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黄昏の古時計
黄昏の古時計6
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──輝李が教室に入ると、さっそく声をかけられる。
「輝李さん、お早うございます」
「あ、おはよう」
「貴女にお客様が見えてるわよ」
「僕にお客さん?」
「ええ」
ニッコリと微笑むクラスメイトに輝李はキョトンとした顔を見せる。
「編入して間もないのに」
「あら。ご存じないかもしれないけど貴女、有名人ですのよ。
ほら、貴女のお姉様、学院の王子様ですもの」
「あぁ~…」
「貴女もお綺麗だし、結構人気ありますのよ。
隠れファンも沢山いるって聞きましたわ。
この短期間に綺麗な編入生が二人も入ってきたら嫌でも有名になりますわ」
「ふーん。取り敢えず、行ってくるよ。」
「行ってらっしゃい」
輝李が教室のドアに向かうと、中等部の生徒ではないかというぼどの童顔で小さな少女が、俯き加減に立っていた。
「僕に用って君?」
「あ…。あの…貴女が 月影 輝李様…ですか?」
「あ、うん」
そこにいたのは乙と一緒にいた早希だった。
『…この子、今朝の…』
輝李は、ニッコリと笑顔を見せると優しく声をかけた。
「どうしたのかな?」
「あの…」
「ん?何?」
「…ッ…」
俯く早希に輝李は少し考えると、優しく促した。
「君、後輩の子だよね?
こんな所じゃなんだし場所を変えようか。
ここじゃあ、皆もいるし話しにくいでしょ?」
「…はい。でも、もうすぐ授業も始まりますし、ご迷惑ならまたおりをみて伺います…」
「平気だよ♪君の用事の方が大切だよ。
だから来たんでしょ?」
「…ありがとうございます」
輝李の配慮に早希は、微かに笑顔を見せた。
輝李は、教室の中の少女に合図を送るとクラスメイトは了承したように笑顔を見せ、手をヒラヒラと小さく振って答えた。
その後、早希を連れて学院のカフェテリアへと移動して行った──
授業も終わり、乙の部屋で神流とレポートを書いているときだった。
ペンをクルクル回しながら神流は以前から疑問だった事をぶつけてみた。
「なぁ、乙」
「ん?」
「乙は、何でこの学院を選んだんだ?
ハイスクール形式じゃない方が楽なんじゃないのか?」
「だからだよ」
「何が?」
「俺はずっとアメリカにいた。
だから日本式だと窮屈だ」
「窮屈…ねぇ」
二人はまたレポートの続きを始めた。
レポートに目を落としたまま、またしても神流は口を開く。
「なぁ」
「…今度は何だ?」
「もう少しで夏休みだろ?
乙は、何かするのか?」
「さぁなぁ…」
「ふぅん…。じゃあ、帰らずにずっと寮にいるのか?」
「まだ決めてない」
「そっか…」
やがて、レポートも出来上がり、ティータイムを済ませ一日を終えた。
※1)小説『アールグレイの月夜 ー双子の妹・輝李編ー』
〔CHAIN GAME・再会〕とリンク
「輝李さん、お早うございます」
「あ、おはよう」
「貴女にお客様が見えてるわよ」
「僕にお客さん?」
「ええ」
ニッコリと微笑むクラスメイトに輝李はキョトンとした顔を見せる。
「編入して間もないのに」
「あら。ご存じないかもしれないけど貴女、有名人ですのよ。
ほら、貴女のお姉様、学院の王子様ですもの」
「あぁ~…」
「貴女もお綺麗だし、結構人気ありますのよ。
隠れファンも沢山いるって聞きましたわ。
この短期間に綺麗な編入生が二人も入ってきたら嫌でも有名になりますわ」
「ふーん。取り敢えず、行ってくるよ。」
「行ってらっしゃい」
輝李が教室のドアに向かうと、中等部の生徒ではないかというぼどの童顔で小さな少女が、俯き加減に立っていた。
「僕に用って君?」
「あ…。あの…貴女が 月影 輝李様…ですか?」
「あ、うん」
そこにいたのは乙と一緒にいた早希だった。
『…この子、今朝の…』
輝李は、ニッコリと笑顔を見せると優しく声をかけた。
「どうしたのかな?」
「あの…」
「ん?何?」
「…ッ…」
俯く早希に輝李は少し考えると、優しく促した。
「君、後輩の子だよね?
こんな所じゃなんだし場所を変えようか。
ここじゃあ、皆もいるし話しにくいでしょ?」
「…はい。でも、もうすぐ授業も始まりますし、ご迷惑ならまたおりをみて伺います…」
「平気だよ♪君の用事の方が大切だよ。
だから来たんでしょ?」
「…ありがとうございます」
輝李の配慮に早希は、微かに笑顔を見せた。
輝李は、教室の中の少女に合図を送るとクラスメイトは了承したように笑顔を見せ、手をヒラヒラと小さく振って答えた。
その後、早希を連れて学院のカフェテリアへと移動して行った──
授業も終わり、乙の部屋で神流とレポートを書いているときだった。
ペンをクルクル回しながら神流は以前から疑問だった事をぶつけてみた。
「なぁ、乙」
「ん?」
「乙は、何でこの学院を選んだんだ?
ハイスクール形式じゃない方が楽なんじゃないのか?」
「だからだよ」
「何が?」
「俺はずっとアメリカにいた。
だから日本式だと窮屈だ」
「窮屈…ねぇ」
二人はまたレポートの続きを始めた。
レポートに目を落としたまま、またしても神流は口を開く。
「なぁ」
「…今度は何だ?」
「もう少しで夏休みだろ?
乙は、何かするのか?」
「さぁなぁ…」
「ふぅん…。じゃあ、帰らずにずっと寮にいるのか?」
「まだ決めてない」
「そっか…」
やがて、レポートも出来上がり、ティータイムを済ませ一日を終えた。
※1)小説『アールグレイの月夜 ー双子の妹・輝李編ー』
〔CHAIN GAME・再会〕とリンク
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