走れメロス 創作

不死身のメロン

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第一章

英雄と暴君

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第一章 英雄と暴君
ある村にメロスという男がいた。彼は正義感あふれる青年。。。に見えたが実はただのビビリである。夜にトイレに行くのにも妹についてきてもらっている程である。
ある日メロスは村が静かな事に気がついた。不思議そうな顔をしていたが、内心滅茶苦茶ビビっていた。しかし彼は近所の人にビビリであることをバレたくなかったので、仕方なく王朝に出向く事にした。彼は妹についてくる様に頼んだものの、自立という一点張りで、結局ついてきてくれなかった。
一方その頃王朝では、村人や手下から「暴君」と恐れられている男、ディオニスがいた。彼は民衆の前では威張っていて、異常なほどの納税や勤務を要求する様な人間だったが、たった一人彼の本性を知る手下がいた。ディオニスはその手下に毎回の演説終わりに泣きながら抱きついていた。簡単に言うとビビリなのである。。。ディオニスの父はディオニスにこの王朝を任せて亡くなっていた。そのプレッシャーからか、いつも大袈裟な政策、大口を叩くものの、民衆の前に出ると足の震えが止まらなくなるのだ。
メロスは王朝への道を歩んでいた。その一歩一歩は生まれたての小鹿の様に弱々しかった。その道中、蛇に遭遇したり、崖に落ちかけたりと、色々な苦難はあったもののやっと王朝についた。その情報はすぐにディオニスの耳にも届いた。ディオニスはメロスが正義感溢れる容姿であると伝えられていた為に、あたふたしていた。
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