ZumTurmImNovember -11月,塔へ-

月並海

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Day8, 幸運

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 海は静かで不気味だった。いつもの活気は鳴りを潜めている。
 そんな中、潮騒とは明らかに違う波を叩く音が聞こえた。
「ねえ!誰かいるの?」
少年は海に向かって叫ぶ。
 暫くの静寂の後、浅瀬から巨大な影が現れた。
「お前、俺に用か?」
 それは男の人魚だった。

 この時人魚に出逢えたことは少年の最初の幸運だった。
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