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君のあしあと、ふたりの軌跡
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僕が君と出会ったのは、高校三年の時だった。
いや、出会ったというのは語弊があるかもしれない。
僕が通っていた高校には定時制があって、君はその夜間学校に通っていた。だから、実際に校内で会った事はなかった。
僕の高校では、一年生は三階、二年生は二階、三年生は一階の教室を使っている。夜学の人達が使う教室は一階の三年生教室のようだった。盗難防止のために私物を机の中に置いておくのは厳禁だったので、教科書は毎日持ち帰ってちゃんと勉強しろと先生に言われていた。
朝、学校に来ると、夜学の人達に机を落書きされている人もいた。定時制じゃなくたって机を傷つけたりする奴らはいたし、そこは人それぞれだろう。
けど、僕の机はそんな事をされた事がなかった。この机には誰も座っていないのだろうか?
少し気になった僕はある日、小さなメモを机に貼り付けてから帰った。
『いつも机をきれいに使ってくれて、ありがとう』と。
次の日学校に行くと、そのメモの下に、小さな字で『こちらこそ、いつも使わせてくれてありがとうございます』と書かれてた。
小さくとも達筆で、その字に僕は目を奪われた。
相手が男なのか女なのか、その時の僕には分からない。ただ、これを書いた人にものすごく興味を覚えたのは確かだ。
それから僕は毎日、机にメモを貼り付けて帰った。
内容はくだらないことばかりだ。今日は暑いね。体育でこんな事をやったよ。どこどこのラーメンが美味しい。
そんな内容にも関わらず、達筆のその人はちゃんと一言だけ返事をくれる。
アイスが美味しい季節ですね、とか、こっちも今日は体育でした、とか。
席替えをした時にはもう返事は来ないかと思ったけど、僕の席をそのメモで探し当ててくれたんだろう。やっぱり達筆な字がメモの端に寄せられていた。
そうして約一年、僕たちのやり取りは続いた。
けれど、もう三年だった僕は卒業間際だった。
僕は焦った。この一年だけで終わるのも良いかもしれない。でも、僕は君に会ってみたかった。
その日、僕は意を決してメモを残した。『夜間学校が終わる時間に校門前で待っています』と。
そして……君に出会った。
君は、長いおさげ姿が特徴の、可愛らしい女の子だった。
服装はつぎはぎだらけの……いわゆるおんぼろだったけど。僕はそんな君に強く惹かれた。
出会ったのは夜だったので、喜んでくれると同時に警戒をされてしまったのも、良い思い出として残っている。
僕はどうにかこうにか、君の仕事が休みの昼間に会おうと、約束を取り付ける事が出来た。
僕たちは、そうやって親交を深めて行った。
俺は、特に不自由なく生きてきた男だった。
金持ちでもなければ、特別貧乏でもない。親には大学に行きたいなら行って良いと言われていて、地元の大学に通っていた。
二つ年下の君は働きながら、四年で定時制高校を卒業した。
君はすごく勉強熱心だったな。でも、家が驚くほど貧乏で、働かざるを得なかった。
親の庇護の下、ぬくぬくと遊びながら勉強している俺とは大違いだった。
だから、そこに惹かれたんだと思う。
まだ付き合ってもいなかったのに、俺が大学を卒業したら結婚してくれってプロポーズをした。
君の驚いた顔を、写真におさめておきたかったよ。流行りのポラロイドカメラを持っていれば良かったと悔やんだ。それほど君は、可愛らしかった。
周りに色々反対されもしたけど、君の気持ちも俺の気持ちも固かったから、駆け落ち同然で結婚した。
幸せな日々が待っていると、その時の俺は信じていたんだ。
君と一緒に居られるなら、それだけで毎日が幸せだって。
駆け落ちをしてからの生活は、大変だった。
世の中の景気は良かったようだが、底辺も確実にいた。その底辺が、俺たちだった。
君に貧乏暮らしはさせたくはなかった。君がずっと苦労していたことを知っていたから。
それなのに、俺と駆け落ちしてしまったがために、やっぱり貧乏暮らしを強いてしまっている。
俺は一つの目標を立てた。金持ちになって、君に楽をさせてやろうと。
低賃金で働いているだけでは、いつまでたってもこのループからは抜け出せそうにない。
なけなしの貯金をはたいて、各所に頭を下げてお金を借り、小さな会社を立ち上げた。君もそれを応援してくれた。
この会社を大きくして、必ず君に贅沢三昧させてやるのだと。
俺は、その夢に向かって走り出した。
しかし私のその夢は、早くも行き詰まってしまった。
思うように売り上げが伸びず、ただひたすら頭を下げる毎日。
君を取引先に出向かせて、何度も何度も頭を下げさせてしまった。
君を幸せにすると約束したのに。
ごめんな……ごめん、と君に頭を下げると、『私にまで謝らなくていいのよ』と優しく笑ってくれる君。
それが嬉しくて、申し訳なくて、たまらなく辛くて。
絶対にいつか、君に楽をさせてあげるからと。
楽しみにしてると微笑む君の頬にキスをして。君を、抱きしめた。
それから、しばらくの事だった。
君が病に倒れたのは。
微熱が続いていたのを、君はひたすらに隠していた。
ある日突然鼻血を出して倒れて、私は救急車を呼んだ。
詳しい検査をした結果、君は……白血病と診断された。
私は頭が真っ白になった。
白血病は死の病気だ。治癒方法などない、死の病。
発症すれば、百パーセント死んでしまう。
どうして。
どうして、どうして。
どうして君なんだ。
真面目で、優しくて、一生懸命で。
誰より愛しい君が、どうして死ななきゃならない?
世の中には死んでも構わない悪い奴らなんていくらでもいるだろう。
君が死ななきゃいけない理由なんて、どこにもない。
余命は三カ月だと言われた。
告知は、しなかった。
君に絶望を与えたくはなかったから。
早く元気になって、また会社を手伝ってくれと。
業績は良くなっているから、退院したら旅行しようと。
果たせない約束だけが増えていく。
私が嘘をつくたび、君は嬉しそうに笑った。
早く元気にならなくちゃと。
あなたと旅行がしたいからと。
でも、その言葉とは逆行するように、君は日に日に衰弱していき。
ごめんね……って、君は泣いた。
私の方が、いくら謝っても足りない。
ごめん。
ごめん……君を、幸せにすると誓ったのに。
一度も旅行に連れて行けなくて、ごめん。
君に苦労ばかりかけて、ごめん。
君を金持ちにさせてあげると約束したのに、私はただのほら吹きでしかなかった。
ありがとう、と君の唇がわずかに動く。
そうして君は、永遠に覚めることのない眠りについた。
外の雪景色以上に冷たい風が私の中に入り込んできて。
私は泣き叫んだ。
わしはあれから、絶望の中をさまよい歩いた。
わしより二歳年下の君は、今でも二十四歳の若く綺麗なままだ。
会社など、潰れようが死のうがどうでも良いと思っている時に、君の日記を見つけた。まだ元気だった頃の君が書いたその日記は、夢と希望で溢れかえっていた。
わしの夢は、君の夢でもあると知ったのだ。
だから、わしは、もう一度立ち上がった。
君との夢を、叶えるために。
君が見守ってくれていたからか、経営は少しずつ軌道に乗ってきた。
従業員も増えてそれなりの企業となり、大金持ちとまではいかなくとも、君に楽をさせてあげられるくらいまでにはなったよ。
優雅に社長夫人として、習い事なんかをさせてあげたかったなぁ。
そうそう、一九九二年には日本にも骨髄バンクが誕生して、わしはすぐにドナー登録をした。
白血病は死の病と言われたのが嘘のようで、今では死亡率がグンと下がっている。この治療法とシステムが、あの時代にあったなら……と考えずにはいられない。
せめて白血病になった人への手助けがしたくてドナー登録をしたが、ついぞその出番は回ってこなかった。
五十五歳でドナーは引退せねばならず、誰にも骨髄液を提供できなかった事が心残りだ。
しかし、ドナーとして骨髄液を提供してくれた従業員がいた。
君を亡くした時のわしと同じ、二十六歳の青年だ。
もちろん、わしの気持ちなど彼は知らないだろう。けれども、わしは嬉しかった。
白血病になった誰かを救ってくれた事が。
提供できなかったわしと、そして君までも救ってくれた気がして。
わしの心は、ようやく、晴れた。
わしは、誰とも再婚をしなかったよ。これからもせんだろう。
雪の降る季節になると、いつも以上に君を思い出す。
新雪を踏みしめても、そこにはわしの足跡しかない事に、幾度絶望を覚えたことか分からない。
夫婦の足跡が……軌跡が、ない。
わしは、ずっとそう思っていた。
後ろばかり振り返っていたから、気付けなかった。
前を見れば、君が指し示してくれたあしあとがあったというのに。
わしのあしあとは、君のあしあとでもあったというのに。
「社長ー!」
墓参りからの帰り道、知った声が耳に入る。ふと見ると、ドナーになったことのあるわしの従業員が、雪かき用のスコップを持って手を上げていた。
「おお、進藤君か。どうした?」
「良かったら、晩御飯でも食べて行かれませんか? うちの妻の料理は、結構美味しいんですよ」
わしはフッと笑った。君のあしあとを追いかけていると、良い事がある。
のろける従業員を見ながら食事をいうのも良いだろう。
「そうかね。じゃあお邪魔するよ」
「はい、ぜひ!!」
子どもの出来なかったわしらだが、従業員は全員子どものようなものだ。
年寄りのわしを嫌がりもせず、みんな慕ってくれている。
これも、みんな君が仕向けてくれたのか?
わしは彼の後に続いて家の中に入った。そこに、君のあしあとがあるような気がして。
わしは君のあしあとを追い続けるだろう。
いつか、君に追いつけるように。
そして──
いつかまた、君に出会える事を願って。
いや、出会ったというのは語弊があるかもしれない。
僕が通っていた高校には定時制があって、君はその夜間学校に通っていた。だから、実際に校内で会った事はなかった。
僕の高校では、一年生は三階、二年生は二階、三年生は一階の教室を使っている。夜学の人達が使う教室は一階の三年生教室のようだった。盗難防止のために私物を机の中に置いておくのは厳禁だったので、教科書は毎日持ち帰ってちゃんと勉強しろと先生に言われていた。
朝、学校に来ると、夜学の人達に机を落書きされている人もいた。定時制じゃなくたって机を傷つけたりする奴らはいたし、そこは人それぞれだろう。
けど、僕の机はそんな事をされた事がなかった。この机には誰も座っていないのだろうか?
少し気になった僕はある日、小さなメモを机に貼り付けてから帰った。
『いつも机をきれいに使ってくれて、ありがとう』と。
次の日学校に行くと、そのメモの下に、小さな字で『こちらこそ、いつも使わせてくれてありがとうございます』と書かれてた。
小さくとも達筆で、その字に僕は目を奪われた。
相手が男なのか女なのか、その時の僕には分からない。ただ、これを書いた人にものすごく興味を覚えたのは確かだ。
それから僕は毎日、机にメモを貼り付けて帰った。
内容はくだらないことばかりだ。今日は暑いね。体育でこんな事をやったよ。どこどこのラーメンが美味しい。
そんな内容にも関わらず、達筆のその人はちゃんと一言だけ返事をくれる。
アイスが美味しい季節ですね、とか、こっちも今日は体育でした、とか。
席替えをした時にはもう返事は来ないかと思ったけど、僕の席をそのメモで探し当ててくれたんだろう。やっぱり達筆な字がメモの端に寄せられていた。
そうして約一年、僕たちのやり取りは続いた。
けれど、もう三年だった僕は卒業間際だった。
僕は焦った。この一年だけで終わるのも良いかもしれない。でも、僕は君に会ってみたかった。
その日、僕は意を決してメモを残した。『夜間学校が終わる時間に校門前で待っています』と。
そして……君に出会った。
君は、長いおさげ姿が特徴の、可愛らしい女の子だった。
服装はつぎはぎだらけの……いわゆるおんぼろだったけど。僕はそんな君に強く惹かれた。
出会ったのは夜だったので、喜んでくれると同時に警戒をされてしまったのも、良い思い出として残っている。
僕はどうにかこうにか、君の仕事が休みの昼間に会おうと、約束を取り付ける事が出来た。
僕たちは、そうやって親交を深めて行った。
俺は、特に不自由なく生きてきた男だった。
金持ちでもなければ、特別貧乏でもない。親には大学に行きたいなら行って良いと言われていて、地元の大学に通っていた。
二つ年下の君は働きながら、四年で定時制高校を卒業した。
君はすごく勉強熱心だったな。でも、家が驚くほど貧乏で、働かざるを得なかった。
親の庇護の下、ぬくぬくと遊びながら勉強している俺とは大違いだった。
だから、そこに惹かれたんだと思う。
まだ付き合ってもいなかったのに、俺が大学を卒業したら結婚してくれってプロポーズをした。
君の驚いた顔を、写真におさめておきたかったよ。流行りのポラロイドカメラを持っていれば良かったと悔やんだ。それほど君は、可愛らしかった。
周りに色々反対されもしたけど、君の気持ちも俺の気持ちも固かったから、駆け落ち同然で結婚した。
幸せな日々が待っていると、その時の俺は信じていたんだ。
君と一緒に居られるなら、それだけで毎日が幸せだって。
駆け落ちをしてからの生活は、大変だった。
世の中の景気は良かったようだが、底辺も確実にいた。その底辺が、俺たちだった。
君に貧乏暮らしはさせたくはなかった。君がずっと苦労していたことを知っていたから。
それなのに、俺と駆け落ちしてしまったがために、やっぱり貧乏暮らしを強いてしまっている。
俺は一つの目標を立てた。金持ちになって、君に楽をさせてやろうと。
低賃金で働いているだけでは、いつまでたってもこのループからは抜け出せそうにない。
なけなしの貯金をはたいて、各所に頭を下げてお金を借り、小さな会社を立ち上げた。君もそれを応援してくれた。
この会社を大きくして、必ず君に贅沢三昧させてやるのだと。
俺は、その夢に向かって走り出した。
しかし私のその夢は、早くも行き詰まってしまった。
思うように売り上げが伸びず、ただひたすら頭を下げる毎日。
君を取引先に出向かせて、何度も何度も頭を下げさせてしまった。
君を幸せにすると約束したのに。
ごめんな……ごめん、と君に頭を下げると、『私にまで謝らなくていいのよ』と優しく笑ってくれる君。
それが嬉しくて、申し訳なくて、たまらなく辛くて。
絶対にいつか、君に楽をさせてあげるからと。
楽しみにしてると微笑む君の頬にキスをして。君を、抱きしめた。
それから、しばらくの事だった。
君が病に倒れたのは。
微熱が続いていたのを、君はひたすらに隠していた。
ある日突然鼻血を出して倒れて、私は救急車を呼んだ。
詳しい検査をした結果、君は……白血病と診断された。
私は頭が真っ白になった。
白血病は死の病気だ。治癒方法などない、死の病。
発症すれば、百パーセント死んでしまう。
どうして。
どうして、どうして。
どうして君なんだ。
真面目で、優しくて、一生懸命で。
誰より愛しい君が、どうして死ななきゃならない?
世の中には死んでも構わない悪い奴らなんていくらでもいるだろう。
君が死ななきゃいけない理由なんて、どこにもない。
余命は三カ月だと言われた。
告知は、しなかった。
君に絶望を与えたくはなかったから。
早く元気になって、また会社を手伝ってくれと。
業績は良くなっているから、退院したら旅行しようと。
果たせない約束だけが増えていく。
私が嘘をつくたび、君は嬉しそうに笑った。
早く元気にならなくちゃと。
あなたと旅行がしたいからと。
でも、その言葉とは逆行するように、君は日に日に衰弱していき。
ごめんね……って、君は泣いた。
私の方が、いくら謝っても足りない。
ごめん。
ごめん……君を、幸せにすると誓ったのに。
一度も旅行に連れて行けなくて、ごめん。
君に苦労ばかりかけて、ごめん。
君を金持ちにさせてあげると約束したのに、私はただのほら吹きでしかなかった。
ありがとう、と君の唇がわずかに動く。
そうして君は、永遠に覚めることのない眠りについた。
外の雪景色以上に冷たい風が私の中に入り込んできて。
私は泣き叫んだ。
わしはあれから、絶望の中をさまよい歩いた。
わしより二歳年下の君は、今でも二十四歳の若く綺麗なままだ。
会社など、潰れようが死のうがどうでも良いと思っている時に、君の日記を見つけた。まだ元気だった頃の君が書いたその日記は、夢と希望で溢れかえっていた。
わしの夢は、君の夢でもあると知ったのだ。
だから、わしは、もう一度立ち上がった。
君との夢を、叶えるために。
君が見守ってくれていたからか、経営は少しずつ軌道に乗ってきた。
従業員も増えてそれなりの企業となり、大金持ちとまではいかなくとも、君に楽をさせてあげられるくらいまでにはなったよ。
優雅に社長夫人として、習い事なんかをさせてあげたかったなぁ。
そうそう、一九九二年には日本にも骨髄バンクが誕生して、わしはすぐにドナー登録をした。
白血病は死の病と言われたのが嘘のようで、今では死亡率がグンと下がっている。この治療法とシステムが、あの時代にあったなら……と考えずにはいられない。
せめて白血病になった人への手助けがしたくてドナー登録をしたが、ついぞその出番は回ってこなかった。
五十五歳でドナーは引退せねばならず、誰にも骨髄液を提供できなかった事が心残りだ。
しかし、ドナーとして骨髄液を提供してくれた従業員がいた。
君を亡くした時のわしと同じ、二十六歳の青年だ。
もちろん、わしの気持ちなど彼は知らないだろう。けれども、わしは嬉しかった。
白血病になった誰かを救ってくれた事が。
提供できなかったわしと、そして君までも救ってくれた気がして。
わしの心は、ようやく、晴れた。
わしは、誰とも再婚をしなかったよ。これからもせんだろう。
雪の降る季節になると、いつも以上に君を思い出す。
新雪を踏みしめても、そこにはわしの足跡しかない事に、幾度絶望を覚えたことか分からない。
夫婦の足跡が……軌跡が、ない。
わしは、ずっとそう思っていた。
後ろばかり振り返っていたから、気付けなかった。
前を見れば、君が指し示してくれたあしあとがあったというのに。
わしのあしあとは、君のあしあとでもあったというのに。
「社長ー!」
墓参りからの帰り道、知った声が耳に入る。ふと見ると、ドナーになったことのあるわしの従業員が、雪かき用のスコップを持って手を上げていた。
「おお、進藤君か。どうした?」
「良かったら、晩御飯でも食べて行かれませんか? うちの妻の料理は、結構美味しいんですよ」
わしはフッと笑った。君のあしあとを追いかけていると、良い事がある。
のろける従業員を見ながら食事をいうのも良いだろう。
「そうかね。じゃあお邪魔するよ」
「はい、ぜひ!!」
子どもの出来なかったわしらだが、従業員は全員子どものようなものだ。
年寄りのわしを嫌がりもせず、みんな慕ってくれている。
これも、みんな君が仕向けてくれたのか?
わしは彼の後に続いて家の中に入った。そこに、君のあしあとがあるような気がして。
わしは君のあしあとを追い続けるだろう。
いつか、君に追いつけるように。
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いつかまた、君に出会える事を願って。
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