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本編...第1話 ふざけきった20代
しおりを挟む俺は25歳でアパレル業界を早期退職し、自由気侭に数年間過ごしていた
自由な工場バイト
適当な飲食バイト
華やかな夜のバイト
そして夜から闇へ
夜の仕事で知り合った「幸一」と呼ばれる男
京都に近い大阪弁
如何にもと言わんばかりの顔付きと体格
彼はスジものだった、東京の組の客人として上京してきたらしい
らしいとは誰も確認が取れず
口だけは達者で人を丸め込むのが上手い
なので、関わった者は皆が半信半疑で接していた
金回りの良さだけは不可思議ではあったが...
俺は何故か彼に気に入られた、何をした訳でも無い
皆が接するように同じように接し会話をしていただけである
日々、夜の店にやってくる彼は女そっちのけで如何にも俺が目当てと言わんばかりに店に来ては俺との会話を楽しんでいた
店の女の子には
秀ちゃん狙いのホモのヤクザと呼ばれるようになっていた
そんな日々が続き彼ともある程度深い話をし始めたある日
飲みに誘われた
金払いは良い上客
女の子達の噂も怖いが、俺自身話した感じそれは無いと思い誘いを受けた
待ち合わせは一般人には敷居の高過ぎるBAR
一杯1万を超えるモルトウイスキー
ツマミには葉巻をくゆらせ
JAZZに耳を傾ける異空間
見渡せば俺みたいな若輩者など一人もおらず
紳士淑女で埋め尽くされていた
「よう」
高そうなバーボンを流し込み一言呟いた
「どうも」
雰囲気に呑まれたのか緊張で一言返すのが精一杯だ
「まぁ秀も一杯飲めや、いい酒ばかりやで」
「ありがとうございます」
「じゃ、幸一さんと同じもの頂けますか」
「おう、マスター秀にワシと同じもんくれや」
オールバックのバーテンダーを絵に書いた初老の紳士が言葉なく頷いた
「ワシは、ホモでないで」
「…」
そんな言葉で会話が始まった
俺が夜から闇に落ちて行く、たわいの無い会話が
ヤクザと言うのは本当だった
東京で闇金を開く為に、関係の組に来たこと
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東京には色々な組が進出しているので、その網の目を縫ってまだまだ金になること
当時バブル崩壊崩壊期
金が欲しい人間はいくらでもいた
そして若い素人の人間が必要なこと
その人間関係がたまたま俺だった...
「えっ?」
「なんで俺なんですか、ちょっとヤンキーしてたくらいで根性もなんも無いですよ?」
「それでいいんじゃ、下手にいきがってる奴は口だけで瀋陽できへん」
「秀、喧嘩強いだけでやってけへんね」
「ワシが全て教えちゃる、ワシに付いてこい」
「...」
「まぁ返事は後日店に顔出すさかい、そん時でええわ」
「真面目な話わここまでや、飲め」
「この後ねーちゃんいる店いくで、オールっちゅやつ付き合えや秀」
誘いに断れることもできず
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