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第1話 びっくりする人
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レリア・クララックは筆を手に取った。
部屋の一室がアトリエとなっている。その中は絵の具の匂いで充満していた。
絵を描くのは昔から好きだった。子供に手の掛かる時期は少し離れていたが、また再開している。
娘は十六歳、名前はレリア。代々クララック家の女児は、同じ名前を継ぐことになっている。母親のレリアに似て、娘レリアもまた将来は美女を約束された顔立ちである。
息子は十五歳、名前はクロード。こちらは父親似で、少しギョロッとした目に、キリッとした眉。父親の商才を継いでいて、レリアには分からない商業の話でいつも盛り上がっている。
レリアが筆を進めていると、コンコンと扉がノックされた。
「はい」
「レリア、お客様だ」
夫ロベナーが、扉を開けて入って来た。カミルという、トレインチェの街で一番大きな美術館の館長を連れて。
「いつもお世話になっています。筆ははかどっておいでですか?」
カミルは長めの髪を後ろで束ねている。背も高くなく美形なので、少し女の様にも見える。中性的と言えなくもない。
「カミル様。いつも足を運んで頂いて、ありがとうございます」
「それが僕の仕事ですから」
とカミルは気さくに笑った。つられてレリアも微笑む。
「先日買い取らせて貰った『降臨と誕生』、とても評判がいいですよ。次回作を期待している方も多いんです」
「まぁ、本当に? 嬉しいわ」
「まだ展示されているところをご覧になっていないでしょう。一度来てみて下さい」
「そうですね。実際あの絵を目にした人の、反応を見てみたいわ」
「もしできるなら昼時に。びっくりする方が、レリアさんの絵をほぼ毎日見に来ていますよ」
「え? 誰かしら」
「それは会ってからのお楽しみです」
カミルは含みのある笑いを見せ、描きかけの絵と、過去に描いた作品を品定めして帰って行った。
「ねぇ、あなた。今日、美術館に行ってもいいかしら」
「ああ、好きにしろ。しかし、お前の絵が売り物になるとは思いもしなかったなぁ」
「カミル様のお陰よ。他の画商には、見向きもされなかったもの」
「画材を買うのもタダじゃ無いんだからな。これからは自分でどんどん売り込んで行け」
「……はい」
夫はお金を持っているくせに、どこかケチだ。全てにおいてケチという訳ではないが、絵を描くという趣味の為に金を使うのは、非生産的だと思っている節がある。だから画材を買うお金をせびるのは、毎回気が引けた。でももし、絵だけで食べていく事が出来たなら。
レリアは絵の具のついた服を脱ぎ、外出用の清楚な服を来た。
自分の絵は、あの広い館内のどこに飾られているのだろうか。人の背丈ほどもある大きな作品なので、見落とすことは無いだろう。
屋敷から外に出ると、日差しがきつく、レリアは白い日傘を差した。
日差しがきついと感じるのは、部屋に閉じこもってばかりいるせいだろう。もともとインドア派で、社交的な方でもない。別に人嫌いというわけではなく、おしゃべりも普通の女性と変わらぬ様に好きだ。ただ、それ以上に絵を描くのが好きと言うだけで。
館内に入ると、レリアは顔パスで通してくれた。カミルが言い含めておいてくれたのだろう。
レリアの描いた作品の場所に案内すると受付嬢は言ってくれたが、辞退した。久々の美術館だ。じっくり見て回るのも悪くない。
他の人の作品を見ながら歩を進めて行く。
ここは絵画ばかりでなく、彫刻やオブジェ、陶芸品まである。どれもこれも個性的で、素晴らしいと思えるものからよく分からないものまで、実に様々だ。
自分の作品は、一体どんな評価を得ているのだろうかと気になる。
そんなことを考えているうちに、メインホールへと辿り着いた。その、ど真ん中。そこに偉そうに鎮座している物を見て、レリアは卒倒しそうになった。
あれは『降臨と誕生』だ。間違えるはずもない。こんな目立つ場所に置かれているとは、思いもしていなかった。
レリアは恐縮しながらも自身の絵の前に立つ。
この絵が完成した時は、我ながら上手く出来たと思っていたが、名のある巨匠達の作品に囲まれるとぼやけて見えてしまう。こんな未熟な作品をメインホールに置かれるなど、恥ずかしくて死にそうだ。
「綺麗な絵だね。これは海かなぁ」
そんな声が隣から聞こえて、レリアは一歩下り耳をそば立てた。
「ね、何かな。あ、次のは綺麗な花畑だよ」
二人組はすぐに隣の作品に移ってしまった。がっくりきたが、それも仕方ない。これだけの美術館、限られた時間内に見ようと思うと、駆け足になるというものだ。
レリアは自分の作品の前に置かれた、長椅子に腰掛ける。しばらく客の流れを見ていたが、立ち止まる人が数人いたものの、すぐに去ってしまう。感想も似たり寄ったりだ。海の作品だ、と。
海ではないんだけれど……。
少し息を吐くと、スッと隣に誰かが座った。驚いて顔を上げると、そこには金髪の騎士が座っている。
「あ、失礼」
彼はレリアを驚かせたのを謝るかのように、そう言った。
「い、いいえ……」
急に隣に座られた事より、その美形な顔の方に驚く。
その顔はミハエル騎士団で隊長を務める、アクセル・ユーバシャールその人だったから。
見てはいけないと思いつつ、チラチラと彼を覗き見てしまう。
何度見ても本物だ。本物のアクセルだ。カミルがびっくりする人、と言っていたのはアクセルの事だったのか。
まさか、アクセル様が私の作品を……。
アクセルがレリアの作品を見る目は真剣で、どこか優しい。
そして、その端正な横顔は、見惚れるほど美しい。
いつの間にか凝視してしまっていて、アクセルはその視線に応えるかの様に、いきなりこちらを向いた。
「あなたも、この作品を見に?」
「え? ええ、まぁ……」
横顔も良いが、正面からの彼はなお良い。巷の若い女の子が、きゃあきゃあと騒ぐのも頷ける。
「良い作品だ。俺は美術には疎いが、これには惹かれる。これを描いた者は、これがデビュー作だというから驚きだ」
「そ、そうですか。この……海の様な絵の、どこがお気に入りですか?」
「皆は海だというが、俺は空の絵に見える。手前の水の揺らぎは膜に過ぎない。その奥に、澄み渡る空が見える」
レリアは目を見開いた。自分の作品を、正しく理解してくれている人がいる。
「ええ、この水は羊水なんです。お腹の中にいる赤ん坊が、かつて過ごしていた空を思い出している絵なんです」
思わず説明を入れると、アクセルは驚きの顔を見せた。
「もしかして、あなたがこの絵を?」
「は、はい。レリア・クララックと申します」
「あなたが……!」
アクセルは感嘆の声を上げ、長椅子から立ち上がった。つられてレリアも腰を上げる。
「初めまして、アクセル・ユーバシャールです」
「存じております。有名ですもの」
「一度、この作者の方にお会いしたいと思っていました」
「こちらこそ、お会い出来て光栄です」
差し出された手をそっと握ると、両手で握り返される。その手は暖かくて優しくて、そしてスマートだ。
嫌味のない握り方に、彼の育ちの良さを感じる。ユーバシャール家と言えば、このファレンテイン貴族共和国でも五指に入ると言われる高貴な貴族だ。その資産は数多で、国家資産にも匹敵すると言われている。
「失礼ですが、お食事は済まされましたか」
「いいえ、まだ」
「もしよろしければ、館内のレストランで一緒にいかがです? 絵の話を伺いたい」
まさか、そんな騎士としても貴族としても有名な彼に食事に誘われるとは思わなかった。あまりの事態に、先ほどから頭が追いついて行けていない。
「えと、私なんかの話で良ければ……」
「有難う」
ニコッと微笑まれると、腰が砕けてしまいそうだ。年甲斐も無く、きゃあきゃあと叫びたくなる。
「こっちです」
彼は慣れた様子で、館内レストランに向かって行く。あまりの事態にふわふわと夢心地でレリアもそれに続いた。
部屋の一室がアトリエとなっている。その中は絵の具の匂いで充満していた。
絵を描くのは昔から好きだった。子供に手の掛かる時期は少し離れていたが、また再開している。
娘は十六歳、名前はレリア。代々クララック家の女児は、同じ名前を継ぐことになっている。母親のレリアに似て、娘レリアもまた将来は美女を約束された顔立ちである。
息子は十五歳、名前はクロード。こちらは父親似で、少しギョロッとした目に、キリッとした眉。父親の商才を継いでいて、レリアには分からない商業の話でいつも盛り上がっている。
レリアが筆を進めていると、コンコンと扉がノックされた。
「はい」
「レリア、お客様だ」
夫ロベナーが、扉を開けて入って来た。カミルという、トレインチェの街で一番大きな美術館の館長を連れて。
「いつもお世話になっています。筆ははかどっておいでですか?」
カミルは長めの髪を後ろで束ねている。背も高くなく美形なので、少し女の様にも見える。中性的と言えなくもない。
「カミル様。いつも足を運んで頂いて、ありがとうございます」
「それが僕の仕事ですから」
とカミルは気さくに笑った。つられてレリアも微笑む。
「先日買い取らせて貰った『降臨と誕生』、とても評判がいいですよ。次回作を期待している方も多いんです」
「まぁ、本当に? 嬉しいわ」
「まだ展示されているところをご覧になっていないでしょう。一度来てみて下さい」
「そうですね。実際あの絵を目にした人の、反応を見てみたいわ」
「もしできるなら昼時に。びっくりする方が、レリアさんの絵をほぼ毎日見に来ていますよ」
「え? 誰かしら」
「それは会ってからのお楽しみです」
カミルは含みのある笑いを見せ、描きかけの絵と、過去に描いた作品を品定めして帰って行った。
「ねぇ、あなた。今日、美術館に行ってもいいかしら」
「ああ、好きにしろ。しかし、お前の絵が売り物になるとは思いもしなかったなぁ」
「カミル様のお陰よ。他の画商には、見向きもされなかったもの」
「画材を買うのもタダじゃ無いんだからな。これからは自分でどんどん売り込んで行け」
「……はい」
夫はお金を持っているくせに、どこかケチだ。全てにおいてケチという訳ではないが、絵を描くという趣味の為に金を使うのは、非生産的だと思っている節がある。だから画材を買うお金をせびるのは、毎回気が引けた。でももし、絵だけで食べていく事が出来たなら。
レリアは絵の具のついた服を脱ぎ、外出用の清楚な服を来た。
自分の絵は、あの広い館内のどこに飾られているのだろうか。人の背丈ほどもある大きな作品なので、見落とすことは無いだろう。
屋敷から外に出ると、日差しがきつく、レリアは白い日傘を差した。
日差しがきついと感じるのは、部屋に閉じこもってばかりいるせいだろう。もともとインドア派で、社交的な方でもない。別に人嫌いというわけではなく、おしゃべりも普通の女性と変わらぬ様に好きだ。ただ、それ以上に絵を描くのが好きと言うだけで。
館内に入ると、レリアは顔パスで通してくれた。カミルが言い含めておいてくれたのだろう。
レリアの描いた作品の場所に案内すると受付嬢は言ってくれたが、辞退した。久々の美術館だ。じっくり見て回るのも悪くない。
他の人の作品を見ながら歩を進めて行く。
ここは絵画ばかりでなく、彫刻やオブジェ、陶芸品まである。どれもこれも個性的で、素晴らしいと思えるものからよく分からないものまで、実に様々だ。
自分の作品は、一体どんな評価を得ているのだろうかと気になる。
そんなことを考えているうちに、メインホールへと辿り着いた。その、ど真ん中。そこに偉そうに鎮座している物を見て、レリアは卒倒しそうになった。
あれは『降臨と誕生』だ。間違えるはずもない。こんな目立つ場所に置かれているとは、思いもしていなかった。
レリアは恐縮しながらも自身の絵の前に立つ。
この絵が完成した時は、我ながら上手く出来たと思っていたが、名のある巨匠達の作品に囲まれるとぼやけて見えてしまう。こんな未熟な作品をメインホールに置かれるなど、恥ずかしくて死にそうだ。
「綺麗な絵だね。これは海かなぁ」
そんな声が隣から聞こえて、レリアは一歩下り耳をそば立てた。
「ね、何かな。あ、次のは綺麗な花畑だよ」
二人組はすぐに隣の作品に移ってしまった。がっくりきたが、それも仕方ない。これだけの美術館、限られた時間内に見ようと思うと、駆け足になるというものだ。
レリアは自分の作品の前に置かれた、長椅子に腰掛ける。しばらく客の流れを見ていたが、立ち止まる人が数人いたものの、すぐに去ってしまう。感想も似たり寄ったりだ。海の作品だ、と。
海ではないんだけれど……。
少し息を吐くと、スッと隣に誰かが座った。驚いて顔を上げると、そこには金髪の騎士が座っている。
「あ、失礼」
彼はレリアを驚かせたのを謝るかのように、そう言った。
「い、いいえ……」
急に隣に座られた事より、その美形な顔の方に驚く。
その顔はミハエル騎士団で隊長を務める、アクセル・ユーバシャールその人だったから。
見てはいけないと思いつつ、チラチラと彼を覗き見てしまう。
何度見ても本物だ。本物のアクセルだ。カミルがびっくりする人、と言っていたのはアクセルの事だったのか。
まさか、アクセル様が私の作品を……。
アクセルがレリアの作品を見る目は真剣で、どこか優しい。
そして、その端正な横顔は、見惚れるほど美しい。
いつの間にか凝視してしまっていて、アクセルはその視線に応えるかの様に、いきなりこちらを向いた。
「あなたも、この作品を見に?」
「え? ええ、まぁ……」
横顔も良いが、正面からの彼はなお良い。巷の若い女の子が、きゃあきゃあと騒ぐのも頷ける。
「良い作品だ。俺は美術には疎いが、これには惹かれる。これを描いた者は、これがデビュー作だというから驚きだ」
「そ、そうですか。この……海の様な絵の、どこがお気に入りですか?」
「皆は海だというが、俺は空の絵に見える。手前の水の揺らぎは膜に過ぎない。その奥に、澄み渡る空が見える」
レリアは目を見開いた。自分の作品を、正しく理解してくれている人がいる。
「ええ、この水は羊水なんです。お腹の中にいる赤ん坊が、かつて過ごしていた空を思い出している絵なんです」
思わず説明を入れると、アクセルは驚きの顔を見せた。
「もしかして、あなたがこの絵を?」
「は、はい。レリア・クララックと申します」
「あなたが……!」
アクセルは感嘆の声を上げ、長椅子から立ち上がった。つられてレリアも腰を上げる。
「初めまして、アクセル・ユーバシャールです」
「存じております。有名ですもの」
「一度、この作者の方にお会いしたいと思っていました」
「こちらこそ、お会い出来て光栄です」
差し出された手をそっと握ると、両手で握り返される。その手は暖かくて優しくて、そしてスマートだ。
嫌味のない握り方に、彼の育ちの良さを感じる。ユーバシャール家と言えば、このファレンテイン貴族共和国でも五指に入ると言われる高貴な貴族だ。その資産は数多で、国家資産にも匹敵すると言われている。
「失礼ですが、お食事は済まされましたか」
「いいえ、まだ」
「もしよろしければ、館内のレストランで一緒にいかがです? 絵の話を伺いたい」
まさか、そんな騎士としても貴族としても有名な彼に食事に誘われるとは思わなかった。あまりの事態に、先ほどから頭が追いついて行けていない。
「えと、私なんかの話で良ければ……」
「有難う」
ニコッと微笑まれると、腰が砕けてしまいそうだ。年甲斐も無く、きゃあきゃあと叫びたくなる。
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