34 / 51
3人目の獲物・愚かなデコイ。
しおりを挟む思いっきり、やってしまいました…。
苦手な方はごめんなさい。
………………………………………………………………………
3人目の獲物・愚かなデコイ。
荒ぶる恋愛マイスター。
ミーナ・マーテル男爵令嬢。
はーい!ミーナだよー!ごきげんよぉー!
ミーナはいっつも可愛いく楽しく!アカデミーで過ごしてるよー!アカデミーは格好良い男の子がいっぱい居て、とっても楽しいの!
でも、なんだか最近、いろんなことがおかしいんだ。
よくわかんないけど、上手くいかないの。
ジークはまだアカデミーに来ないし、アレクも昨日から来なくなっちゃった…。
それに、なんでか、ステラまで居なくなっちゃったし…。
今までステラが、ミーナの作ったお菓子を、綺麗にしてくれていたから、そのステラが居なくなったら、イリスにもお菓子を渡せなくなっちゃった…。
お菓子を用意出来ない事をイリスに伝えると、優しいイリスは綺麗に笑って許してくれた。
「…少し残念だけれど、大丈夫だよ?…今までありがとう。皆にも伝えておくね?」
って、言ってくれたの!
イリスは優しくて、綺麗で、本当にとっても格好いい。
だから、ジークとアレクの次に、1番好き!
そんな事を考えてたら、あっという間にランチの時間になってた!不思議ー!
意識したらお腹すいちゃったー!ランチにしよーっと!
うーん。でも今日は、アレクも来てないし、どうしようかなぁ…。
そうだ!展望テラスに行こうかな!
久しぶりにみんなにも会いたいし!
▼△▼
みんなに会えるの楽しみ!早く行きたくて、早く会いたくて、楽しく廊下を移動してたら、ミーナの行きたい道に令嬢達がいたの…。
「…男爵令嬢のくせに…」
「生意気なのよ…」
「鏡見た事あるのかしら…」
令嬢達にコソコソ見られながら、クスクス笑われちゃった…。
あーあ。今日も令嬢達から、陰口を言われちゃった…。
「ねぇ!ミーナの陰口を言わないでよ!嫌なことがあるなら、直接教えて!!」
そう言うと令嬢達は、冷めたい目でミーナを見るだけで、何も言って来ない。
だけど、少し離れるとクスクスと笑って、またミーナへの陰口が復活するの。なんかやだなー。
これも、最近変わったことかもしれない…。
今までは、もっと違った…。
前も嫌だったけれど、正面から文句を言ってくる、子達ばかりだったのに…。
何でこんなに変わったんだろう…?
でも、代わりに、今まで言ってきてた人達は、何も言って来なくなった。それどころか、ミーナを応援して、親切にしてくれる人まで出て来たの…。
…なんでなんだろう?
…ミーナには、難しくてわかんないや。
こういう時は、いつもステラが教えてくれたから…ミーナには、どうしたら良いかわかんないや…。
うーん…。まぁ良いやー!
考えるのやーめよ!
それより、みんなと楽しくランチだよー!
みんな元気かなー?
久しぶりに会えるの楽しみぃー!
そんな事を思って、元気に展望テラスの扉を開けた。
▼△▼
「みんなー!ミーナだよぉー!元気だったー?」
大きな声でそう言って、開け放った扉の先には、以前とは違う光景が広がっていた。
なんというか…貴族の男女が仲良くマナーを守って、お食事をしていたの…。
ピカピカ光るお揃いの宝石を付けたお貴族様達が、お食事をしている…。
なんだか、格式高いレストランに間違えて入っちゃった時…みたいな感じ…。
…あれれ?なんだかミーナ、もしかしたら場違いかも…。
でも、よくよく見ると仲良さそうな貴族の男女の、男の方は、ミーナが大好きなみんなだった。
なんで?どうして?みんなミーナの事が好き!って、言ってたのに!!どうして他の女の子と仲良くしているの!?
我慢が出来なくて、言葉に出そうとすると、近くにいたアルから声をかけられた。
わーい!アルだ!相変わらず格好良い!…というか、もっと格好良くなったかも…?
「やぁ。ミーナ嬢久しぶり。君もランチかい?」
良かった!前のアルと同じように優しいっ!
「…うんそうだよ!ねぇー!アル!ミーナの席どこぉー?」
「あぁ。ミーナ嬢が来ない間に、少し席の配置を変えたんだ。空いてる席だと……あっちかな?」
そう言って、アルが指差したのは、すごく遠くの席だった。
「やだぁ!ミーナはアルと食べるの!だからあの席はやぁだ!ね?アル一緒に食べよ?」
そう言ってアルの袖をちょこんと握り、下から見上げて小首を傾げる。こうすると、みんなミーナの言う事を聞いてくれるの!
けれど、アルは困ったように笑うだけで、信じられない事を言い出したの。
「…ごめんね…それは難しいかな。今日は別の子と約束しているんだ。
実は、ミーナ嬢が来ない間に、ミーナ嬢の言っていた【自由恋愛】の考え方を、ようやく理解出来たんだ。
それで、彼女と親しくなれた…。
だから、感謝しているんだ。ありがとうミーナ嬢。
彼女と今日は約束しているし…その……彼女が大切だからさ、君とは一緒に食べれないんだ…ごめんね?」
そう言って、アルは優しくて格好良い笑顔を浮かべて、ちょっと照れたように顔を赤らめた。
「………え?」
アルは何を言っているの?
「俺もだ!ミーナ嬢!ありがとう」
「僕もです!ありがとうございます!」
「私も今までミーナ嬢の言う事を、わかっておりませんでした!ありがとうございます!」
「僕も!自由恋愛って良いな!ありがとう!」
「俺も!…」
「僕も!…」
…そうやってみんなに、【自由恋愛】がわかったって、次々にお礼を言われちゃった…。
なんで?
自由恋愛は楽しくて、みんなが幸せになれる、魔法なのに…。
それをみんなにわかって欲しくて、ミーナは頑張ってたのに…。
ミーナの考えを、みんながわかってくれて、嬉しいはずなのに…。
なんでミーナはこんなに、嬉しくないんだろう…。
アルも言いたい事が言えたからか、自らの席に戻ってしまった。
アルの席の向かい側には、綺麗な女の子が座っていた。よく見ると彼女のアクセサリーはアルと一緒だった…。
それに、アル凄く嬉しそう…。
あの格好よくて素敵な顔は、今までミーナの物だったのに…。
自由恋愛は、早い者勝ちなのに…どうして?
疑問は浮かぶけれど、答えてくれる人は居なくって、ミーナの中に怖い気持ちが湧いてきたの。
この気持ちを、どうしたら良いのかわからなくて…。
ミーナは堪らなくなって、展望テラスから逃げ出しちゃった…。
▼△▼
ミーナは走って走って走って、1人になれるところまで行って、それで……わんわん大泣きをしたの。
どうしてー!なんでー!とか、泣きながら、いっぱい叫んじゃった…。
だけど、答えなんか返ってこないし、答えが思い浮かぶこともなかったの…。
そんなことをしていたら、何だかミーナ辛くなっちゃったから、その日はそのまま帰って、いっぱい寝たの。
でもでもそれでね、いっぱい寝たら、ミーナにはジークもアレクもイリスも居ることを思い出したんだ!
だから、昨日はほんのちょっぴり寂しくなっちゃったけど、ミーナにはみんながいる!
それに、もうちょっとしたら、夏休みが始まる!夏休み楽しみぃー!みんなと一緒に色んなところに行こー!アレクとジークとイリスとミーナで!
良いんだもん!早い者勝ちだもん!3人のことは、ミーナ絶対に渡さないもんね!
11
あなたにおすすめの小説
『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています
六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。
しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。
「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
悪役令嬢に転生したので地味令嬢に変装したら、婚約者が離れてくれないのですが。
槙村まき
恋愛
スマホ向け乙女ゲーム『時戻りの少女~ささやかな日々をあなたと共に~』の悪役令嬢、リシェリア・オゼリエに転生した主人公は、処刑される未来を変えるために地味に地味で地味な令嬢に変装して生きていくことを決意した。
それなのに学園に入学しても婚約者である王太子ルーカスは付きまとってくるし、ゲームのヒロインからはなぜか「私の代わりにヒロインになって!」とお願いされるし……。
挙句の果てには、ある日隠れていた図書室で、ルーカスに唇を奪われてしまう。
そんな感じで悪役令嬢がヤンデレ気味な王子から逃げようとしながらも、ヒロインと共に攻略対象者たちを助ける? 話になるはず……!
第二章以降は、11時と23時に更新予定です。
他サイトにも掲載しています。
よろしくお願いします。
25.4.25 HOTランキング(女性向け)四位、ありがとうございます!
婚約破棄された人たらし悪役令嬢ですが、 最強で過保護な兄たちと義姉に溺愛されています
由香
ファンタジー
婚約破棄のその日、
悪役令嬢リリアーナは――弁明すら、しなかった。
王太子と“聖女”に断罪され、すべてを失った彼女。
だがその裏で、王国最強と名高い三人の兄と、
冷静沈着な義姉が、静かに動き始めていた。
再検証によって暴かれる“聖女の嘘”。
広場で語られる真実。
そして、無自覚に人を惹きつけてしまう
リリアーナの優しさが、次々と味方を増やしていく――。
これは、
悪役令嬢として断罪された少女が、
「誰かの物語の脇役」ではなく、
自分自身の人生を取り戻す物語。
過保護すぎる兄たちと義姉に溺愛されながら、
彼女は静かに、そして確実に幸せへ向かっていく。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
断罪中、味方が多すぎて王子が孤立している件について
夏乃みのり
恋愛
バーンスタイン伯爵家の令嬢ラミリアは、魔力も剣の才能もない「ごく普通」の地味な女性。
ある日のパーティーで、婚約者であるジェラルド第二王子から「地味で無能で嫉妬深い」と罵られ、身に覚えのない罪で婚約破棄を突きつけられてしまう。
しかし、断罪劇は予想外の展開へ。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
目覚めたら大好きなアニメの悪役令嬢でしたが、嫌われないようにしただけなのに全員から溺愛されています
月影みるく
恋愛
目を覚ましたら、大好きだったアニメの世界。
しかも私は、未来で断罪される運命の悪役令嬢になっていた。
破滅を回避するために決めたことはただ一つ――
嫌われないように生きること。
原作知識を頼りに穏やかに過ごしていたはずなのに、
なぜか王族や騎士、同年代の男女から次々と好意を向けられ、
気づけば全員から溺愛される状況に……?
世界に一人しかいない光属性を持つ悪役令嬢が、
無自覚のまま運命と恋を変えていく、
溺愛必至の異世界転生ラブファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる