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独白10
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ああ、面倒だ。本来ならさっさと婚約を解消して娘と家に帰り愛しい妻と息子と4人で美味しい食事を食べているはずだった。余計なことしやがって…
仕方ないな。
「陛下、発言の許可を」
「フォード公爵許可する」
「ありがとうございます。」
「ええと、何から終わらせましょうかね。まずは可愛い娘の無実からですかね。」
「公爵、証人がこんなにいるのに悪あがきはよせ!」
「公爵様ぁ私クレア様にいじめられてぇ」
「少しお静かに」
「チッ」
「全く、これだから馬鹿は…」
「なんか言ったか?」
「いいえ何も。ではまず君えっと…デビブス男爵令嬢君は本当にクレアにいじめられたのか?」
「ほんとですぅ」
「そうか。では次にマイケル、クレアがものを隠すのを見たのだな日日は?」
「はい、7月17日です!」
「絶対か?」
「はい!」
「外務大臣この言葉に異論は?」
「なぜ父に聞くのですか?」
「異論ありだ」
「え?」
「その日クレア嬢は私と一緒に東の国ジャパネル国の使節団への対応で1日学園を休んでいる。」
「なんで使節団の対応にクレア嬢が!」
「はぁぁ、マイケルお前も来るように言っていたが友人とピクニックに行くとかふざけた理由で断っただろう。その代打でクレア嬢は呼ばれたのだ!」
「あ、そういえば…」
「はい、この疑惑は晴れましたね。じゃあ次アレックス、君がデビブス男爵令嬢が酷い言葉を掛けられているのを見た場所と時間は?」
「9月6日昼休みの講堂です。たまたま通りかかったらクレア嬢がララに殿下から離れろと言ってその後転移魔法を使って消えました!」
先程アリバイを言われたから転移魔法でその場から消えたと言ったんだろうが…全く詰めが甘い。
「魔法大臣何か異論は?」
「異論ありだ。」
「父上?!」
「その日のその時間クレア嬢は私と学園長室にいた。」
「ですから父上と会う前に転移魔法で」
「有り得ん。」
「何故です?!」
「クレア嬢は多くの魔力を有しているそのため私がそばにいる時か危険な場合を除き魔力が使えないよう魔力封じのブレスレットをつけている。万が一危険の際外したら私に分かるようになっている。その日その時間彼女は魔力を使っていない。お前にも教えたはずだぞ。」
「あ…」
「これもクレアは無罪ですね。それでは最後にギルバート君が廊下で突き飛ばしたのを見たのはいつどこでだ?」
「あれは確か11月25日です放課後誰もいない廊下で通りかかった時に目撃しました!」
「ランスロット異論は?」
「父に分かるわけないでしょう!!」
「異論ありだ。」
「え?」
「お前他の大臣たちとと違って俺が馬鹿だからお前の味方すると思ってるのか?確かに、一瞬お前たちを信じたさ。」
「で、でも…父上は学園に来ることはないし…」
「11月25日お前たち男爵令嬢も合わせて5人でカフェで問題起こし騎士団のものに代金を払わせただろ。」
「な、なんで…」
「俺はこの国の軍のトップだ。報告が来るに決まっているだろう。ただお前を甘やかしたから俺のところで止めてたんだ。」
「ランスロット、その無銭飲食の件と私をなじったことについては後で話をする。」
「分かった。」
「これで全ての疑惑が晴れたな。イジメなどなかっただから王妃様にも報告が行くはずもない。」
「「「「「……」」」」」
全く、お粗末すぎる。だいたいクレアは2年の授業過程を5月の時点でほとんど終わらせ後は王宮で政務をお願いしていた。王太子には婚約者がいないためその代わりを全てクレアが担っていたのだ。 友人達と遊ぶ暇さえなかったというのに…
仕方ないな。
「陛下、発言の許可を」
「フォード公爵許可する」
「ありがとうございます。」
「ええと、何から終わらせましょうかね。まずは可愛い娘の無実からですかね。」
「公爵、証人がこんなにいるのに悪あがきはよせ!」
「公爵様ぁ私クレア様にいじめられてぇ」
「少しお静かに」
「チッ」
「全く、これだから馬鹿は…」
「なんか言ったか?」
「いいえ何も。ではまず君えっと…デビブス男爵令嬢君は本当にクレアにいじめられたのか?」
「ほんとですぅ」
「そうか。では次にマイケル、クレアがものを隠すのを見たのだな日日は?」
「はい、7月17日です!」
「絶対か?」
「はい!」
「外務大臣この言葉に異論は?」
「なぜ父に聞くのですか?」
「異論ありだ」
「え?」
「その日クレア嬢は私と一緒に東の国ジャパネル国の使節団への対応で1日学園を休んでいる。」
「なんで使節団の対応にクレア嬢が!」
「はぁぁ、マイケルお前も来るように言っていたが友人とピクニックに行くとかふざけた理由で断っただろう。その代打でクレア嬢は呼ばれたのだ!」
「あ、そういえば…」
「はい、この疑惑は晴れましたね。じゃあ次アレックス、君がデビブス男爵令嬢が酷い言葉を掛けられているのを見た場所と時間は?」
「9月6日昼休みの講堂です。たまたま通りかかったらクレア嬢がララに殿下から離れろと言ってその後転移魔法を使って消えました!」
先程アリバイを言われたから転移魔法でその場から消えたと言ったんだろうが…全く詰めが甘い。
「魔法大臣何か異論は?」
「異論ありだ。」
「父上?!」
「その日のその時間クレア嬢は私と学園長室にいた。」
「ですから父上と会う前に転移魔法で」
「有り得ん。」
「何故です?!」
「クレア嬢は多くの魔力を有しているそのため私がそばにいる時か危険な場合を除き魔力が使えないよう魔力封じのブレスレットをつけている。万が一危険の際外したら私に分かるようになっている。その日その時間彼女は魔力を使っていない。お前にも教えたはずだぞ。」
「あ…」
「これもクレアは無罪ですね。それでは最後にギルバート君が廊下で突き飛ばしたのを見たのはいつどこでだ?」
「あれは確か11月25日です放課後誰もいない廊下で通りかかった時に目撃しました!」
「ランスロット異論は?」
「父に分かるわけないでしょう!!」
「異論ありだ。」
「え?」
「お前他の大臣たちとと違って俺が馬鹿だからお前の味方すると思ってるのか?確かに、一瞬お前たちを信じたさ。」
「で、でも…父上は学園に来ることはないし…」
「11月25日お前たち男爵令嬢も合わせて5人でカフェで問題起こし騎士団のものに代金を払わせただろ。」
「な、なんで…」
「俺はこの国の軍のトップだ。報告が来るに決まっているだろう。ただお前を甘やかしたから俺のところで止めてたんだ。」
「ランスロット、その無銭飲食の件と私をなじったことについては後で話をする。」
「分かった。」
「これで全ての疑惑が晴れたな。イジメなどなかっただから王妃様にも報告が行くはずもない。」
「「「「「……」」」」」
全く、お粗末すぎる。だいたいクレアは2年の授業過程を5月の時点でほとんど終わらせ後は王宮で政務をお願いしていた。王太子には婚約者がいないためその代わりを全てクレアが担っていたのだ。 友人達と遊ぶ暇さえなかったというのに…
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