引きこもり王子は全てを手にする

イセヤ レキ

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引きこもり王子は全てを手にする・後

それから3年が経過し、ルーサ様の18歳の、誕生日。
一足先に28歳の誕生日を迎えた私は、当然の様に恋人もなく家族もなく過ごしていたが、それでも幸せに暮らしていた。

28歳………大変お世話になった、シュリー部隊長が交通事故で亡くなった年だ。
カッシード様が養子に貰ったという子供達と最近会う機会があったが、シュリー部隊長にそっくりで驚いた。
私はもう、あの頃のシュリー部隊長の年になってしまったのだな、と思う。


「ルディア、お待たせ」
「ルーサ、様……?」
今日は自警団の仕事を休み、朝からカッシード様の家に向かったルーサ様を見送ってから、誕生日祝いの飾り付けやらご馳走作り、ケーキ作りに励んでいた。
しっかり準備を終えた18時きっかりに、ルーサ様がご帰宅される。
もう、私が送迎などしなくてよい程に、ルーサ様は成長していた。


ルーサ様の笑顔に、違和感を覚える。
「はー、長かった。やっとカッシードからOK出たよ」
「……はぁ。え?ルーサ様?」
「ルディア、今日はお祝いありがとう。丁寧な飾りつけに、ゴージャスな食事。多分冷蔵庫にケーキだよね?そしてプレゼントも用意してくれてるんだってわかってる」
「え?え?ルーサ様ですよね?」
「うん、そう。今日は張り切って準備してくれたんだとわかってるんだけどさ、俺、もう、我慢の限界」

俺!?
俺!?
ルーサ様じゃ、ないのかしら??

「ルディア、いい加減食べさせて」
そう言って、ルーサ様の偽物?は私を抱き抱えてベッドに放り投げた。



「あぁん!!ふぅん…………あなた、誰っ!?」
「だから、ルーサだよ。間違いない。……ルディア、まさか……処女じゃ、ない?」
「あ、はい。経験は少ないですが、一応……あぅっ!!」
「……くそっ、俺が知らない間に奪われやがって……まぁ、いい。これから嫌でも俺の形に調教してやる」

わ、私の、天使の様な微笑みのルーサ様はいづこへ!!
目の前の、小悪魔的な笑みを浮かべる口の悪い男は誰ですかっっ!!

色々考えてはいるのに、言葉にならない。

じゅぶ、じゅぶ、じゅぶ………
「ひぃ………んんっっ」
「ん、もういいか?」
膣を指で丁寧に触られて、はしたない水音が響くベッドの上。



ルーサ様?は、私の上から覆い被さりながら、はぁはぁと興奮した様子で私の着衣を易々と脱がせて、さっさと私の全身をまさぐり始めた。

「ルーサ、様……っ!」
知らない男に組み敷かれている様で、ぞわりと鳥肌がたつ。
剥き出しにされた乳首にむしゃぶりつき、コロコロと転がされて、愛液がじゅわりと溢れたのを感じた。

「ルーサ様、私なんかで処理をしては……」
「ルディア。俺が抱きたいのは、昔からルディアだけだ。長かった……やっとこの手で……」
乳首を強めに引っ張られ、「あひぃん!」と情けない声が漏れる。

「……へぇ……ルディアは、少し強めが好きなのか。今弄っただけで、ルディアの蜜が大量に出たね」
「あぁ!おやめ下さいっっ!!」
ルーサ様が一瞬で私の両足を難なく開き、徐に口付ける。

じゅるるるるるるっっっ
「~~~~っっ!!」
久々の快感に、腰から脳天に痺れが走った。

ルーサ様は、私の愛液を啜った後、両手で花びらを押さえつけて左右に開いた。
興奮したルーサ様の吐息が、まだ皮を被った私のクリトリスを刺激する。
「……すげぇ……これが、ルディアの……」
感極まった声をあげながら、ルーサ様はずぶりと指を一本いれ、出し入れしたり壁を押したりしてその感触を充分に味わった。

「ルーサ様、あなたは王子です……おやめ下さい」

間違っても、王族であるルーサ様の子種が孤児の私なんかに撒かれる様な事があってはならない。
「なんで?夫婦ならいいんだろ?」
18歳のルーサ様は、15歳の時と同じ様に言った。
口調は違うけれども、間違いなくルーサ様だと安心して、つい微笑んだ時。

ぬぷ、と指が抜かれ。

ずぶん、と……ルーサ様の肉棒が私の膣に、捩じ込まれた。



パン!パン!パン!パン!パン!
一心不乱に腰を振りだしたルーサ様を、私もまた必死で止めようとする。

「……んはぁ!!ルーサ、……ま、おやめ……だ、ぁん!!さい……!!」
「いやだ」

久しぶりに男根を受け入れた私の膣は、貪欲に動いてそれを締め付けてしまう。

「あ、無理。次は長く頑張るから、一旦出させて」
「ダメです!!………あぁん!!ひぅ!!」

パン!パン!パン!パン!パン!パン!
ずっちゃ、ずっちゃ、ずっちゃ、ずっちゃ、ずずん!!ぐりぐりぃ………

最奥をぐりぐりとされて、私まで気持ち良さを止める事が出来ずに……

「……イク…………っっ」
「ひ、いけま、せ…………あ、あ、ああああ━━━━━っっ!!」

ドクっ!!ドク、ドク、ドク、ドク、ドク、ドク…………
同時に達しながら、ルーサ様の長い吐精を私の身体で受け止めてしまい、快感と恐怖で身体が震える。

ルーサ様は、避妊をされていない。
私が今すぐ、避妊薬を買いに行かなければ━━━!!

もがいて抜け出そうとする私を押さえつけて、ルーサ様が笑う。

「……ルディア、もう一回」

どろどろの白濁液が流れ出るのに栓をするかの様に、ルーサ様のぺニスが再びその硬度と存在感を増す。

じゅぷん!!
「あぁ!!」

じゅぼ!じゅぼ!じゅぼ!じゅぼ!じゅぼ!
ぶちゅん!ぶちゅん!ぶちゅん!ぶちゅん!ぶちゅん!

私の膣から、恥ずかしすぎる婬猥な音が響くのを、ただ身体をゆさぶられて聞くしかない。

気持ち良くて、動けなくて。


掠れたルーサ様の、低くなった声が耳に入る。

「……だめだ、気持ち良すぎる。……もう一回」
「イイな、ルディア、最高だ。……もう一回」


もう何回、「もう一回」を聞いただろうか。
私が騎士で、下手に体力があったのもいけないかもしれない。
空がしらむまでドロドロになりながらも付き合い、避妊薬の事をすっかり忘れた私は次の日ほぼまる1日眠っていたらしい。

夜、起きると。
ルーサ様は、いなかった。



☆☆☆



しばらくルーサ様の帰宅を待ったが、ルーサ様が戻る様子はなかった。
冷めきった前日のディナーは、ルーサ様は食してくれたのか、きっちり私の分だけが冷蔵庫におさまっていた。
夜分に失礼だとはわかっていたが、焦りからガクガク震える足腰に鞭を打ち、たどり着いたカッシード様のお屋敷には、カッシード様もルーサ様も、いなかった。
……代わりに、会いたくて、けど二度と会えないと思っていたお方に会う事が出来た。

シュリー部隊長だ。

「ルディア、今まで会えなくて……力になれなくて、すまなかった……」
深く頭を下げたシュリー部隊長は、死亡した事になっているが、実はカッシード様の奥様であるという。
色々事情があったらしい。

「今、カッシード様はルーサ様と……他の仲間達と共に、王宮へ向かっている」
「え!?」
「ルディアは、ルーサ様にとって、アキレス腱なんだ。……心配するだろうし……何故自分を連れて行ってくれないんだ、という憤りも私にはよくわかる。だが、今回だけは……ルーサ様と、国の為に我慢してくれないか?」

シュリー部隊長……シュリー様は、そうおっしゃって、再び頭を下げた。

大変お世話になったシュリー様にそう言われてしまっては、私は何も言えない。
「……わかりました」
そう、答えるしかなかった。



それから、3ヶ月後。
ルーサ様と、カッシード様が戻られた。

ルーサ様は、無血で王位をもぎ取ってきたらしい。
後援者として、カッシード様がお供したとの事だった。

第1王子だったルドルフ様が既に王位を継いでいたが、実に腐敗しきっていた政治が更に悪化し、不平不満が国民にも広がり、各地で今にもクーデターや一揆が起こりそうな状態であった。


そこに、皆から慕われ賢王と呼ばれた王そっくりなルーサ様がカッシード様を引き連れて登場した為、貴族達はあっさりとルーサ様に寝返った。
元々、カッシード様がルーサ様を連れて、主要な貴族には根回しをしていたという。

牢に入れられていた第2王妃様と第2王子を救い出して恩を売り、かわりに第1王子を悪政を敷いた罪で牢に入れた。

無血と言われたが、実は無血ではなかったらしい。
ルドルフ王と対峙したルーサ様は、一番に
「そういや、8年前にルディアの髪を掴んだよな?俺の女に触ったその腕、寄越せ」
と言って、ルドルフ王の右手を手首から切り落としたという。

賢くない貴族は、それで戦意喪失して寝返った。
ルドルフ王も、似たようなものだったという。

カッシード様がいた時点で、近衛隊すらルーサ様側についたというから、どうにもならないと諦めも早かったのだと思う。



「お、順調に育ってるな~♪」

久々にお会いしたルーサ様は、私のお腹を撫でながらニコニコと笑った。
妊娠3ヶ月。
まんまと避妊薬を買いに行き忘れた為に出来た子だ。
すくすくと育つルーサ様のお子を、私なんかがどうこうする事も出来なかった。


ルーサ様は、ルーサ王となった。
私の可愛くて守ってあげたいお方は、何処にもいない。

いや、元々いなかったのだ。

8歳で、命を狙われたルーサ王子は、自分が今後狙われない様にする為に、役者顔負けの演技でどうにか生きのびた。
人が多くいる場所でこそ、「奇行」をしたのだ。
10歳でカッシード様のお屋敷に通える様になってからは、着々と剣技に帝王学に色々学んだという。
よくカッシード様に連れ出して頂いては、カッシード様のツテで足場固めを行った。
私の前では、必ずルドルフ様からの斥候が見に来るだろうと踏んで、変わらず白痴を演じ続けた。



「10歳の身体では、20歳のルドルフには勝てなかったからな。剣技的にも体格的にも、問題なく勝てる歳。カッシードに言われたそれが、18歳だったんだ」
ルーサ王は、王宮への馬車の中で、嬉しそうに私の髪に顔を埋めた。


「ルディアは、俺のたった一人の妻だ」
「……え?妾では!?」
「ははは、そんな訳がない」
「私は、孤児です」
「そうだな。一度、カッシードに頼んで貴族にしてもらう必要はあるかもしれんが。ルディアが孤児である事は、貴族受けは最悪でも、国民受けは良いと俺は思うんだがな。外交するのにルディアが嫌な思いをしても良いのかとカッシードに言われたからな」
「……ルーサ様」
「ん?なんだ、ルディア」
「私、もう28歳なのですが」
この国では、行き遅れもよいところである。
「そうだな」
「もっと若い妻を、娶って下さい」
「うーん……ルディアにこれから頑張って貰って、無理だったら考えるとするよ」

ははは、と朗らかに笑うルーサ様を見ると、「利発で賢いルーサ様」が成長したらこんな感じだろうなと不思議に思う。

「……私は、どちらのルーサ様も好きでした」
「知ってる。だから私には、ルディアしかいない」
「少し寂しく感じますが、今のルーサ様も、直ぐに好きになってしまうのだとは思います」
「そうだな。ルディアにも、私しかいない」
「ふふふ、そうですね」
「さて、無事に夫婦になったのだから、これからは風呂もベッドも一緒だぞ」
というルーサ王に、私は笑って応えた。




こうして田舎に引きこもっていた王子は、王座も、愛する女も、その子供達も……全て手に入れたという。
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