33 / 166
水風 舞緋流
水風 舞緋流 (みずかぜ まひる)8
しおりを挟む
──2人はゲストルームのベッドの上で唇を重ねていた。
ベッドの上に仰向けに横たわる舞緋流と、その上に四つんばいに見つめ乙…。
夕刻の光が部屋をオレンジとセピアとが交ざった色に染めている。
不思議な…言葉に出来ない感覚…。
今、こうして瞳を合わせている相手は、悟っているような不思議な眼差しをしている。
「…ッ」
乙は思わず、一瞬そっと舞緋流から目を反らした。
幼少の自分の本当に大切な者への宝物にも似た、決して汚すことのない。
そして…
決して汚してはいけない思いの中で、今この状況にいる事にいつもとは違い、自ら進んで前進できずに戸惑いを隠せないでいる。
「怖いですか?お母様に似ている私の眼が…罪悪感が」
舞緋流の真っすぐな瞳…。
「…ああ」
「…大丈夫…」
両手を伸ばし乙の肩に回すと、微かに微笑んだ。
慈愛にも似た、全てを包む瞳。
「私が全部受けとめますから…
哀しみもその胸の痛みも…」
ゆっくり乙に近付き自らキスを交す。
チクリと一瞬、胸が刺さる。
でも…温かい、
恋愛とは違う慈愛のキス…。
あの時と同じ。
母に頭を撫でられていた時と…。
『かなわないな』
キスを交わしながら乙は、心の中ではにかむ。
温もりに包まれながら、過去への刺が溶けていくのが解る。
絡み合う手と手。
白く細い指は、まるで指遊びでもするようにお互いを確かめる。
「乙様…」
舞緋流は優しくも少し頬を赤らめ、目の前の温もりを求めた。
乙の唇が舞緋流の白い指をなぞり腕を這い肩へ移動する。
その手は、彼女の腰の括れを滑っていく。
「ア…」
絹のような滑らかな白い肌。
ガラスでも扱うようにそっと、触れている。
抱いていると言うよりは、まるでダンスでもするように流れ肌を確かめる。
少しでも力を入れれば、壊れてしまいそうな繊細さが一つ一つの動きに躊躇を誘う。
「舞緋流…」
乙の唇は首を甘く吸い、手は恐る恐る次第に胸へ伸びた。
「…ン…//」
ピクリと体を反応させて、身を委ねている。
ベッドの上に仰向けに横たわる舞緋流と、その上に四つんばいに見つめ乙…。
夕刻の光が部屋をオレンジとセピアとが交ざった色に染めている。
不思議な…言葉に出来ない感覚…。
今、こうして瞳を合わせている相手は、悟っているような不思議な眼差しをしている。
「…ッ」
乙は思わず、一瞬そっと舞緋流から目を反らした。
幼少の自分の本当に大切な者への宝物にも似た、決して汚すことのない。
そして…
決して汚してはいけない思いの中で、今この状況にいる事にいつもとは違い、自ら進んで前進できずに戸惑いを隠せないでいる。
「怖いですか?お母様に似ている私の眼が…罪悪感が」
舞緋流の真っすぐな瞳…。
「…ああ」
「…大丈夫…」
両手を伸ばし乙の肩に回すと、微かに微笑んだ。
慈愛にも似た、全てを包む瞳。
「私が全部受けとめますから…
哀しみもその胸の痛みも…」
ゆっくり乙に近付き自らキスを交す。
チクリと一瞬、胸が刺さる。
でも…温かい、
恋愛とは違う慈愛のキス…。
あの時と同じ。
母に頭を撫でられていた時と…。
『かなわないな』
キスを交わしながら乙は、心の中ではにかむ。
温もりに包まれながら、過去への刺が溶けていくのが解る。
絡み合う手と手。
白く細い指は、まるで指遊びでもするようにお互いを確かめる。
「乙様…」
舞緋流は優しくも少し頬を赤らめ、目の前の温もりを求めた。
乙の唇が舞緋流の白い指をなぞり腕を這い肩へ移動する。
その手は、彼女の腰の括れを滑っていく。
「ア…」
絹のような滑らかな白い肌。
ガラスでも扱うようにそっと、触れている。
抱いていると言うよりは、まるでダンスでもするように流れ肌を確かめる。
少しでも力を入れれば、壊れてしまいそうな繊細さが一つ一つの動きに躊躇を誘う。
「舞緋流…」
乙の唇は首を甘く吸い、手は恐る恐る次第に胸へ伸びた。
「…ン…//」
ピクリと体を反応させて、身を委ねている。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件
楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。
※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。
せんせいとおばさん
悠生ゆう
恋愛
創作百合
樹梨は小学校の教師をしている。今年になりはじめてクラス担任を持つことになった。毎日張り詰めている中、クラスの児童の流里が怪我をした。母親に連絡をしたところ、引き取りに現れたのは流里の叔母のすみ枝だった。樹梨は、飄々としたすみ枝に惹かれていく。
※学校の先生のお仕事の実情は知りませんので、間違っている部分がっあたらすみません。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」
三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。
クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。
中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。
※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。
12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。
身体だけの関係です 原田巴について
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789
作者ツイッター: twitter/minori_sui
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる