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破壊の目覚め
プロローグ 謎の場所と見知った(知らない?)女
しおりを挟む人と相容れない怪物。
いつか、どこかで怪物とは人が認めてくれなかった天才だ、と聞いた記憶がある。
成る程そうだろう、人々が見て天才だと称賛されることがあり、また、何かが違えば、それは怪物と言われる。結局は俗称など、天才も怪物も、結局は人々の逃げなのだと。
果たしてそうだろうか。いつの日か僕はそれに疑問を抱かなければならなくなった。
例えば簡単なことだ、ヒーローはいつも常人を軌したその能力で人人を助ける、ゆえにヒーローだ。
しかしどうだろう、ある日そのヒーローに何か心境の変化が起こってその力を人々に向けたとしたら。
そんなことがあればヒーローはこう言われる。
怪物と。
それと同じようなことが僕の身に起こった、それが今僕が拘束され今にも殺されそうなその原因だ。
馬鹿らしいい。
そう思い、朦朧とする意識の中火に焼かれる。
「あはっ、センパーイ、そんなクソみたいなこと思って“また”にげるんですかぁー?」
甲高く、五月蝿い声が聞こえる。
煩わしい、鬱陶しいと感じながら、その声に恋焦がれる自分がいる。
「走馬灯ってやつか?なんでまた死にそうな俺の前に現れた」
声を枯らし、絞り出す。
「走馬灯?あっはは、あの不死身のヒーローが?あんなクズ連中に騙されただけで死ぬんですか?ありえないなー、私も殺せなかったのに。」
あぁ五月蝿い、耳鳴りがする。
「どうでもいいだろう、そんなこと、お前には、」
また、命が削れていく音。
「よくないです。こんなとこでバテられたら困るのは私ですよー?」
ポロポロとまるで土砂崩れを起こす前の山崖のように。
「俺は、自分の意志で果てる。お前にはなんら関係ないはずだ。」
何かが落ちる。グラスが割れるような。
「そんなんじゃ私に追いつけませんよ?“不死身のヒーロー”?」
あぁもういい、五月蝿い、お前を殺す。
「あぁもういい、五月蝿い、お前を殺す」
視界が開けた。炎は消え去り人はいない、荒廃に一人立っていた。
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