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【番外編】ベルトハイドの欲しい物。

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こちらもちょっとした続きです。
ご興味がありましたらどうぞ(^o^)

これで本当の終わりとなります。
ここまでお付き合い頂きまして、本当にありがとうございました(*´꒳`*)


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 みんなが欲しいもの。




「お父様!私欲しい物が決まりましたわ」
 アリスが満面の笑みで公爵に告げる。


「いいね。アリスは何が欲しいのかな?」


「私、教会と孤児院が欲しいですわ。もちろん、ちゃんと管理してくれる人も、一緒に付けてくださいませ」


 アリスは綺麗な笑みを浮かべ、楽しそうに述べた。


「…それはまた…予想外だね。別に構わないけれど、理由を聞いても良いかな?」



「ええ。もちろん!

 教会と孤児院に奉仕に行く令嬢って、なんだかとっても素敵でしょ?だから、私も欲しいのです。

 とは言っても、私が行く事はありませんわ。

 面倒だし、どう考えても向いていないわ。慈愛の心も、奉仕の精神も、理解出来ませんもの…」


「…でも、教会や孤児院への奉仕活動を理由にすれば、善良で慈愛に溢れる令嬢を装いながら、面倒なお誘いを、堂々と断れるでしょ?

 孤児院や教会は支援を受けられるし、とっても良い関係を築けると思うの!」



 そう述べるアリスは、どこかうっとりとした表情を浮かべていた。



「…あら、それは良いわね!
 私も真似しましょうかしら。

 そうね…私は診療所…いえ、病院が良いわぁ!

 病院ならば、たくさんのお薬が試せますもの。

 それに、お庭に新しい庭園も作りたいわぁ。そこで、新しい毒草をたっぷり育てるの」


 夫人がウキウキと可愛らしく語る。



「あぁ…2人とも…素晴らしいよ。

 君達の希望を叶えたとき、他者から見たベルトハイドは、庶民の為に尽くす、とても善良な貴族だ。

 とても愉快で最高だよ」

 


「それで…イリスは何が良いか…決まったかな?」
 公爵が真剣に考えているイリスに話を振る。



「…何でも良いですか?」


「うん。何でも良いよ。望むなら何でも手に入れてみせるよ?」


 公爵の言葉を聞いて、満を辞したように、イリスが口を開く。


「…では、猫を飼いたいです…」


 イリスの答えに、呆気に取られた公爵が、パチクリと瞬きをする。



「…もちろん良いよ。好きな種類を選ぶと良い。
 …けれど意外だね?…もっと違う物でも良いんだよ?」



「いえ、猫が飼えればそれで…」
 許可を得たイリスは、静かに喜びを噛み締めていた。



 こうしてベルトハイドの面々は、それぞれが欲しい物を手にして、大いに満足し、次へ向けて、鋭気を養うのであった。



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強烈な女性陣と、潔癖を治したいイリスくんでした。

最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました。

何度も心折れそうだったので、本当に心から感謝致します。ありがとうございましたヽ(;▽;)ノ
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