すと言ったからだ。
なのだが・・・・・・。
「申し訳ありません。魔獣の牙や爪の在庫は今ないんです」
「それはどうしてだい?」
「復元クエストですよね?最近需要が上がっているのと、スライムが異常発生している件は知っていますよね?この町まで商品を運搬してくれる運び手さんも、警戒して行き来する回数を減らしてるようで入荷が遅れぎみで・・・・・・。さらには、魔獣を狩る冒険者さんも減っているようですし、そもそも他の町でも似たような状況にあるわけでして・・・・・・」
「魔獣を狩る冒険者が減ったというのは?ミィナ通訳頼む」
「あの~、魔獣を狩る人が減ったのは何でなんですか?」
「それもスライムの異常発生が原因なんですよ。町の防衛や警備なんかも冒険者にクエストとして依頼したりしますからね。スライムが町中に入り込んだ件もあって、今警備を強化していて、冒険者ギルドもそっちを優先しているようですから」
「な、なるほど・・・・・・」
「えっと~、じゃぁどうすればいいでしょうか?」
「申し訳ないんですが、入荷を待って頂くか冒険者ギルドに直接依頼するかですね」
「さすがに、冒険者に依頼までしたら赤字じゃないか?低難易度相応の報酬だし・・・・・・」
「そうね。本来なら冒険者に依頼を出すようなクエストじゃないものね」
「面倒だけど仕方ないねぇ。ミィナ!猫スケ!魔獣狩りに行くよ!」
「は・・・・・・?」
「か、狩り~ですか・・・・・・?」
基本的なザ・非戦闘員なトラジとミィナは狩りと聞いて驚き不安になる。
一方、エリィや黒猫には余裕が伺える顔をしていた。トラジやミィナという非戦闘員(お荷物)を連れて行くのにだ。
「大丈夫よ。ご主人様に任せていいわ」
「だ、大丈夫なんだろうか・・・・・・?」
「魔獣~・・・・・・」
そんなミィナとトラジとは対照的にワカバは少し興奮気味な反応をみせた。
「おお!狩りに行ってくださるんですね!」
「私はこの子らの為に行くんだけどねぇ」
「そう言わずに、余った残りの素材をぜひうちに!」
「タダではやれないねぇ」
「勿論です!今は品薄の状況ですし通常価格の1.3倍で買い取らせてください!」
「それと、魔獣の死体の処理も任せるさね。解体とか面倒でね」
「勿論大丈夫です。色んな素材を扱う都合上そういった事も叩き込まれてますので!これで交渉成立ですね?」
「ま、それでいいさね」
一旦別れて準備をしてクオの森に近い町の入り口に集合して、魔獣狩りをしにクオの森へ向かった。
ちなみにミィナは普段着の上からナイミから借りたローブを着てナイミの靴を履いてる。ナイミに借りる際に、ナイミも一緒に行くと言い出した。しかし、連れて行った場合のナイミの説明がしにくいのでうまく言い聞かせてお留守番させた。
「これがクオの森か」
「ひ、久しぶりですね~・・・・・・」
俺は初めてみたいなもんだけどな。
転生とか前の体の持ち主とか説明しにくいし、特に何も言わないがな。
「怖がる必要ないさね。きちんと準備をしてきたんだ。魔獣は私と黒猫に任せればいいさね」
クオ森の中は外とはまるで雰囲気が違った。
木々に遮られた隙間から入り込む光が緑色を帯ていて、まるで違う世界に入り込んだ気さえした。
森を進むに連れて大きな木が増え、その木の根が地面に寝そべり思うとおりに進ませてはくれない。
「魔獣でてきませんねぇ~・・・・・・」
「そうだねぇ。森の奥に引っ込んでるのかもしれないさね」
「ミィナさんとトラジ。気をつけなさいね。こういう時はより強い魔獣が幅を利かせてる可能性が高いのよ」
「その~、エリィさんより強かったり?」
「ある意味、ご主人様が一番危険な魔獣みたいなものだから出てこないのかもしれないわね」
「なるほど~」
「あんたらねー・・・・・・。いったい私をなんだと思ってるさね」
「もちろん。ご主人様だと思ってますよ」
「えっと~、ダメ大人じゃダメなんですか?」
「いや、ただの酔っ払いだろ」
森に入って30分ほどがたった頃、ミィナの呼吸が目に見えて早くなった。
木の根が入り組んだ所を進み続け、さらにはトラジを抱きかかえたままである。
元々体力に自信がある子ではないミィナは疲れるのも早かった。
「エリィ!黒猫!悪いがミィナを少し休ませてやってくれないか?」
「ご主人様!ミィナさんを少し休ませて欲しいそうです!」
「ま、まだ、大丈夫です~・・・・・・」
大丈夫というミィナを見てエリィは困った子を見るように頭を掻いた。
「分かってないねぇ。余裕があるうちは大丈夫な状態を維持して進むもんさね。ダメになってから休憩なんてしてたら、この森じゃ死ぬよ?」
「ご主人様の言う通りよ。魔獣からしたら疲れて弱った相手なんていい獲物だもの。だからミィナさんは遠慮せず休憩してね?」
「ごめんなさい~・・・・・・」
「謝らなくていいさね。それより覚えておきなよ?試験には採集もあったはずだからね」
「わ、わかりました~」
なるほどな。
それで俺やミィナを連れてきたのか。
安全性だけ考えるならエリィだけでいいはずだもんなー。
「というか、俺も自分で歩くべきだよなぁ」
「それだけは~、お断りします!」
なんでだろ?力強く断られたぞ・・・・・・。
ミィナは大きな木を背もたれにして座り水筒の水を飲み、トラジはその足元に座った。
「ミィナ悪いな。俺にも水を一口くれないか?」
「は~い」
ミィナはトラジ用の受け皿に水を入れて地面に置いた。
「トラジ、あなたあまり動いてないのに喉が渇いたの?」
「ん?黒猫も飲みたいのか?いいぞ」
トラジは目の前の水を受け皿ごと黒猫の方に差し出すように軽く押した。
喉が渇いていた訳ではないが、黒猫は差し出された水を見て軽くゴクリと喉が動いたがすぐに我に返った。
「・・・・・・そ、そんなんじゃないわよ!い、いい?ピクニックではないのだし、水や食料は温存できるなら温存すべきだから言ってるの!」
「な、なるほどな」
「いいじゃないさね、飲みたいなら飲ませてやれば。どうせこの先には水が沸いているんだしねぇ。つーか、あんたはもっと素直になるべきさね」
「余計なお世話です!」
「素直って事はやっぱり喉が渇いて――」
「ないわよ!」
「お、おう・・・・・・」
「こりゃ、先は長そうさね。・・・・・・でも、それはそれで面白いかもしれないね」
エリィは黒猫とトラジを見て苦笑した。
「なぁ、エリィ達はどこに向かってるんだ?ミィナ通訳」
「あの~。エリィさん、私たちは今どこに向かってるんですか?」
「命の水が湧き出る水源さ。錬金術の材料としてもよく使われるし、採集にくるやつが通るところだから、これでも歩きやすい方さね」
「命の水?大層な名前の水だが、なんでそんな名前がついたんだ?」
「どうして~、命の水なんて名前になったんですか?」
「そう名付けたやつがいたからさね。そういう意味ではスライムのうんちやハナクソもだいぶ笑えたねぇ。誰が名付けたのやら」
「ぶっ!!」
笑いながらエリィは言ったが、名付けた時の当事者トラジは思わず吹き出しついでに心臓が飛び出しそうになる思いだった。
「え、え~と・・・・・・」
「ま、それは半分の半分くらい冗談として」
「うおい!!」
半分の半分ってだいぶ冗談じゃなくないか!
「あの水は精霊が作ったなんて言われるほど出来た水だから、かねぇ」
「精霊~ですか?」
「精霊なんておとぎ話でしかしらないけどね。あの水はまるで錬金術で作られたかのような水で、鑑定した事もあるが生命力の向上なんていう効果が微弱ながらもついてたさね。だが、なにより奇妙な事はこの水は錬金術では作れない。まさに自然の恵み、または神秘とも言えるさね」
「えっと~、作れないんですか?」
「ただの水なら可能さね。泥水や海水を水にするくらいは楽勝さ。だが、命の水は違う。そもそも生命力の向上なんて効果が命の水以外にないんだよ」
「なるほど~」
精霊・・・・・・、それに作れない水か。
「さて、そろそろ休憩を終わりにして行くさね」
「おう!」
「は~い」
「わかりました。ご主人様」
そこから5分ほど歩いたあたりからエリィ達の歩くペースが落ちた。どうしたのか聞こうとしたトラジだが、すぐにやめた。
なぜならその表情は真剣な面持ちだったからだ・・・・・・。
「どうにも嫌な気配がするさね・・・・・・」
「気配ですか~?」
「気配は分からないが変な匂いがちょっとしたな」
「匂い~?」
「ミィナさんトラジ。その匂いは生き物の腐臭よ。恐らくこの先に何かの死骸があるわ。だから静かにして離れず付いて来て、理由はわかるわよね?」
「ああ」
「わ、わかりました~」
死骸の腐臭・・・・・・。
危険な魔獣が他の魔獣を殺した、そういう可能性があるって事だよな。
さらに進むと匂いが濃くなり、ミィナが片手で鼻を押さえるようになった。
「ちっ!ミィナ止まりな!あんたは見るんじゃないよ・・・・・・」
エリィは立ち止まり近くの木の陰からこっそり先を覗き込みながら、片手でミィナを止めるようにしながら指示をした。
「え、え~?」
「ミィナ!俺が変わりに見てくる!」
「あっ!ご主人様~!」
トラジはミィナの腕の中から飛び降りてエリィの足元まで歩いた。
「うっ・・・・・・これは酷いな・・・・・・」
生き物の腐った匂いとアンモニア臭が混じった匂いが鼻を容赦なく刺激してきた。
だが、トラジが言った酷いは匂いの話じゃない。その光景だった。
「こりゃ、ただの魔獣の仕業じゃないね・・・・・・」
7mはあろうかという大型の肉食っぽい牙の生えた牛が死んでいた。
辺りは赤黒くそまり、腐りかけの臓物が腹の傷口から溶け出し大きな左前足は千切れて転がっており、その巨体のあちこちが何か刃物で丸くくり抜かれたような跡もあった。
簡単に言って子供にはトラウマになりそうなグロさだ。
「・・・・・・ただの魔獣じゃないってどういうことだ?」
「簡単な話よ。普通の魔獣なら仕留めたあいては食べてしまうからよ。寿命で死んだ魔獣だって他の魔獣の餌になるわ。そうならない理由はきっと――」
「遊び半分で殺された魔獣だからさね」
「えっと、ご主人様・・・・・・。なぜ私の台詞をとったんですか?」
「それが私だからさね!」
「ちっとも説明になってないんですけど!」
「なぁ、遊び半分なのか?」
黒猫はまだ文句を言ってやりたい気持ちをトラジを見て抑え込んだ。
「・・・・・・そうね。今はここで無駄に言い争うのは良くないし話を戻すわね。食べもしないのに獲物を狩るような真似は魔獣でも普通はしないわ。大型の魔獣同士の縄張り争いなら、力の差を見せ付けて追い払って終わりだもの。殺すまでやりあうとお互いただじゃ済まない事を魔獣も知っているからね。やられ方を見るに一方的・・・・・・。それでいて、仕留めておいて食べもしない、他の魔獣もよりつかない。そういうのは――」
「遊びで仕留めたおっかない魔獣がいるから、他の魔獣が寄り付けず腐ったのさね。それもこの大型の魔獣はこの森じゃ上から2番目に危険な魔獣。そんなのが食われずに傷だらけで放置されちゃあ、こうなるさね」
「なんでまた・・・・・・、今は非常事態だしもういいわ。とりあえずそういう事よ」
「なるほどな」
「じ、じゃぁ~。・・・・・・ここかなり危ないんじゃないですか?」
「ええ。だからご主人様から離れないようにね?」
「つまり、2番目と言ってたが1番はエリィ自身をさしてた訳か」
「ふふっ。そうかもしれないわね」
エリィは何を言われたのか分からなかったが、なんとなく自分の事だと察し機嫌を悪くしつつ頭を掻いた。
「何を言ってるのかしらないけどね。このまま引き返してここを離れるよ!」
ちなみに一番はグリフィンである。知能が高く温厚で肉食ではあるが、基本的には魚を主食にしている。ただ、ひとたび怒らせればこの森では一番危険な魔獣と化す。
「了解です~」
ミィナは鞄に入れていた復元する品を出してエリィ達に見せた。
「ほう。欠けてボロくなった包丁に、折れたナイフ、先のない短剣か。魔道具ではないようだねぇ。これなら、弟子でもやれなくはないだろうね」
「失敗したら復元どころではないのだし、私はミィナさん達がやるには早い気もするわね」
「この程度なら失敗したら一から作っちまえばいいさね。師なら可能な範疇だろう。それを考慮しての弟子でも出来る低難易度なんだろうさ」
エリィはそのうちの一つである先のない短剣を、まるでおもちゃでも扱うような気楽さで持ち上げ眺めた。
「どれも刃物で特別な物じゃなさそうだが、どうなんだい?黒猫」
「はい、ご主人様。簡易的ではありますが、鑑定したらどれも一般的なただの鉄製なようです。短剣の方は作り方が違うようで少し強度が高いようです」
「黒猫って仕事してるって時は雰囲気変わるよな」
「と、当然じゃない!そういう風に教え込まれてるんだから!」
「すまんすまん。悪い意味で言ったんじゃなくてな、こう――」
「か、かわいくないかしら・・・・・・?」
「何で可愛さの話になるんだ?ちょっとカッコイイなと思ってただけなんだが・・・・・・」
「そ、そう!な、ならいいわ!!」
そんな黒猫をエリィはニヤニヤして見ながら、先のない短剣を元の場所に置いた。
「あれ?カッコイイはこの場合は良いのかしら・・・・・・?」
「良い感じで黒猫が狂ってる所で話を戻すさね。いつもの融合液と欠損部分の素材、後は魔獣の爪か牙を用意すれば材料は終わりさね」
「く、狂ってなんてないわよ!」
「なんで爪やら牙がいるんだ?」
「なんで~、爪や牙がいるのかって言ってますね」
「なんで私を無視して話を進めるのかしら!」
「「その方が面白いから(さね)!!」」
トラジとエリィの台詞が見事にシンクロした。
「え、え~と、黒猫さん頑張ってください」
「ミィナさんは良い子ね。でも、私と同じで苦労しそうだわ・・・・・・」
「え~・・・・・・」
「はいはい、話しを戻すけどね。爪や牙がいるのは、作るものが刃物だからさね。刃物を復元するには鋭くて切れるそんなイメージの強い物が必要で、よく使われるのが魔獣の爪や牙なのさ」
「なぁ、それだと俺達は概念練成しなきゃいけないんじゃないか?初歩中の初歩じゃなかったのか?」
「え、え~と。概念練成をするのか?と、初歩中の初歩じゃないのか?と言ってます」
「大丈夫さね。いいかい?出来る物さえしっかり指定してりゃその材料だけで出来るんだよ、復元はね。普通の概念練成しようとすれば、使う材料の概念まで考える必要もある難しいもんらしいが、復元については例外さね」
「難しいらしいって、天才かよ!」
「ご主人様は、いつもダメダメだけど一応天才なのよ。信じられないだろうけど・・・・・・」
「天才か・・・・・・。そんなもん忘れていいさね。私はね、自分を天才だなんて思ってないしね。ダメ大人でいいさね」
少しふて腐れるように言ったその言葉には何やら重みが感じられた。
「そうですね~。天才な人より、ダメ大人の方が私的には接しやすいからいいと思います」
「ぷっ!あはははっ!そうかい接しやすいかい!今日初めてあんたらを弟子にして良かったと思ったさね!」
「何言ってんだか。もうすでに俺達をサボる口実に使ってるだろうに」
「確かにそうなんだけど、ご主人様にも色々あるから・・・・・・」
「色々ですか~?」
「私の過去なんてどうでもいいさね。それよりあんたらのクエストさ。ミィナも頑張んなきゃダメさね。なんせ、ちゃんと魔力を込める必要があるからね。他の低難易度の簡単な練成クエスト、そんな感覚だと失敗するよ?」
「が、がんばります・・・・・・」
「以前一緒に錬成した時の通りなら、出来る範囲にはあるわ。ちゃんとやれば大丈夫よ」
その後、復元練成の手順やコツ等を教えて貰い、足りない材料を求めてバーコード親父の店に向かった。
エリィや黒猫を連れて。
何故かと言うと、エリィが組合に戻る事を嫌がったのと、機嫌が良いのか材料費を出すと言ったからだ。
なのだが・・・・・・。
「申し訳ありません。魔獣の牙や爪の在庫は今ないんです」
「それはどうしてだい?」
「復元クエストですよね?最近需要が上がっているのと、スライムが異常発生している件は知っていますよね?この町まで商品を運搬してくれる運び手さんも、警戒して行き来する回数を減らしてるようで入荷が遅れぎみで・・・・・・。さらには、魔獣を狩る冒険者さんも減っているようですし、そもそも他の町でも似たような状況にあるわけでして・・・・・・」
「魔獣を狩る冒険者が減ったというのは?ミィナ通訳頼む」
「あの~、魔獣を狩る人が減ったのは何でなんですか?」
「それもスライムの異常発生が原因なんですよ。町の防衛や警備なんかも冒険者にクエストとして依頼したりしますからね。スライムが町中に入り込んだ件もあって、今警備を強化していて、冒険者ギルドもそっちを優先しているようですから」
「な、なるほど・・・・・・」
「えっと~、じゃぁどうすればいいでしょうか?」
「申し訳ないんですが、入荷を待って頂くか冒険者ギルドに直接依頼するかですね」
「さすがに、冒険者に依頼までしたら赤字じゃないか?低難易度相応の報酬だし・・・・・・」
「そうね。本来なら冒険者に依頼を出すようなクエストじゃないものね」
「面倒だけど仕方ないねぇ。ミィナ!猫スケ!魔獣狩りに行くよ!」
「は・・・・・・?」
「か、狩り~ですか・・・・・・?」
基本的なザ・非戦闘員なトラジとミィナは狩りと聞いて驚き不安になる。
一方、エリィや黒猫には余裕が伺える顔をしていた。トラジやミィナという非戦闘員(お荷物)を連れて行くのにだ。
「大丈夫よ。ご主人様に任せていいわ」
「だ、大丈夫なんだろうか・・・・・・?」
「魔獣~・・・・・・」
そんなミィナとトラジとは対照的にワカバは少し興奮気味な反応をみせた。
「おお!狩りに行ってくださるんですね!」
「私はこの子らの為に行くんだけどねぇ」
「そう言わずに、余った残りの素材をぜひうちに!」
「タダではやれないねぇ」
「勿論です!今は品薄の状況ですし通常価格の1.3倍で買い取らせてください!」
「それと、魔獣の死体の処理も任せるさね。解体とか面倒でね」
「勿論大丈夫です。色んな素材を扱う都合上そういった事も叩き込まれてますので!これで交渉成立ですね?」
「ま、それでいいさね」
一旦別れて準備をしてクオの森に近い町の入り口に集合して、魔獣狩りをしにクオの森へ向かった。
ちなみにミィナは普段着の上からナイミから借りたローブを着てナイミの靴を履いてる。ナイミに借りる際に、ナイミも一緒に行くと言い出した。しかし、連れて行った場合のナイミの説明がしにくいのでうまく言い聞かせてお留守番させた。
「これがクオの森か」
「ひ、久しぶりですね~・・・・・・」
俺は初めてみたいなもんだけどな。
転生とか前の体の持ち主とか説明しにくいし、特に何も言わないがな。
「怖がる必要ないさね。きちんと準備をしてきたんだ。魔獣は私と黒猫に任せればいいさね」
クオ森の中は外とはまるで雰囲気が違った。
木々に遮られた隙間から入り込む光が緑色を帯ていて、まるで違う世界に入り込んだ気さえした。
森を進むに連れて大きな木が増え、その木の根が地面に寝そべり思うとおりに進ませてはくれない。
「魔獣でてきませんねぇ~・・・・・・」
「そうだねぇ。森の奥に引っ込んでるのかもしれないさね」
「ミィナさんとトラジ。気をつけなさいね。こういう時はより強い魔獣が幅を利かせてる可能性が高いのよ」
「その~、エリィさんより強かったり?」
「ある意味、ご主人様が一番危険な魔獣みたいなものだから出てこないのかもしれないわね」
「なるほど~」
「あんたらねー・・・・・・。いったい私をなんだと思ってるさね」
「もちろん。ご主人様だと思ってますよ」
「えっと~、ダメ大人じゃダメなんですか?」
「いや、ただの酔っ払いだろ」
森に入って30分ほどがたった頃、ミィナの呼吸が目に見えて早くなった。
木の根が入り組んだ所を進み続け、さらにはトラジを抱きかかえたままである。
元々体力に自信がある子ではないミィナは疲れるのも早かった。
「エリィ!黒猫!悪いがミィナを少し休ませてやってくれないか?」
「ご主人様!ミィナさんを少し休ませて欲しいそうです!」
「ま、まだ、大丈夫です~・・・・・・」
大丈夫というミィナを見てエリィは困った子を見るように頭を掻いた。
「分かってないねぇ。余裕があるうちは大丈夫な状態を維持して進むもんさね。ダメになってから休憩なんてしてたら、この森じゃ死ぬよ?」
「ご主人様の言う通りよ。魔獣からしたら疲れて弱った相手なんていい獲物だもの。だからミィナさんは遠慮せず休憩してね?」
「ごめんなさい~・・・・・・」
「謝らなくていいさね。それより覚えておきなよ?試験には採集もあったはずだからね」
「わ、わかりました~」
なるほどな。
それで俺やミィナを連れてきたのか。
安全性だけ考えるならエリィだけでいいはずだもんなー。
「というか、俺も自分で歩くべきだよなぁ」
「それだけは~、お断りします!」
なんでだろ?力強く断られたぞ・・・・・・。
ミィナは大きな木を背もたれにして座り水筒の水を飲み、トラジはその足元に座った。
「ミィナ悪いな。俺にも水を一口くれないか?」
「は~い」
ミィナはトラジ用の受け皿に水を入れて地面に置いた。
「トラジ、あなたあまり動いてないのに喉が渇いたの?」
「ん?黒猫も飲みたいのか?いいぞ」
トラジは目の前の水を受け皿ごと黒猫の方に差し出すように軽く押した。
喉が渇いていた訳ではないが、黒猫は差し出された水を見て軽くゴクリと喉が動いたがすぐに我に返った。
「・・・・・・そ、そんなんじゃないわよ!い、いい?ピクニックではないのだし、水や食料は温存できるなら温存すべきだから言ってるの!」
「な、なるほどな」
「いいじゃないさね、飲みたいなら飲ませてやれば。どうせこの先には水が沸いているんだしねぇ。つーか、あんたはもっと素直になるべきさね」
「余計なお世話です!」
「素直って事はやっぱり喉が渇いて――」
「ないわよ!」
「お、おう・・・・・・」
「こりゃ、先は長そうさね。・・・・・・でも、それはそれで面白いかもしれないね」
エリィは黒猫とトラジを見て苦笑した。
「なぁ、エリィ達はどこに向かってるんだ?ミィナ通訳」
「あの~。エリィさん、私たちは今どこに向かってるんですか?」
「命の水が湧き出る水源さ。錬金術の材料としてもよく使われるし、採集にくるやつが通るところだから、これでも歩きやすい方さね」
「命の水?大層な名前の水だが、なんでそんな名前がついたんだ?」
「どうして~、命の水なんて名前になったんですか?」
「そう名付けたやつがいたからさね。そういう意味ではスライムのうんちやハナクソもだいぶ笑えたねぇ。誰が名付けたのやら」
「ぶっ!!」
笑いながらエリィは言ったが、名付けた時の当事者トラジは思わず吹き出しついでに心臓が飛び出しそうになる思いだった。
「え、え~と・・・・・・」
「ま、それは半分の半分くらい冗談として」
「うおい!!」
半分の半分ってだいぶ冗談じゃなくないか!
「あの水は精霊が作ったなんて言われるほど出来た水だから、かねぇ」
「精霊~ですか?」
「精霊なんておとぎ話でしかしらないけどね。あの水はまるで錬金術で作られたかのような水で、鑑定した事もあるが生命力の向上なんていう効果が微弱ながらもついてたさね。だが、なにより奇妙な事はこの水は錬金術では作れない。まさに自然の恵み、または神秘とも言えるさね」
「えっと~、作れないんですか?」
「ただの水なら可能さね。泥水や海水を水にするくらいは楽勝さ。だが、命の水は違う。そもそも生命力の向上なんて効果が命の水以外にないんだよ」
「なるほど~」
精霊・・・・・・、それに作れない水か。
「さて、そろそろ休憩を終わりにして行くさね」
「おう!」
「は~い」
「わかりました。ご主人様」
そこから5分ほど歩いたあたりからエリィ達の歩くペースが落ちた。どうしたのか聞こうとしたトラジだが、すぐにやめた。
なぜならその表情は真剣な面持ちだったからだ・・・・・・。
「どうにも嫌な気配がするさね・・・・・・」
「気配ですか~?」
「気配は分からないが変な匂いがちょっとしたな」
「匂い~?」
「ミィナさんトラジ。その匂いは生き物の腐臭よ。恐らくこの先に何かの死骸があるわ。だから静かにして離れず付いて来て、理由はわかるわよね?」
「ああ」
「わ、わかりました~」
死骸の腐臭・・・・・・。
危険な魔獣が他の魔獣を殺した、そういう可能性があるって事だよな。
さらに進むと匂いが濃くなり、ミィナが片手で鼻を押さえるようになった。
「ちっ!ミィナ止まりな!あんたは見るんじゃないよ・・・・・・」
エリィは立ち止まり近くの木の陰からこっそり先を覗き込みながら、片手でミィナを止めるようにしながら指示をした。
「え、え~?」
「ミィナ!俺が変わりに見てくる!」
「あっ!ご主人様~!」
トラジはミィナの腕の中から飛び降りてエリィの足元まで歩いた。
「うっ・・・・・・これは酷いな・・・・・・」
生き物の腐った匂いとアンモニア臭が混じった匂いが鼻を容赦なく刺激してきた。
だが、トラジが言った酷いは匂いの話じゃない。その光景だった。
「こりゃ、ただの魔獣の仕業じゃないね・・・・・・」
7mはあろうかという大型の肉食っぽい牙の生えた牛が死んでいた。
辺りは赤黒くそまり、腐りかけの臓物が腹の傷口から溶け出し大きな左前足は千切れて転がっており、その巨体のあちこちが何か刃物で丸くくり抜かれたような跡もあった。
簡単に言って子供にはトラウマになりそうなグロさだ。
「・・・・・・ただの魔獣じゃないってどういうことだ?」
「簡単な話よ。普通の魔獣なら仕留めたあいては食べてしまうからよ。寿命で死んだ魔獣だって他の魔獣の餌になるわ。そうならない理由はきっと――」
「遊び半分で殺された魔獣だからさね」
「えっと、ご主人様・・・・・・。なぜ私の台詞をとったんですか?」
「それが私だからさね!」
「ちっとも説明になってないんですけど!」
「なぁ、遊び半分なのか?」
黒猫はまだ文句を言ってやりたい気持ちをトラジを見て抑え込んだ。
「・・・・・・そうね。今はここで無駄に言い争うのは良くないし話を戻すわね。食べもしないのに獲物を狩るような真似は魔獣でも普通はしないわ。大型の魔獣同士の縄張り争いなら、力の差を見せ付けて追い払って終わりだもの。殺すまでやりあうとお互いただじゃ済まない事を魔獣も知っているからね。やられ方を見るに一方的・・・・・・。それでいて、仕留めておいて食べもしない、他の魔獣もよりつかない。そういうのは――」
「遊びで仕留めたおっかない魔獣がいるから、他の魔獣が寄り付けず腐ったのさね。それもこの大型の魔獣はこの森じゃ上から2番目に危険な魔獣。そんなのが食われずに傷だらけで放置されちゃあ、こうなるさね」
「なんでまた・・・・・・、今は非常事態だしもういいわ。とりあえずそういう事よ」
「なるほどな」
「じ、じゃぁ~。・・・・・・ここかなり危ないんじゃないですか?」
「ええ。だからご主人様から離れないようにね?」
「つまり、2番目と言ってたが1番はエリィ自身をさしてた訳か」
「ふふっ。そうかもしれないわね」
エリィは何を言われたのか分からなかったが、なんとなく自分の事だと察し機嫌を悪くしつつ頭を掻いた。
「何を言ってるのかしらないけどね。このまま引き返してここを離れるよ!」
ちなみに一番はグリフィンである。知能が高く温厚で肉食ではあるが、基本的には魚を主食にしている。ただ、ひとたび怒らせればこの森では一番危険な魔獣と化す。
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