女神様から同情された結果こうなった

回復師

文字の大きさ
146 / 184
王都街道編 8・9日目

2-9-4 宝石商?越後屋?

しおりを挟む
 獣人の姿を見た雅がフラフラと犬耳の娘に近づいていく。

「ん、わんこ~おいで~チッチッチッ……」
「コラ雅! 失礼だぞ。それに獣人にとって耳や尻尾を触る行為は、余程親しい関係の者だけだ」

「ん? そうなの……?」

 雅に悪気はないのだが、獣人を動物扱いするのは最低の侮辱行為にあたる。それに尻尾や耳を触っていいのは、家族や恋人のような凄く親しい者だけだ。

「はい……凄く敏感な所なので、恋人とかでないのなら触れてはいけません……」
「ん、ごめんなさい……知らなかった……」

 雅が触れようとした犬族の娘が申し訳なさそうに答えてくれた。

「素直に謝れる良い娘だ。雅、超可愛いぞ~」

 抱き上げて、雅のほっぺにキスをした。雅は嫌がることもなく、なんだか嬉しそうなので、俺は更に良い気分になる。

 その時、倒れた馬車の中から声がする。

「おーい! 誰か引っ張り出してくれ!」

 その声を聴いた瞬間、冒険者の女性たちがチッと舌打ちしたのが聞こえた。

 そいつは、荷物の下敷きになり出れなくなっていたみたいだ。冒険者のお姉さんに助け出されたそいつは、この商隊のリーダーの宝石商のようだ。少し小太りのそいつは、周りをぐるっと見回した後、にんまりと笑ったのだった。

『……マスター、ナビーの懸念が的中したようです』
『どういうことだ?』

『……すぐに分かります』

「どうやら、ポッパーの奴は死んでしまったようですね。まぁ、なんというか……これは不幸中の幸いです」

「バグナーさん! この方たちが助けに入ってくれたおかげで命拾いしたのです」

 女性冒険者の1人が何やら感じ取ったのか、そう発言したのだが、宝石商からふざけた発言がなされた。ちなみに、ポッパーとは奴隷商人だった人の名前だ。

「私は助けてくれなど、一言も言ってないですよ? よって、この奴隷と盗賊たちの権利は全て商隊長の私のモノになります。あなたが、パーティーのリーダーですね? 私の言ってる事、お分かりです?」

 三田村先輩に向かって、にやけながらそう言ったのだ。

「俺はリーダーじゃないが……助けてもらって礼も言えないような奴の為に殺人をしたかと思ったら、無性にやるせないな……」

 三田村先輩、超お怒りです。言葉は穏やかだが、殺気がダダ漏れですよ……。
 そういえばこの人、礼節にうるさい人なんだよね……初めて会話した時、ちょっとバカにしたら『殺すぞ』って凄まれた事があったっけ。

「あれ? では、どなたがリーダーですか? あなたです?」

 今度は三月先輩の方に話しかけた……別にいいけどね。

「一応、俺がリーダーです。あなたは、頼んでもないのに勝手に助けたので、権利は全て自分のモノだと主張するのですね?」

「ええ、当然じゃないですか。一言も救助要請などしていないのに大きなお世話です!」
「ちょっとあんた! いい加減にしなさいよ! この人たちが助けに入ってなかったら、あんたも殺されていたんだよ!」

 実際そうなのだが、商人が言うような、そういう規則があるなら面倒だな……。

『ナビー、こいつは悪人だよな?』
『……いいえ、悪人ではないです……当然、善人でもないですけどね。奴隷たちがあまりにも可愛い粒ぞろいなので欲が出たようです。マスターたちが、子供たちだけのパーティーだと思って、舐めてかかっているのです。戦利品全部って考えではなく、最初に無茶ぶりをして、交渉で盗賊たちとその持ち物はマスターたちに、高額で売れる奴隷たちは自分のモノにする気のようです。商人の交渉術の1つですね。ちなみに、そこの白い娘1人で、盗賊全員の価値より上です。馬や武具を含めても、もう1人付ければおつりが出るほど価値のある娘ばかりですね』

『ふざけたヤツだな……ちょっと俺の思考を読んで、問題ないか判定してくれるか?』

『……マスター……「お主も中々の悪よのぅ~」』
『ハァ? お前ナニ悪代官風な口調で言ってるんだよ! どこでそんなネタ仕入れたんだ! 俺は越後屋か!?』

『……流石マスター! 凄く良いツッコミです!』

『はぁ……で、どうなんだ?』
『……限りなくグレーですが、問題ないです……』

 ナビーは何やらちょっと不満げだが、問題ないようだ。

「ちょっと聞くけど、今、奴隷の権利は盗賊のボスに移ってるんだよね?」

 これに答えたのは、例の獣人の男だった。

「そうだ、奴隷商人が死んだので、殺した奴に権利が譲渡される事になる。なので、今、俺たちはそこの盗賊の奴隷として扱われることになる……だが、盗賊の権利が倒した商隊にあるのだとしたら、その権利は商隊のリーダーのモノになる。その辺は最初の護衛依頼の契約時に成されているはずだ」

「今回の契約では、倒した魔獣は倒した冒険者に権利をあげるが、捕えた盗賊は商隊のモノということになっていましたよね?」

 ニヤッと笑いながら宝石商が答えた。

「そうですか、分かりました……」
「ちょっと待って! すぐ諦めないで、もっと交渉すれば少しは貰えるはずだよ!」

 冒険者のお姉さんは、全部商人に持っていかれるのが不当で腹立たしいようだ。
 勿論俺がそれを許すはずない!

「龍馬……お前でもどうしようもないのか? 俺らじゃ結局あの娘たちを救えないのか?」

 三田村先輩は悲痛な顔で俺を見てきた。殺人までさせておいて、俺が黙ってるわけないでしょ!

「おいお前ら! どうやら俺は大きなお世話をしたらしい。なので、お前たちを解放してやる。所持品は返さないが、命だけは助けてやる。あと、この剣を1本だけ返してやる。だが逃げる前に、小太りのおっさん以外に危害を加えたらその場で即殺す! 俺の意図が理解できた奴は、その場で頭を地面にひれ伏せろ!」

 俺の意図を真っ先に理解したのが商人だった。

「ちょっと待ちなさい! あなた、私を殺す気ですか!」
「ん? 俺は一言もそんなことは言ってないけど? 俺がいつ殺せと言いました?」


 『うぐっ!』っという苦虫を噛む潰した声を発して、商人は俺を睨んでいる。目の前の宝石商人の言い回しをそのまま使った、事実上の死刑宣告だ。

「お姉さん、1つ聞くけど、盗賊を解放した際に、商隊のリーダーが死亡した場合、権利はどうなる?」
「う~ん、権利者が不在扱いになって、商人たちがギルドに登録していれば半分は商人たちの遺族に、もう半分はこの地の領主様のモノになるのかな?」

「護衛してたお姉さんのモノにならないの?」
「うん。逆に護衛依頼失敗として冒険者ギルドに違約金を取られることになる」

「じゃあ、商人が死んだ後に盗賊がまだ残っていて、それを俺たちが再度横から割り込んだとすれば?」
「あっ! それだと権利はあなたたちのモノになる!」

「というわけで、盗賊のリーダーのお前だけは残ってもらう」
「待ってくれ! 私が悪かった! 盗賊の権利は全て君たちにあげよう!」

「まだ勘違いした奴が居るな……助けてもらって恩を仇で返すような者の命など知ったこっちゃない!」
「分かった! 奴隷の権利もやろう! だから殺さないでくれ!」

「まだ勘違いしているね……俺が殺すんじゃなくて、勝手に盗賊が逃げる際に1人殺していくだけです。あなたの言い方だと、まるで俺が脅迫しているみたいじゃないですか? 俺は殺せとか一言も言ってないのに……」

「本当にすまなかった! さっきの『助けてくれとか一言も言ってない』とかの発言も取り消す! ちょっと欲が出てしまったんだ! お願いだ、許してくれ!」

 バグナーという宝石商人は泣きながら懇願してきた……後ろを見たら、フィリアと未来ちゃんがあきれたような目で俺を見ている。

「なあ、三月……龍馬ってワルだよな?」
「どうなのでしょう……本当に殺す気だったのなら悪でしょうけど、彼は計算高いですからね。ほら、あの『みやび』って子と『かおる』って子……凄くキラキラした目でこの状況を見てますよ」

 盗賊のリーダーから奴隷の権利を俺に移させ、改めてバグナーと今後の交渉をする。 

「あなたの宝石まで寄こせとは言わないけど、奴隷と盗賊は貰うからね。普通は命を助けてもらったのだから、それプラス謝礼が相場なんだろうけど、あんたから一切貰いたくないからそれはいいや」

 盗賊たちが約束が違うと騒ぎ出したが、冒険者のお姉さんたちがタコ殴りにして黙らせた。

「お姉さんたち、気持ちは解るけど、あんまり痛めつけないでください! 商品価値が下がっちゃいます!」
「「あっ! そうだった、ごめんね……」」

 逃げ出した奴はともかく、仲間を何人か殺されているのだ……本当ならこの場で殺したいはずだが、我慢してくれているようだ。



 ある程度落ち着いたところで、仲間の亡骸の側で彼女たちは泣いていた。


「フィリア、未来、皆に回復魔法と【クリーン】をお願い」
「全回復で良いのか?」

「うん。交渉は終えたので、全快してあげて」



「残念じゃが、妾はまだレベルが足らぬので、部位欠損は治せぬのじゃ……すまぬのぅ」
「いや、奴隷に回復魔法を掛けてくれるだけでもありがたいことだ。感謝する」

 彼の切断された腕は俺が拾ってある……。
 他の者には上級回復魔法を使ったが、彼だけは理由があって止血だけにしている。 



 上級回復魔法を掛けまくるフィリアと未来に、冒険者のお姉さんたちからの勧誘が当然あったが、俺に睨まれて渋々諦めたようだった。


「そういえば、あなたも奴隷だったんですね? 冒険者の1人かと思っていました」
「俺も元は冒険者だったのだが、貴族に騙されてしまってな……今は犯罪奴隷として奴隷落ちだ」

 獣人の男に声を掛けたのだが、自虐的にそう答えたのだった。


 ここでやっとじっくり奴隷の少女たちを見まわしたのだが、人族の少女が2名、犬族の少女が3名、猫族の少女が2名、兎?の少女が1名、合計9名の奴隷が俺の所有物になった……助けたは良いものの、どうしようかな。

「龍馬……この娘たちどうするんだ?」

 思案顔で彼女たちを眺めてたら、三田村先輩も気になってたようで、俺に聞いてきた。

「犬族の彼はともかく、他の少女たちは性の対象として競売にかけられる予定だった娘たちなんですよね」
「ちょっと待て! 俺は犬じゃないぞ! 誇り高い灰狼族だ! 犬と一緒にするんじゃない! そっちの白いのも狼人族の希少種だ。数少ない白狼族の娘なんだ。大事に扱うんだぞ」

「奴隷のくせに随分偉そうね! 奴隷落ちした理由なんか知らないけど、いつまでも冒険者のつもりでいるんじゃないわよ! 主人に対しての言葉遣いはちゃんとしなさい! 回復までしてもらっておいてその態度は不敬だわ!」

 冒険者のお姉さんが注意してくれたが、奴隷制度のない国の俺からすれば逆にうろたえてしまう。

「ああ、別にそういうのは良いです。皆に1つ聞くけど、娼婦になるのは嫌だよね?」

 皆、激しく頷いている……まぁ、当然だよな、好き好んで男に良いように抱かれる商売女に成りたい人なんか、そうはいないだろう。

 雅が触ろうとしていたのは白狼族という希少な種族の娘のようだ……この娘、確かに耳や尻尾が白い毛でフワフワしてて可愛いんだよね。奴隷の娘たちの事も悩みの種だが、実は逃げ出した冒険者たちも現在進行形で問題だった……。

 どうも血の匂いに誘われてやってきた野犬の魔獣の群れと逃走中に鉢合わせになったようで、追われてまたこっちに逆走してきているようなのだ。

 放っておいたら追いつかれて死ぬだろうな……面倒な事この上ない……。
しおりを挟む
感想 523

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

処理中です...