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澤檸檬

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羽。

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「俺が本当に好きなのは君だけだよ」
 三度目の浮気を知った私に彼がそう言った。
 一度目も二度目も彼はそう言って私を抱きしめる。
 私だけが好きならどうして浮気をするの。そう叫びたい気持ちを抑えて、私は涙を堪えた。
 そんな彼をどうしても嫌いになれない。離れたくない。
 羽のように軽い彼の愛。けれど、困ったことに羽は暖かいのだ。
 
 
 
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