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第12話:勇者の休日、欲望の祝宴。
ふかふかの羽毛布団に顔を埋め、俺は泥のような眠りから覚醒した。
窓の外からは、昨日の騒乱が嘘のような、穏やかな鳥のさえずりと市民たちの歓声が聞こえてくる。王都を覆っていた霧は晴れ、エレオノーラの放った不浄な言霊も、俺の放った「未完の純潔(ヴァージン・エクスプロージョン)」によって完全に霧散していた。
「……生きてる、よな。俺」
俺は仰向けになり、天井の豪華なシャンデリアを見上げた。
右手を握りしめてみる。聖剣の加護は、まだそこにある。性的興奮による肥大化した魔力は落ち着き、今は穏やかな、だが力強い拍動が全身を巡っていた。
股間を確認する。……こちらも無事だ。賢者タイムを強制されることもなく、一線を守り抜いた。
コンコン、と控えめなノックの音がした。
「アルト、起きていますか? 朝食をお持ちしました」
聞き覚えのある、涼やかでいて、どこか親密な響きを含んだ声。
扉が開くと、そこには法衣ではなく、軽装の私服……といっても、体のラインがはっきりと分かるほどタイトな白いブラウスに、短いスカートを纏ったセレスが立っていた。
「……セ、セレスさん。おはようございます」
「おはようございます。……顔色が良さそうですね。昨夜は、私がずっと『魔力の調整』をして差し上げようと言ったのに、頑なに拒否して眠りにつくのですから。おかげでこちらは、一晩中あなたの寝顔を観察する羽目になりました」
彼女は台車を押し、ベッドの横にトレイを置いた。
朝食の内容は、俺がリクエストした通りの「ジャガイモ尽くし」だった。蒸かし芋、ポテトサラダ、ポタージュ。
「……観察、してたんですか?」
「ええ。勇者の寝言に『ジャガイモ、土、幼馴染』という不穏な単語が混じっていたので、記録しておきました。……さあ、食べてください。今日は陛下による恩賞授与式と、その後の祝宴があります」
セレスは俺の横に腰を下ろし、慣れた手つきで蒸かし芋を半分に割った。
湯気と共に、懐かしい大地の香りが広がる。彼女はそれを自分の口元に運ぶ……かと思いきや、そのまま俺の口元へと差し出してきた。
「はい、あーん。……手が疲れているのでしょう? 私が食べさせてあげます」
「い、いいですよ! 手くらい動きますって!」
「拒否は許しません。これは近衛騎士としての、勇者への『奉仕』です。……それとも、私の指が触れるのが怖いのですか?」
セレスの青い瞳が、悪戯っぽく細められる。
彼女の指先が俺の唇に触れる。その感触だけで、俺の魔力がわずかに黄金色に火花を散らした。
まずい。昨日あれほど消耗したはずなのに、俺の「聖剣」は休まることを知らないらしい。
俺は渋々、彼女の差し出すジャガイモを口にした。
……美味い。だが、彼女の視線が熱すぎて、味が半分も分からない。
「……ご馳走様でした。もうお腹いっぱいです」
「あら。デザートは私……ではなく、イチゴのタルトを用意していたのですが。残念ですね」
セレスは意味深な微笑を残し、空になった皿を片付けた。
午後。
玉座の間で行われた恩賞授与式は、昨日の偽装された歓迎とは異なり、真の感謝と熱狂に包まれていた。
国王は、操られていた際の話を聞かされ、深く俺に頭を下げた。
「勇者アルトよ。貴公は我が国を、そして私の魂を救ってくれた。望むものを言え。富か、名誉か、あるいは……この国の美しい姫たちとの縁談か?」
王の言葉に、周囲の貴族たちがどよめく。
俺の隣に立つセレスの殺気が、一瞬で零度まで下がったのを肌で感じた。
「……陛下。俺が望むのは、富でも姫様でもありません」
俺は真っ直ぐに王を見据えた。
「俺は、魔王を倒したい。……誰にも邪魔されず、この不自由な加護に縛られたままではなく、自分の意志で、世界を救いに行きたいんです。だから、俺の旅を……俺の『貞操』を守るための協力を、お願いしたい」
俺の言葉に、王は一瞬呆然としたが、やがて豪快に笑い出した。
「はっはっは! 望むものが『貞操の保護』とはな! ……よろしい。ならば、王国のあらゆる叡智を以て、貴公を誘惑から守る最強の護衛を付けよう」
王の視線がセレスに向く。
「セレス・アステリアよ。貴公を勇者の直属騎士に任命する。……ただし、勇者の『純潔』を奪おうとする不埒な輩からは守れ。……それがたとえ、貴公自身であってもな」
「…………御意に」
セレスが深く頭を下げた。その横顔には、忠誠心とはまた別の、執着に近い決意が滲んでいた。
その夜、王城では大規模な祝宴が催された。
俺は主賓として、豪華な食事と酒に囲まれていた。だが、ここが戦場よりも危険な場所であることに、俺はすぐに気づかされた。
「勇者様ぁ、お疲れ様でしたぁ。一口、いかがですかぁ?」
給仕に化けたサキュバスのルル。なぜかちゃっかり王城のスタッフに紛れ込んでいる。
「これ、勇者の隣は私の席だ。……アルト、この竜の酒を飲め。精力が付くぞ」
いつの間に侵入したのか、竜女将軍ドラカ。正装(といっても露出度は相変わらず高い)で俺の右隣に陣取っている。
「勇者様の背徳的な香りに誘われて、地下から戻ってきましたよぉ」
俺の足元、影から染み出してきたスライム娘のミルフェ。
……魔王軍の刺客たちは、エレオノーラが敗退した後も、全く諦めていなかった。
それどころか、王都の平和に乗じて「合法的」に俺に近づく手段を確立しつつあった。
俺の左側には、監視役という名の「最大の伏兵」セレス。
右側には、本能のままに迫るドラカ。
足元には、物理的隙間を狙うミルフェ。
そして視線の先には、毒を盛るチャンスを狙うルルと、どこかで復権を企てているであろうエレオノーラの影。
「……あの、陛下。やっぱり今すぐ旅に出てもいいですか?」
俺の悲痛な訴えは、会場に響く賑やかな音楽にかき消された。
聖剣エクスカリバーが、絶叫に近い輝きを放ち始める。
俺の理性の、そして「最強の童貞」としての真の戦いは、ここからが本番だった。
窓の外からは、昨日の騒乱が嘘のような、穏やかな鳥のさえずりと市民たちの歓声が聞こえてくる。王都を覆っていた霧は晴れ、エレオノーラの放った不浄な言霊も、俺の放った「未完の純潔(ヴァージン・エクスプロージョン)」によって完全に霧散していた。
「……生きてる、よな。俺」
俺は仰向けになり、天井の豪華なシャンデリアを見上げた。
右手を握りしめてみる。聖剣の加護は、まだそこにある。性的興奮による肥大化した魔力は落ち着き、今は穏やかな、だが力強い拍動が全身を巡っていた。
股間を確認する。……こちらも無事だ。賢者タイムを強制されることもなく、一線を守り抜いた。
コンコン、と控えめなノックの音がした。
「アルト、起きていますか? 朝食をお持ちしました」
聞き覚えのある、涼やかでいて、どこか親密な響きを含んだ声。
扉が開くと、そこには法衣ではなく、軽装の私服……といっても、体のラインがはっきりと分かるほどタイトな白いブラウスに、短いスカートを纏ったセレスが立っていた。
「……セ、セレスさん。おはようございます」
「おはようございます。……顔色が良さそうですね。昨夜は、私がずっと『魔力の調整』をして差し上げようと言ったのに、頑なに拒否して眠りにつくのですから。おかげでこちらは、一晩中あなたの寝顔を観察する羽目になりました」
彼女は台車を押し、ベッドの横にトレイを置いた。
朝食の内容は、俺がリクエストした通りの「ジャガイモ尽くし」だった。蒸かし芋、ポテトサラダ、ポタージュ。
「……観察、してたんですか?」
「ええ。勇者の寝言に『ジャガイモ、土、幼馴染』という不穏な単語が混じっていたので、記録しておきました。……さあ、食べてください。今日は陛下による恩賞授与式と、その後の祝宴があります」
セレスは俺の横に腰を下ろし、慣れた手つきで蒸かし芋を半分に割った。
湯気と共に、懐かしい大地の香りが広がる。彼女はそれを自分の口元に運ぶ……かと思いきや、そのまま俺の口元へと差し出してきた。
「はい、あーん。……手が疲れているのでしょう? 私が食べさせてあげます」
「い、いいですよ! 手くらい動きますって!」
「拒否は許しません。これは近衛騎士としての、勇者への『奉仕』です。……それとも、私の指が触れるのが怖いのですか?」
セレスの青い瞳が、悪戯っぽく細められる。
彼女の指先が俺の唇に触れる。その感触だけで、俺の魔力がわずかに黄金色に火花を散らした。
まずい。昨日あれほど消耗したはずなのに、俺の「聖剣」は休まることを知らないらしい。
俺は渋々、彼女の差し出すジャガイモを口にした。
……美味い。だが、彼女の視線が熱すぎて、味が半分も分からない。
「……ご馳走様でした。もうお腹いっぱいです」
「あら。デザートは私……ではなく、イチゴのタルトを用意していたのですが。残念ですね」
セレスは意味深な微笑を残し、空になった皿を片付けた。
午後。
玉座の間で行われた恩賞授与式は、昨日の偽装された歓迎とは異なり、真の感謝と熱狂に包まれていた。
国王は、操られていた際の話を聞かされ、深く俺に頭を下げた。
「勇者アルトよ。貴公は我が国を、そして私の魂を救ってくれた。望むものを言え。富か、名誉か、あるいは……この国の美しい姫たちとの縁談か?」
王の言葉に、周囲の貴族たちがどよめく。
俺の隣に立つセレスの殺気が、一瞬で零度まで下がったのを肌で感じた。
「……陛下。俺が望むのは、富でも姫様でもありません」
俺は真っ直ぐに王を見据えた。
「俺は、魔王を倒したい。……誰にも邪魔されず、この不自由な加護に縛られたままではなく、自分の意志で、世界を救いに行きたいんです。だから、俺の旅を……俺の『貞操』を守るための協力を、お願いしたい」
俺の言葉に、王は一瞬呆然としたが、やがて豪快に笑い出した。
「はっはっは! 望むものが『貞操の保護』とはな! ……よろしい。ならば、王国のあらゆる叡智を以て、貴公を誘惑から守る最強の護衛を付けよう」
王の視線がセレスに向く。
「セレス・アステリアよ。貴公を勇者の直属騎士に任命する。……ただし、勇者の『純潔』を奪おうとする不埒な輩からは守れ。……それがたとえ、貴公自身であってもな」
「…………御意に」
セレスが深く頭を下げた。その横顔には、忠誠心とはまた別の、執着に近い決意が滲んでいた。
その夜、王城では大規模な祝宴が催された。
俺は主賓として、豪華な食事と酒に囲まれていた。だが、ここが戦場よりも危険な場所であることに、俺はすぐに気づかされた。
「勇者様ぁ、お疲れ様でしたぁ。一口、いかがですかぁ?」
給仕に化けたサキュバスのルル。なぜかちゃっかり王城のスタッフに紛れ込んでいる。
「これ、勇者の隣は私の席だ。……アルト、この竜の酒を飲め。精力が付くぞ」
いつの間に侵入したのか、竜女将軍ドラカ。正装(といっても露出度は相変わらず高い)で俺の右隣に陣取っている。
「勇者様の背徳的な香りに誘われて、地下から戻ってきましたよぉ」
俺の足元、影から染み出してきたスライム娘のミルフェ。
……魔王軍の刺客たちは、エレオノーラが敗退した後も、全く諦めていなかった。
それどころか、王都の平和に乗じて「合法的」に俺に近づく手段を確立しつつあった。
俺の左側には、監視役という名の「最大の伏兵」セレス。
右側には、本能のままに迫るドラカ。
足元には、物理的隙間を狙うミルフェ。
そして視線の先には、毒を盛るチャンスを狙うルルと、どこかで復権を企てているであろうエレオノーラの影。
「……あの、陛下。やっぱり今すぐ旅に出てもいいですか?」
俺の悲痛な訴えは、会場に響く賑やかな音楽にかき消された。
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