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愚者の選択
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「お前の、せいだ……!!」
「んぁ!ふ、あぁっ……、あ、……っっ」
ぱんぱんと腰を激しく打ち付けながら、その少年は私を責める。
「お前のせいで、俺は……!!くそ、出る……っっ」
私は、ドロドロに溶かされた頭で必死に抵抗した。
「だ、駄目っ!!膣はやめてぇ……っっ」
「…は、こんなに犯されておきながら、何を今更……どうせピル飲んでんだろ?」
彼の言葉は、私の心を抉る。
私は黙るしかなく、彼はそれを肯定と受け取った。
「くっ……!!」
「……っっ」
私を机に押し付けたまま、少年は最後の一滴までを私の膣に注ぎ込む。
「……また、授業が終わったら来いよ?」
さっさと身繕いした彼は、ボロボロの私を置いて生徒会室を出ていった。
私が少しでも動けば、コポリと股から子種が太腿を伝わって流れていく。
ノロノロと動かした視線の先に、生徒会長の名札が写り込んだ。
──真部 佑樹──
それは、たった今私を犯して出ていった少年の名前だった。
***
私立真部学園は、文武両道の選ばれた者だけが通う、幼稚園からはじまり、小中高と一貫した教育を受けられるエリート学園だ。
教育免許を取得していた私は、ツテでこの学園の高等部の教員試験に受かり、今日が赴任初日だった。
緊張しながら、校長をはじめ、先生方へ挨拶にまわる。
私の指導員は、熟年の女性教員で、黒ぶち眼鏡の如何にも厳しそうな先生だった。
「我が学園ともなると、かなりレベルの高い授業や最先端の授業を求められます。初めのうち何年かは担当を持つことがないから、しっかり他の先生方に付いて教養と知識、授業力を高める事。また、その間は生徒会の顧問をして頂きますので、しっかりと励んで下さい。──我が学園を纏める生徒達の生徒会ですので、真摯に向き合う様に、特に注意して下さい。下手に相手をすると……いえ、何でもありません」
それにしても、学園内はとても広い。
職員室から始まり、学園内の主要な施設を案内して頂いただけで、足はクタクタだ。学園にはエスカレーターが付いているが、学園内にもカースト的なものが存在しているらしく、私の様な新任の教師は使えない様だった。
最後に、生徒会室の前にたどり着いた。
「生徒会長が、貴女に会いたいとおっしゃっていました」
そして、声を潜め、私の耳元で囁く。
「高校一年生ですが──理事長の、息子さんです。言動には気を付けなさい」
私は、理事長と聞いて肩を揺らす。
自然と身体が震えてきたが、それを叱咤する様に丹田に力を込め、ドアをノックした。
「誰だ」
部屋の中から、想像以上に若い男の子の声が聞こえて、少し驚く。
高校一年生と言ってたっけ。先月までは中学生だから、若くて当たり前かもしれない。
「生徒会顧問になりました、美作由宇です」
「入れ」
先生相手にも、命じる事になれた声。指導員にお礼を言おうとしたが、既に先生の姿は見えなくなっている。私は極力、緊張して見えない様に中に入った。
先月まで中学生だったとは思えない程背の高い生徒が、生徒会長用の机に寄り掛かりながら、腕組みをしてこちらを見ていた。
「俺が生徒会長の真部佑樹だ。理事長の代わりに、俺がお前を飼う事にした。早速だが、そこで服を脱いで四つん這いになれ」
「……は?」
「聞こえなかったか?服を脱げ、そして四つん這いになれ」
髪をサラリとかきあげながら、まだ少年っぽさの残る顔に一切の迷いもなく、言い放った。
縁なしメガネの奥で、少年の瞳がキラリと光る。
どうする?しらばっくれる?
「……仮にも教師に向かって、貴方は何を……」
「とぼけるなよ。お前なんて、先生でも何でもない。──親父の愛人になりに来た癖に」
汚ならしいモノを見るように私を蔑みながら、その少年は冷笑した。
私は、震え出す手を、自らの両手首を握りしめて押さえつける。
何故、この少年はそれを知っているのだろうか……
私の脳裏に、3月の出来事が蘇った。
***
「君、お母さんが入院してお金に困っているんだって?……私の愛人になるなら、この学園で君を雇い、更に多少の色をつけてあげても良いよ」
最終面談である理事長からの提案に私は言葉を失った。
この学園の教師の給料は、公立の倍は稼げるらしい。
それでもまるで湯水の様に消えていく治療費には追い付かないだろうから、他のバイトも掛け持ちしなくては……時給の高い、水商売で。と、考えていた時の事だった。
「悪い話じゃないと思うよ?ここの教師は、基本的に副業は禁止だ。君が他で稼ごうとしても、たかがしれている。それが、私の相手をするだけで、職も金も手に入るんだから」
理事長は、40代後半の、所謂イケメンが歳を重ねて、更に女遊びを楽しむ様なタイプだった。
オールバックにした髪を撫で付け、ニヤニヤと笑いながら、私の返事を待っている。
私が断るとは思っていない様だ。
「大丈夫、私の相手は君一人じゃないし……ああ、そうそう、勘違いしないで貰いたいんだが、私の妻にはなれると思わないで欲しい。単なる身体の付き合いだけだ。お互い大人なんだし、恋愛を求めている訳じゃないからさ。君が嫌なら、他をあたる。さぁ、どうする?」
「……」
畳み掛ける様に言われ、私は頭をフル回転させる。
理事長室の静寂が、やけに長く感じた。
結局、私が出した結論は──
***
「親父に犯されるのも、俺に犯されるのも、変わらないだろ?」
痺れを切らした少年は、私の腕を引っ張ってテーブルの上に倒した。
「ぁっ……」
「ホラ、尻だせよ。それがお前の仕事だろ?」
「……」
泣くな。
理事長がこの少年に本当は何と言ったか知らないが、この少年が、私と理事長のやり取りを知っているのは事実だ。でなきゃ、こんなに断定した言い方はしない。
「出さないなら、ストッキング破くけど。その方が良い?」
少年の手が、私のお尻をするりと撫で上げ、ビクリと震える。
「待っ、て……」
私は仕方なく、ゆっくりとスカートを捲し上げ、ストッキングとパンツを同時に引き下げた。
「手間取らすなよ。これから、俺が言ったらさっさと股開け」
「……」
「返事」
「は、ぃ……」
泣くな。
これは、私が選択した道だ。
私が、決めた事。
「全く……間違った事はしません、なんて清純そうな可愛い顔して親父の愛人になるなんて、やる事は汚くて反吐が出る」
確かに、この少年からすれば、私は「父親の愛人」になる筈で。
私一人ではないらしいにせよ、この子の精神的苦痛を考えると、懺悔したくもなった。
私と理事長を繋ぐものが金と身体だけだとして、そこに愛情がなかったにせよ──父親には、母親だけでいて欲しいだろうから。
「……濡れてないか。そりゃそうか……まぁ、お前の身体なんか知らない。穴さえありゃ、突っ込めるからな」
少年はそう言って、私の膣に狙いを定めた。
私は一度深呼吸して、衝撃に備える。
「……っっ」
「キツ……」
ぐぐぐ、と少年のペニスが分け入って来た。
それは、少年のモノとは思えない程、大きくて。
知らず、目に涙が浮かぶ。
「くそ、入らねぇ……一気に、突っ込むぞ」
ずぶ!!と突き刺されば、ぶち!っと何かが切れた気がした。
「……ふ、ぁ、……痛っ」
「……え?マジかよ……お前……処女だったのか……」
股から少しの鮮血が流れたらしく、後ろから初めて年相応に慌てた様な少年の声がした。
声に混じる、困惑と後悔の感情。
私は、この少年は、本当は良い子なのかもな、何て思った。
***
それから私は、「もう処女でもないんだし、何回ヤろうが変わらないだろ」と何度も少年に生徒会室まで呼び出されては、何度も犯された。
理事長の愛人になるつもりだった私は、ピルを欠かさず飲んでいる。
しかし、中出しが当たり前になっている少年が、本当に好きになった女の子とのエッチで避妊をしなかったら不味いと思い、何度か注意したが、少年が避妊具を用意する事は一度もなかった。
「……何だよ、もう濡れてんじゃん」
今日も少年はつまらなそうに、私の膣に指を入れて、ぐちゅぐちゅとかき混ぜる。
かき混ぜた後は、私をテーブルの上にのせて開脚させ、そこに顔を近付けては溢れるジュースを啜った。
私は、拙い愛撫や乱暴な愛撫でも、少年に触られれば下半身が濡れる様になり、大いに戸惑っている。
何で、身体がこんな反応をするのか、私にもわからない。
「……入れるぞ」
「……」
わかるのは、どちゅん!と私の最奥まで突き入れられたペニスを愛しく思う事。
そして。
「まーたやってんの?佑樹。たまには俺達にも先生貸してよ」
「だめ。これは俺のだから」
まばらにやって来た生徒会委員のメンバーに見られながら犯されているというのに、「すげー、締まった。見られながらヤられるのが本当に好きなんだな、淫乱教師が」と蔑まされながらも、身体は喜んでいる、という事。
***
「息子が君を欲しがってね」
初日に理事長の息子に犯された、翌日。
私は理事長室に呼び出された。
「……はい」
「私も息子が可愛いし、大事な跡取りだから、息子の言う事は聞いてあげたいんだよ。まぁ、親バカかもしれないけど」
「……」
「だから、息子が飽きるまで、相手してやってよ。高校生なんて性欲の塊みたいなもんだから多少大変かもしれないけど、先生も若いし何とか乗り切って」
「……はい」
「じゃあ、息子をよろしく。あぁ、くれぐれも妊娠しない様に気を付けて」
「……失礼致します」
驚いた。
私は本当に、理事長の代わりに、その息子に飼われる事になっていたらしい。
***
ずっと、親の決めたレールを走って生きてきた。
中学生の時に、親に対する行き場のない憤りを感じて、高校からは、自分の選んだ道、自分の選んだ学校に行きたいと、願い出るつもりだった。
──なのに。
美作由宇という女に出会ったせいで、俺の計画は狂った。
無事に他校の最難関高校受験に合格し、父親の権力下にある学園からは出ていくから、と啖呵を切るつもりで向かった、理事長室。
俺がノックもせずに入ったタイミングで、目の前で背中を向けた小柄な女性は「……わかりました、理事長の愛人になります」と言った。
招かれざる俺の入室に気付き、その女は「失礼致します」と言って、理事長に背中を向けこちらを向いた。
俯いていたが、唇を噛み締めて。
今にも泣き出しそうで、でもその瞳には強固な決心が宿っていて。
リクルートスーツを着ていたから恐らく社会人であるのに、俺よりも小さくって、守ってあげたくて。
顔も可愛くって、今まで感じた事ない位に、魂が揺さぶれて。
「何だ、佑樹。入るならノック位しろ」
親父は、俺に女との会話を聞かれたとわかっていても、動じもしない。
そりゃそうだ。
俺の母親とは資産家の娘ってだけで結婚した単なる政略結婚にすぎず、お互い夫婦関係は冷えきっている。
俺は、他の高校に行きたいって言おうとした。
けど、俺が学園を去ったら、親父は間違いなく彼女を愛人にする。
もし、俺が彼女を欲しいと言ったら、親父の予定通りに学園に残って生徒会長をやれと言われるだろう。
どうする?
そんなの、もう決まってる。
ずっと、この学園から去る事を目的にして、受験を頑張って来たんだ。
今、見た女の事なんて、直ぐに忘れれば良い。
けど──彼女が親父に組み敷かれているところを想像しただけで、吐き気がした。
あんな、愛人に名乗りをあげる女なんかに──
俺の人生、狂わされてたまるか──
「で、どうした?何か用か?」
忘れろ、忘れろ、忘れろ──
「……親父、俺……さっきの女が、欲しい……」
親父は一瞬驚いた様な表情をしたが、ニヤリと笑って応えた。
***
「お前の、せいだ……!!」
「んぁ!ふ、あぁっ……、あ、……っっ」
ぱんぱんと腰を激しく打ち付けながら、俺は手に入れた女を責める。
「お前のせいで、俺は……!!くそ、出る……っっ」
別に、彼女が望んだ訳じゃない。
ただ、彼女と親父が交わう事を、俺が許せなかっただけで。
「だ、駄目っ!!膣はやめてぇ……っっ」
そんな事を言う彼女に、イラっとする。
「…は、こんなに犯されておきながら、何を今更……どうせピル飲んでんだろ?」
親父の愛人になるつもりだったんだからな?
俺が匂わせた言葉に、彼女は深く傷付いた目をした。
彼女が黙ったのをいい事に、
「くっ……!!」
「……っっ」
彼女を机に押し付けたまま、俺は最後の一滴までを彼女の膣に注ぎ込む。
「……また、授業が終わったら来いよ?」
さっさと身繕いを済ませ、彼女を置いて生徒会室を出ていく。
鍵を掛けるのだけは、忘れずに。
俺が犯すところを見られるのは構わないが、もし万が一にでも彼女が他の奴らに犯されたら、俺はそいつに何をするかわからない。
俺は、彼女とは正反対だ。
いつまでも、自分の選択を悔いて、彼女に八つ当たりしている。
こんなままでは、彼女の心を手に入れる事など出来ないとわかっているのに。
彼女の処女を一方的に奪った日、彼女に聞いた。
「……何で、処女だったのに愛人なんて馬鹿げた事をしようとした?」
彼女は即答した。
「馬鹿げてなんか、ない。私は、自分の身体と手に入るお金、天秤にかけて、今はお金の方が大事だと思っただけだよ」
「そんなにお金が大事か」
「大事。お金はお母さんの命を救うけど、私の身体はお母さんの命を救わない」
「母親が、そんな事までして稼いで欲しいと思うか?」
「思わないし、私はお母さんの為になんて言わない。私は、私の為に愛人になる覚悟をしたの。私が勝手にした選択よ」
そう言った彼女の瞳には、理事長室から出る時に見た、強固な意志が宿っていた。
「愚者の選択でも良いの。それで、お母さんが元気になってくれるなら」
俺には、彼女が眩し過ぎて見えない。
ふと手を伸ばして、ぎゅ、と抱き締めてみる。
その小柄な身体は、すっぽりと俺の両腕におさまる程で──愛しさがこみ上げてくる。
ああ、俺はこの女が好きなんだな、と思った。
彼女を一方的に蹂躙して傷付けた俺には、そんな事言う資格はないけど。
抱いても、抱いても、抱いても、胸の渇きが癒えない日々が続いた。
けれども、彼女は確実に、教師として俺に大事なものを教え導いていく。
俺の中で、確実に何かが変化し、俺の彼女に対する態度も変化した。
宝物の様に、彼女を甘やかす。
彼女は俺の腕の中で、甘く蕩けた。
2年ほど経ち、由宇の母親が亡くなり、彼女は学園から去った。
空っぽになった俺は、がむしゃらに勉強して、見事最難関大学に一発合格した。
ボロいアパートの前で、受験の報告をしようと彼女を待つ。
俺を見つけた彼女は、その瞳をまんまるに開いて驚いた様だ。
その瞳に、蔑みも恐怖もなくて、ホッとした。
「先生、俺、アメリカに行くんだ。……先生も、ついてきて欲しい」
告白をすっ飛ばした俺に、彼女は笑う。
きっと先生は、そんな事を言う俺を若いなぁ、なんて思うに違いない。
でも、彼女は英語の教科担当だから、もしかしたら……
俺は、彼女がまた愚者の選択をしてくれないかと願いながら、彼女の返事を待った。
「んぁ!ふ、あぁっ……、あ、……っっ」
ぱんぱんと腰を激しく打ち付けながら、その少年は私を責める。
「お前のせいで、俺は……!!くそ、出る……っっ」
私は、ドロドロに溶かされた頭で必死に抵抗した。
「だ、駄目っ!!膣はやめてぇ……っっ」
「…は、こんなに犯されておきながら、何を今更……どうせピル飲んでんだろ?」
彼の言葉は、私の心を抉る。
私は黙るしかなく、彼はそれを肯定と受け取った。
「くっ……!!」
「……っっ」
私を机に押し付けたまま、少年は最後の一滴までを私の膣に注ぎ込む。
「……また、授業が終わったら来いよ?」
さっさと身繕いした彼は、ボロボロの私を置いて生徒会室を出ていった。
私が少しでも動けば、コポリと股から子種が太腿を伝わって流れていく。
ノロノロと動かした視線の先に、生徒会長の名札が写り込んだ。
──真部 佑樹──
それは、たった今私を犯して出ていった少年の名前だった。
***
私立真部学園は、文武両道の選ばれた者だけが通う、幼稚園からはじまり、小中高と一貫した教育を受けられるエリート学園だ。
教育免許を取得していた私は、ツテでこの学園の高等部の教員試験に受かり、今日が赴任初日だった。
緊張しながら、校長をはじめ、先生方へ挨拶にまわる。
私の指導員は、熟年の女性教員で、黒ぶち眼鏡の如何にも厳しそうな先生だった。
「我が学園ともなると、かなりレベルの高い授業や最先端の授業を求められます。初めのうち何年かは担当を持つことがないから、しっかり他の先生方に付いて教養と知識、授業力を高める事。また、その間は生徒会の顧問をして頂きますので、しっかりと励んで下さい。──我が学園を纏める生徒達の生徒会ですので、真摯に向き合う様に、特に注意して下さい。下手に相手をすると……いえ、何でもありません」
それにしても、学園内はとても広い。
職員室から始まり、学園内の主要な施設を案内して頂いただけで、足はクタクタだ。学園にはエスカレーターが付いているが、学園内にもカースト的なものが存在しているらしく、私の様な新任の教師は使えない様だった。
最後に、生徒会室の前にたどり着いた。
「生徒会長が、貴女に会いたいとおっしゃっていました」
そして、声を潜め、私の耳元で囁く。
「高校一年生ですが──理事長の、息子さんです。言動には気を付けなさい」
私は、理事長と聞いて肩を揺らす。
自然と身体が震えてきたが、それを叱咤する様に丹田に力を込め、ドアをノックした。
「誰だ」
部屋の中から、想像以上に若い男の子の声が聞こえて、少し驚く。
高校一年生と言ってたっけ。先月までは中学生だから、若くて当たり前かもしれない。
「生徒会顧問になりました、美作由宇です」
「入れ」
先生相手にも、命じる事になれた声。指導員にお礼を言おうとしたが、既に先生の姿は見えなくなっている。私は極力、緊張して見えない様に中に入った。
先月まで中学生だったとは思えない程背の高い生徒が、生徒会長用の机に寄り掛かりながら、腕組みをしてこちらを見ていた。
「俺が生徒会長の真部佑樹だ。理事長の代わりに、俺がお前を飼う事にした。早速だが、そこで服を脱いで四つん這いになれ」
「……は?」
「聞こえなかったか?服を脱げ、そして四つん這いになれ」
髪をサラリとかきあげながら、まだ少年っぽさの残る顔に一切の迷いもなく、言い放った。
縁なしメガネの奥で、少年の瞳がキラリと光る。
どうする?しらばっくれる?
「……仮にも教師に向かって、貴方は何を……」
「とぼけるなよ。お前なんて、先生でも何でもない。──親父の愛人になりに来た癖に」
汚ならしいモノを見るように私を蔑みながら、その少年は冷笑した。
私は、震え出す手を、自らの両手首を握りしめて押さえつける。
何故、この少年はそれを知っているのだろうか……
私の脳裏に、3月の出来事が蘇った。
***
「君、お母さんが入院してお金に困っているんだって?……私の愛人になるなら、この学園で君を雇い、更に多少の色をつけてあげても良いよ」
最終面談である理事長からの提案に私は言葉を失った。
この学園の教師の給料は、公立の倍は稼げるらしい。
それでもまるで湯水の様に消えていく治療費には追い付かないだろうから、他のバイトも掛け持ちしなくては……時給の高い、水商売で。と、考えていた時の事だった。
「悪い話じゃないと思うよ?ここの教師は、基本的に副業は禁止だ。君が他で稼ごうとしても、たかがしれている。それが、私の相手をするだけで、職も金も手に入るんだから」
理事長は、40代後半の、所謂イケメンが歳を重ねて、更に女遊びを楽しむ様なタイプだった。
オールバックにした髪を撫で付け、ニヤニヤと笑いながら、私の返事を待っている。
私が断るとは思っていない様だ。
「大丈夫、私の相手は君一人じゃないし……ああ、そうそう、勘違いしないで貰いたいんだが、私の妻にはなれると思わないで欲しい。単なる身体の付き合いだけだ。お互い大人なんだし、恋愛を求めている訳じゃないからさ。君が嫌なら、他をあたる。さぁ、どうする?」
「……」
畳み掛ける様に言われ、私は頭をフル回転させる。
理事長室の静寂が、やけに長く感じた。
結局、私が出した結論は──
***
「親父に犯されるのも、俺に犯されるのも、変わらないだろ?」
痺れを切らした少年は、私の腕を引っ張ってテーブルの上に倒した。
「ぁっ……」
「ホラ、尻だせよ。それがお前の仕事だろ?」
「……」
泣くな。
理事長がこの少年に本当は何と言ったか知らないが、この少年が、私と理事長のやり取りを知っているのは事実だ。でなきゃ、こんなに断定した言い方はしない。
「出さないなら、ストッキング破くけど。その方が良い?」
少年の手が、私のお尻をするりと撫で上げ、ビクリと震える。
「待っ、て……」
私は仕方なく、ゆっくりとスカートを捲し上げ、ストッキングとパンツを同時に引き下げた。
「手間取らすなよ。これから、俺が言ったらさっさと股開け」
「……」
「返事」
「は、ぃ……」
泣くな。
これは、私が選択した道だ。
私が、決めた事。
「全く……間違った事はしません、なんて清純そうな可愛い顔して親父の愛人になるなんて、やる事は汚くて反吐が出る」
確かに、この少年からすれば、私は「父親の愛人」になる筈で。
私一人ではないらしいにせよ、この子の精神的苦痛を考えると、懺悔したくもなった。
私と理事長を繋ぐものが金と身体だけだとして、そこに愛情がなかったにせよ──父親には、母親だけでいて欲しいだろうから。
「……濡れてないか。そりゃそうか……まぁ、お前の身体なんか知らない。穴さえありゃ、突っ込めるからな」
少年はそう言って、私の膣に狙いを定めた。
私は一度深呼吸して、衝撃に備える。
「……っっ」
「キツ……」
ぐぐぐ、と少年のペニスが分け入って来た。
それは、少年のモノとは思えない程、大きくて。
知らず、目に涙が浮かぶ。
「くそ、入らねぇ……一気に、突っ込むぞ」
ずぶ!!と突き刺されば、ぶち!っと何かが切れた気がした。
「……ふ、ぁ、……痛っ」
「……え?マジかよ……お前……処女だったのか……」
股から少しの鮮血が流れたらしく、後ろから初めて年相応に慌てた様な少年の声がした。
声に混じる、困惑と後悔の感情。
私は、この少年は、本当は良い子なのかもな、何て思った。
***
それから私は、「もう処女でもないんだし、何回ヤろうが変わらないだろ」と何度も少年に生徒会室まで呼び出されては、何度も犯された。
理事長の愛人になるつもりだった私は、ピルを欠かさず飲んでいる。
しかし、中出しが当たり前になっている少年が、本当に好きになった女の子とのエッチで避妊をしなかったら不味いと思い、何度か注意したが、少年が避妊具を用意する事は一度もなかった。
「……何だよ、もう濡れてんじゃん」
今日も少年はつまらなそうに、私の膣に指を入れて、ぐちゅぐちゅとかき混ぜる。
かき混ぜた後は、私をテーブルの上にのせて開脚させ、そこに顔を近付けては溢れるジュースを啜った。
私は、拙い愛撫や乱暴な愛撫でも、少年に触られれば下半身が濡れる様になり、大いに戸惑っている。
何で、身体がこんな反応をするのか、私にもわからない。
「……入れるぞ」
「……」
わかるのは、どちゅん!と私の最奥まで突き入れられたペニスを愛しく思う事。
そして。
「まーたやってんの?佑樹。たまには俺達にも先生貸してよ」
「だめ。これは俺のだから」
まばらにやって来た生徒会委員のメンバーに見られながら犯されているというのに、「すげー、締まった。見られながらヤられるのが本当に好きなんだな、淫乱教師が」と蔑まされながらも、身体は喜んでいる、という事。
***
「息子が君を欲しがってね」
初日に理事長の息子に犯された、翌日。
私は理事長室に呼び出された。
「……はい」
「私も息子が可愛いし、大事な跡取りだから、息子の言う事は聞いてあげたいんだよ。まぁ、親バカかもしれないけど」
「……」
「だから、息子が飽きるまで、相手してやってよ。高校生なんて性欲の塊みたいなもんだから多少大変かもしれないけど、先生も若いし何とか乗り切って」
「……はい」
「じゃあ、息子をよろしく。あぁ、くれぐれも妊娠しない様に気を付けて」
「……失礼致します」
驚いた。
私は本当に、理事長の代わりに、その息子に飼われる事になっていたらしい。
***
ずっと、親の決めたレールを走って生きてきた。
中学生の時に、親に対する行き場のない憤りを感じて、高校からは、自分の選んだ道、自分の選んだ学校に行きたいと、願い出るつもりだった。
──なのに。
美作由宇という女に出会ったせいで、俺の計画は狂った。
無事に他校の最難関高校受験に合格し、父親の権力下にある学園からは出ていくから、と啖呵を切るつもりで向かった、理事長室。
俺がノックもせずに入ったタイミングで、目の前で背中を向けた小柄な女性は「……わかりました、理事長の愛人になります」と言った。
招かれざる俺の入室に気付き、その女は「失礼致します」と言って、理事長に背中を向けこちらを向いた。
俯いていたが、唇を噛み締めて。
今にも泣き出しそうで、でもその瞳には強固な決心が宿っていて。
リクルートスーツを着ていたから恐らく社会人であるのに、俺よりも小さくって、守ってあげたくて。
顔も可愛くって、今まで感じた事ない位に、魂が揺さぶれて。
「何だ、佑樹。入るならノック位しろ」
親父は、俺に女との会話を聞かれたとわかっていても、動じもしない。
そりゃそうだ。
俺の母親とは資産家の娘ってだけで結婚した単なる政略結婚にすぎず、お互い夫婦関係は冷えきっている。
俺は、他の高校に行きたいって言おうとした。
けど、俺が学園を去ったら、親父は間違いなく彼女を愛人にする。
もし、俺が彼女を欲しいと言ったら、親父の予定通りに学園に残って生徒会長をやれと言われるだろう。
どうする?
そんなの、もう決まってる。
ずっと、この学園から去る事を目的にして、受験を頑張って来たんだ。
今、見た女の事なんて、直ぐに忘れれば良い。
けど──彼女が親父に組み敷かれているところを想像しただけで、吐き気がした。
あんな、愛人に名乗りをあげる女なんかに──
俺の人生、狂わされてたまるか──
「で、どうした?何か用か?」
忘れろ、忘れろ、忘れろ──
「……親父、俺……さっきの女が、欲しい……」
親父は一瞬驚いた様な表情をしたが、ニヤリと笑って応えた。
***
「お前の、せいだ……!!」
「んぁ!ふ、あぁっ……、あ、……っっ」
ぱんぱんと腰を激しく打ち付けながら、俺は手に入れた女を責める。
「お前のせいで、俺は……!!くそ、出る……っっ」
別に、彼女が望んだ訳じゃない。
ただ、彼女と親父が交わう事を、俺が許せなかっただけで。
「だ、駄目っ!!膣はやめてぇ……っっ」
そんな事を言う彼女に、イラっとする。
「…は、こんなに犯されておきながら、何を今更……どうせピル飲んでんだろ?」
親父の愛人になるつもりだったんだからな?
俺が匂わせた言葉に、彼女は深く傷付いた目をした。
彼女が黙ったのをいい事に、
「くっ……!!」
「……っっ」
彼女を机に押し付けたまま、俺は最後の一滴までを彼女の膣に注ぎ込む。
「……また、授業が終わったら来いよ?」
さっさと身繕いを済ませ、彼女を置いて生徒会室を出ていく。
鍵を掛けるのだけは、忘れずに。
俺が犯すところを見られるのは構わないが、もし万が一にでも彼女が他の奴らに犯されたら、俺はそいつに何をするかわからない。
俺は、彼女とは正反対だ。
いつまでも、自分の選択を悔いて、彼女に八つ当たりしている。
こんなままでは、彼女の心を手に入れる事など出来ないとわかっているのに。
彼女の処女を一方的に奪った日、彼女に聞いた。
「……何で、処女だったのに愛人なんて馬鹿げた事をしようとした?」
彼女は即答した。
「馬鹿げてなんか、ない。私は、自分の身体と手に入るお金、天秤にかけて、今はお金の方が大事だと思っただけだよ」
「そんなにお金が大事か」
「大事。お金はお母さんの命を救うけど、私の身体はお母さんの命を救わない」
「母親が、そんな事までして稼いで欲しいと思うか?」
「思わないし、私はお母さんの為になんて言わない。私は、私の為に愛人になる覚悟をしたの。私が勝手にした選択よ」
そう言った彼女の瞳には、理事長室から出る時に見た、強固な意志が宿っていた。
「愚者の選択でも良いの。それで、お母さんが元気になってくれるなら」
俺には、彼女が眩し過ぎて見えない。
ふと手を伸ばして、ぎゅ、と抱き締めてみる。
その小柄な身体は、すっぽりと俺の両腕におさまる程で──愛しさがこみ上げてくる。
ああ、俺はこの女が好きなんだな、と思った。
彼女を一方的に蹂躙して傷付けた俺には、そんな事言う資格はないけど。
抱いても、抱いても、抱いても、胸の渇きが癒えない日々が続いた。
けれども、彼女は確実に、教師として俺に大事なものを教え導いていく。
俺の中で、確実に何かが変化し、俺の彼女に対する態度も変化した。
宝物の様に、彼女を甘やかす。
彼女は俺の腕の中で、甘く蕩けた。
2年ほど経ち、由宇の母親が亡くなり、彼女は学園から去った。
空っぽになった俺は、がむしゃらに勉強して、見事最難関大学に一発合格した。
ボロいアパートの前で、受験の報告をしようと彼女を待つ。
俺を見つけた彼女は、その瞳をまんまるに開いて驚いた様だ。
その瞳に、蔑みも恐怖もなくて、ホッとした。
「先生、俺、アメリカに行くんだ。……先生も、ついてきて欲しい」
告白をすっ飛ばした俺に、彼女は笑う。
きっと先生は、そんな事を言う俺を若いなぁ、なんて思うに違いない。
でも、彼女は英語の教科担当だから、もしかしたら……
俺は、彼女がまた愚者の選択をしてくれないかと願いながら、彼女の返事を待った。
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先生の返事気になるー😱
でもタグがハピエンだから付いて行ったのかな?
サイト様の数ある作品の中から、こんなマイナー作品まで辿り着いてお読み頂き、ご感想までありがとうございます!
はい、作者的にはハピエンのつもりで書いた作品なので、返事は前向きな言葉を想像して頂けましたら嬉しいです♪
ただ、美作先生は真面目なので、何かしらの条件(卒業までは同棲はしない)とかはつけているかもなー、とは思いますが。
とても短いお話でしたが、少しでも楽しんで頂けましたら幸いです。