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超人類
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弓たちの前に、異様な恰好をした少年たちが並んでいる。
彼らはなぜか戦隊ヒーローのような覆面をかぶって、色とりどりの全身スーツ姿だった。
「これが、新たに設立された、私たちをサポートする特殊部隊?」
「ええ。彼らは警察がひそかに開発していた、超人的な力を持つ秘密警察『超人類(スーパーレンジャー)』たちです」
源五郎が合図すると、戦隊ヒーローたちはいっせいにパフォーマンスをはじめる。
「とうっ!」
その場で高くジャンプしたり、素早い動きでバク転をしたりする。
その超人的な動きに、弓たちは少しだけ見直した。
「ふーん。少しは使えそうね」
そのうちの1人に近づいて、覆面を取ろうとしたら、慌てて拒否される。
「なんでよ。顔を見せなさいよ!」
「残念ながら、彼らは特殊部隊として個人情報が隠匿させられています。もし身元が明らかになると、魔人類たちに襲われてしまうかもしれないからです」
源五郎は、なんとも言えない顔で説明した。
「ふん。私たちなんかちゃんと顔を出して戦っているのに、臆病者ね。いいわ。どうせ私たち部下として使ってあげる」
そういうと、弓たちは興味を失ったように訓練場を出ていった。
「くっくっく。上手くいったな」
「あとは襲撃班と適当に戦って、奴らの信用を得たところで……」
「後で裏切って、奴らをボコボコにする。その時が楽しみだ」
警察に特殊部隊として侵入した『魔人類』たちは、その時を思い浮かべて笑い合うのだった。
そして、三回目の魔人類たちの侵攻が始まる。
「ヒャッハー。俺は魔人類の1人、メフィスト木本。この学校の生徒は、みんな俺の奴隷だ!」
ある女子校に侵入した、タキシードにシルクハットとマスクをかぶった魔人類の少年は、ソウルウイルスを撒き散らし、あっというまに学校を占拠した。
「お、お願い。おうちに帰して」
泣き叫ぶ女子生徒たちに、加藤は冷たく言い放つ。
「解放してほしかったら、俺に魂を売れ」
「いやっ!」
「そんなことを言っていいのかな。大破滅が来ても助けてやらないぞ」
恩着せがましくそんなことをいってくる木本に、女子生徒たちは嫌悪感を感じ、ひたすら助けを待ち続けた。
その時、警察の特殊車両が到着し、中から木本警部が降りてきた。
「犯人に告げる。おとなしく人質を解放して投降しなさい」
「お、親父?」
降りてきた警官が、自分の父親だったので驚くメフィスト木本。しかし、彼の信念はこの程度では揺るがなかった。
「たとえ親父の命令だろうが、お断りだ!」
「そうか。仕方がない」
木本警部は悲痛な顔になると、特殊車両の中にいた人物に告げる。
「……お願いします。できれば息子の目を覚まさせてやってください」
「それは約束できないな。一時悪に墜ちた者は、改心することはない。我々は正義を貫くだけ」
そう言い放った降りてきた者は、赤いスーツとマフラーをまとった戦隊ヒーローだった。。
「邪悪なる怪人よ。この『超人類(スーパーレンジャー)』の1人、レッドレンジャーが倒してやる。今、尋常に勝負!」
「くくく。来たな。よし、雑魚ども、奴らを倒せ」
加藤が念じると、その女子校の中でいじめをしていたり、人に暴力をふるっていたりしたものたちがさまざまな怪物に変化して、レッドレンジャーに襲い掛かる。。
「くっ。正義は負けぬ。可哀想な生徒たちよ。我が正義の手により正気にもどるがいい!とうっ」
レッドレンジャーの輝く手が触れると、怪物たちは元の女子生徒に戻っていく。
あっという間に、残ったのはメフィスト木本だけになった。
「ぐぬぬぬぬぬ……」
「正義の裁きを受けよ!「ジャスティスガン!」」
怪物の目の前で、複雑な形をした銃が組み上がっていく。
「発射!」
ジャスティスガンから放たれた光の玉は、正確にメフィスト木本を貫いた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
ドカーンと派手な音が響き渡り、メフィスト木本がまとっているタキシード型の『魔鎧(マグス)』が大爆発を起こして破壊されていく。
「やった!」
「すごい!カッコイイ!」
それを見ていた女子生徒たちは、歓声をあげるのだった。
「く、くそっ」
爆発の中からでてきた、雑魚キャラのような黒タイツをまとった少年が、はいずりながら逃げようとする。その顔は、意外と可愛らしくてイケメンだった。
「どこへいく」
その前に、レッドレンジャーが立ちはだかった。
「た、頼む。見逃してくれ。俺は本当は魔人類なんてなりたくなかったんだ」
追い詰められたメフィスト木本は、みっともなく土下座して命乞いをする。
「な、なあ、親父。助けてくれよ。俺はちょっと騙されて、調子に乗ってただけなんだ!投降する。牢屋にでもなんでも入るからさ!」
みっともなく縋り付いて命乞いをする息子に、大木警部は何とも言えない顔になった。
その姿を見て、被害を受けた女子生徒たちは嗜虐心をくすぐられる。
「そんな奴、やっちゃえ!」
復讐の快感に酔った女子生徒たちは許そうとはしなかった。
生徒たちの声に押され、レッドレンジャーは強引にサルガタナス木本を警部から引きはがし、ジャスティスガンを構えた。
「残念だが、正義は悪を決して許しはしない」
「そ、そんな……」
ぶざまに地面をはいずり、失禁をする息子に、さすがに警部が間に入ろうとした。
「待ってくれ。息子には償いをさせる。だから……」
「問答無用!悪は滅びよ!」。
レッドレンジャーとメフィスト木本の視線が交差し、木本が目をつぶった瞬間、ジャスティスガンから光のビームが放たれ。メフィスト木本は消滅した。
「やったぁ!」
女子生徒たちは拍手喝さいし、レッドレンジャーをほめたたえる。
その傍らで木本警部はがっくりと肩を落としていた。
もちろんこの様子は全国のテレビで放送され、日本の国民たちは、新たに生まれた警察のリアル戦隊ヒーローたちのとりこになっていく。
しかし、その裏で襲われた生徒たちの一部がどんどん行方不明になっていっているのには気づかないのだった。
「悪魔教」に参加した麗奈は、正志たちに魂を売った『信徒(サタニスト)』である山村理沙たちとすぐに打ち解け、次第に彼女たちのリーダーシップを取るようになっていった。
「そろそろ、ボクたち、『信徒(サタニスト)』も動く必要があると思うんだよね」
麗奈が、信徒である理沙たちに告げる。
「確かに。正志さまの救済を行うために、私たちも人をあつめないといけないのですが……」
「うーん。ボクたちだけじゃちょっと弱いねえ。ネットでの魔人類たちの評判は最悪だし」
麗奈は、そういって難しい顔をした。
現在のネットの反応は、吾平正志とその部下になった『魔人類』たちを非難する書き込みが優勢である。
『最後の審判ゲーム』でいじめをしていた弓や美香を非難していた人々も、あっさり掌返しをして魔人類たちを酷評していた。
「『魔人類』たち、やりすぎ」
「復讐するなら、関係のない罪もない人たちを巻き込むなよ」
個人的な復讐をしていた正志には同情していた人も、最近の無差別テロに対しては思うところがあるらしい。
「まあ批判されることは構わないけど、それによって救われる可能性がある人たちまでボクたちに反感をもってしまうのは困るよね」
「私たちもひそかに友人や虐められて苦しい思いをしている人たちに、声をかけているのですが、今の生活を捨てることにためらう人が多数です」
理沙はそう言って、ため息をついた。
「なら、影響力がある有名人を、『信徒(サタニスト)』に引き入れようと思うんだ」
その提案に、理沙は首をかしげた。
「有名人?勝ち組の代表みたいな人たちですよね。そんな人があえて私たちの仲間になろうとするでしょうか?」
「一人だけ思い当たる人がいるよ。トップの勝ち組から転落して、負け組の仲間入りしてしまった可哀想な人がね」
麗奈はそう言って、薄く笑うのだった。
彼らはなぜか戦隊ヒーローのような覆面をかぶって、色とりどりの全身スーツ姿だった。
「これが、新たに設立された、私たちをサポートする特殊部隊?」
「ええ。彼らは警察がひそかに開発していた、超人的な力を持つ秘密警察『超人類(スーパーレンジャー)』たちです」
源五郎が合図すると、戦隊ヒーローたちはいっせいにパフォーマンスをはじめる。
「とうっ!」
その場で高くジャンプしたり、素早い動きでバク転をしたりする。
その超人的な動きに、弓たちは少しだけ見直した。
「ふーん。少しは使えそうね」
そのうちの1人に近づいて、覆面を取ろうとしたら、慌てて拒否される。
「なんでよ。顔を見せなさいよ!」
「残念ながら、彼らは特殊部隊として個人情報が隠匿させられています。もし身元が明らかになると、魔人類たちに襲われてしまうかもしれないからです」
源五郎は、なんとも言えない顔で説明した。
「ふん。私たちなんかちゃんと顔を出して戦っているのに、臆病者ね。いいわ。どうせ私たち部下として使ってあげる」
そういうと、弓たちは興味を失ったように訓練場を出ていった。
「くっくっく。上手くいったな」
「あとは襲撃班と適当に戦って、奴らの信用を得たところで……」
「後で裏切って、奴らをボコボコにする。その時が楽しみだ」
警察に特殊部隊として侵入した『魔人類』たちは、その時を思い浮かべて笑い合うのだった。
そして、三回目の魔人類たちの侵攻が始まる。
「ヒャッハー。俺は魔人類の1人、メフィスト木本。この学校の生徒は、みんな俺の奴隷だ!」
ある女子校に侵入した、タキシードにシルクハットとマスクをかぶった魔人類の少年は、ソウルウイルスを撒き散らし、あっというまに学校を占拠した。
「お、お願い。おうちに帰して」
泣き叫ぶ女子生徒たちに、加藤は冷たく言い放つ。
「解放してほしかったら、俺に魂を売れ」
「いやっ!」
「そんなことを言っていいのかな。大破滅が来ても助けてやらないぞ」
恩着せがましくそんなことをいってくる木本に、女子生徒たちは嫌悪感を感じ、ひたすら助けを待ち続けた。
その時、警察の特殊車両が到着し、中から木本警部が降りてきた。
「犯人に告げる。おとなしく人質を解放して投降しなさい」
「お、親父?」
降りてきた警官が、自分の父親だったので驚くメフィスト木本。しかし、彼の信念はこの程度では揺るがなかった。
「たとえ親父の命令だろうが、お断りだ!」
「そうか。仕方がない」
木本警部は悲痛な顔になると、特殊車両の中にいた人物に告げる。
「……お願いします。できれば息子の目を覚まさせてやってください」
「それは約束できないな。一時悪に墜ちた者は、改心することはない。我々は正義を貫くだけ」
そう言い放った降りてきた者は、赤いスーツとマフラーをまとった戦隊ヒーローだった。。
「邪悪なる怪人よ。この『超人類(スーパーレンジャー)』の1人、レッドレンジャーが倒してやる。今、尋常に勝負!」
「くくく。来たな。よし、雑魚ども、奴らを倒せ」
加藤が念じると、その女子校の中でいじめをしていたり、人に暴力をふるっていたりしたものたちがさまざまな怪物に変化して、レッドレンジャーに襲い掛かる。。
「くっ。正義は負けぬ。可哀想な生徒たちよ。我が正義の手により正気にもどるがいい!とうっ」
レッドレンジャーの輝く手が触れると、怪物たちは元の女子生徒に戻っていく。
あっという間に、残ったのはメフィスト木本だけになった。
「ぐぬぬぬぬぬ……」
「正義の裁きを受けよ!「ジャスティスガン!」」
怪物の目の前で、複雑な形をした銃が組み上がっていく。
「発射!」
ジャスティスガンから放たれた光の玉は、正確にメフィスト木本を貫いた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
ドカーンと派手な音が響き渡り、メフィスト木本がまとっているタキシード型の『魔鎧(マグス)』が大爆発を起こして破壊されていく。
「やった!」
「すごい!カッコイイ!」
それを見ていた女子生徒たちは、歓声をあげるのだった。
「く、くそっ」
爆発の中からでてきた、雑魚キャラのような黒タイツをまとった少年が、はいずりながら逃げようとする。その顔は、意外と可愛らしくてイケメンだった。
「どこへいく」
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「た、頼む。見逃してくれ。俺は本当は魔人類なんてなりたくなかったんだ」
追い詰められたメフィスト木本は、みっともなく土下座して命乞いをする。
「な、なあ、親父。助けてくれよ。俺はちょっと騙されて、調子に乗ってただけなんだ!投降する。牢屋にでもなんでも入るからさ!」
みっともなく縋り付いて命乞いをする息子に、大木警部は何とも言えない顔になった。
その姿を見て、被害を受けた女子生徒たちは嗜虐心をくすぐられる。
「そんな奴、やっちゃえ!」
復讐の快感に酔った女子生徒たちは許そうとはしなかった。
生徒たちの声に押され、レッドレンジャーは強引にサルガタナス木本を警部から引きはがし、ジャスティスガンを構えた。
「残念だが、正義は悪を決して許しはしない」
「そ、そんな……」
ぶざまに地面をはいずり、失禁をする息子に、さすがに警部が間に入ろうとした。
「待ってくれ。息子には償いをさせる。だから……」
「問答無用!悪は滅びよ!」。
レッドレンジャーとメフィスト木本の視線が交差し、木本が目をつぶった瞬間、ジャスティスガンから光のビームが放たれ。メフィスト木本は消滅した。
「やったぁ!」
女子生徒たちは拍手喝さいし、レッドレンジャーをほめたたえる。
その傍らで木本警部はがっくりと肩を落としていた。
もちろんこの様子は全国のテレビで放送され、日本の国民たちは、新たに生まれた警察のリアル戦隊ヒーローたちのとりこになっていく。
しかし、その裏で襲われた生徒たちの一部がどんどん行方不明になっていっているのには気づかないのだった。
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「そろそろ、ボクたち、『信徒(サタニスト)』も動く必要があると思うんだよね」
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「確かに。正志さまの救済を行うために、私たちも人をあつめないといけないのですが……」
「うーん。ボクたちだけじゃちょっと弱いねえ。ネットでの魔人類たちの評判は最悪だし」
麗奈は、そういって難しい顔をした。
現在のネットの反応は、吾平正志とその部下になった『魔人類』たちを非難する書き込みが優勢である。
『最後の審判ゲーム』でいじめをしていた弓や美香を非難していた人々も、あっさり掌返しをして魔人類たちを酷評していた。
「『魔人類』たち、やりすぎ」
「復讐するなら、関係のない罪もない人たちを巻き込むなよ」
個人的な復讐をしていた正志には同情していた人も、最近の無差別テロに対しては思うところがあるらしい。
「まあ批判されることは構わないけど、それによって救われる可能性がある人たちまでボクたちに反感をもってしまうのは困るよね」
「私たちもひそかに友人や虐められて苦しい思いをしている人たちに、声をかけているのですが、今の生活を捨てることにためらう人が多数です」
理沙はそう言って、ため息をついた。
「なら、影響力がある有名人を、『信徒(サタニスト)』に引き入れようと思うんだ」
その提案に、理沙は首をかしげた。
「有名人?勝ち組の代表みたいな人たちですよね。そんな人があえて私たちの仲間になろうとするでしょうか?」
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