生まれ変わった『異世界契約者』が送るNEWゲーム

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第八話 トロピウス

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昔の俺がドアの外で中の光景を見て固まる。そしてハットしたようにリビングに入って直ぐ右手にある固定電話に気が付く。電話するなら今しかない。速くしないと父が……父が幼い俺に必死に逃げるように促している。そまま俺は1歩後ずさり、無我夢中で玄関のドアを開け逃げ出した。公園へ逃げ、良くあるトンネルの洞窟に身を隠しながら蹲る。結局その後家へ帰った時には近所の人達や野次馬が家の周りに集まり、誰かが通報したのだろう。警察が立ち入りを禁止していた。結局犯人は未だに見付かっていない。
 ザザーと周りにノイズの様なバグが走り世界が切り替わる。
 『今日から此処が貴方の家ですよ~』
 身寄りが少なかった俺は誰にも引き取って貰えず施設に預けられた。あの家は親戚一同で奪いあってる中俺が割って入った。殺人が起きた家だそう高くは売れない。だから俺が売れるであろう金額のばい払うという話になった。最初は皆笑ったでも、俺の見て受けてくれた。当然当時小学2年だった俺に払えるわけが無い。そこで条件を出された。『高校卒業まで』それまでに払えなかったら。売り払うと。そもそも此処は本来なら俺の家なのにそれを買わされるっておかしな話だ。そして施設に入れられた俺は当然孤立した。誰から広まったのかはわからないが、あの事件の事を皆が知っていて、他の児童ならまだしも保育士間でもが俺から距離を置いた。1人例外を除いて……
 『空っぽ丸でセミの抜け殻見たい。』
 それが今の俺の妹だった。普通の人なら伝わらない言葉だだが小さい頃の俺にはその言葉が心によく伝わった。
 『私は那奈葉実はこれ本名じゃないんだよね……』
 そう言いながら俺の隣へ座る。─そういや最近俺妹の名前すら忘れかけてた……。幼い頃の妹が俯きながら語り出す。
 『でも君見たいな人には言える私の本名は────』
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