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第1章

44.ようやく『ざまぁ』ができました?

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 「オラ、早く入れ偽物が!!」
 そう言われながら俺は雑に牢屋に入れられ、ガチャンと南京錠までかけられた。
 
 しばらく冷たい牢屋でいつ抜け出そうか考えているとハクから念話が飛んできた。
 『ミナトー!あ、ようやく繋がったのじゃ…。お主いきなりどこへ行ったのだ?もうすぐご飯の時間じゃぞ。はよ帰ってこい!』
 そう言われ俺は今の現状を伝えた。

 『あはははは!何に巻き込まれておるのじゃ(笑) しかしそれはまた魔王サンに伝えねばならんな。我がこれから行ってきてやるからミナトは気を付けて戻って来るのじゃ。』
 「笑い過ぎだよ…。それはよろしく頼む。俺もこれからそっちに戻るから、じゃあね。」
 そうして会話を終え【レピドラ】へ戻ろうとしていると、外から複数の足音が聞こえてきた。

 「おいクズ、さっきはよくも俺達の事をバカにしてくれたな!だが喜べ、これから俺たちが遊んでやるよ。」
 「最近依頼が多くてストレスが溜まってたのよねぇ~。」
 「何度でも回復してあげるから心配はいりませんよ?」
 「さっさとあの部屋に連れてこい!」
 「ハッ!!」
 入ってきたのは勇者パーティの面々だ。弱い者虐めて何が楽しいんだか…。コイツらは性根しょうねから腐ってるな。このまま図に乗らせておくのも腹立つからちょっと仕返ししてもいいか?いいよな?
 
 俺は看守に連れられ別の部屋に入れられた。移動の間も俺が黙っているのをいいことにパーティの奴らは罵倒を浴びせてくる。俺の怒りがふつふつと上がってきているのも知らずにな…。

 看守が外に出て部屋の鍵が閉められるとパーティの面々が俺に話してきた。
 「ほらほら~、命乞いのちごいしなよ?泣いて謝るなら死ぬまではいかないようにしてやるからさ~。」
 「あははは!泣いて土下座しなさいよ~。」
 「お二人共少しの希望を持たせるなんて可哀想じゃないですか~。」
 「おい、早くやっちまおうぜ!」

 ちなみに俺の手には手錠、足にも鎖が繋がれており抵抗すら許されない状態だ。この状態で攻撃されたらの人は皆死んでしまうだろう…。
 これまで何人が俺と同じ目にあってきたんだ?この部屋を見る限りかなり前からという名のがあっただろう。壁や床にはいくつもの血痕がありそれを物語っていた。

 「んじゃ早速、ファイヤーバレット!!」
 「エアカッター!!」
 「ウォーターランス!!」
 「ショック!!」
 黙っていたら4人が次々に魔法を俺に向かって放つ。どれも下位の魔法だが当たれば多くの切り傷を負うだろう。少しずついたぶっていくとはほんとにゲスだ、反吐へどが出る。
 だが俺には当たらない、なぜなら…
 「シールド!」
 俺自身の防御を上げたからだ。

 「なっ!?なぜ無傷なのだ!!」
 「テイマーのくせに生意気なのよ!!」
 何やらわめいているが、知らんがな…。そりゃ痛い目見るのは嫌だし防ぐでしょ?
 今度はこっちから行かせてもらうぜ。

 「サンダーショック!!」
 「「「「ガハッ!/キャッ!」」」」

 俺は反撃に電気ショックを食らわせた。すると1発で皆が気絶した。その隙に「テレポート」で【レピドラ】まで戻るのであった。

 テイマーだからって舐めすぎだろ!それに俺を人として見ていなかったな。
 心の中では『みやがれ!』と怒りを吐き出すのだった。
 
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