4 / 48
プロローグ
「「我々は何があっても跡継ぎになんてなりません」」
しおりを挟む
銀籠は最初と比べるとだいぶ落ち着いてきたため、今は腕二本分くらい距離を離し、銀達と陰陽師達で顔を見合せ座っていた。
「では、跡取りの件だが。銀、お前の場合は直感で選んでもらった方が良い、選べ」
「そんな無茶なぁ……。ワシは二人とは初対面、何もわからない状態なんじゃぞ? 直感もくそもあるか」
腕を組み銀と老人が話している中、神楽は優輝に先ほどの事を小さな声で聞いていた。
『優輝、なんで人狼の息子君にあんなことしたの? 引き寄せられたとか言っていたみたいだけど?』
『引き寄せられたのはほんと。近くで見ると、本当に綺麗でさ。涙を浮かべている姿は儚くて、本当にあやかしかどうか疑うレベル。小動物みたいで本当に可愛かったよ』
優輝が表情一つ変えずに言いきられ、神楽はきょとんと目を丸くする。
開成と銀の会話に入らず傍観している銀籠を見るが、優輝が言っている意味が理解出来ない。
不思議に思いながら、「フーン」と興味なさげに返事をした。
『珍しいわね。貴方がそんなことを言うなんて…………』
『なんで?』
『だって、今まで色んな女子から告白されていたよね? みんな、一刀両断していたみたいだけど』
『名前すら知らない人に告白されても、特になんとも思わないからね。逆に、期待させてしまう言葉よりはっきりと言った方が良くない?』
『これだから裏で貴方”無情王子”って言われるのよ。それでも人気があるのは不思議だけど…………』
優輝の感覚がわからないと神楽は首を傾げ、再度銀の隣に座る銀籠を見る。
正座をして銀と開成の会話を切っている彼だが、目は死んでいた。
それもそのはず。
二人の会話は、まるで子供。
銀はケラケラと笑い、開成は呆れている。
話しが進まず平行線。呆れたような顔を浮かべていても仕方がない。
神楽がじぃっと見ていると、視線に気づき銀籠が顔を向けた。
「あっ」
「ひっ!?」
神楽と目が合ってしまい、銀籠は顔を青くし、銀の袖を掴み視線を逸らす。
銀はすぐ、安心させるように彼の頭を撫でてあげた。
「おっ? 大丈夫じゃぞぉ」
今回は一瞬目が合っただけなため、銀籠はすぐに落ち着き、銀は開成との会話を進めた。
優輝が怒ったように神楽の腕を突き、唇を尖らせる。
「怯えさせないでよ」
「お、怯えさせたかったわけじゃ…………」
息を吐き、今度は優輝が銀籠を見る。
今だ怯えている銀籠は、銀の後ろに隠れようと四苦八苦していた。
その様子がまるで、親に甘える小動物。
優輝の目には、見えないはずの垂れている耳としっぽが映り、思わずくすっと笑ってしまった。
「…………可愛い」
「それは私も思うけど、貴方が言うと、なんか駄目な気がする」
「え、なにそれ。差別じゃん」
「区別よ!! 言いがかりはやめて!」
そんな話をしていると、銀籠が我慢の限界というように銀の耳に口を寄せた。
「――――ふむふむ、なるほど」
銀にしか聞こえない小さな声で何かを伝えている。
全て伝え終わった銀籠は、すぐに銀の後ろに体を隠してしまった。
「どうした」
「銀籠からの提案じゃ。まずは二人が当主になったらやりたい事や、何を目標にしているのかを聞いてみたらどうじゃ、ということじゃ」
銀が優輝と神楽を見ながら問いかけると、二人はお互い顔を見合せ正座をし直す。
タイミングを見て息を吸い、同時に口を開いた。
「「我々は何があっても、跡継ぎになんてなりません」」
「――――――ん?」
「はぁぁぁぁぁあああ。これが、一番厄介なのだ」
二人が言ったのは、跡継ぎ放棄。
絶対に当主になんぞならないと言った意思表示だった。
これには銀と銀籠も唖然。
どういうことかと開成を見るが、頭を抱え項垂れるのみ。
「えぇっと、まずは神楽とやら。なぜ、当主になりたくないんじゃ?」
「責任を持ちたくないからです」
「…………次に、優輝とやらは?」
「めんどくさいから」
二人の返答に、銀は再度開成を見た。
「これは、無理だと思うのじゃが? 他の者も視野に入れて考えた方が良いぞ」
「それも視野に入れている。だが、二人の実力が今までの当主達を上回るほど高いのだ」
頭を抱えながら、開成は重い口を開き銀に説明した。
「それがわかっている為、周りの者は皆口を揃えて『優輝様と神楽様の実力じゃなければ当主になどなれません! 絶対にお二人になっていただきたい!』と言うのだ。これをどうにかして欲しく、銀、お前に今回聞いている。どうか、二人のどちらかでもよい。説得してもらえないか?」
縋るような瞳を向けられ、銀は顔を引きつらせる。
「……無理じゃよ。洗脳しか我は出来ぬ。じゃが、それは嫌じゃろう?」
「当たり前だ」
「なら、ワシに出来る事はない。諦めるんじゃな」
「ぐぬぬぬぬ…………」
悔しそうに顔を歪め、拳を握る開成。
何とかしてあげたい気持ちはあるが、こればっかりはどうする事も出来ないと諦め、銀はその場から立ち上がろうと腰を浮かせた。
もう帰れる、そう思った銀籠も嬉々として立ち上がろうとしたが、それを優輝が止めてしまい絶望。目線だけを彼へ向けた。
「あの、どこの森に住んでいるんですか? また来てくれますか? もっとお話ししたいです」
優輝の言葉に、銀籠の表情はみるみるうちに青くなる。
助けを求めるように銀を見たが、それは逆効果だった。
「……おぉ、これは珍しいのぉ。住んでおるのは、ここから北にある森じゃぞ。人があまり近寄らんから良いのじゃ。またお話がしたいのなら。我らがここに出向こうぞ。なぁ? 銀籠」
助けを求めたはずなのに裏切られてしまい、銀籠はなんとか言い返したくとも言葉が出ず、口を金魚のようにパクパクするのみ。
それでも何とか意思だけでも伝えなければと、首を横に振る。
もう、人と会いたくないという気持ちが全面に出ており、銀は苦笑い。
息を吐き、優輝に振り向いた。
「月に一回、会えるかどうかわからぬが、それでも良いか?」
「はい、会えるのなら」
「そうか、ならいつとは言わぬが会う事は約束しよう」
「…………あの、俺が会いに行ってもいいですか?」
「それは構わぬぞ、いつでも歓迎する」
銀がケラケラと言うと、銀籠は顔をさらに真っ青にして口をわなわなと震わせた。
その後は陰陽寮を後にし、銀と銀籠は自分達が住む森に帰った。
開成は呆れたように息を吐き、神楽はやれやれと部屋に戻る。
優輝だけ、二人の背中が見えなくなるまで出入口に立っており、見つめていた。
「優輝ー、早くコラボしようよぉ! 早くガチャをするための石を溜めないとー!」
「…………わかった。今、戻るよ」
二人の背中が完全に見えなくなると、優輝は振り返り屋敷の中に入って行った。
その口元の端は微かに上がり、頬は赤く染まっている。
「明日、学校帰りに会いに行こっと」
「では、跡取りの件だが。銀、お前の場合は直感で選んでもらった方が良い、選べ」
「そんな無茶なぁ……。ワシは二人とは初対面、何もわからない状態なんじゃぞ? 直感もくそもあるか」
腕を組み銀と老人が話している中、神楽は優輝に先ほどの事を小さな声で聞いていた。
『優輝、なんで人狼の息子君にあんなことしたの? 引き寄せられたとか言っていたみたいだけど?』
『引き寄せられたのはほんと。近くで見ると、本当に綺麗でさ。涙を浮かべている姿は儚くて、本当にあやかしかどうか疑うレベル。小動物みたいで本当に可愛かったよ』
優輝が表情一つ変えずに言いきられ、神楽はきょとんと目を丸くする。
開成と銀の会話に入らず傍観している銀籠を見るが、優輝が言っている意味が理解出来ない。
不思議に思いながら、「フーン」と興味なさげに返事をした。
『珍しいわね。貴方がそんなことを言うなんて…………』
『なんで?』
『だって、今まで色んな女子から告白されていたよね? みんな、一刀両断していたみたいだけど』
『名前すら知らない人に告白されても、特になんとも思わないからね。逆に、期待させてしまう言葉よりはっきりと言った方が良くない?』
『これだから裏で貴方”無情王子”って言われるのよ。それでも人気があるのは不思議だけど…………』
優輝の感覚がわからないと神楽は首を傾げ、再度銀の隣に座る銀籠を見る。
正座をして銀と開成の会話を切っている彼だが、目は死んでいた。
それもそのはず。
二人の会話は、まるで子供。
銀はケラケラと笑い、開成は呆れている。
話しが進まず平行線。呆れたような顔を浮かべていても仕方がない。
神楽がじぃっと見ていると、視線に気づき銀籠が顔を向けた。
「あっ」
「ひっ!?」
神楽と目が合ってしまい、銀籠は顔を青くし、銀の袖を掴み視線を逸らす。
銀はすぐ、安心させるように彼の頭を撫でてあげた。
「おっ? 大丈夫じゃぞぉ」
今回は一瞬目が合っただけなため、銀籠はすぐに落ち着き、銀は開成との会話を進めた。
優輝が怒ったように神楽の腕を突き、唇を尖らせる。
「怯えさせないでよ」
「お、怯えさせたかったわけじゃ…………」
息を吐き、今度は優輝が銀籠を見る。
今だ怯えている銀籠は、銀の後ろに隠れようと四苦八苦していた。
その様子がまるで、親に甘える小動物。
優輝の目には、見えないはずの垂れている耳としっぽが映り、思わずくすっと笑ってしまった。
「…………可愛い」
「それは私も思うけど、貴方が言うと、なんか駄目な気がする」
「え、なにそれ。差別じゃん」
「区別よ!! 言いがかりはやめて!」
そんな話をしていると、銀籠が我慢の限界というように銀の耳に口を寄せた。
「――――ふむふむ、なるほど」
銀にしか聞こえない小さな声で何かを伝えている。
全て伝え終わった銀籠は、すぐに銀の後ろに体を隠してしまった。
「どうした」
「銀籠からの提案じゃ。まずは二人が当主になったらやりたい事や、何を目標にしているのかを聞いてみたらどうじゃ、ということじゃ」
銀が優輝と神楽を見ながら問いかけると、二人はお互い顔を見合せ正座をし直す。
タイミングを見て息を吸い、同時に口を開いた。
「「我々は何があっても、跡継ぎになんてなりません」」
「――――――ん?」
「はぁぁぁぁぁあああ。これが、一番厄介なのだ」
二人が言ったのは、跡継ぎ放棄。
絶対に当主になんぞならないと言った意思表示だった。
これには銀と銀籠も唖然。
どういうことかと開成を見るが、頭を抱え項垂れるのみ。
「えぇっと、まずは神楽とやら。なぜ、当主になりたくないんじゃ?」
「責任を持ちたくないからです」
「…………次に、優輝とやらは?」
「めんどくさいから」
二人の返答に、銀は再度開成を見た。
「これは、無理だと思うのじゃが? 他の者も視野に入れて考えた方が良いぞ」
「それも視野に入れている。だが、二人の実力が今までの当主達を上回るほど高いのだ」
頭を抱えながら、開成は重い口を開き銀に説明した。
「それがわかっている為、周りの者は皆口を揃えて『優輝様と神楽様の実力じゃなければ当主になどなれません! 絶対にお二人になっていただきたい!』と言うのだ。これをどうにかして欲しく、銀、お前に今回聞いている。どうか、二人のどちらかでもよい。説得してもらえないか?」
縋るような瞳を向けられ、銀は顔を引きつらせる。
「……無理じゃよ。洗脳しか我は出来ぬ。じゃが、それは嫌じゃろう?」
「当たり前だ」
「なら、ワシに出来る事はない。諦めるんじゃな」
「ぐぬぬぬぬ…………」
悔しそうに顔を歪め、拳を握る開成。
何とかしてあげたい気持ちはあるが、こればっかりはどうする事も出来ないと諦め、銀はその場から立ち上がろうと腰を浮かせた。
もう帰れる、そう思った銀籠も嬉々として立ち上がろうとしたが、それを優輝が止めてしまい絶望。目線だけを彼へ向けた。
「あの、どこの森に住んでいるんですか? また来てくれますか? もっとお話ししたいです」
優輝の言葉に、銀籠の表情はみるみるうちに青くなる。
助けを求めるように銀を見たが、それは逆効果だった。
「……おぉ、これは珍しいのぉ。住んでおるのは、ここから北にある森じゃぞ。人があまり近寄らんから良いのじゃ。またお話がしたいのなら。我らがここに出向こうぞ。なぁ? 銀籠」
助けを求めたはずなのに裏切られてしまい、銀籠はなんとか言い返したくとも言葉が出ず、口を金魚のようにパクパクするのみ。
それでも何とか意思だけでも伝えなければと、首を横に振る。
もう、人と会いたくないという気持ちが全面に出ており、銀は苦笑い。
息を吐き、優輝に振り向いた。
「月に一回、会えるかどうかわからぬが、それでも良いか?」
「はい、会えるのなら」
「そうか、ならいつとは言わぬが会う事は約束しよう」
「…………あの、俺が会いに行ってもいいですか?」
「それは構わぬぞ、いつでも歓迎する」
銀がケラケラと言うと、銀籠は顔をさらに真っ青にして口をわなわなと震わせた。
その後は陰陽寮を後にし、銀と銀籠は自分達が住む森に帰った。
開成は呆れたように息を吐き、神楽はやれやれと部屋に戻る。
優輝だけ、二人の背中が見えなくなるまで出入口に立っており、見つめていた。
「優輝ー、早くコラボしようよぉ! 早くガチャをするための石を溜めないとー!」
「…………わかった。今、戻るよ」
二人の背中が完全に見えなくなると、優輝は振り返り屋敷の中に入って行った。
その口元の端は微かに上がり、頬は赤く染まっている。
「明日、学校帰りに会いに行こっと」
0
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
【完結済】虚な森の主と、世界から逃げた僕〜転生したら甘すぎる独占欲に囚われました〜
キノア9g
BL
「貴族の僕が異世界で出会ったのは、愛が重すぎる“森の主”でした。」
平凡なサラリーマンだった蓮は、気づけばひ弱で美しい貴族の青年として異世界に転生していた。しかし、待ち受けていたのは窮屈な貴族社会と、政略結婚という重すぎる現実。
そんな日常から逃げ出すように迷い込んだ「禁忌の森」で、蓮が出会ったのは──全てが虚ろで無感情な“森の主”ゼルフィードだった。
彼の周囲は生命を吸い尽くし、あらゆるものを枯らすという。だけど、蓮だけはなぜかゼルフィードの影響を受けない、唯一の存在。
「お前だけが、俺の世界に色をくれた」
蓮の存在が、ゼルフィードにとってかけがえのない「特異点」だと気づいた瞬間、無感情だった主の瞳に、激しいまでの独占欲と溺愛が宿る。
甘く、そしてどこまでも深い溺愛に包まれる、異世界ファンタジー
転生DKは、オーガさんのお気に入り~姉の婚約者に嫁ぐことになったんだが、こんなに溺愛されるとは聞いてない!~
トモモト ヨシユキ
BL
魔物の国との和議の証に結ばれた公爵家同士の婚約。だが、婚約することになった姉が拒んだため6男のシャル(俺)が代わりに婚約することになった。
突然、オーガ(鬼)の嫁になることがきまった俺は、ショックで前世を思い出す。
有名進学校に通うDKだった俺は、前世の知識と根性で自分の身を守るための剣と魔法の鍛練を始める。
約束の10年後。
俺は、人類最強の魔法剣士になっていた。
どこからでもかかってこいや!
と思っていたら、婚約者のオーガ公爵は、全くの塩対応で。
そんなある日、魔王国のバーティーで絡んできた魔物を俺は、こてんぱんにのしてやったんだが、それ以来、旦那様の様子が変?
急に花とか贈ってきたり、デートに誘われたり。
慣れない溺愛にこっちまで調子が狂うし!
このまま、俺は、絆されてしまうのか!?
カイタ、エブリスタにも掲載しています。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
【完結】おじさんダンジョン配信者ですが、S級探索者の騎士を助けたら妙に懐かれてしまいました
大河
BL
世界を変えた「ダンジョン」出現から30年──
かつて一線で活躍した元探索者・レイジ(42)は、今や東京の片隅で地味な初心者向け配信を続ける"おじさん配信者"。安物機材、スポンサーゼロ、視聴者数も控えめ。華やかな人気配信者とは対照的だが、その真摯な解説は密かに「信頼できる初心者向け動画」として評価されていた。
そんな平穏な日常が一変する。ダンジョン中層に災厄級モンスターが突如出現、人気配信パーティが全滅の危機に!迷わず単身で救助に向かうレイジ。絶体絶命のピンチを救ったのは、国家直属のS級騎士・ソウマだった。
冷静沈着、美形かつ最強。誰もが憧れる騎士の青年は、なぜかレイジを見た瞬間に顔を赤らめて……?
若き美貌の騎士×地味なおじさん配信者のバディが織りなす、年の差、立場の差、すべてを越えて始まる予想外の恋の物語。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる