異世界で俺だけレベルが上がらない! だけど努力したら最強になれるらしいです?

澤檸檬

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生き残った悪の系譜

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 そうレインに言われた倉野は再度疑問を口にする。

「呪いはその術者ごと消し去られた・・・・・・なら何故のレイチェルさんが呪われているんですか?」
「・・・・・・仮説と予想。そして人間がずっと抱いていた恐怖と疑問の話をしよう。本当に呪術師たちは全滅したのだろうか」

 レインは真剣な眼差しでそう言い放った。
 先ほどまで自分で消え去ったと表現していた存在が本当に消え去ったのかと彼は言うのである。

「どういうことですか?」

 倉野がそう聞き返すと、グランダー伯爵がレインよりも先に口を開いた。

「つまり、呪術師たちは各国の殲滅行動から逃れ、生き延び、その血を受け継いでいったと言うのかい?悪しき魔法とともに」

 すぐにレインは頷く。

「その可能性は充分にあると思います。いえ、むしろ生き残っていると考える方が自然ではないでしょうか。呪術師の正確な数など把握していなかったはずです。呪術師の可能性がある者を始末しているのは正確に把握していなかった証拠です」
「なるほど・・・・・・」

 納得したグランダー伯爵はレイチェルの手を握り、さらに言葉を続けた。

「呪術師が生きているとなれば、世界中の人間が呪いに怯え生きていくことになる。各国の代表からすれば殲滅したことにした方が都合が良い。そして殲滅したという作られた事実に隠れ呪術師たちは生き残ってい
る・・・・・・」
「あくまで可能性の話ですが・・・・・・そう考えると医者が見ても原因がわからないという状況に納得がいきます。そしてその可能性をさらに高めるのは、クラノが気づいたという点です」

 そう言ってレインは倉野を指差す。
 指に誘導されるようにグランダー伯爵は倉野に視線を送り頷いた。

「なるほど、説得力がある。確かに私を救ってくれたのも彼だった。彼の気づきと判断に救われた」

 グランダー伯爵はそう言いながら倉野の左肩に優しく手を置き、頭を下げる。

「もう一度・・・・・・救ってはくれないか。いや、何でもいい。何かわかることはないだろうか?」
「ええ、元々そのつもりです。頭をあげてください」

 倉野はグランダー伯爵にそう話しかけ、背を向けてから小声でイスベルグに呼びかけた。

「あの、イスベルグさん、呪いって解けるんですか?」
「かっこよく返事をした直後に他人に頼るのか。まぁ、いいが・・・・・・わかりやすく言うならば呪いとは複雑な魔法式の組み合わせだ。それを外部から解除しようとしてもそれを阻害する魔法式が組み込まれている。その阻害する魔法式にも壁のような魔法式があるのだ。それだけならば無理やり打ち破ることも可能だが、問題は罠が仕掛けられているという点だな」

 頭の中に響くイスベルグの言葉を聞いた倉野は聞き返す。

「罠ですか?」
「ああ、そうだ。魔法式に干渉してくるものがあれば即座に対象の命を奪う、という魔法式が組み込まれている。本来、呪いという魔法は病に見せかけて苦しみを与え、ゆっくり死に至らしめる魔法だ。一気に対象の命を奪うというのならば他の攻撃魔法で良いのだが、解除されるくらいならば死を与えるという目的だけは達成しようということだろうな」
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