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「あのさ、静流」
「うん?」
「ええと、嫌なら答えなくてもいいんだけど。その、男とは」
「別れてるよ」
「うん、それはそうだと思うけど。えっと、その」
「シたけど、僕のお尻は使ってないよ」
「……そうなんだ」
ほっとしたように汰一が吐息を漏らし、そのまま舌先を伸ばしてうつ伏せになった静流のすぼまりへつぷ、と挿入する。
「んぁっ……!」
きゅうきゅうとすぼまってその侵入を拒む入り口を、汰一は肉厚な舌で優しく押し広げ、手懐けていく。
とろとろに解れた穴に自分のペニスを突き入れた時の快感を知っていながらそれに耐え続けてひたすら奉仕するのは苦行であったが、ここに至るまでの六年間を思えばそれは幸せでしかない苦痛だった。
「も、もういいから……っ、多分、挿入ると、思う」
ぽたぽたと先端から先走りを零しながら、静流は自分の尻たぶを持って左右に広げて汰一の肉棒を乞う。
上気した頬と、湿った吐息を漏らす唇、濡れた瞳をした静流の全てに性欲を掻き立てられた汰一は、痛いほど元気になりすぎた剛直をその中心に押し当てると、ゆっくりそれを沈めていった。
「んん……っ」
「は、ぁ……」
ぐぷぐぷぐぷ、と汰一の視線の先で、自分のペニスが静流のアナルへ埋もれていく。
それと同時に、自慰とは比べ物にならない快感が、股間から腰へ、腰から脳天へと雷のように走った。
「ぁあ、ぁ……っ」
たまらず腰を振りたくなる気持ちを精一杯耐えて、数回深呼吸しながらその快感が過ぎ去っていくのを待つ。
「動いても、平気そう?」
「うん……っ」
期待が滲んだ静流の返事にほっと安堵しつつ、汰一はゆるゆると律動を開始する。
動きながら静流の前立腺の位置を探り、特に反応の良かった箇所をしつこく擦り上げるようにして、責め立てる。
「ぁんっ! ああっ」
「ヤバい、静流のナカ良すぎて、直ぐにイかされそう……っ」
激しくなった動きの中で的確に前立腺を突かれた静流は、やがて触れられていないペニスからどぷ、と吐精する。
達したタイミングで締め付けられた汰一も堪らず静流のナカに放つと、二人は繋がったまま荒い息を吐きながらシーツの上へ寝転んだ。
「……ふふ」
「ん?」
「気持ち、良かった」
静流はふんわり笑って、自分を後ろから抱き締める汰一の腕に、ちゅ、とキスをする。
「静流……」
汰一は一度ぬぽ、と静流の中から杭を引き抜くと、そのまま静流の両足を高く持ち上げ、上を向いたアナルに傷がついていないか、目と指と舌を使って丁寧に確認した。
「ちょ、汰一、も、大丈夫だから……っ」
「ああ、大丈夫そうだな」
流血していないことを確認すると、汰一は笑顔でその蕾に再び元気を取り戻した男根を押し当て、そのまま突き入れた。
柔らかく解された静流の後孔は、難なくそれを最奥まで飲み込む。
「相変わらず、元気になるの早いね」
「そりゃ目の前にいるのが静流だしな」
「僕、もう少し休ませて欲しいかも」
「相変わらず、静流は体力ないな。いいよ、休んでて」
二人は笑い合い、身を屈めた汰一はちゅ、と静流の唇にキスをする。
そしてそのまま、自分たちの距離も、時間も埋めるように、何度も愛し合ったのだった。
***
「もうちょっとでお迎え来ると思うからね、一緒に待ってようね」
「うん、まってる~」
土曜日。
静流は延長保育最後の園児と一緒にお絵描きをしながら、保護者のお迎えを待っていた。
「せんせい、にこにこだね~」
「うん、上手に描けてるなあって思ったよ」
静流は園児の頭を撫でながら、その純粋無垢な瞳に笑い掛ける。
「ううん、あのね、せんせ、いいことあったぁ?」
「いいこと? うん、あったよ。すごいねえ、わかっちゃうんだね」
「うん、わかるよ~」
子どもの観察眼は、大人より鋭いことがある。
舌を巻いているところに、保護者が駆け込んできた。
「先生すみません! 遅くなりました!」
「大丈夫ですよ、お仕事お疲れ様です。今日もいい子で待ってましたよ」
園児の今日の様子を口頭で簡単に話したあと、家路へと急ぐ二人を見送る。
「しずせんせい、ばいばい~」
「はい、さようなら。また来週ね」
静流がちらりと左手を持ち上げてその手首に光る腕時計を見れば、十九時半。
最後の職員である静流は少し急いで片付けと戸締りをし、保育園をあとにする。
外に出たところで「しず先生」と声が掛かって、振り向いた。
「汰一」
「早く終わったから、迎えに来た」
「待たせてごめん」
静流が汰一の傍へ近づくと、汰一は静流の腰を引き寄せて微笑む。
「今日はどうする?」
「うーん、このままスーパーに寄っておつまみを適当に買ってホテルで晩酌したいな」
「了解、そうしようか」
二人は明日の引っ越しに備えて予約したラグジュアリーホテルへ向かって、仲良く連れ立ち歩いたのだった。
「うん?」
「ええと、嫌なら答えなくてもいいんだけど。その、男とは」
「別れてるよ」
「うん、それはそうだと思うけど。えっと、その」
「シたけど、僕のお尻は使ってないよ」
「……そうなんだ」
ほっとしたように汰一が吐息を漏らし、そのまま舌先を伸ばしてうつ伏せになった静流のすぼまりへつぷ、と挿入する。
「んぁっ……!」
きゅうきゅうとすぼまってその侵入を拒む入り口を、汰一は肉厚な舌で優しく押し広げ、手懐けていく。
とろとろに解れた穴に自分のペニスを突き入れた時の快感を知っていながらそれに耐え続けてひたすら奉仕するのは苦行であったが、ここに至るまでの六年間を思えばそれは幸せでしかない苦痛だった。
「も、もういいから……っ、多分、挿入ると、思う」
ぽたぽたと先端から先走りを零しながら、静流は自分の尻たぶを持って左右に広げて汰一の肉棒を乞う。
上気した頬と、湿った吐息を漏らす唇、濡れた瞳をした静流の全てに性欲を掻き立てられた汰一は、痛いほど元気になりすぎた剛直をその中心に押し当てると、ゆっくりそれを沈めていった。
「んん……っ」
「は、ぁ……」
ぐぷぐぷぐぷ、と汰一の視線の先で、自分のペニスが静流のアナルへ埋もれていく。
それと同時に、自慰とは比べ物にならない快感が、股間から腰へ、腰から脳天へと雷のように走った。
「ぁあ、ぁ……っ」
たまらず腰を振りたくなる気持ちを精一杯耐えて、数回深呼吸しながらその快感が過ぎ去っていくのを待つ。
「動いても、平気そう?」
「うん……っ」
期待が滲んだ静流の返事にほっと安堵しつつ、汰一はゆるゆると律動を開始する。
動きながら静流の前立腺の位置を探り、特に反応の良かった箇所をしつこく擦り上げるようにして、責め立てる。
「ぁんっ! ああっ」
「ヤバい、静流のナカ良すぎて、直ぐにイかされそう……っ」
激しくなった動きの中で的確に前立腺を突かれた静流は、やがて触れられていないペニスからどぷ、と吐精する。
達したタイミングで締め付けられた汰一も堪らず静流のナカに放つと、二人は繋がったまま荒い息を吐きながらシーツの上へ寝転んだ。
「……ふふ」
「ん?」
「気持ち、良かった」
静流はふんわり笑って、自分を後ろから抱き締める汰一の腕に、ちゅ、とキスをする。
「静流……」
汰一は一度ぬぽ、と静流の中から杭を引き抜くと、そのまま静流の両足を高く持ち上げ、上を向いたアナルに傷がついていないか、目と指と舌を使って丁寧に確認した。
「ちょ、汰一、も、大丈夫だから……っ」
「ああ、大丈夫そうだな」
流血していないことを確認すると、汰一は笑顔でその蕾に再び元気を取り戻した男根を押し当て、そのまま突き入れた。
柔らかく解された静流の後孔は、難なくそれを最奥まで飲み込む。
「相変わらず、元気になるの早いね」
「そりゃ目の前にいるのが静流だしな」
「僕、もう少し休ませて欲しいかも」
「相変わらず、静流は体力ないな。いいよ、休んでて」
二人は笑い合い、身を屈めた汰一はちゅ、と静流の唇にキスをする。
そしてそのまま、自分たちの距離も、時間も埋めるように、何度も愛し合ったのだった。
***
「もうちょっとでお迎え来ると思うからね、一緒に待ってようね」
「うん、まってる~」
土曜日。
静流は延長保育最後の園児と一緒にお絵描きをしながら、保護者のお迎えを待っていた。
「せんせい、にこにこだね~」
「うん、上手に描けてるなあって思ったよ」
静流は園児の頭を撫でながら、その純粋無垢な瞳に笑い掛ける。
「ううん、あのね、せんせ、いいことあったぁ?」
「いいこと? うん、あったよ。すごいねえ、わかっちゃうんだね」
「うん、わかるよ~」
子どもの観察眼は、大人より鋭いことがある。
舌を巻いているところに、保護者が駆け込んできた。
「先生すみません! 遅くなりました!」
「大丈夫ですよ、お仕事お疲れ様です。今日もいい子で待ってましたよ」
園児の今日の様子を口頭で簡単に話したあと、家路へと急ぐ二人を見送る。
「しずせんせい、ばいばい~」
「はい、さようなら。また来週ね」
静流がちらりと左手を持ち上げてその手首に光る腕時計を見れば、十九時半。
最後の職員である静流は少し急いで片付けと戸締りをし、保育園をあとにする。
外に出たところで「しず先生」と声が掛かって、振り向いた。
「汰一」
「早く終わったから、迎えに来た」
「待たせてごめん」
静流が汰一の傍へ近づくと、汰一は静流の腰を引き寄せて微笑む。
「今日はどうする?」
「うーん、このままスーパーに寄っておつまみを適当に買ってホテルで晩酌したいな」
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二人は明日の引っ越しに備えて予約したラグジュアリーホテルへ向かって、仲良く連れ立ち歩いたのだった。
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