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メイドと執事達
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少し前、南方家の屋敷
「はぁ~ご主人様たちがいないし、ゆっくりできるわね」
屋敷では、メイドたちが思い思いにくつろいでいた。
「本当、お世話もしないで給金だけもらえるのって最高」
「執事さんたちも、適当にさぼってパチンコにいっているみたいよ」
「わかる~気難しい源人様や、女好きの正人様に仕えるのってストレスたまるもんね」
メイドたちは口々に主人への愚痴をいいながら、お茶会をしていた。
「あ、でも桐人様は素敵じゃない?」
「かっこいいよね。どうやら桐人様が次の跡継ぎになることが決まったみたみたいだし、アプローチしようかな」
「でも、正妻は真理亜様になるだろうな」
「そうだよね。でも諦めないで頑張る。愛人にでもなれば一生安泰だもんね」
キャッキャと楽しそうにはしゃぐメイドたち。
「でもさ、じつはメイド長の直子さんって、正人様のお手付きで、桐人様のお相手もしているって噂があるよ。男を磨くためだって」
「マジ?それじゃあ勝ち目ないじゃん」
美人のメイト長がライバルだとしって、落ち込むメイドたち。
「次の手として、勇人様を落とすって方法もあるけど」
「冗談でしょ。マジないわ。あんな奴」
「そうだよね。すでに勘当されかけているもんね。あはは、あんなのに手をだしたら、むしろ目をつけられて不幸になっちゃうか」
好き放題に勇人をこき下ろして楽しんでいた。
その時、メイド長の直子が来て、パンパンと手を叩く。
「ほらほら、ご主人様がいないからってさぼらない。帰ってくる前に洗濯と掃除ぐらいは終えておかないと」
「はぁーい」
しぶしぶ仕事に戻るのだった。
「ご主人様たちの服はすべてクリーニングに出して。いつでもきれいに着られるように準備しておくのよ」
直子はテキパキと指示を出して、正人たちの服を完璧に整える。
「クリーニングに出せない肌着は私たちが丁重に洗うのよ」
「あはは、そんなこといって、桐人様のパンツを取ろうとかしているんじゃないですか?」
メイドたちにからかわれ。直子は真っ赤になる。
「な、何言っているのよ⁉もう」
こうして、和気藹々と洗濯に励んでいた彼女たちだったが、ふいにその中の一人が声をあげる。
「あれ?これって……きゃっ⁉汚い」
「どうしたの?」
叫び声をあげたメイドに、同僚たちが近寄ってその手元をみる。そこには勇人のパンツがあった。
「なんでこんなものが紛れているのよ。汚らしい。メイド長、どうしますか?」
「捨てて。必要ないわ」
直子は冷たい声で容赦なくそう命じた。
「そうだよね。このさいタンスの中の下着も全部すてちゃおう」
「汚いもんね」
こうして勇人の下着はすべて捨てられてしまうのだった。
洗濯を終えたメイドたちは次に屋敷の掃除のに取り掛かる。隅々まで綺麗にした後、最後に物置部屋に来た。
「え?ここも掃除するんですは?勇人様のお部屋ですよ」
「だから、綺麗にするんじゃない」
直子は意地悪そうにニヤッと笑う。
「正人様からも許可をもらっているわ。あの方はいずれ南方家から出ていかれる身。その時に身軽で出ていけるように、必要ないものはすべて捨ててしまいましょう」
それを聞いたメイドたちは、喜々として勇人の私物を処分するのだった。
「あーすっきりした。戻ってきたらびっくりするでしょうね。服も持ち物もなくなっていて」
「あははっ。自分がこの家でどう見られているか思い知って、家出でもするんじゃない」
「そうなったらホームレスだよね。ざまぁ」
がらんとなった部屋を見て、勇人が困ることを想像してメイドたちはニヤニヤと嗤うのだった。
そして次の日、テレビを見ていたメイドたちは驚愕する。
「エストラント号が遭難だって?桐人様たちは大丈夫なの?」
メイドたちは心配になって、テレビやネットで情報収集するが、伝わってきたのはエストラント号内部で行われた桐人の醜い行動ばかりだった。
「こ、こんなの嘘よ」
「そうよ。桐人様が火事場泥棒なんてするわけないわ」
頑なに信じない彼女たちはSNSで擁護するが、桐人にたいする炎上は止まらなかった。
「なんだこいつ。あんな奴をかばうって」
「誤解なんです。桐人様はいつもは優しい方なんですってなんだよ。非常時に本質が現れたってだけだろ」
このように鼻で笑われて、相手にされない。さらにネットで勇人が称えられるようになると、執事やメイドたちの間に動揺が広がった。
「お、おい。このままじゃ勇人が南方家の後継者になってしまうぞ」
「そうなったら、私たちの立場が……」
浮足立つ彼らを抑え込んだのは、メイド長である林田直子と、執事長の堂満達夫だった。
「てめえら、びびってんじゃねえ。あいつが帰ってきても締めてやればいいだけだ」
元プロレスラーの達夫は、そういって豪快に笑う。
「そうです。正人様にも確認しました。南方家の後継者になるのはあくまで桐人様。私たちは正人様と桐人様がお帰りになるまで、南方家を守り抜くのです。今こそ忠誠心を見せるときですよ」
直子はそう言って、毅然とした態度を示す。二人の説得により、使用人たちは落ち着きを取り戻した。
「よし。勇人の歓迎してやろうぜ」
こうして、使用人たちは勇人の退院を待つのだった。
「はぁ~ご主人様たちがいないし、ゆっくりできるわね」
屋敷では、メイドたちが思い思いにくつろいでいた。
「本当、お世話もしないで給金だけもらえるのって最高」
「執事さんたちも、適当にさぼってパチンコにいっているみたいよ」
「わかる~気難しい源人様や、女好きの正人様に仕えるのってストレスたまるもんね」
メイドたちは口々に主人への愚痴をいいながら、お茶会をしていた。
「あ、でも桐人様は素敵じゃない?」
「かっこいいよね。どうやら桐人様が次の跡継ぎになることが決まったみたみたいだし、アプローチしようかな」
「でも、正妻は真理亜様になるだろうな」
「そうだよね。でも諦めないで頑張る。愛人にでもなれば一生安泰だもんね」
キャッキャと楽しそうにはしゃぐメイドたち。
「でもさ、じつはメイド長の直子さんって、正人様のお手付きで、桐人様のお相手もしているって噂があるよ。男を磨くためだって」
「マジ?それじゃあ勝ち目ないじゃん」
美人のメイト長がライバルだとしって、落ち込むメイドたち。
「次の手として、勇人様を落とすって方法もあるけど」
「冗談でしょ。マジないわ。あんな奴」
「そうだよね。すでに勘当されかけているもんね。あはは、あんなのに手をだしたら、むしろ目をつけられて不幸になっちゃうか」
好き放題に勇人をこき下ろして楽しんでいた。
その時、メイド長の直子が来て、パンパンと手を叩く。
「ほらほら、ご主人様がいないからってさぼらない。帰ってくる前に洗濯と掃除ぐらいは終えておかないと」
「はぁーい」
しぶしぶ仕事に戻るのだった。
「ご主人様たちの服はすべてクリーニングに出して。いつでもきれいに着られるように準備しておくのよ」
直子はテキパキと指示を出して、正人たちの服を完璧に整える。
「クリーニングに出せない肌着は私たちが丁重に洗うのよ」
「あはは、そんなこといって、桐人様のパンツを取ろうとかしているんじゃないですか?」
メイドたちにからかわれ。直子は真っ赤になる。
「な、何言っているのよ⁉もう」
こうして、和気藹々と洗濯に励んでいた彼女たちだったが、ふいにその中の一人が声をあげる。
「あれ?これって……きゃっ⁉汚い」
「どうしたの?」
叫び声をあげたメイドに、同僚たちが近寄ってその手元をみる。そこには勇人のパンツがあった。
「なんでこんなものが紛れているのよ。汚らしい。メイド長、どうしますか?」
「捨てて。必要ないわ」
直子は冷たい声で容赦なくそう命じた。
「そうだよね。このさいタンスの中の下着も全部すてちゃおう」
「汚いもんね」
こうして勇人の下着はすべて捨てられてしまうのだった。
洗濯を終えたメイドたちは次に屋敷の掃除のに取り掛かる。隅々まで綺麗にした後、最後に物置部屋に来た。
「え?ここも掃除するんですは?勇人様のお部屋ですよ」
「だから、綺麗にするんじゃない」
直子は意地悪そうにニヤッと笑う。
「正人様からも許可をもらっているわ。あの方はいずれ南方家から出ていかれる身。その時に身軽で出ていけるように、必要ないものはすべて捨ててしまいましょう」
それを聞いたメイドたちは、喜々として勇人の私物を処分するのだった。
「あーすっきりした。戻ってきたらびっくりするでしょうね。服も持ち物もなくなっていて」
「あははっ。自分がこの家でどう見られているか思い知って、家出でもするんじゃない」
「そうなったらホームレスだよね。ざまぁ」
がらんとなった部屋を見て、勇人が困ることを想像してメイドたちはニヤニヤと嗤うのだった。
そして次の日、テレビを見ていたメイドたちは驚愕する。
「エストラント号が遭難だって?桐人様たちは大丈夫なの?」
メイドたちは心配になって、テレビやネットで情報収集するが、伝わってきたのはエストラント号内部で行われた桐人の醜い行動ばかりだった。
「こ、こんなの嘘よ」
「そうよ。桐人様が火事場泥棒なんてするわけないわ」
頑なに信じない彼女たちはSNSで擁護するが、桐人にたいする炎上は止まらなかった。
「なんだこいつ。あんな奴をかばうって」
「誤解なんです。桐人様はいつもは優しい方なんですってなんだよ。非常時に本質が現れたってだけだろ」
このように鼻で笑われて、相手にされない。さらにネットで勇人が称えられるようになると、執事やメイドたちの間に動揺が広がった。
「お、おい。このままじゃ勇人が南方家の後継者になってしまうぞ」
「そうなったら、私たちの立場が……」
浮足立つ彼らを抑え込んだのは、メイド長である林田直子と、執事長の堂満達夫だった。
「てめえら、びびってんじゃねえ。あいつが帰ってきても締めてやればいいだけだ」
元プロレスラーの達夫は、そういって豪快に笑う。
「そうです。正人様にも確認しました。南方家の後継者になるのはあくまで桐人様。私たちは正人様と桐人様がお帰りになるまで、南方家を守り抜くのです。今こそ忠誠心を見せるときですよ」
直子はそう言って、毅然とした態度を示す。二人の説得により、使用人たちは落ち着きを取り戻した。
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