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独白2
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我が国の王妃様は2人いらっしゃる。お1人目は王がまだ王子の頃婚約し隣国から嫁いでこられたソフィア様彼女はとても美しく金色の髪と青い瞳が特徴で儚いという言葉がとても合っていた。王子の頃から女性問題があった王を陰ながら支えて来られた方だ。しかし20年前流行病によりこの世を去ったということになっているが、本当は毒殺だった王と大臣の中でもごく1部しか知らされていない事実だ。その後王妃として即位したのは、側室の中で最も位が高かったアマンダ様だ。彼女は側室の頃から前王妃を慕い王妃の補佐として共に側室達の管理も行っていたそんなアマンダ様は、黒髪綺麗な緑色の瞳を持っており美しくとても芯の強い方だ。
王には他にも多くの側室がいる。リュシアード殿下は王の寵愛を受ける側室である黒髪黒目のシャルル妃によって育てられた。自分自身の礼儀作法すら出来ていないのに子供の世話など無理だと我々家臣は王に進言したが、シャルル妃には甘い愚王は我々の言葉など聞かずリュシアード殿下の教育を一任したのだ。幸いにも王太子殿下は王妃様が教育を施し素晴らしい方になった。
昨日リュシアード殿下の浮気をクレアが見ていなければ、クレアはあの馬鹿な王子に嫁いで苦労をしただろうと王宮へ向かう馬車の窓から外を眺める娘を見ながら考えた。
王宮へ着くとすぐに王妃様とお会いすることになった。
「この度はリュシアードがクレアにひどい仕打ちをしてしまったようで申し訳ないわ。」
「顔をおあげ下さい王妃様!私達家臣に頭を下げる必要などないのです!」
「いいえ、クレアそういう訳にはいかないわ。公爵も申し訳なかったわ。」
「いいえ、傷ついたのは娘です。娘が王妃様は頭を下げる必要はないと言ったのですから私にも謝る必要などありませんよ。 ただ…リュシアード殿下にはそれ相応のけじめをつけて頂きます。」
「……ええ勿論よ。謁見の間に陛下達がお待ちだから行きましょう。」
王妃様はかなりやつれた顔をしていた。それもそうだろう政治以外は全く使えない王と使えない部分だけが似てしまった第2王子2人の後始末はいつも王妃の仕事である。
謁見の間に入ると既に王が玉座に座っていた。王妃、王太子、リュシアード殿下そしてシャルル妃もいる。王家勢揃いだ。他にも軍部、財務、外交などを司る大臣達も勢揃いだ。そこに全くと言っていいほどこの場に合わない人間が2人。太り脂汗をかいておりニヤけた顔を隠そうともしないデビブス男爵とクレアと同い年とは思えないほど化粧の濃いキツいピンクのドレスで大きなリボンで髪をツインテールにしている男爵の娘のララだ。
リュシアード殿下はこの娘のどこが良かったのだろうか。うちの娘の方が何億倍も可愛いではないか!
「お父様?」
「なんでもない。さあいこうか。」
「はい。」
クレアが心配そうに見てきたため冷静になり玉座の下まで娘をエスコートする。
さあどうやって償ってもらおうか。
王には他にも多くの側室がいる。リュシアード殿下は王の寵愛を受ける側室である黒髪黒目のシャルル妃によって育てられた。自分自身の礼儀作法すら出来ていないのに子供の世話など無理だと我々家臣は王に進言したが、シャルル妃には甘い愚王は我々の言葉など聞かずリュシアード殿下の教育を一任したのだ。幸いにも王太子殿下は王妃様が教育を施し素晴らしい方になった。
昨日リュシアード殿下の浮気をクレアが見ていなければ、クレアはあの馬鹿な王子に嫁いで苦労をしただろうと王宮へ向かう馬車の窓から外を眺める娘を見ながら考えた。
王宮へ着くとすぐに王妃様とお会いすることになった。
「この度はリュシアードがクレアにひどい仕打ちをしてしまったようで申し訳ないわ。」
「顔をおあげ下さい王妃様!私達家臣に頭を下げる必要などないのです!」
「いいえ、クレアそういう訳にはいかないわ。公爵も申し訳なかったわ。」
「いいえ、傷ついたのは娘です。娘が王妃様は頭を下げる必要はないと言ったのですから私にも謝る必要などありませんよ。 ただ…リュシアード殿下にはそれ相応のけじめをつけて頂きます。」
「……ええ勿論よ。謁見の間に陛下達がお待ちだから行きましょう。」
王妃様はかなりやつれた顔をしていた。それもそうだろう政治以外は全く使えない王と使えない部分だけが似てしまった第2王子2人の後始末はいつも王妃の仕事である。
謁見の間に入ると既に王が玉座に座っていた。王妃、王太子、リュシアード殿下そしてシャルル妃もいる。王家勢揃いだ。他にも軍部、財務、外交などを司る大臣達も勢揃いだ。そこに全くと言っていいほどこの場に合わない人間が2人。太り脂汗をかいておりニヤけた顔を隠そうともしないデビブス男爵とクレアと同い年とは思えないほど化粧の濃いキツいピンクのドレスで大きなリボンで髪をツインテールにしている男爵の娘のララだ。
リュシアード殿下はこの娘のどこが良かったのだろうか。うちの娘の方が何億倍も可愛いではないか!
「お父様?」
「なんでもない。さあいこうか。」
「はい。」
クレアが心配そうに見てきたため冷静になり玉座の下まで娘をエスコートする。
さあどうやって償ってもらおうか。
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