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short story
セイントバレンタインDAY
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シャワーの温度を調整してお湯を浴びると、バスルーム全体が湯気でけむる。
頭のてっぺんから足のつま先まで石鹸で綺麗に洗っていく。
泡立つ石鹸の爽やかな香りが鼻を擽ぐる。
いい匂い…。
身体を覆う泡をシャワーで流し、お湯が張ったバスタブにゆっくり身体を沈める。
丁度いい湯加減は身体に溜まった疲れが滲み出てくる。
「気持ちいい~」
家のバスタブより狭いが小柄の僕には丁度いい広さだ。
気持ちいいが、のぼせる前に上がろう。
僕は両手でお湯を掬い上げ、顔にかけるとバスタブから上がった。
白い肌がピンク色に染まる。
濡れた身体をバスタオルで拭き、バスローブを羽織る。
そして、僕はバスルームを出た。
バスルームから出た僕の目の前で繰り広げられる光景にため息をつく。
「型取りの準備が出来ました!」
「チョコレートの準備は!」
「ミルクとともに準備が出来てます!」
「冷蔵庫の温度は!」
「大丈夫です!一定温度を維持してます!」
作業服スタッフ達の声が飛び交う中で通る声が響く。
「全員聞け!俺の橙利に何かあったら、全員殺すからな!慎重に取り組め、分かったか!」
「「「Yes Boss!!」」」
何人かの白色の作業服スタッフ達が橙真兄さんの指示でバタバタとある準備を進めている。
今年もバレンタインの季節がやって来た。
バレンタインには本命チョコのほかに世話チョコ、逆チョコにマイチョコと友チョコ、ファミチョコとあり日本中ではバレンタイン前日からチョコを求めてどこのお店にも大勢の老若男女が押し寄せ、今日の為に用意し渡しているだろう。
中にはチョコの材料を買って、自分で作り渡しているかも。
僕は部屋を見回す。
色んな装置や機材が置かれ、どこかの研究所のような施設。
掃除が手の行き届いていて綺麗だ。
「橙真兄さん…」
僕は作業の中心に立つ橙真兄さんの側に近づき、声をかける。
厳しい顔で作業服スタッフ達を見ていた橙真兄さんが僕に気付くと柔らかな笑顔を向ける。
「とーりちゃん、お疲れ様。あともう少しで終わるから待っててね」
「うん」
「寒くない?」
「大丈夫」
橙真兄さんは優しくあたたかい腕の中に包みながら僕を労わる。
周囲では作業服スタッフ達の声が飛び交う。
「ミルクチョコが出来ました!」
「シリコン型取り橙利様16号にチョコレートを流し込みます!」
「慎重にな!」
作業服スタッフ達の動きに橙真兄さんの顔が真剣になる。
張り詰めた空気の中、室内にはチョコレートの甘い香りが広がる。
僕の背丈ある白いケースの上に空いた穴にゆっくり、大量のチョコが流し込まれる。
「橙利様16号、流し込み終わりました!」
「ゆっくり、クレーンで上げろ!」
「橙利様16号を揺らすな!ゆっくり、冷蔵庫へ」
「置く時も慎重に!」
作業服スタッフ達がテキパキと手際よく、白いケースをクレーンで運び、特注で作らせた巨大な冷蔵庫に入れられる。
「橙利様16号10体、冷蔵庫に無事入りました!」
「固まるまで、温度調整を気をつけろ!」
毎年の事だが、凄い光景だと僕は思った。
「とーりちゃん等身大チョコレート、あとは固めて完成ね。それまで別室でお茶にしましょう」
「うん」
橙真兄さんが楽しそう顔をし、僕の肩に手をかけて部屋を出ようと歩き出す。
部屋のドアノブに手を掴むがドアを開けず、橙真兄さんは振り返り通る声で
「まだ、ケースに出すまで気を抜くな!身体の一部でも欠ける事は許さない、分かったか!」
と作業服スタッフ達に睨み付ける。
「「「「Yes Boss!!」」」」
作業服スタッフ達が一斉にピシッと姿勢になり左胸に拳を当てて敬礼する。
その光景はどこかの部隊のようだ。
「行こうか、とーりちゃん」
そして僕は橙真兄さんと一緒に部屋を出た。
ここは、チョコレート工場。
僕の等身大チョコレート(裸)を作る為の施設だ。
毎年、新しい型を取り、僕の等身大チョコレートをリアルに作る。
そして橙真兄さんや勇橙兄さん、有馬先生と清史郎さんあと、和真に烏山と正吾さん、奈良間さんに新橋さん、紺野さんに渡す。
渡されたチョコレートをどう食べるかは自由である。
頭のてっぺんから足のつま先まで石鹸で綺麗に洗っていく。
泡立つ石鹸の爽やかな香りが鼻を擽ぐる。
いい匂い…。
身体を覆う泡をシャワーで流し、お湯が張ったバスタブにゆっくり身体を沈める。
丁度いい湯加減は身体に溜まった疲れが滲み出てくる。
「気持ちいい~」
家のバスタブより狭いが小柄の僕には丁度いい広さだ。
気持ちいいが、のぼせる前に上がろう。
僕は両手でお湯を掬い上げ、顔にかけるとバスタブから上がった。
白い肌がピンク色に染まる。
濡れた身体をバスタオルで拭き、バスローブを羽織る。
そして、僕はバスルームを出た。
バスルームから出た僕の目の前で繰り広げられる光景にため息をつく。
「型取りの準備が出来ました!」
「チョコレートの準備は!」
「ミルクとともに準備が出来てます!」
「冷蔵庫の温度は!」
「大丈夫です!一定温度を維持してます!」
作業服スタッフ達の声が飛び交う中で通る声が響く。
「全員聞け!俺の橙利に何かあったら、全員殺すからな!慎重に取り組め、分かったか!」
「「「Yes Boss!!」」」
何人かの白色の作業服スタッフ達が橙真兄さんの指示でバタバタとある準備を進めている。
今年もバレンタインの季節がやって来た。
バレンタインには本命チョコのほかに世話チョコ、逆チョコにマイチョコと友チョコ、ファミチョコとあり日本中ではバレンタイン前日からチョコを求めてどこのお店にも大勢の老若男女が押し寄せ、今日の為に用意し渡しているだろう。
中にはチョコの材料を買って、自分で作り渡しているかも。
僕は部屋を見回す。
色んな装置や機材が置かれ、どこかの研究所のような施設。
掃除が手の行き届いていて綺麗だ。
「橙真兄さん…」
僕は作業の中心に立つ橙真兄さんの側に近づき、声をかける。
厳しい顔で作業服スタッフ達を見ていた橙真兄さんが僕に気付くと柔らかな笑顔を向ける。
「とーりちゃん、お疲れ様。あともう少しで終わるから待っててね」
「うん」
「寒くない?」
「大丈夫」
橙真兄さんは優しくあたたかい腕の中に包みながら僕を労わる。
周囲では作業服スタッフ達の声が飛び交う。
「ミルクチョコが出来ました!」
「シリコン型取り橙利様16号にチョコレートを流し込みます!」
「慎重にな!」
作業服スタッフ達の動きに橙真兄さんの顔が真剣になる。
張り詰めた空気の中、室内にはチョコレートの甘い香りが広がる。
僕の背丈ある白いケースの上に空いた穴にゆっくり、大量のチョコが流し込まれる。
「橙利様16号、流し込み終わりました!」
「ゆっくり、クレーンで上げろ!」
「橙利様16号を揺らすな!ゆっくり、冷蔵庫へ」
「置く時も慎重に!」
作業服スタッフ達がテキパキと手際よく、白いケースをクレーンで運び、特注で作らせた巨大な冷蔵庫に入れられる。
「橙利様16号10体、冷蔵庫に無事入りました!」
「固まるまで、温度調整を気をつけろ!」
毎年の事だが、凄い光景だと僕は思った。
「とーりちゃん等身大チョコレート、あとは固めて完成ね。それまで別室でお茶にしましょう」
「うん」
橙真兄さんが楽しそう顔をし、僕の肩に手をかけて部屋を出ようと歩き出す。
部屋のドアノブに手を掴むがドアを開けず、橙真兄さんは振り返り通る声で
「まだ、ケースに出すまで気を抜くな!身体の一部でも欠ける事は許さない、分かったか!」
と作業服スタッフ達に睨み付ける。
「「「「Yes Boss!!」」」」
作業服スタッフ達が一斉にピシッと姿勢になり左胸に拳を当てて敬礼する。
その光景はどこかの部隊のようだ。
「行こうか、とーりちゃん」
そして僕は橙真兄さんと一緒に部屋を出た。
ここは、チョコレート工場。
僕の等身大チョコレート(裸)を作る為の施設だ。
毎年、新しい型を取り、僕の等身大チョコレートをリアルに作る。
そして橙真兄さんや勇橙兄さん、有馬先生と清史郎さんあと、和真に烏山と正吾さん、奈良間さんに新橋さん、紺野さんに渡す。
渡されたチョコレートをどう食べるかは自由である。
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