君と君…オレと私…君と私

SINRA

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2家族(8)

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中学2年の夏

オレは毎年8/22になると前世の時の妻に逢いに行っていた。
そして妻のお墓の前で無駄話をするのが毎年恒例だった。

信二「灯子今年も逢いにきたよ。お前が死んでから忘れたことなど一度もない。オレ1人、前の記憶を持って何をしに産まれてきたんだろうな。」

バサっ……

何かが落ちる音に振り返る。
そこにはオレを産んでここまで育ててくれた母、香澄さんが立っていた。

香澄「どぉ言うこと?」

信二「母さ」

香澄「今のどぉ言う事なの⁉︎あなたは誰なの⁉︎」

信二(なんでここに?その前に…聞かれた⁉︎)

信二「母さん」

香澄「母さんなんて呼ばないでよ!」
泣きながら怒鳴りオレを突き飛ばす。

香澄「灯子って誰?前の記憶を持って産まれた?何言ってるの?何なの?あなた誰なのぉ⁉︎」

そのまま走り去る。
オレは母さんを追いかけた。
母さんは家に帰ると玄関の鍵を閉め閉じ籠りオレは家に入れないでいた。

オレは玄関の扉を叩きながら

信二「母さん?母さん⁉︎母さん‼︎」
(どぉしよう。オレがシッカリ周りを確認しなかったせいでこの家族が…)

おれは焦ってただひたすらに母さんを呼び続けていた。だがこれ以上は近所の人に虐待と思われる可能性があるから、オレはひとまず父さんの帰りを待って家に入った。

隆弘「香澄何をしてるんだ⁉︎どぉして凛を追い出す真似をしたんだ?」

香澄「凛?何処に凛がいるのよ!」

隆弘「何処って。」

香澄「そいつは凛じゃない!凛を返して!」

隆弘「凛じゃないって…」

香澄「返して!わたし達の子を返して!」
 「出ていって!あなたなんか産まれなければよかった!」

隆弘「やめなさい。凛!部屋に入っていなさい!」

香澄「あぁぁあっあっあぁぁあ~」
香澄さんは泣きながら隆弘さんにしがみついていた。
オレは何もできずにただ立っている事しかできなかった…

しばらくすると父さんがオレのところにきた。

隆弘「………」

凛「父さん…」

隆弘「………」

凛「…聞いたんですね…?」

隆弘「あぁ…本当なのか?」

オレはうつむくと
凛「はい…」

隆弘「いつからなんだ?」

凛「多分産まれて周りを認識し出す頃から…」

隆弘「なぜ黙ってたんだ…?」

凛「言えなかったんです…自分の子どもなのに前の記憶があるなんて、それは自分の子どもって呼べるのかって…」

隆弘「………」

凛「私は…オレは父さんと母さんに申し訳ないと思うと同時に父さんと母さんの子で良かったとも思ってました…でももぉ終わりですね…この家族を壊してしまいました。」

オレは出て行く準備をしに部屋に行こうとした。

隆弘「待って……香澄のあの状態を見れば…本当の事なのかもしれない…けど…それでも、今は信じれないんだ…少し凛の…あなたの事を知る時間をくれ……ませんか?」

凛「知る時間…?」

隆弘「はい…あなたの言う前世の記憶を話してもらっても?」

凛「………そぉだ…ですね…」

凛「オレは…田中信二と言う名前で産まれました…おそらく父さ…隆弘さんは孫くらいの歳だと思います…」

隆弘さんは両手で顔を埋め我慢しても止まらない涙を流した。

そして妻と結婚し子どもや孫ができ普通にこの世を去ったことを教えた…
そんなオレがなぜ記憶を持ってまた産まれたのかは分からない事も…

隆弘さんはオレの話を聞いてからも、しばらくは普段通りに接しようとしてくれた。
ただ香澄さんは部屋に引きこもり、一緒に住んでいる間、悲しみにやつれていく香澄さんを見て隆弘さんは悩んでいた。

香澄さんはオレと会うたびに物を投げつけたり手を上げていたが、それすらも疲れてきたのだろう。

オレがいる事で香澄さんが傷を深くしていくと思い、やはり出て行くと隆弘さんに言った…

隆弘さんも香澄さんのことが心配で仕方なかったのだろう…
申し訳なさそうにすみませんと、
香澄さんが回復して整理する時間を作るためオレの家を探してくれた…

そしてオレは隆弘さんが住む体(てい)で春から1人暮らしを始めた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

隆弘「でもいつになるか分かりませんが、いつかまた家族になれるように努力します…するよ。」

凛「はい…うん、私も母さんと呼ばせてもらえるように頑張るから。」

そして凛と隆弘はまた親子になるように歩み寄る事を決意した。
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