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08.後悔は、ない。
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ターンタータターン。
ターンタータターン。
パイプオルガンの曲に合わせて、藍美がおじさんと……いや、お義父さんと歩いて来る。
お義父さんとバトンタッチした俺は、神父の前で藍美と向かい合った。
「紀一郎、あなたは病める時も健やかなる時も、妻を愛する事を誓いますか?」
「誓いません。でも結婚します」
「藍美、あなたは病める時も健やかなる時も、夫を愛する事を誓いますか?」
「誓いません。でも結婚します!」
そうして俺たちは、キツネタヌキと言い合いながらキスをして、二十三歳で結婚した。
***
「きっくん……」
ピッ……ピッ……
ゆっくりと刻む、電子音がする。
鼓動が、自分でも小さく遅くなっている事が分かる。
「あい……み……」
しわがれた声。
ベッドに横たわる俺を、心配そうに見つめてくれる藍美。
ああ、藍美は可愛い。
九十歳を迎えた今でも、世界で一番可愛いよ。
しわくちゃになった手も顔も、何もかもが愛おしい。
「きっくん……っ」
子供たちの前でも、孫たちの前でも、ひ孫たちの前でも。藍美は俺の事を、昔と変わらず『きっくん』と呼びつづけてくれた。
それが、何より嬉しかったよ、俺は──。
先に逝く事になって、ごめんな、藍美。
ああ、楽しかったなぁ。
藍美と新婚旅行。初めての海外。
風も吹かず絶景だったウユニ塩湖が、今も鮮明に記憶に残ってる。
藍美は大喜びではしゃいで、その姿がまた綺麗だったんだ。
子供は四人だったな。五人目は生まれずに流産してしまった。
藍美は、自分が高齢出産になるにも関わらず五人目を望んでしまったからだって自分を責めて、俺と流れた子供に泣いて謝ってたっけ。
そんな風に泣いてくれる母親がいて、生まれて来られなかった子も幸せだったと思うよ。
あれは、決して藍美のせいなんかじゃなかった。
経済的に苦しくて、無理して働かせてしまった俺が悪かったんだよ。ごめんな……。
孫が生まれて、ひ孫が生まれて、そのお世話も藍美は積極的にしてくれたよな。
大変だったと思う。
絶対に健康で長生きしようねって、考えられたおいしい食事を、毎日嫌がりもせず用意してくれた。
そのおかげで、この年まで大きな病気をせず生きられたよ。
好きな人に好きと言われたら死ぬ病の薬は、結局開発されなかった。
キツネとタヌキで代用して、合言葉のように言ってたな。
俺がキツネって言うと、藍美は必ずタヌキって応えてくれる。
朝起きてはキツネタヌキ、昼もキツネタヌキ、夜もキツネタヌキ。
多分、どの夫婦よりもたくさんの愛情表現をしたと思う。
夜の営みの時のキツネタヌキは、思わず笑っちゃったけどな。
笑顔のある、良い家庭を築けた。
それもこれも、全部藍美のおかげだよ。
中学からの藍美の夢だった、『おじいちゃんとおばあちゃんになってもきっくんとラブラブ街道⭐︎子沢山計画』は上手くいったよな?
藍美を幸せに出来たって、自負しているよ。
誰より、俺が一番幸せだった。
でも残念ながら、俺はここまでみたいだ。
体が自由に動かないし、頭もぼうっとしてくる。
「あ、い、み……ありが……とう……」
俺の手を握る藍美を見て微笑む。上手く笑えているかは、分からなかったけど。
「きっくん……お願いがあるの」
お願い? と俺は心の中で復唱した。
こんな、もう死を迎えるだけの俺に、藍美の望みを叶える事なんて、とてもじゃないが出来そうにない。
「あのね……あの言葉を、言って欲しいの」
あの、言葉。
思い当たる言葉は、一つしかなかった。
ずっと、キツネとタヌキで誤魔化してきた、あの言葉。
「なに、を……」
「お願い、言って……きっくん……」
何を馬鹿な事を言っているのかと、問いただしたかった。
九十歳と言えども、藍美は俺と違ってピンシャンしている。
このままなら、百歳までだって生きられるだろう。
「聞きたいんよ……最期くらい、あの言葉をうちに聞かせて……?」
涙を浮かばせて懇願してくる藍美。
ああ、ずるいな。
その可愛い方言で言われたら、俺は断る術を知らない。
けど、やっぱり……俺は藍美を死なせたくはない。
「……言えば、あいみ、も……」
「もう、ええんよ。ここまで生かしてもろて、なんも悔いはないわ」
「けど……」
「聞かせて欲しいんよ。きっくんの、うちに対する気持ちを……一生に一回くらい、聞いてもバチ当たらんやろ?」
「あいみ……」
そうだな……。
好きだって、ずっと言いたかったけど言えなかった。
その言葉を、最期に望んで何が悪い?
神様に残酷な病を押し付けられた俺たちの、これが最期のあらがいだ。
俺たちにとって『好き』という言葉は。
最期の。
偽りのない。
真実の。
愛情表現だ。
「あいみ、も、言って、くれるか……」
だから、俺も聞きたい。
藍美の『好き』って言葉を。
これが、本当に最期だから。
「ええよ。……一緒に、言おな?」
藍美の穏やかな笑みに、俺も微笑んで見せる。
ああ、望んでやまなかった言葉を、死の淵にようやく聞けるのか。
「藍美……」
「きっくん」
俺たちは、お互いの瞳をしっかりと見つめ合って。
「「好き」」
藍美の声が耳に入ってきた途端、俺の息は止まった。
ほとんど止まりかけてたからか、存外苦しくはない。
藍美がどさりと俺の胸に倒れてきて、俺は愛する妻を抱きしめた。
ありがとう、藍美……。
その告白、しっかり受け止めたからな。
一緒に逝こう。
あの世でいっぱいいっぱい、好きだって言おう。
しばらくして、藍美はピクリとも動かなくなった。
俺の事を、本当に好きでいてくれたんだな。
最期の最期まで、ありがとう……な……
俺は藍美の背中を抱きしめたまま、そっと目を瞑った。
柔らかく温かい光が、俺たちを優しく包んでくれている。
藍美……
きっくん。
『だいすき』
END
ターンタータターン。
パイプオルガンの曲に合わせて、藍美がおじさんと……いや、お義父さんと歩いて来る。
お義父さんとバトンタッチした俺は、神父の前で藍美と向かい合った。
「紀一郎、あなたは病める時も健やかなる時も、妻を愛する事を誓いますか?」
「誓いません。でも結婚します」
「藍美、あなたは病める時も健やかなる時も、夫を愛する事を誓いますか?」
「誓いません。でも結婚します!」
そうして俺たちは、キツネタヌキと言い合いながらキスをして、二十三歳で結婚した。
***
「きっくん……」
ピッ……ピッ……
ゆっくりと刻む、電子音がする。
鼓動が、自分でも小さく遅くなっている事が分かる。
「あい……み……」
しわがれた声。
ベッドに横たわる俺を、心配そうに見つめてくれる藍美。
ああ、藍美は可愛い。
九十歳を迎えた今でも、世界で一番可愛いよ。
しわくちゃになった手も顔も、何もかもが愛おしい。
「きっくん……っ」
子供たちの前でも、孫たちの前でも、ひ孫たちの前でも。藍美は俺の事を、昔と変わらず『きっくん』と呼びつづけてくれた。
それが、何より嬉しかったよ、俺は──。
先に逝く事になって、ごめんな、藍美。
ああ、楽しかったなぁ。
藍美と新婚旅行。初めての海外。
風も吹かず絶景だったウユニ塩湖が、今も鮮明に記憶に残ってる。
藍美は大喜びではしゃいで、その姿がまた綺麗だったんだ。
子供は四人だったな。五人目は生まれずに流産してしまった。
藍美は、自分が高齢出産になるにも関わらず五人目を望んでしまったからだって自分を責めて、俺と流れた子供に泣いて謝ってたっけ。
そんな風に泣いてくれる母親がいて、生まれて来られなかった子も幸せだったと思うよ。
あれは、決して藍美のせいなんかじゃなかった。
経済的に苦しくて、無理して働かせてしまった俺が悪かったんだよ。ごめんな……。
孫が生まれて、ひ孫が生まれて、そのお世話も藍美は積極的にしてくれたよな。
大変だったと思う。
絶対に健康で長生きしようねって、考えられたおいしい食事を、毎日嫌がりもせず用意してくれた。
そのおかげで、この年まで大きな病気をせず生きられたよ。
好きな人に好きと言われたら死ぬ病の薬は、結局開発されなかった。
キツネとタヌキで代用して、合言葉のように言ってたな。
俺がキツネって言うと、藍美は必ずタヌキって応えてくれる。
朝起きてはキツネタヌキ、昼もキツネタヌキ、夜もキツネタヌキ。
多分、どの夫婦よりもたくさんの愛情表現をしたと思う。
夜の営みの時のキツネタヌキは、思わず笑っちゃったけどな。
笑顔のある、良い家庭を築けた。
それもこれも、全部藍美のおかげだよ。
中学からの藍美の夢だった、『おじいちゃんとおばあちゃんになってもきっくんとラブラブ街道⭐︎子沢山計画』は上手くいったよな?
藍美を幸せに出来たって、自負しているよ。
誰より、俺が一番幸せだった。
でも残念ながら、俺はここまでみたいだ。
体が自由に動かないし、頭もぼうっとしてくる。
「あ、い、み……ありが……とう……」
俺の手を握る藍美を見て微笑む。上手く笑えているかは、分からなかったけど。
「きっくん……お願いがあるの」
お願い? と俺は心の中で復唱した。
こんな、もう死を迎えるだけの俺に、藍美の望みを叶える事なんて、とてもじゃないが出来そうにない。
「あのね……あの言葉を、言って欲しいの」
あの、言葉。
思い当たる言葉は、一つしかなかった。
ずっと、キツネとタヌキで誤魔化してきた、あの言葉。
「なに、を……」
「お願い、言って……きっくん……」
何を馬鹿な事を言っているのかと、問いただしたかった。
九十歳と言えども、藍美は俺と違ってピンシャンしている。
このままなら、百歳までだって生きられるだろう。
「聞きたいんよ……最期くらい、あの言葉をうちに聞かせて……?」
涙を浮かばせて懇願してくる藍美。
ああ、ずるいな。
その可愛い方言で言われたら、俺は断る術を知らない。
けど、やっぱり……俺は藍美を死なせたくはない。
「……言えば、あいみ、も……」
「もう、ええんよ。ここまで生かしてもろて、なんも悔いはないわ」
「けど……」
「聞かせて欲しいんよ。きっくんの、うちに対する気持ちを……一生に一回くらい、聞いてもバチ当たらんやろ?」
「あいみ……」
そうだな……。
好きだって、ずっと言いたかったけど言えなかった。
その言葉を、最期に望んで何が悪い?
神様に残酷な病を押し付けられた俺たちの、これが最期のあらがいだ。
俺たちにとって『好き』という言葉は。
最期の。
偽りのない。
真実の。
愛情表現だ。
「あいみ、も、言って、くれるか……」
だから、俺も聞きたい。
藍美の『好き』って言葉を。
これが、本当に最期だから。
「ええよ。……一緒に、言おな?」
藍美の穏やかな笑みに、俺も微笑んで見せる。
ああ、望んでやまなかった言葉を、死の淵にようやく聞けるのか。
「藍美……」
「きっくん」
俺たちは、お互いの瞳をしっかりと見つめ合って。
「「好き」」
藍美の声が耳に入ってきた途端、俺の息は止まった。
ほとんど止まりかけてたからか、存外苦しくはない。
藍美がどさりと俺の胸に倒れてきて、俺は愛する妻を抱きしめた。
ありがとう、藍美……。
その告白、しっかり受け止めたからな。
一緒に逝こう。
あの世でいっぱいいっぱい、好きだって言おう。
しばらくして、藍美はピクリとも動かなくなった。
俺の事を、本当に好きでいてくれたんだな。
最期の最期まで、ありがとう……な……
俺は藍美の背中を抱きしめたまま、そっと目を瞑った。
柔らかく温かい光が、俺たちを優しく包んでくれている。
藍美……
きっくん。
『だいすき』
END
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