女神様から同情された結果こうなった

回復師

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学園ロワイヤル編 9・10日目

1-9ー4 メンヘラ少年、龍馬?メルヘン少女、桜?

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 桜と2人だけの夕食はとても緊張した。
 なにせ超が付くほどの美少女と2人っきりなのだ……女子と付き合ったことすらない俺が緊張しない訳がない。


「ふぅ~お腹いっぱい。龍馬君ご馳走様でした」
「いえいえこちらこそ、今日は楽しかった」

「この後はどうする予定なのかな?」

 桜は真剣な目でこっちを見ている。俺の下心なんかお見通しだろうな……ここが正念場だ。
 俺もしっかり目を見て返答する。

「今からお風呂に一緒に入ってほしい!」
「へ!?」

 俺の斜め上の言葉に、桜は素っ頓狂な声を出した。おそらくまずは一緒に泊まってくれとかの話を振られると予想をしていたのだろう。年頃の男女で泊まるという事はそういう行為こみの話だ……前段階をいきなり数段すっとばして風呂とか言われて、おどろいたようだ。

 これまで手すら触れた事のない間柄で、いきなり裸になる風呂はなかなかハードルの高い事だと思うが、俺とナビーの計画はまず風呂だ。

「自慢のお風呂なんだ。さっき後でと言ってわざと浴室は見せなかったでしょ? 一緒にお風呂に入ってくれたら俺の秘密を全部教えるよ。正直婚約はしたけど、桜の事何1つ俺は知らないんだ。俺の事は全部粗方話しちゃってるけどね。それに手すら握った事もないのに、結婚してくれるとか言ってくれても、正直信じられないんだ。俺にとって桜は高嶺の花なんだよ」

「え~と、いきなりお風呂?」
「うん、お風呂。碌に触れ合ったこともない間柄でお風呂は桜にとってハードルが高いのは分かっているんだけど、そこで全部話す。俺の強さの秘密を知ってるのはフィリア・奈菜・美咲先輩・雅の4人だけだけど、いずれはある程度皆にも話すつもりでいる」

「雅ちゃんは知っているんだ?」
「うん。昨日お風呂に入ってから、雅の健康チェックもやった」

「やっぱ、お風呂なんだ……」

 少しの沈黙の後、覚悟を決めたようにこう言ってきた。

「分かった……準備をしてから行くので、先に入っていて」
「うん、じゃあ先に入って待ってる」

 桜が了承してくれた!
 でも、準備ってなんだ? まさか水着とか着てくるような野暮な事しないよね?

 俺は先に湯船の中に入って桜がくるのを待っている。

 そう時間を空けずに桜は入ってきた。水着を付けるような野暮はしてなかった。バスタオルを女巻にして、その豊満なバストを隠しているが、まったく隠し切れていない。谷間が凄い事になっている!

「ちょっと、龍馬君。あまりジロジロ見ないでよ。恥ずかしいでしょ」 
「いや、無理! 【チャーム】の魔法でも掛かっているんだろ! 目が離せない!」

「もう! そんなわけないでしょ」

 そして掛け湯をして湯船にやってきた。

「龍馬君お願い、少し向こうを向いてて……」

 俺は素直に従う。決して嫌がる事はしないと決めている。

「もういいよ」

 いいよと言ってくれたので桜を見たのだが、バスタオルを外して湯船に入ってるが胸は両腕で隠されている。
 まぁ、いいだろう。どのみち、今日は肩まで浸かると見えない仕様だ。

 この浴室の湯船はログハウスから突き出ている。しかも天井から側面全て180°ガラス張りなのだ。
 でも只のガラスではない。外から中は見えないし、スイッチひとつで中からも液晶画面のようにガラスに色をつけて外が見えなくできる。今は黒いガラスに見えていて、中から外は一切見えない。

 浴槽はジャグジー仕様で、ジェットバブルが4本出ている。
 今日は桜が恥ずかしがるだろうと予想して、温泉の素のにごり湯を使い、更に泡風呂にしてある。

 俺の手元のリモコンでいろいろ操作ができる。

 シャワーがある洗い場の明かり1個を残して、他の全ての照明を落とす。
 急に暗くなって桜の緊張が高まった気配が伝わってくる。照明を落としたので、今から俺がエッチな行為に及ぶ気だと勘違いしているようだ。

 俺はスイッチを押してガラス全面を透明にする。

 桜の息を呑む声が聞こえた。

 そして洗い場の照明も切る。

 浴槽から見える景色は満天の星空、凄く綺麗だと思う。晴れてて良かった。
 桜を見たら感動で目を奪われているようだ。

 でもまだここからだ、俺は少し開けてある窓枠から【魔糸】を80本外に放った。
 放った場所は、【周辺探索】と【詳細鑑識】のコンボで利用できるマーキング登録しているある物だ。

 そのあるもののスイッチを一斉にONにする。

「え!?……綺麗……」

 桜は只一言綺麗とだけ言って、その光景に見惚れている。

 俺は、夕刻滝の下で釣りをしながら、桜にバレないようにせっせと太陽光発電の照明器具、俗にいうソーラーライトを80個、滝の周りに仕込んでいたのだ。

 滝の周り、滝の裏、滝の上、滝壺の中、水面にも浮かべている。
 予想通り水中の照明はぼんやり揺らいで一層幻想的な雰囲気を出している。

 このソーラーライトは、災害時用の照明のために災害物資保管庫の中にあったものだが、LED仕様で5色の発光色の選択ができる。グラデーション機能もあるので今それを利用している。

 このソーラーライトは生活防水しかないのだが、水中や滝の裏に仕込んだものは俺の魔法【ウィンドシールド】で水から守り【フロート】の重力魔法で浮かせたり沈めたりしているのだ。

 そして5色に彩られライトアップされた滝の周りは、水魔法の応用でミスト状にしてうっすらと靄をかけて幻想世界の演出を高めている。


「桜、改めて言うね。俺と結婚してください!」

 呆けて外を見ていた桜がこっちを向いて目を見開いている。
 その目から、一筋の涙が溢れた。

「うん、ありがとう龍馬君。不束者ですが末永くお付き合いください」

 そう言って俺に抱きついてきた。

「桜! 胸が! 胸が! すんげ~!」

 雰囲気台無しであった……。

「ここまで頑張ってくれたのだし、龍馬君もそういうつもりなのでしょ?」

「桜とは手もまだ握ってない状態だっただろ? マジで不安だったんだよ。吊り橋効果って知ってる? 皆そういう状態なんだと思う。町について生活が落ち着いたら、皆、熱が冷めて居なくなるんじゃないかって……」

「吊り橋効果か……多少はあると思うよ。でも、心配いらないと思う。誰も吊り橋効果で結婚までは考えないわよ。せいぜい彼女にしてください程度じゃないかな。沙織ちゃんにしろ、穂香ちゃんにしろ直接命を救われてるわけだし、惚れちゃっても仕方ないと思う」

「そうなのかな……今更だけど、桜はハーレム状態でもいいのか? 俺が逆の立場だとしたら耐えられない。例えば、桜が俺を『好き』って言ってくれて、でも同時に『三田村先輩も好きなの』って言われて、『どっちかなんて選べないので2人ともお付き合いしましょ』とか言われても、桜を三田村先輩と共有で抱くとか……殺してでも独占したいと考えると思う」

「殺してとか菜奈ちゃん的思考ね……確かに私だって独占したいわよ。でも、皆の気持ちも分かるのよね。あぶれるくらいなら、2番でも3番でもいいから側に居たい。多分オスとメスの動物的本能の違いかな?」

「動物的? どういう事だ?」

「アシカとかライオンとかハーレムを形成する動物の殆どは、オス1・メス多数だけどその逆はあまりないのよ。人間も動物に属すると考えれば、その自然の摂理っていうか動物の本能的ななにかに抗えないみたいなやつじゃないかな?」

「う~ん。そうなのかな?」

「さっき、殺してでも共有できないって言ったでしょ? ライオンやアシカもハーレムの主が変わるとき、今居る子供を新たな主が噛み殺したりする事があるんだって。猿とかもそうね。前主の遺伝子を持つ子供を許せないんだと思う。でも、メスは新たなオスを共有できるのよね。アシカもライオンもね……人間も根本的にはそういうのが本能的に深いところにあるんじゃないかな? 知性が高い分、わだかまりはあるでしょうけど、メスとしては強いオスをハーレムの主として受け入れてしまう。おサルさんもハーレムを作るけど、オスも中に含まれて、リーダーの目を盗んでこっそりしちゃうから、一夫多妻というより重婚とか乱婚に近いのかな」

「そか、女の子は感情的には許せないけど本能的に許しちゃうんだね」
「あ、でも調子に乗っちゃダメよ! 菜奈ちゃんに刺されちゃうよ」

「ありそうで怖い……でも手当たり次第なような事はしない。これまでもそうだけど、勝手に増やしたりしない、必ず相談する」

「へ~、じゃあ龍馬君が美咲先輩を嫁の一員にしてほしいといってきたとして、私たちがダメって言ったら諦めてくれるの」

「美咲先輩か……うん、諦める。どんな魅力的な女性でも、今居る娘たちが気に入らないって言うなら諦める。今居る娘たちのほうが魅力的とかそういう事じゃなくて、女の子の直感で拒否したのなら、その拒否された娘には何か受け入れられないような、俺には理解できない何かがあるんだと思う。皆いい娘だから理由もなく駄目とは言わないと思うんだ。不和を招くぐらいならスッパリ諦めるつもりだよ」

「うん。なかなか良い答えだわ」

「なんかごめん。急に白けちゃう事言って……でも気になって仕方なかったんだ。それと気になるで思い出したんだけど、桜、2日前から排卵期に入っているのにどうしてこなかったんだ? 16歳になってる桜は人並みにきついんだろ? 婚約して町に行けば結婚するのに、我慢する理由ってあるのか? 実は気が変わっちゃって、婚約やっぱなしとか考えていないか、この2日不安だったんだ……」

「気が変わったとかじゃないのよ……私の告白があまりにもあれだったので、結婚初夜ぐらいは素敵な夢見てもいいかな~なんて……凄く我慢したのよ」

 ナビーのいうとおり、只のメルヘン少女でした……桜可愛い!

「あの……やっぱ結婚するまでは駄目か?」
「何言ってるのよ! 龍馬君、もう少し空気読もうよ! 今この状態で私がお預けとかいうと思っているの?」

「良いのか! 嬉しい!」
「超高層ビルのホテルの夜景とか、サンセットビーチの星空の下でとか、私の考えていた理想のプロポーズより何百倍も素敵よ!」

 桜はタブレットを出し、撮影を始めた。静止画や動画を撮りまくっている。
 興奮して忘れているのだろうが、後ろからだけど、桜の裸体が濁り湯からちらほら見えている……もう我慢できそうにない。

「あの桜? 俺、もう我慢できない……」

「あ! ごめんなさい。あまりにも幻想的で素敵な景色だったから記念にと思って。龍馬君、私ここがいい! 私の初めてはここでもらって……」

 振り返った桜はそういって俺に近づいてきた。もう手で隠したりしていない……綺麗だ。

 胸の大きな人は、垂れていたり、乳輪が大きかったりして綺麗じゃない女性も多いが、桜の胸は名前どおりの桜色の突起をしていて、乳輪も親指の腹で隠せるほどのかわいいもので、乳房とのバランスが素晴らしいとても綺麗なものだった。

「桜、綺麗だ……これ以外の言葉が浮かばない」


 そっと抱きしめ桜のファーストキスを頂いた。 
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