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精霊の剣
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それは夢だったのかもしれない。
光の玉がふわふわと舞い踊る幻想的な空間。
その不思議な光が戯れているのを
ぼんやりと見つめていた。
右手には見覚えのない薙刀があった。
ぼんやりとその剣先を見ていると、
ほのかに光っているように見えた。
よく見ると、光の玉が剣先あたりで
出たり入ったりしていた。
あの光の玉がこの薙刀の剣先を
ぼんやりと光らせているのか。
なんだか温かい感じがするな。
でも、俺こんな薙刀持ってたっけ?
夢の中のような雰囲気なのに、
少し頭が冴えてきたのか、
記憶にない薙刀を持っている事が
気になってきた。
確か、黒い邪神と戦う前に
剣を手渡されたはずだけど。
その剣の形が思い出せない。
おかしいな。
・・・そう言えば俺どうしたんだろう?
・・・そっか、逃げられたんだ。
倒せなかったんだ。。
それで俺はどうなったんだっけ?
思い出せないな。
この薙刀、持っていると安心感がある。
守られているような安心感が。
そっか、俺は剣より薙刀の方が
持ちやすかったから、この形を
願ったような気がする。
そうだ、これはドワーフ族の戦士から
手渡された剣だったはずだ。
いつの間に薙刀に変わっていたんだろう。
元に戻せるのかな。
まだぼんやりとした感覚の頭で
そんなことを思っていると、
薙刀全体が強く光りだした。
光の玉がたくさん薙刀の中に入っていく。
強い光を放っていた薙刀が短くなって
剣の形になっても、淡い光を放っていた。
精霊の宿った精霊剣って感じだな。
不思議と重さが感じられない。
まるで持っていないかのような軽さだ。
これってイメージで変わるのかな。
そんな事を思っていると、何か
柔らかいものに包まれている気がした。
顔を起こすと周りには光る毛並みがあった。
今まで神狼のお腹をモフりながら
眠っていたようだ。
「目が覚めたか、カケル。
うむ、神狼から神気の補給を
終えたようじゃな。
邪神のやつは逃げたのじゃ。
そうじゃ、
サラスヴァティの残していった
龍王に助力してもらったのじゃ。
感謝してやって欲しいのじゃ。」
「ありがとうございます。
晶龍の龍王様。」
『いや、あの方の命に従ったまでの事。』
巨体に似合わず、謙虚な龍王様のようだ。
俺は後ろに控えている戦士達にもお礼を言った。
「「「我らは役に立っておりません。
どうか、いえ、せめてあの邪神を
討伐されるまではご一緒させて頂きたい。」」」
鬼人族、獣人族、エルフ族、
ドワーフ族の戦士達が声も想いも揃えて
そう願い出てくれた。
思わず、目から何か溢れそうになった。
「まだ未熟者ですが、皆様に力添え頂けると
心強いです。よろしくお願いします。」
国王陛下方も同じように願い出てきてくれて
俺は目が潤みっぱなしになってしまった。
晶龍王からはこの世界はサラスヴァティ様が
戻られるまでは、このまま繋いでおくので、
ここにいる水龍や晶龍の討伐で力をつけ、
落とす素材で装備を固めると良いと言ってくれた。
オリハルコンやアダマンタイトで出来た鱗が
手に入ることも皆を活気づけたけど、
精霊の剣が手に入ることもあるというと、
ドワーフ族が目をむいた。
俺に手渡してくれた剣も精霊の力の宿った剣で、
これを作るのに200年かかったそうだ。
そんな凄いものは頂けないからと
返そうとしたけど、
新しい精霊の剣か、素材が揃うまでは
せめて使って欲しいと頭を下げられてしまった。
使いこなせるようになるまで鍛錬するのじゃと
小天狗様の危険なスイッチが入ってしまった。
水龍を5頭、晶龍を2頭倒したところで
皆疲労感が強くなっていたので、
一旦屋敷に戻ることになった。
黒い門を越えて外に出ると、
ジークさん達が物々しい装備で取り囲んでいた。
俺たちの姿を見て、小さく息を吐くと、
ダンジョン討伐隊のノブマサ隊長から、
この世界の資源について話を始めていた。
この国の冒険者ギルドに属しているものは
優先的に入る許可を与えるが、諸外国の冒険者は
認可制とするとのことだ。
素材が素材だけに横取りしようとするものも
現れることを想定して、警備人数の増員と、
聖女様方の結界を継続的に張ることも
話が出ていた。
聖女様方の結界には時間制限があるそうだ。
怪我人の治療の必要もあるので、
臨時の詰所を建てるという話もでていた。
小天狗様からは、
この街の人の仕事を奪ってはいかんのじゃ
と釘を刺されていたので、
俺は黙って聞き流していた。
一通り、話が済んだので、先に戻られた国王陛下と
近衛兵団、エレノア神殿長の後を追って
ダンジョン討伐隊、各種族の戦士達と
ザラさん達と一緒に俺達は屋敷を目指し移動を始めた。
途中、街でザラさん達が頼んでいた食材とかを受け取って
俺の亜空間収納に入れてから屋敷を目指した。
各種族の戦士達は国王陛下の神殿(お城?)で
ゆっくりされるそうだ。
街でメイドさん達を大勢雇い入れて戻っていったから、
大名行列みたいな感じになっていた。
国王陛下の神殿に向かう道で、
シロミズチ様、精霊様達が待ってくれていた。
各種族の戦士達は女神様、精霊様にその場で礼拝を
始めたから、聖域の中は少し賑やかになった。
しっかり、エレノア神殿長のお祈りは神殿内でと
お小言を言われて、皆頭をかきながら移動していった。
エルフ族の戦士達は女神様の神殿で
先に礼拝をしていきたいそうだ。
エルフ族の長は俺の顔をじっくりと見て
目を潤ませておられた。
長命の種族なので、実際にあの方にお会いしたことが
あるのだそうだ。
とてもよく似ておいでだと言われ、手を取ると
感涙されてしまった。
俺なんて大したことのない人間なんだけどな。
「いや、カケル殿は精一杯頑張ったのだ。
逃げられたとはいえ、追い込んだだけでも
良しとするところなのだ。」
「シロミズチは優しいのじゃ。
カケル、倒しきれなかったのは
そなたの弱さと甘さなのじゃ。
思い知ったであろう。
これからは鍛錬に励むのじゃ。
今日のところは英気を養うのじゃ。」
シロミズチ様と小天狗様からそう言われると、
反省するところがいっぱい浮かんできて、
少ししょんぼりしてしまった。
・・・・・
あ、女神様がお呼びだ。
周りの皆さんに声をかけて、
俺は精霊の剣を薙刀に変えて、
破邪の舞を舞い始めた。
エルフ族の長が静かに感涙していた。
やがて白い霧が立ち込めると
ヘスティア様が顕現された。
「カケル、
その精霊の剣も
いいように使えているわね。
加護をかけておいてあげるわ。
大事に使ってね。
じゃあ、一息ついたら祝勝会でも
開催しようかしら。
いいわよね?森の精霊様。」
「もちろんなのじゃ。
女子会をやるのじゃ。
そういえば、カケル。
向こうの世界の娘は
呼んでやらんのか?」
「あー、いやーどうでしょうねぇ。
あの人はちょっと色々とあるので、
小天狗様を見たら色々アレなので、
明日でいいかなあと思います。」
「大丈夫ならいいのじゃ。
それ、今回はこの神殿で開催するのじゃ。
シルキー達よ、数をもっと増やしてやろう。
それ、 妖精召喚 っと。」
小天狗様がそう言って空中を指さすと、
その先あたりからシルキー達がわらわらと
飛び出してきた。
50人はいる感じの大所帯だ。
「シルキー達よ、用意を頼むのじゃ。」
「「「承知しました。お任せください。」」」
可愛い声を揃えて一礼すると、シルキー達が
あちこちに散っていった。
ザラさん達は神殿奥の厨房で
食事の用意を始めてくれていた。
こっちにもシルキー達がきてくれたみたいで
人手は足りているそうだ。
俺は食材とか、布類とか寝具類を出して
コピースキルで大量生産を始めた。
増やすと同時にシルキー達が運び去ってくれた。
人数分以上に用意できたからもう大丈夫です
と声をかけてくれた。
楽しい宴になるかなと思っていたら、
嫌な気配が聖域の壁にぶつかる感じがした。
女神ヘスティア様が露骨にいやな顔をしている。
「カケル、面倒なのが来たみたいよ。
どうしてやろうかしら?
彼はいなかったことにしてもいいのだけど。」
いきなり女神様が怖い発言をされました。
「申し訳ございません、女神様。
おそらくこの街の神殿の文官かと。
私の方で対応して参ります。」
屋敷のメイドも兼任している、
この街の聖女のアイラさんが暗い顔で
そう言うと街に繋がる道の方へ向かい始めた。
「だめよ、あなたが無理をすることはないわ。
そうね、シロミズチ、
一緒に来てくれるかしら。
可愛いこの子達の顔を曇らせるような連中に
思い知らせるいい機会だわ。
カケルも一緒に来ておいて頂戴。」
「私も参ります。」
エレノア神殿長もエルフ族の長も一緒に行くそうだ。
シルキー達が国王陛下のお城の方にも伝えたのか、
国王陛下と近衛兵長、鬼人族の戦士長、
獣人族の戦士長、ドワーフ族の戦士長も
一緒に合流して聖域の壁の前まで歩いていった。
ブスッとした不機嫌丸出しの顔をした
丸々とした男が立っていた。
「アイラよ!これはどう言うことだ!
何故わしをここに入れぬのだ!!
早急に入れよ!
そなたらは何者じゃ。
・・・・その神秘的な姿は、
ま、まさか・・・
はっ!あ、あなたは貴方様は
バルザード国王陛下!?」
慌てて、跪く男の前でヘスティア様が
面白くなさそうな顔をしていた。
「あら、貴方のような正教国のものが
私のようなものに跪くなんて意外だわ。
気持ち悪いからやめて貰えるかしら?
貴方のような人に拝まれたくないわ。」
「ここは聖域なのだ。
我が認めぬものは立ち入ることは
許さぬのだ。
其方にはここに立ち入る資格はない。
早々に立ち去るのだ。」
シロミズチ様までゴミを見るような目で
見下ろしている。
俯いて跪いている男の目は
赤い光を宿していた。
光の玉がふわふわと舞い踊る幻想的な空間。
その不思議な光が戯れているのを
ぼんやりと見つめていた。
右手には見覚えのない薙刀があった。
ぼんやりとその剣先を見ていると、
ほのかに光っているように見えた。
よく見ると、光の玉が剣先あたりで
出たり入ったりしていた。
あの光の玉がこの薙刀の剣先を
ぼんやりと光らせているのか。
なんだか温かい感じがするな。
でも、俺こんな薙刀持ってたっけ?
夢の中のような雰囲気なのに、
少し頭が冴えてきたのか、
記憶にない薙刀を持っている事が
気になってきた。
確か、黒い邪神と戦う前に
剣を手渡されたはずだけど。
その剣の形が思い出せない。
おかしいな。
・・・そう言えば俺どうしたんだろう?
・・・そっか、逃げられたんだ。
倒せなかったんだ。。
それで俺はどうなったんだっけ?
思い出せないな。
この薙刀、持っていると安心感がある。
守られているような安心感が。
そっか、俺は剣より薙刀の方が
持ちやすかったから、この形を
願ったような気がする。
そうだ、これはドワーフ族の戦士から
手渡された剣だったはずだ。
いつの間に薙刀に変わっていたんだろう。
元に戻せるのかな。
まだぼんやりとした感覚の頭で
そんなことを思っていると、
薙刀全体が強く光りだした。
光の玉がたくさん薙刀の中に入っていく。
強い光を放っていた薙刀が短くなって
剣の形になっても、淡い光を放っていた。
精霊の宿った精霊剣って感じだな。
不思議と重さが感じられない。
まるで持っていないかのような軽さだ。
これってイメージで変わるのかな。
そんな事を思っていると、何か
柔らかいものに包まれている気がした。
顔を起こすと周りには光る毛並みがあった。
今まで神狼のお腹をモフりながら
眠っていたようだ。
「目が覚めたか、カケル。
うむ、神狼から神気の補給を
終えたようじゃな。
邪神のやつは逃げたのじゃ。
そうじゃ、
サラスヴァティの残していった
龍王に助力してもらったのじゃ。
感謝してやって欲しいのじゃ。」
「ありがとうございます。
晶龍の龍王様。」
『いや、あの方の命に従ったまでの事。』
巨体に似合わず、謙虚な龍王様のようだ。
俺は後ろに控えている戦士達にもお礼を言った。
「「「我らは役に立っておりません。
どうか、いえ、せめてあの邪神を
討伐されるまではご一緒させて頂きたい。」」」
鬼人族、獣人族、エルフ族、
ドワーフ族の戦士達が声も想いも揃えて
そう願い出てくれた。
思わず、目から何か溢れそうになった。
「まだ未熟者ですが、皆様に力添え頂けると
心強いです。よろしくお願いします。」
国王陛下方も同じように願い出てきてくれて
俺は目が潤みっぱなしになってしまった。
晶龍王からはこの世界はサラスヴァティ様が
戻られるまでは、このまま繋いでおくので、
ここにいる水龍や晶龍の討伐で力をつけ、
落とす素材で装備を固めると良いと言ってくれた。
オリハルコンやアダマンタイトで出来た鱗が
手に入ることも皆を活気づけたけど、
精霊の剣が手に入ることもあるというと、
ドワーフ族が目をむいた。
俺に手渡してくれた剣も精霊の力の宿った剣で、
これを作るのに200年かかったそうだ。
そんな凄いものは頂けないからと
返そうとしたけど、
新しい精霊の剣か、素材が揃うまでは
せめて使って欲しいと頭を下げられてしまった。
使いこなせるようになるまで鍛錬するのじゃと
小天狗様の危険なスイッチが入ってしまった。
水龍を5頭、晶龍を2頭倒したところで
皆疲労感が強くなっていたので、
一旦屋敷に戻ることになった。
黒い門を越えて外に出ると、
ジークさん達が物々しい装備で取り囲んでいた。
俺たちの姿を見て、小さく息を吐くと、
ダンジョン討伐隊のノブマサ隊長から、
この世界の資源について話を始めていた。
この国の冒険者ギルドに属しているものは
優先的に入る許可を与えるが、諸外国の冒険者は
認可制とするとのことだ。
素材が素材だけに横取りしようとするものも
現れることを想定して、警備人数の増員と、
聖女様方の結界を継続的に張ることも
話が出ていた。
聖女様方の結界には時間制限があるそうだ。
怪我人の治療の必要もあるので、
臨時の詰所を建てるという話もでていた。
小天狗様からは、
この街の人の仕事を奪ってはいかんのじゃ
と釘を刺されていたので、
俺は黙って聞き流していた。
一通り、話が済んだので、先に戻られた国王陛下と
近衛兵団、エレノア神殿長の後を追って
ダンジョン討伐隊、各種族の戦士達と
ザラさん達と一緒に俺達は屋敷を目指し移動を始めた。
途中、街でザラさん達が頼んでいた食材とかを受け取って
俺の亜空間収納に入れてから屋敷を目指した。
各種族の戦士達は国王陛下の神殿(お城?)で
ゆっくりされるそうだ。
街でメイドさん達を大勢雇い入れて戻っていったから、
大名行列みたいな感じになっていた。
国王陛下の神殿に向かう道で、
シロミズチ様、精霊様達が待ってくれていた。
各種族の戦士達は女神様、精霊様にその場で礼拝を
始めたから、聖域の中は少し賑やかになった。
しっかり、エレノア神殿長のお祈りは神殿内でと
お小言を言われて、皆頭をかきながら移動していった。
エルフ族の戦士達は女神様の神殿で
先に礼拝をしていきたいそうだ。
エルフ族の長は俺の顔をじっくりと見て
目を潤ませておられた。
長命の種族なので、実際にあの方にお会いしたことが
あるのだそうだ。
とてもよく似ておいでだと言われ、手を取ると
感涙されてしまった。
俺なんて大したことのない人間なんだけどな。
「いや、カケル殿は精一杯頑張ったのだ。
逃げられたとはいえ、追い込んだだけでも
良しとするところなのだ。」
「シロミズチは優しいのじゃ。
カケル、倒しきれなかったのは
そなたの弱さと甘さなのじゃ。
思い知ったであろう。
これからは鍛錬に励むのじゃ。
今日のところは英気を養うのじゃ。」
シロミズチ様と小天狗様からそう言われると、
反省するところがいっぱい浮かんできて、
少ししょんぼりしてしまった。
・・・・・
あ、女神様がお呼びだ。
周りの皆さんに声をかけて、
俺は精霊の剣を薙刀に変えて、
破邪の舞を舞い始めた。
エルフ族の長が静かに感涙していた。
やがて白い霧が立ち込めると
ヘスティア様が顕現された。
「カケル、
その精霊の剣も
いいように使えているわね。
加護をかけておいてあげるわ。
大事に使ってね。
じゃあ、一息ついたら祝勝会でも
開催しようかしら。
いいわよね?森の精霊様。」
「もちろんなのじゃ。
女子会をやるのじゃ。
そういえば、カケル。
向こうの世界の娘は
呼んでやらんのか?」
「あー、いやーどうでしょうねぇ。
あの人はちょっと色々とあるので、
小天狗様を見たら色々アレなので、
明日でいいかなあと思います。」
「大丈夫ならいいのじゃ。
それ、今回はこの神殿で開催するのじゃ。
シルキー達よ、数をもっと増やしてやろう。
それ、 妖精召喚 っと。」
小天狗様がそう言って空中を指さすと、
その先あたりからシルキー達がわらわらと
飛び出してきた。
50人はいる感じの大所帯だ。
「シルキー達よ、用意を頼むのじゃ。」
「「「承知しました。お任せください。」」」
可愛い声を揃えて一礼すると、シルキー達が
あちこちに散っていった。
ザラさん達は神殿奥の厨房で
食事の用意を始めてくれていた。
こっちにもシルキー達がきてくれたみたいで
人手は足りているそうだ。
俺は食材とか、布類とか寝具類を出して
コピースキルで大量生産を始めた。
増やすと同時にシルキー達が運び去ってくれた。
人数分以上に用意できたからもう大丈夫です
と声をかけてくれた。
楽しい宴になるかなと思っていたら、
嫌な気配が聖域の壁にぶつかる感じがした。
女神ヘスティア様が露骨にいやな顔をしている。
「カケル、面倒なのが来たみたいよ。
どうしてやろうかしら?
彼はいなかったことにしてもいいのだけど。」
いきなり女神様が怖い発言をされました。
「申し訳ございません、女神様。
おそらくこの街の神殿の文官かと。
私の方で対応して参ります。」
屋敷のメイドも兼任している、
この街の聖女のアイラさんが暗い顔で
そう言うと街に繋がる道の方へ向かい始めた。
「だめよ、あなたが無理をすることはないわ。
そうね、シロミズチ、
一緒に来てくれるかしら。
可愛いこの子達の顔を曇らせるような連中に
思い知らせるいい機会だわ。
カケルも一緒に来ておいて頂戴。」
「私も参ります。」
エレノア神殿長もエルフ族の長も一緒に行くそうだ。
シルキー達が国王陛下のお城の方にも伝えたのか、
国王陛下と近衛兵長、鬼人族の戦士長、
獣人族の戦士長、ドワーフ族の戦士長も
一緒に合流して聖域の壁の前まで歩いていった。
ブスッとした不機嫌丸出しの顔をした
丸々とした男が立っていた。
「アイラよ!これはどう言うことだ!
何故わしをここに入れぬのだ!!
早急に入れよ!
そなたらは何者じゃ。
・・・・その神秘的な姿は、
ま、まさか・・・
はっ!あ、あなたは貴方様は
バルザード国王陛下!?」
慌てて、跪く男の前でヘスティア様が
面白くなさそうな顔をしていた。
「あら、貴方のような正教国のものが
私のようなものに跪くなんて意外だわ。
気持ち悪いからやめて貰えるかしら?
貴方のような人に拝まれたくないわ。」
「ここは聖域なのだ。
我が認めぬものは立ち入ることは
許さぬのだ。
其方にはここに立ち入る資格はない。
早々に立ち去るのだ。」
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俯いて跪いている男の目は
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