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流亀城
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姫子を乗せた車は、そのまま高速を飛ばして、島根県の港まで走る。
そこで待機していた大型船に乗り込んだ。
「ついたぞ。出ろ」
『蛇人類(スネーク)』の男たちに乱暴に車から降ろされ、姫子はキッと彼らを睨みつけた。
「なぜ私を捕らえにきたのですか。私なんてなんの価値もないのに」
「我らが偉大なる神を復活させる生贄にするためだ」
『蛇人類(スネーク)』の男は、無表情に答えた。
「生贄ですって?バカバカしい」
「なんとでも言うがいい。我らが神『白竜(バイロン)』様を復活させるためには、それを封じ込めた『森人類(エルフ)』の王族の血を捧げる必要があるのだ」
そう告げると、姫子を船室に閉じ込めた。
「本当は貴様の母親を使うつもりだったのだが、奴を捕らえることができなかったのでな」
「えっ?」
今まで、母親は北句麗王国の工作員に捕らえられていたと思っていた姫子は、それを聞いて驚いた。
「お、お母さんはどうしているの?生きているの?」
「貴様の母、エルフリーデは我が国家に対して、反乱を起こしておる。死んだ夫の意思を継ぎ、『森人類(エルフ)』の解放を掲げてな。バカな女だ」
『蛇人類(スネーク)』の男は、そういって冷たく笑った。
「いいか、大人しくしていろ。ここは海の上だ。逃げられはせん」
そう言い捨てて、男たちは去っていく。残された姫子は、膝を抱えてうずくまった。
「これから、どうなっちゃうの?勇人さん……」
俺を頼れと言ってくれた勇人のことを思い出し、姫子は涙を流し続けるのだった。
「姫子は、まだ見つからないか?」
南方家の屋敷で、いらいらした様子の勇人が黒服たちに聞く。
あれから勇人は『電脳意識(サイバーセンス)』を使って、周辺家屋に配置されていた防犯カメラから姫子をさらった車のナンバーを探り出した。
そこから車の現在位置を割り出し、黒服に命じて姫子の救出に向かわせたのだが、戻ってきた黒服たちの顔色は優れなかった。
「申し訳ありません。車自体は見つけたのですが、途中で乗り換えたらしく、姫子様はいませんでした」
黒服たちの代表は、恐縮してそう答えた。
「くそっ。俺がもっとしっかりしていれば……」
「落ち着け。相手はプロの工作員じゃ。奴らの足取りを追うのは簡単ではない。お前のせいではない」
自分を責める勇人を、源人は宥めた。
「こうしている間に姫子ちゃんが……心配だにゃ」
「……さらった奴を見つけたら、ぶっ殺す」
玲と美亜も、姫子を心配して泣きそうな顔になっている。
「……姫子の最終的な行先は、北句麗王国じゃろう。じゃが日本とは飛行機便が結ばれておらぬ。おそらく船舶で運ぶつもりじゃ」
源人の言葉を聞いて、勇人はナイトに命令した。
「ナイト、日本から出港した船を検索しろ」
「マスター、了解しました」
馬の頭をしたチェスの駒が現れる。暫くして、検索結果が空中に表示された。
「この船は?」
島根から北西に向かっている船をしめす。
「北句麗王国所属の万竜峰号(マンロンボン)号です。現在、島根沖の竹取島近辺のルートを通って故国へ向かう途中です」
それを聞いて、勇人の顔に希望が浮かぶ。
「なら、ブラックナイトで乗り込んで」
「落ち着け。竹取島は大韓朝国が占拠して常に軍によって監視されておる島じゃ。空からは近づけぬ。下手をしたら国家間の紛争になってしまう」
「なら、どうすれば!」
焦る勇人を見て、屋敷に集められていた者たちの中から一人の青年が進みでた。
「私たちにお任せください。きっとその船をとらえてみましょう」
決心したようにそう言い放ったのは、南方財閥に仕える航海士の浦島誠也だった。
姫子を乗せた万竜峰号(マンロンボン)号は、順調に航海を続けていた。
「竹取島にいる大韓朝国の軍からの報告は?」
『蛇人類(スネーク)』のリーダーの問いかけに、部下が答えた。
「現在、周囲に不審な航空機も船舶もないそうです」
「そうか。くくく。思えば日本の奴らは間抜けだな。竹取島を占拠され、日本海の情報を我ら北句麗王国に流されているのに手をこまねいてみているだけとは」
「所詮、戦争を放棄して平和ボケしている国です。我らが神が復活したら、真っ先に蹂躙されるでしょう」
『蛇人類(スネーク)』のリーダーは、左舷に見える竹取島を見ながら部下と笑い合った。
その時、いきなりドーンという音がして、船に衝撃が走る。
「な、なんだこれは!」
「わかりません。何かが海底から浮上してきて、船が乗り上げてしまいました」
部下から報告が入る。
「くっ。暗礁にでも乗り上げたか。でも、この辺りの海図には、そんなものはなかったぞ」
動揺するリーダーに、さらに警告が入る。
「何かの飛行物体が近づいてきます」
「なにっ!」
慌ててレーダーを見たら、すごい速さで日本方面から未確認飛行物体が飛んできていた。
竹取島に駐留している大韓朝国の警戒網にかかる寸前に、レーダーから消える。
「あっ。海に墜落しました」
「そうか。ならば放っておけ。それより暗礁から脱出するのが先だ。確認しろ」
暗礁を確認するために海に潜った部下たちは、あまりに意外な光景を見て驚愕した。
「な、なんだあれは!」
船が乗り上げたものは、東京ドームほどもある巨大な亀の甲羅だった。
少し前
勇人たちが乗った自家用UFO、通称「カグヤ」は、東京から竹取島まで数分でたどり着いた。
「よし。ここから先は大韓朝国の警戒網にひっかかる。海に潜るぞ」
勇人が念じると、カグヤは急角度で海にむかって降下していく。
「つ、墜落するにゃ」
「怖い!」
美亜と玲が目をつぶって勇人に抱き着いた瞬間、水しぶきを上げてカグヤは海に潜った。
そのまま深海まで潜水すると、カグヤは態勢を整えて海中をすごい勢いで進んでいく。
「こ、この船はなんなんですか?我々『海人類(マーメイド)』の持つ亀甲船より早いスピードで海の中をすすむことができるとは」
誠也は潜水できるカグヤの性能を見て、驚いていた。
「世間で未確認飛行物体(UFO)と呼ばれている偵察艇です。いや、今は未確認潜水物体(USO)のかな」
あまり有名ではないが、潜水艦のレーダーが高速で海中を運行している未確認物体を捉えることがある。それらは、海中や海底の情報収集しているブラックナイトから放たれた偵察機だった。
「見えてきました。あれが『流亀城(リュウグイ)』です」
誠也が前方を指し示す。巨大な亀が海面近くまで浮き上がり、その甲羅に万竜峰号(マンロンボン)号を乗せていた。
「竜宮城(リュウグウ)」じゃないんだ」
「かつて我らが亀甲船に救われ、城に招かれた浦島太郎は地上に戻った後、民話としてそう伝えたと残っていますけどね」
誠也は苦笑してそう答えた。
「他にも、「クラーケン」という海の怪物と呼ばれています。我ら『流亀城(リュウグイ)』は一週間に一度、甲羅の空気を入れ替えるために海面に浮上します。その時、運悪く甲羅に乗り上げた船が、そう伝えたのでしょう」
そう言っている間にも、カグヤはどんどん近づいていく。
「よし。甲羅に入るぞ」
勇人たちは、甲羅の中に入っていった。
流亀城に入ると、美しい中年女性に迎えられる。
「会うのは初めてですね。あなたのことは息子から報告を受けていますわ。『魔人類(デモンズ)』にして我々亜人類の救世主、南方勇人様。私は12使徒の1人『海人類(マーメイド)』の女王、オトヒメと申します」
美しい女性は、そういって深々と頭を下げた。
「そんな、救世主だなんて」
「いえ、あなたによって多くの亜人類の同胞が救われたと聞きました。それを見込んで、あなたに私たち『海人類(マーメイド)』の未来を託したいのです」
オトヒメは、悲しい顔になって今海人類たちを悩ませている問題を告げた。
「この『流亀城(リュウグイ)』を乗せた亀『玄武』は、かつてデーモン星で海設都市間の貿易を担う生体輸送船として創られた生物を再現したものです」
流亀城の甲羅を指さす。
「しかし、生物であるがゆえに寿命は来ます。一万年も海の中を漂っていた結果、甲羅はひび割れ、海水が漏れて入っていくるようになりました。このままでは、あと数十年しかもたないでしょう」
オトヒメが指さした甲羅の部分には、内部から補修した後があった。
「そのため、かなりの数の『海人類(マーメイド)』を地上に送って人間の間で生活させています。しかし、正体を隠して生活している彼らは、肩身が狭い思いをしています。そんな時、息子からある希望がもたされました。我ら亜人類でも安心して暮らせる海設都市が作られたとか」
オトヒメは、勇人を真剣な目で見つめた。
「勇人様、私たち『海人類(マーメイド)』の移民を受け入れて下さいますか?」
「もちろん。大歓迎ですよ」
それを聞いて、オトヒメは嬉しそうな笑みを浮かべる。
「ふふ。思った通りの器の大きさです。ようやくサタンが長年実験を続けていた、新人類創造計画が成功したみたいですね。仲間たちがやってくるのも間近というわけです」
そう呟くと、オトヒメは勇人の前に跪いた。
「では、ただいまから我ら『海人類(マーメイド)』は勇人様の指揮下に入ります。最初の命令をお下さい。あなたの大切な人である、金谷姫子さんを救出せよと」
オトヒメの後ろには、『海人類(マーメイド)』の兵士がずらりと並び、勇人の命令を待っていた。
勇人は姿勢を正すと、彼らに命令を下す。
「万竜峰号(マンロンボン)号に進軍。姫子を奪還せよ!」
「おおっ!」
一斉に槍を振り上げて、兵士たちは雄たけびをあげるのだった。
そこで待機していた大型船に乗り込んだ。
「ついたぞ。出ろ」
『蛇人類(スネーク)』の男たちに乱暴に車から降ろされ、姫子はキッと彼らを睨みつけた。
「なぜ私を捕らえにきたのですか。私なんてなんの価値もないのに」
「我らが偉大なる神を復活させる生贄にするためだ」
『蛇人類(スネーク)』の男は、無表情に答えた。
「生贄ですって?バカバカしい」
「なんとでも言うがいい。我らが神『白竜(バイロン)』様を復活させるためには、それを封じ込めた『森人類(エルフ)』の王族の血を捧げる必要があるのだ」
そう告げると、姫子を船室に閉じ込めた。
「本当は貴様の母親を使うつもりだったのだが、奴を捕らえることができなかったのでな」
「えっ?」
今まで、母親は北句麗王国の工作員に捕らえられていたと思っていた姫子は、それを聞いて驚いた。
「お、お母さんはどうしているの?生きているの?」
「貴様の母、エルフリーデは我が国家に対して、反乱を起こしておる。死んだ夫の意思を継ぎ、『森人類(エルフ)』の解放を掲げてな。バカな女だ」
『蛇人類(スネーク)』の男は、そういって冷たく笑った。
「いいか、大人しくしていろ。ここは海の上だ。逃げられはせん」
そう言い捨てて、男たちは去っていく。残された姫子は、膝を抱えてうずくまった。
「これから、どうなっちゃうの?勇人さん……」
俺を頼れと言ってくれた勇人のことを思い出し、姫子は涙を流し続けるのだった。
「姫子は、まだ見つからないか?」
南方家の屋敷で、いらいらした様子の勇人が黒服たちに聞く。
あれから勇人は『電脳意識(サイバーセンス)』を使って、周辺家屋に配置されていた防犯カメラから姫子をさらった車のナンバーを探り出した。
そこから車の現在位置を割り出し、黒服に命じて姫子の救出に向かわせたのだが、戻ってきた黒服たちの顔色は優れなかった。
「申し訳ありません。車自体は見つけたのですが、途中で乗り換えたらしく、姫子様はいませんでした」
黒服たちの代表は、恐縮してそう答えた。
「くそっ。俺がもっとしっかりしていれば……」
「落ち着け。相手はプロの工作員じゃ。奴らの足取りを追うのは簡単ではない。お前のせいではない」
自分を責める勇人を、源人は宥めた。
「こうしている間に姫子ちゃんが……心配だにゃ」
「……さらった奴を見つけたら、ぶっ殺す」
玲と美亜も、姫子を心配して泣きそうな顔になっている。
「……姫子の最終的な行先は、北句麗王国じゃろう。じゃが日本とは飛行機便が結ばれておらぬ。おそらく船舶で運ぶつもりじゃ」
源人の言葉を聞いて、勇人はナイトに命令した。
「ナイト、日本から出港した船を検索しろ」
「マスター、了解しました」
馬の頭をしたチェスの駒が現れる。暫くして、検索結果が空中に表示された。
「この船は?」
島根から北西に向かっている船をしめす。
「北句麗王国所属の万竜峰号(マンロンボン)号です。現在、島根沖の竹取島近辺のルートを通って故国へ向かう途中です」
それを聞いて、勇人の顔に希望が浮かぶ。
「なら、ブラックナイトで乗り込んで」
「落ち着け。竹取島は大韓朝国が占拠して常に軍によって監視されておる島じゃ。空からは近づけぬ。下手をしたら国家間の紛争になってしまう」
「なら、どうすれば!」
焦る勇人を見て、屋敷に集められていた者たちの中から一人の青年が進みでた。
「私たちにお任せください。きっとその船をとらえてみましょう」
決心したようにそう言い放ったのは、南方財閥に仕える航海士の浦島誠也だった。
姫子を乗せた万竜峰号(マンロンボン)号は、順調に航海を続けていた。
「竹取島にいる大韓朝国の軍からの報告は?」
『蛇人類(スネーク)』のリーダーの問いかけに、部下が答えた。
「現在、周囲に不審な航空機も船舶もないそうです」
「そうか。くくく。思えば日本の奴らは間抜けだな。竹取島を占拠され、日本海の情報を我ら北句麗王国に流されているのに手をこまねいてみているだけとは」
「所詮、戦争を放棄して平和ボケしている国です。我らが神が復活したら、真っ先に蹂躙されるでしょう」
『蛇人類(スネーク)』のリーダーは、左舷に見える竹取島を見ながら部下と笑い合った。
その時、いきなりドーンという音がして、船に衝撃が走る。
「な、なんだこれは!」
「わかりません。何かが海底から浮上してきて、船が乗り上げてしまいました」
部下から報告が入る。
「くっ。暗礁にでも乗り上げたか。でも、この辺りの海図には、そんなものはなかったぞ」
動揺するリーダーに、さらに警告が入る。
「何かの飛行物体が近づいてきます」
「なにっ!」
慌ててレーダーを見たら、すごい速さで日本方面から未確認飛行物体が飛んできていた。
竹取島に駐留している大韓朝国の警戒網にかかる寸前に、レーダーから消える。
「あっ。海に墜落しました」
「そうか。ならば放っておけ。それより暗礁から脱出するのが先だ。確認しろ」
暗礁を確認するために海に潜った部下たちは、あまりに意外な光景を見て驚愕した。
「な、なんだあれは!」
船が乗り上げたものは、東京ドームほどもある巨大な亀の甲羅だった。
少し前
勇人たちが乗った自家用UFO、通称「カグヤ」は、東京から竹取島まで数分でたどり着いた。
「よし。ここから先は大韓朝国の警戒網にひっかかる。海に潜るぞ」
勇人が念じると、カグヤは急角度で海にむかって降下していく。
「つ、墜落するにゃ」
「怖い!」
美亜と玲が目をつぶって勇人に抱き着いた瞬間、水しぶきを上げてカグヤは海に潜った。
そのまま深海まで潜水すると、カグヤは態勢を整えて海中をすごい勢いで進んでいく。
「こ、この船はなんなんですか?我々『海人類(マーメイド)』の持つ亀甲船より早いスピードで海の中をすすむことができるとは」
誠也は潜水できるカグヤの性能を見て、驚いていた。
「世間で未確認飛行物体(UFO)と呼ばれている偵察艇です。いや、今は未確認潜水物体(USO)のかな」
あまり有名ではないが、潜水艦のレーダーが高速で海中を運行している未確認物体を捉えることがある。それらは、海中や海底の情報収集しているブラックナイトから放たれた偵察機だった。
「見えてきました。あれが『流亀城(リュウグイ)』です」
誠也が前方を指し示す。巨大な亀が海面近くまで浮き上がり、その甲羅に万竜峰号(マンロンボン)号を乗せていた。
「竜宮城(リュウグウ)」じゃないんだ」
「かつて我らが亀甲船に救われ、城に招かれた浦島太郎は地上に戻った後、民話としてそう伝えたと残っていますけどね」
誠也は苦笑してそう答えた。
「他にも、「クラーケン」という海の怪物と呼ばれています。我ら『流亀城(リュウグイ)』は一週間に一度、甲羅の空気を入れ替えるために海面に浮上します。その時、運悪く甲羅に乗り上げた船が、そう伝えたのでしょう」
そう言っている間にも、カグヤはどんどん近づいていく。
「よし。甲羅に入るぞ」
勇人たちは、甲羅の中に入っていった。
流亀城に入ると、美しい中年女性に迎えられる。
「会うのは初めてですね。あなたのことは息子から報告を受けていますわ。『魔人類(デモンズ)』にして我々亜人類の救世主、南方勇人様。私は12使徒の1人『海人類(マーメイド)』の女王、オトヒメと申します」
美しい女性は、そういって深々と頭を下げた。
「そんな、救世主だなんて」
「いえ、あなたによって多くの亜人類の同胞が救われたと聞きました。それを見込んで、あなたに私たち『海人類(マーメイド)』の未来を託したいのです」
オトヒメは、悲しい顔になって今海人類たちを悩ませている問題を告げた。
「この『流亀城(リュウグイ)』を乗せた亀『玄武』は、かつてデーモン星で海設都市間の貿易を担う生体輸送船として創られた生物を再現したものです」
流亀城の甲羅を指さす。
「しかし、生物であるがゆえに寿命は来ます。一万年も海の中を漂っていた結果、甲羅はひび割れ、海水が漏れて入っていくるようになりました。このままでは、あと数十年しかもたないでしょう」
オトヒメが指さした甲羅の部分には、内部から補修した後があった。
「そのため、かなりの数の『海人類(マーメイド)』を地上に送って人間の間で生活させています。しかし、正体を隠して生活している彼らは、肩身が狭い思いをしています。そんな時、息子からある希望がもたされました。我ら亜人類でも安心して暮らせる海設都市が作られたとか」
オトヒメは、勇人を真剣な目で見つめた。
「勇人様、私たち『海人類(マーメイド)』の移民を受け入れて下さいますか?」
「もちろん。大歓迎ですよ」
それを聞いて、オトヒメは嬉しそうな笑みを浮かべる。
「ふふ。思った通りの器の大きさです。ようやくサタンが長年実験を続けていた、新人類創造計画が成功したみたいですね。仲間たちがやってくるのも間近というわけです」
そう呟くと、オトヒメは勇人の前に跪いた。
「では、ただいまから我ら『海人類(マーメイド)』は勇人様の指揮下に入ります。最初の命令をお下さい。あなたの大切な人である、金谷姫子さんを救出せよと」
オトヒメの後ろには、『海人類(マーメイド)』の兵士がずらりと並び、勇人の命令を待っていた。
勇人は姿勢を正すと、彼らに命令を下す。
「万竜峰号(マンロンボン)号に進軍。姫子を奪還せよ!」
「おおっ!」
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